企業研修に求められるインストラクショナルデザインを使った教育モデル

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企業研修に求められるインストラクショナルデザインを使った教育モデル

こんにちは、東京チームの依田です!すっかり秋になりましたね。秋といえば運動会に文化祭など、楽しいイベントが盛りだくさんな季節ですが、今年はコロナ渦で様変わりしていますね。文化祭がオンラインで行われる学校が多いと聞きます💦

私たちを取り巻く環境は日々進化していきますので、取り残されないように頑張ってついていきましょう!余談はさておき、今回の記事の本題に行きましょう!

皆さんは【学び】と聞くとどんなことを想像しますか?私は受験や資格取得のための勉強を思い浮かべます。それは自らの楽しい学びでしたか?私の場合は必要に迫られての勉強ですかね・・・そもそも【学ぶこと】は本来【楽しいこと】です。知らない知識を得て活用できるようになったり、できないことができるようになることこそが成長であり喜びにつながります。

今回の記事では、『インストラクショナルデザイン』についてご紹介いたします。こちらの学習理論は、e-ラーニング教材の開発に応用することができる『ノウハウやアイデア』がたくさん詰まっています。eラーニング教材の作成にお悩みのお客様は是非参考にしてみてください!
 

目次はこちら

  • 1. インストラクショナルデザインとは?
  • 2. インストラクショナルデザインが注目を集める理由
  • 3. eラーニングとインストラクショナルデザインの関係性
  • 4. まとめ

 

インストラクショナルデザインとは?

インストラクショナルデザイン

インストラクショナルデザインとは【教育設計学】のことで、『教育・研修をより効果的・効率的・魅力的にするためのプロセス』を指します。教育が必要とされる様々なシーンにおいて、学習者の高い習熟と行動変容を目標とし、より効果的・効率的な学習環境を設計・開発するための、考え方です。教育のように目には見えないものを、一つのプロセスとして捉え、体系化して考えることをインストラクショナルデザインと言います。

学びを魅力あるものにすることは学習者の「もっと学びたい」という、学習意欲を継続させることが重要です。日本では特に「できるようになったけど、もうやりたくない」という傾向が強く、それでは十分な教育をしたとは到底、言い難いです。
『できるようになるだけではなく、もっとやってみたくなる!』ことを目標に据え、人材を教育する設計が求められています。

昨今はICTの活用が盛んになり、学習者は様々な情報をインターネットを介して、スマホやタブレット、PCを使って情報やサービス受け取ることできます。
従来の教育は、「勘と経験と度胸」の略称である「KKD」と呼ばれる手法が古くから用いられていました。しかし、企業研修が勘と経験と度胸に頼るだけでは、必ずしも高い学習効果を得られるとは限りません。新人研修などの教育の場でも、高い学習効果が得られる教育内容を、システム的なアプローチによって設計し、替えていく必要があります。

 

インストラクショナルデザインの学習のとらえ方

▼ADDIEモデル 【Plan-Do-See】  失敗を次に生かすためのシステム的アプローチ

インストラクショナルデザイン
Analysis(分析):学習目標を明確化する ⇒ 出入口を決める
Design(設計):何を教えるのか ⇒ 課題の分析
Development(開発):どのうように教えるのか ⇒ 学習指導方略
Implement(実施):魅力ある学びにする ⇒ 学習意欲の引き出し方
Evaluation(評価):学びを分析する ⇒ 形式的評価と振り返り・改善

ADDIEモデルとは、PDCAサイクルのような改善手法を、教育という枠組みで考えたものです。ここで大切なことは、先の見通しもつことです。すなわち"ゴール(学習目標)"を明確にして逆順することです。【Plan-Do-See】すなわち<計画・実行・評価>のサイクルを回していくことが、教材や授業を設計する上で重要になります。

前提テスト(学ぶ資格があるかどうか)・事前テスト(学ぶ必要があるかどうか)・事後テスト(学習目標に到達したかどうか)の3つのテストを作成し、教材の責任範囲を明確にしましょう。

良い教材とは、事後テストできちんと合格基準に到達できる教材です。教材が難しすぎたのか、いやいや取り組んだのかなど学習者の成績不振の原因を確かめながら、その教材で学習目標に到達できるように常に改善(加える・削る・移動する・変更する)していきましょう。
 

インストラクショナルデザインの考え方に基づいた学習支援モデルはこちら

ガニェの9教授事象

ガニェの9教授事象

ガニェの9教授事象とは、「インストラクショナルデザイン理論の父」と言われる学習心理学者のロバート・M・ガニェが提唱した学習支援モデルです。 授業や教材を構成する指導過程を、学びを支援する為の外側からの働きかけ(外的条件)と捉え、9つの働きかけを提案しています。

指導者が教えたいことを、学習者が理解するために必要なことは、学びを支援するための外側からの働きかけ(外的条件)です。ガニェの9教授事象に沿って理論と実践の両面から支援することが有効です。新しい学習への準備を整え、情報提示と学習活動をし、出来具合を確かめ、忘れないようにさせることです。
 

ケラーのARCS動機付けモデル

ケラーのARCS動機付けモデル

教育心理学者のジョン・ケラーが1983年に提唱した学習意欲向上モデルです。学習者のモチベーション向上・維持のため、指導者が取るべき行動を「注意喚起(Attention)」「関連性(Relevance)」「自信(Confidence)」「満足感(Satisfaction)」の4つ側面で捉えて提示しています。学習意欲は学びの原動力であり、意欲なしに学びは成立しません。ARCSモデルは学習者自信が主体的に学びを進める上で役に立ちます。

 

インストラクショナルデザインが注目を集める理由

eラーニング学習システム

インストラクショナルデザインは、もともと米軍の兵士教育を効率よく進めるために開発されました。その後、企業内教育や高等教育の設計手法として米国を中心に普及しました。日本で、インストラクショナルデザインが広がるきっかけの1つになったのは、2000年頃からのeラーニングの普及です。

企業内教育を中心にeラーニングの導入が進んだ際に、インストラクショナルデザインが注目を集めました。インターネットの普及に加え、クラウド環境、スマホ・タブレットなどのデバイスの進化により、インストラクショナルデザインの重要性・影響度が増しています。

新型コロナウイルスの影響で企業研修のオンライン化が急速に進む中、教育というものを改めてどう考え、作っていけばよいか、悩んでいる人材開発部門の担当者・教育管理者の方は多いのではないでしょうか。

 

eラーニングとインストラクショナルデザインの関係性

eラーニングの教材は、学習履歴や記録を取れることから、『分析→設計→開発→実施→評価→分析』というサイクルが回しやすいです。インストラクショナルデザインの概念が注目されるようになり、企業内研修などのシーンにおいてもこの考え方が普及してきました。
 

learningBOXは誰でも簡単にeラーニングを始めることができるLMSです

learningBOXは教材作成、問題・テスト作成、採点・成績管理など、eラーニングに必要な機能が揃った学習管理システムです。

learningBOX-LMS

多種多様な問題・教材が、WEB上のフォームから簡単に作成できる!

learningBOX-コンテンツ

コンテンツ管理では、「問題・教材の作成」や「学習者に教材の配布設定」を行えます。問題・教材の種類は豊富で、WEBクイズやWEBテスト、PDF・動画の掲載、アンケートの作成など多種多様な教材を作成できます。⇒コンテンツ管理の特徴

学習する教材・学習の進捗具合が一目でわかる!

eラーニング-学習

「学習する」の画面からは、教材の学習や資料を閲覧することができます。画面には管理者に割当てられた教材のみが一覧で表示されるので、学習者はスムーズに学習に取り組むことができます。⇒learningBOXの学習画面の特徴

学習者の学習状況・理解度を個別に把握できる!

eラーニング-成績管理

「成績管理」は「全体の成績管理」に、「カルテ機能」は「学習者ごとの成績管理と分析」に利用できます。管理者はこの2つの機能を利用して、各設問ごとの正答率や、学習者ごとの成績をグラフと表で閲覧することが可能です。⇒learningBOXの成績管理について

 

まとめ

今回はインストラクショナルデザイン理論について簡単にご紹介いたしました。ここではご紹介できていない課題分析や評価方法、教材パッケージの作成方法や学力とは何か?などなど、掘り下げたいテーマは多岐にわたります。インストラクショナルデザインにご興味をもたれた方は北大路書房 鈴木克明著「教材設計マニュアル」稲垣忠/鈴木克明著「授業設計マニュアル」をお手に取られてみてはいかがでしょうか?
learningBOXはパソコンの知識は不要!システムに精通していなくとも、簡単に充実した内容の社内研修ツールを作っていただけます。今後ともどうぞよろしくお願いいたします!

 

北大路書房 「教材設計マニュアル~独学を支援するために」鈴木克明著
北大路書房「教師のためのインストラクショナルデザイン 授業設計マニュアルVer2」稲垣忠・鈴木克明著

 

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