アダプティブ・ラーニングの普及について【世界のeラーニング】

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アダプティブ・ラーニングの普及について【世界のeラーニング】

こんにちわ、マーケティング担当の本木です。
おかげさまで好評(自分の中で)の【世界のeラーニング】シリーズ、第3回です。
反転学習MOOCの話に続きまして、今回はeラーニングで日々存在感を増しているキーワード
「アダプティブ・ラーニング」
について切り込んでいきたいと思います。

目次はこちら

  • 1.アダプティブ・ラーニングとは?
  • 2.代表的なサービス
  • 3.押さえておきたいキーワード
  • 4.まとめ

アダプティブラーニングとは?

アダプティブ・ラーニング(Adaptive Learning)とはそもそも何の意味でしょうか?
「adaptive」を辞書で調べてみると「順応性のある、適応する」といった意味です。
アダプティブ・ラーニングとは、AI(人工知能)を用いて学習者の学力に合った教材を習熟度別に最適化して提供する学習方法という意味です。

簡単にいうと、「学習者のレベルに合わせた学習方法」というところでしょうか。

AI(人工知能)技術の登場・進化とともに、教育分野でも、学習履歴データを解析して、個々人に最適化された学習コンテンツを提供する学習方法として、普及してきています。

学校の例に例えますと、今までだと、クラス全員に同じレベル・内容の宿題・問題をさせるのが一般的ですが、これだと、苦手な分野は苦手なままになる可能性があり、得意な分野はさらに伸ばすことがしづらい状況になります。アダプティブ・ラーニングによって苦手な箇所やつまずいた箇所については、その点を集中的に基本から学習していけたり、得意な分野はさらに得意になれるよう、学習をしていける仕組みを実現できます。

ネットショッピングだと、リコメンド機能というものがあって、商品検索履歴や購入履歴をもとに「あなたにおススメの商品はこちら」とか「一緒に買われている商品はこちら」などいった形で商品一覧がリコメンド表示されますよね。そういったものに近いイメージでしょうか。

ともあれ、子供のころを思い出すと、苦手な科目・単元の場合、わからないままどんどん進んでいくので「この単元、早く過ぎ去ってほしいー!」と思っていたのを思い出します。個々人のレベルに合わせて学習が進むって素敵ですね。

代表的なサービス

それでは、代表的なサービスを見ていきましょう。
まずはKNEWTON(ニュートン)です。
KNEWTON

アダプティブ・ラーニングの代表格が2008年に登場したアメリカのKnewton(ニュートン)。
ニュートンはアダプティブ・ラーニングに特化したサービスです。一例としてアリゾナ州立大で準備したある数学コース修了率は17%上昇、途中脱落率は56%も減少したほか、45%の学生が予定より4週間も早くコースを修了したという情報があります。
特徴としてはWEBテストを用いて、学習者に次の最適な学習内容・課題がリコメンドされる仕組みであり、管理者・学習者・保護者ともに、どこでつまずいているのか、どこが先に進めるのか、などの把握が可能とのことです。

その他のアダプティブ・ラーニングの提供サービスを紹介すると、

DreamBox Learning(ドリームボックスラーニング)
算数・数学をメインとした適応型オンライン学習サイトです。
DreamBox Learning

IXL
アメリカの学校で導入があるとのことです。実際に学校の宿題として利用されている情報もあります。日本語サイトも実際に問題が解けます。
IXL

押さえておきたいキーワード

ここまでアダプティブ・ラーニングについて代表的なサービスをみてきましたが、今後、AIの進化・普及とともに、アダプティブ・ラーニング(Adaptive Learning)も学びのスタイルを変革しそうな手法の一つになりそうですね。。

さて、ここでアダプティブ・ラーニングに関連して、知っておきたい用語も併せて紹介します。それぞれの詳しい内容はまた後日、記事にて案内したいと思います。ここではさらっと紹介します。

教育ビッグデータ
教育のデジタル化・ICT化が進むにつれて、今まで紙ベースだった学習データの多くがデータ化によって入手が可能になりました。これらの活用はデータサイエンスという高度なアプローチが必要ですが、子供だけでなく大人も含めた教育全体の在り方を変えるデータですね。

ラーニングアナリティクス(Learning Aanalytics)
上に述べた教育ビッグデータを利用した学習のデータ解析アプローチも非常に重要です。各種eラーニングやMOOCなど教育のデジタル化により、得ることができるようになった学習データを活用するためにラーニングアナリティクスによる分析・測定はこれからより一層注目されそうです。

教育支援としてのレコメンド機能
教育ビッグデータ・ラーニングアナリティクスを活用した、学習者支援としてのリコメンド機能です。
EC(E-commerce)で馴染みのある機能ですが、教育の場合だと、さらに有益な機能になりそうです。例えば、個別に苦手部分を克服するための推薦された学習コンテンツや学習者の属性データ(年齢・性別・趣味嗜好)を活用した学習コンテンツの推薦など、いろいろな期待ができます。

まとめ

ビッグデータが様々な産業分野で変革を促しているように、教育のデジタル化→ビッグデータ化→アダプティブ・ラーニングの進化・普及というふうに、教育分野も同様に変革されていくということですね。
今回はアメリカのアダプティブ・ラーニングの例に、そこから関連する用語も紹介させてしました。次回はさらに鋭い視点で?世界のeラーニングについて切り込んでいきたいと思います。最後までお読みいただきありがとうございました!

※参考文献:Edtechが変える未来 著者:佐藤昌宏

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