learningBOXと助成金を組み合わせて、リスキリング新事業を展開

公開日:

  • コンテンツ販売(B to B)

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十時 悠径 様

課題・導入理由
  • 多くの企業がWebマーケティングに関して具体的な手法を理解していないという問題に直面し、各企業が自走するための育成を実施したいと考えていた
  • 助成金を活用し、リスキリング事業を開始しようとしたが、メイン業務以外の業務時間を抑えるためにも運用負担を軽減する必要があった
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解決策・効果
  • learningBOXを導入し、企業側が自走できる仕組みとして、Webマーケティングやコンテンツマーケティングの知識をゼロから学べる研修を提供開始
  • eラーニングで効率的な学びを提供するとともに、助成金の要件を満たす機能の活用で運用負担の軽減も実現。新たなアイデアでの活用も計画している

コンテンツマーケティングに特化した分析・ライティングツール「Creative Drive」と、ツールに付随したSEO運用支援、記事制作サポートサービスを提供する「株式会社chipper」。ユーザー支援の一環として、新たにリスキリング事業を開始することになりlearningBOXを導入。Webマーケティング等に課題を抱える企業に向けて、効率的なリスキリングを実現するための研修コンテンツ提供を開始しました。インタビューでは、導入理由から活用方法、使い勝手について、導入による変化について、そして今後の展望までを余すことなく語っていただきました。

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効率的にリスキリング事業を運営するためにlearningBOXが必要だった

起業のきっかけと事業を始めた経緯について教えていただけますか?

2017年に「株式会社chipper」を創業しました。創業時は、アート支援をテーマに事業展開していました。アート領域に関わる中で、アート思考という考え方に出会い、プロダクトとしてのアートよりも、作品を通してアーティストが世の中に問いを立てる行為や、その思考プロセスに価値を感じるようになりました。

そうした中で、アートだけではなく0→1(ゼロイチ)の支援をしたいという考えに変わったことと、新卒1社目で、楽天株式会社に入り「ECコンサルタント」という仕事に従事していた経験から、その後4年間にわたって、D2C(※1)領域の新規事業立ち上げ支援事業を運営しました。そしてこの事業は、2024年10月に株式会社トリドリに売却しています。

(※1)D2C(DtoC)とは、Direct to Consumerの略で、自ら企画、製造した商品を中間流通を介すことなく自社のECサイトや直営店舗で販売するビジネスモデルのこと

現在はどのような事業を展開されていますか?

現在は「Creative Drive」というサービスを展開しており、コンテンツマーケティングに特化した分析・ライティングツールと、それを補完するためのSEO運用支援や記事制作のサポートを提供しています。

また、上記サポートの一環として新たにリスキリング事業をスタートしました。これは、企業がWebマーケティングを自走できるナーチャリング(※2)の仕組みを作ることを目指し、マーケティングスキルを向上させられるよう支援するものです。

(※2)ナーチャリングとは、見込み顧客や既存顧客のニーズや課題に沿ったコミュニケーションにより、顧客との関係を築き、維持し、育てることで、顧客の購買意欲を醸成するマーケティング活動のこと

learningBOX導入を検討されたきっかけについて教えてください。

コンテンツマーケティングを進めていく中で、多くの企業がWebマーケティングに関して具体的な手法を理解していないことに気が付きました。そこで「Creative Drive」を使って誰でも簡単に記事が生成できるようにしたのですが、マーケティングの知識がないままだと、上手に活用できないことが多かったんです。この問題を解決するために、企業が自走できるナーチャリングの仕組みを整えたいと思ったのがきっかけです。

しかし、コンサルタントの人的リソースを使うと、サポート可能範囲がどうしても限定されてしまうこともあり悩んでいたところ、ちょうどそのタイミングでリスキリング事業に活用できる助成金が発表されました。助成金をうまく活用すれば、お客さまにとっても、弊社にとっても良い形でサービスを提供できると考えました。リスキリング事業は当初の主力事業ではなかったのですが、効率的に運用する方法を考えた結果、システムの導入を検討することになりました。

検討段階で、learningBOXのどのようなところに興味を持たれたのでしょうか?

リスキリング事業を進める中で調査を行った結果、結局「人が教えない」としても、eラーニングシステムで効果的に学べることが分かり、どのようにコンテンツを作成するか、助成金の流れなども含めて、さらに調査を進めていきました。そんな中で、とあるパートナー企業さまからlearningBOXをご紹介いただいたんです。

実際にデモ画面を見せてもらったところ、操作が分かりやすく、使いやすいUIに感銘を受けて、興味を持ちました。

ありがとうございます。信頼性の面でも、パートナー企業からの紹介が大きかったという点ですね。

はい、その通りです。取り組み実績がある企業さまから紹介されることで、システムの信頼度も非常に高く感じ、初期の不安を解消することができました。そのため、特に迷うことなくlearningBOXの導入を決定しました。

導入の決め手となったポイントについて、さらに詳しくお聞かせいただけますか?

コストが予想よりも非常に安かったことが大きなポイントです。以前、同様の教育系サービスを自社で開発しようと考えたことがあり、その際に必要なコストが1,000万〜2,000万に達することを知っていたので、それと比較するとlearningBOXの価格は非常にリーズナブルに感じたんです。

それに加えて、助成金の要件を満たす機能が備わっていたことも重要でした。例えば、受講を修了したことを証明する「認定証」が発行できることや、受講履歴等の情報を一括でエクスポートできる「CSV出力」など、管理者側の工数を削減できるポイントがあったことが非常に大きかったです。

また、システム自体の自由度が高く、業種や職種に特化した教材作成が容易である点も、非常に使いやすいと感じました。

受講証明や履歴の出力など、助成金の要件を満たす機能が役立っている

リスキリング事業を効率よく進めるために、どのような工夫をされていますか?

メイン業務以外の業務時間を極力抑えるため、リスキリング事業では運用方法を工夫しました。具体的には、研修管理の工数を少なくするためにLMSであるlearningBOXを導入し、助成金の流れや必要な要件についてはパートナー企業のサポートを受けました。これにより、運用の手間を削減し、効率的に事業を進めることができています。

learningBOXをどのように活用してリスキリング事業を展開されていますか?

learningBOXを活用したリスキリング事業では、初心者向けにWebマーケティングやコンテンツマーケティングをゼロから学べる研修を提供しています。具体的には、Googleアナリティクスの使い方や記事ライティングのポイントなど、実践的な内容をカバーしています。

また、先ほどの「認定証」「CSV出力」に加えて、受講時間の管理がしやすくなる「公開期間」の設定、未受講者に対してお知らせを送付する「メール通知機能」、動画教材の「スキップ再生を禁止」など、多彩な機能を活用して効率的な運用を実現しています。

learningBOX導入によって何か変化などはありましたか?

大前提として、そもそもリスキリング事業をスタートしていなかったところから考えると、売上が上がるようになったという点は大きな変化ですね。

さらに、今回リスキリングの用途で使っている中で、ナーチャリングを進めるためにカスタマーサクセス(※3)的な使い方ができるのではないかという話が出てきているところです。learningBOXを導入していなければ、このような新たなアイデアが生まれることはなかったという点においても、変化があったと思います。

(※3)カスタマーサクセスとは、商品やサービスを通じて、既存顧客のビジネス成功を実現できるよう、能動的に支援する活動のこと

ありがとうございます。カスタマーサクセス用途でも活用されたいということですが、具体的にどのように使われるのでしょうか?

例えばですが、私たちのツールでは、記事制作の草案をAIに作らせる機能を無制限で使うことができます。ただ、現在はプロ仕様に変更したため、ツールを使いこなすにもそれなりの知識が必要です。そこで、ユーザーの方が自走できるようになるために、有益な知見を収集したり、知識を身に付けたり、ユーザー間交流したりできる仕組みを構築したいと考えています。

例えば「LMS」というキーワードを検索する人がいた場合、その人がどのような目的で調べているかや、キーワードを検索する人に向けてどのような情報を訴求したいのか、という部分を考えながら記事を作成する必要があります。

でも、最初に記事を書く段階では、意外と訴求ポイントなどが分からなかったりするんですね。そのような際に、まずペルソナ(※4)を落とし込んで考えるという作業が必要です。必要な情報をFAQ形式で作る方法もありますが、それでは十分とはいえません。

そこで、「成果が上がる記事の作り方」というような内容のコンテンツを提供し、学習を終えると、バッジが手に入るような仕組みにすることも考えています。

私が以前に在籍していた、楽天市場事業にも似たような「楽天大学」という仕組みがありました。そこには、常にノウハウを提供する動画コンテンツが上がっていて、ECコンサルタントから学ぶ内容や、出店店舗の成功事例を見ることができました。このような成功事例を、「Creative Drive」でも今後発信できるようになれば、ユーザー同士の経済圏ができると考えています。

ユーザー同士が「こうやったら成功した」とコミュニケーションを取り合う場が生まれれば、私たちが説明しなくても、ユーザー間で自然に情報が交換されるようになると思います。まさに、コミュニケーションハブのようなものになっていくのではと感じています。

(※4)ペルソナとは、商品やサービスのターゲットとなる仮想的な人物像のこと

レスポンスが早く、誠実な対応、信頼できるパートナーとして高く評価

実際にlearningBOXを利用いただいて使いやすい点があれば教えていただけますか?

マニュアルがなくても直感的に操作ができるところです。UIが分かりやすくて、操作がスムーズなので、非常に魅力的だと思っています。この点が“使いやすさ”に該当するのかなと思います。

逆に、使いづらいと感じている点はありますか?

UIは直感的で使いやすいものの、機能が豊富すぎてどの機能をどう活用すべきか迷うことがあります。また、他の業務とのバランスを考えると、運用の組み立て方を慎重に検討する必要があります。運用サポートや運用代行支援があると、さらにスムーズに運営できると期待しています。

learningBOXの営業・サポートの対応はいかがでしょうか?

御社の営業やサポートの方たちは、非常にレスポンスが早く、誠実な対応をしていただいており、信頼しています。こちらの意図をくんで適切な提案をしてくださるので、安心して協力関係を築けています。会社のカルチャーもしっかりしており、信頼できるパートナーとして高く評価しています。

率直なご意見、ありがとうございます。今後learningBOXに対して、どのようなことを期待されますか?

learningBOXには、運用サポートや運用代行支援など、さらなるサポート体制の充実を期待しています。具体的には、ユーザー管理やコンテンツ配信の効率化など、日々の業務をよりスムーズに進めるための支援があると助かります。

また、先ほどお伝えしたカスタマーサクセスの活用方法についても、さらに応用できる部分が多いと感じており、それを一緒に模索していけるパートナーとしてのサポートをお願いしたいです。learningBOXの機能拡充やサービス向上により、より良いエコシステムを構築していけると期待しています。

最後に、御社の今後の目標や計画についてお伺いできますか?

今後の目標として、年内にリスキリング研修を通じて100社からの受注獲得を目指しています。Webマーケティングやコンテンツマーケティングをしっかりと学べるコンテンツを提供し、企業が自走できる体制を整えていきたいと考えています。

また「Creative Drive」のアップデートを通じて、ユーザーの工数削減や実践的な運用支援を強化していく予定です。さらに、先ほど申し上げたような、お客さま同士が成功事例を共有できるプラットフォームの構築も視野に入れており、良いエコシステムを形成していきたいと思っています。

インタビューにお応えいただき、
ありがとうございました!

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