研修が変われば組織が変わる|属人化しない教育体制と意識改革。杉孝が挑んだ教育DX
「株式会社杉孝」は、各種仮設機材のレンタルや技術サポート・安全コンサルティングを展開し、建設業界の安全と効率化を支えています。同社では、教育の大部分を現場のOJT(現場での実地研修)に依存していたため、ナレッジの属人化やスキルのバラつきという課題を抱えていました。そこで、learningBOXを導入し、教育体制の標準化と効率化に着手。その結果、教材作成やテスト採点の手間が削減されただけでなく、社員の学習意欲が向上するなど、組織全体にポジティブな変化が生まれています。今回は、learningBOX導入の背景から具体的な活用方法、さらに今後の展望まで詳しく伺いました。
- 教育の大部分を現場OJTに依存し、ナレッジの属人化やスキルのバラつきがあった
- 標準化された教材が全社で統一されておらず、各部署で何度も資料を作り直していた
- 社会情勢に左右されず均質な教育体制が必要
- テスト作成・採点・集計が従来のアナログ方式で、管理や分析作業に時間がかかる
- オンライン学習環境が整い、教育効果の見える化と研修の仕組み化・標準化が進む
- 一元管理された正しい知識にすぐにアクセスでき、ナレッジベースとしても活用
- 管理業務も効率化され、個人のスキルや知識の習得状況を見える化できるように
- 会社全体で教育への意識が高まり、部門間の連携もよりスムーズになっている
- スモールスタートでき、全社導入を考慮しても継続しやすいコストパフォーマンス
- クイズやテストの出題形式が充実していて、学習効果をより高められると感じた
- ITの専門知識がない管理者でも簡単にコンテンツを作成・更新できる
- 既存の資料をそのまま教材として取り込め、スムーズに運用を始められる
現場OJTへの依存とナレッジの属人化が課題
社員研修にあたって、御社の事業特性上、どのような知識が社員に求められますか?
弊社は仮設機材のレンタルを主な事業としていますが、単に機材の知識があれば良いというわけではありません。建設業界のお客さまが中心ですので、建設業界全体の基礎知識も必要不可欠です。例えば、建物の工事の進め方や請負に関する知識など、幅広いスキルと専門性が求められます。
一方で、弊社の中途入社社員の多くは異業界から転職してきています。実は私自身も、以前はまったく別の業界にいました。そのため、ゼロからこうした知識を身につける難しさはよく理解しています。
learningBOX導入前はどのような課題を抱えていましたか?
弊社では、新入社員教育を筆頭に社員教育のアップデートを図るべく、基礎知識やスキル習得のカリキュラム作成を進めておりました。以前は教育の大部分を現場のOJTに依存しており、ナレッジの属人化や教育レベルのバラつきが大きな課題となっていました。特に問題だったのは、教材作成における二重・三重の手間です。
各事業所では、お客さまごとに必要な知識が異なります。そのため、全社で共通の教材は用意されておらず、新しい社員が入社するたびに、各部署の担当者が毎回資料を一から作り直していました。資料の作成には2時間〜3時間かかることも珍しくありませんでした。
さらに、私が新入社員の教育担当を務めたとき、すでにあった資料は古くなっており、現場の状況と合っていませんでした。そのため、最終的には自分で資料を作り直すしかなかったという経験があります。
研修運営の方法を見直す必要性が高まった背景について教えてください。
社内集合研修などでは、研修後のテストを紙で実施したり、アナログな方法で採点・集計したりしていたため、管理業務や分析作業に多くの時間がかかっていました。
さらに、ナレッジが特定の担当者だけに依存している状況を改善しようとカリキュラムの整備を進めていたところ、社会情勢の変化により対面での研修が難しくなりました。
そのため、場所に関係なく同じ質の教育を受けられるシステムが急速に求められるようになりました。
クイズ・テスト機能の充実と費用対効果の高さが決め手
learningBOXを知ったきっかけ、どのような点に興味を持たれたかを教えてください。
インターネット検索で知りました。まず目を引いたのが、圧倒的なコストパフォーマンスです。教育体制を再構築するフェーズにおいて、スモールスタートしやすい費用感であった点に非常に強い興味を持ちました。
これまで私たちは、ExcelやWord、紙を使ってテストの作成や採点業務を行っていましたが、これらの作業をさらに効率化したいと考えていました。そうした中で、学習管理の機能が充実しているlearningBOXは、私たちのニーズに合っていたのです。
さまざまな出題形式が用意されているため、受講者はただ答えるだけでなく、じっくり考えながらテストに取り組むことができます。そのため、学習効果をより高められると感じました。

検討段階で特にlearningBOXについて評価されたポイントはありますか?
評価したポイントは2つあります。1つ目は、自社専用の教材を構築できる「圧倒的な柔軟性」です。弊社が扱っている足場・仮設機材の業界は非常にニッチな領域のため、市販の教材だけでは実務に必要な知識を十分にカバーできません。
learningBOXでは、専門的な知識を盛り込んだテストやスライドを、ITの専門知識がない管理者でも簡単に作成・更新できる仕組みが整っています。こうした「自社専用の教育プラットフォーム」を手軽に整備できる柔軟性が、弊社のニーズにぴったりと当てはまりました。
2つ目は、「継続しやすいコストパフォーマンス」です。初期費用が低いだけでなく、将来的な全社導入を考慮した際にも、ランニングコストが非常に抑えられていました。教育を全社員に平等に実施することについて長期的な視点で考えたとき、この優れた費用対効果は経営判断の大きな後押しとなりました。
最終的な導入の決め手について教えてください。
先述のとおり、「独自教材の内製化」と「持続可能なコスト構造」という条件を両方とも満たせたことが、導入を決定した決め手です。
さらに、これまで社内で使ってきたPowerPointやPDFなどの既存コンテンツを、そのまま教材として取り込める点も大きな魅力でした。ゼロから教材を作り直す必要がなく、スムーズに運用を開始できると感じたことも、learningBOXを選んだ重要な要因でした。
既存の資料をそのまま活用し、コンテンツ準備の工数を大幅に短縮
導入から運用開始までのプロセスについて教えてください。
導入時の経営判断は非常にスムーズでした。最初は300アカウントから小規模で開始したため、承認プロセスでは多くの資料を準備する必要がなく、すぐに導入が決まりました。
さらに、費用の割り振りについても、各事業所が自由に使えるフォルダを作成し、費用を事業所ごとに分ける方式を採用したことで、導入がよりスムーズに進んだと感じています。
運用開始にあたっては、ゼロから教材を作り直すのではなく、既存のPowerPoint資料やPDFをそのままアップロードして活用したため、コンテンツ準備の工数を大幅に短縮できました。
コンテンツの作成体制はどのようになっていますか?
基本的には、各部署に教材作成を任せています。教育部門が保有する教材はオープンにしており、各現場がそれを基に独自の修正を加えてOJTで使用するケースもあります。
現在は、年間10本以上の新規コンテンツを作成しており、動画コンテンツの作成にも力を入れています。

IT知識の有無に関わらず、非常に使いやすい
実際に管理者として使用されてみて、使い心地はいかがですか?
IT知識の有無に関わらず、営業社員や事務社員も問題なくスムーズに使用できており、非常に使いやすいと感じています。
UIがシンプルで分かりやすく、管理者が迷わない導線が確保されているので、一度システムの構造を理解してしまえば迷うことなく操作できます。加えて、権限設定(管理権限)を細かく行える点も便利で、部署ごとの運用に合わせた管理がしやすいですね。
さらに「クリア条件」や「スキップ再生を禁止」など、学習を確実に進めるための機能も充実しており、着実な知識習得を促す仕組みが整備されています。また、課題に合わせて最適な学習環境を自分たちで柔軟に構築できることも、大きな利便性だと感じています。
受講者の方々からの反応はいかがでしょうか?
新入社員からは「空き時間に場所を選ばず自分のペースで学習できる」と好評です。特に営業社員は、案件ごとに必要な専門知識が異なるため、learningBOXをナレッジベースとして活用しています。
以前は「どこを調べればよいのか分からない」「教材がない」といった理由で周囲に質問するケースが多く、回答者によって内容にバラつきが生じていましたが、今は一元管理された正しい知識にすぐにアクセスできるため、業務効率化にもつながっています。
導入後も手厚いサポート体制に満足
learningBOXのサポート体制についてはいかがでしょうか?
サポートについても非常に満足しています。不明点がある場合に問い合わせをすると、Webサイトに掲載されている情報であっても、より理解が深まるように、補足事項なども含めて丁寧に説明してくださいます。
特に助かったのは、弊社の管理担当者が交代したタイミングです。新しい担当者に対しても、操作方法や管理のコツを一つひとつ丁寧にレクチャーしていただき、スムーズに引き継ぎができました。
運用を続けていく中で、このような手厚いサポート体制があることに大きな信頼を感じています。
新入社員の基礎知識習得から専門研修まで幅広く活用
具体的にどのような研修やシーンで活用されていますか?
現在は新入社員研修だけでなく、中途採用者向けの研修や専門知識の習得まで、幅広い場面で活用しています。特に営業社員の新入社員研修は、4月から12月まで長期間にわたりますが、配属後もlearningBOXを使い、知識の振り返りを行っています。
さらに、各研修で「教材のアップロード→理解度テストの実施→アンケートによる振り返り」という一連の流れをパッケージ化して展開しています。こうした仕組みによって、研修の効果を簡単に測定できるようになりました。
教育の見える化と会社全体の意識変化を実現
導入後、どのような効果や変化を感じていますか?
最大の成果は、情報へのアクセスがしやすくなり、場所や時間に関係なくオンラインで学習できる環境が整ったことです。以前は教育体制が十分とはいえず、OJTに頼らざるを得ない状況が続いていました。しかし、learningBOXを導入したことで、オンライン学習を進めると同時に、計画的にOJTも実施しようとする意識が生まれました。
導入後は、誰もがスピーディーに正確な知識にアクセスできるようになりました。そのため、自己解決までのスピードが向上し、同じ内容を繰り返し学習する「復習のサイクル」も確立しています。これによって、個人の経験に頼ることなくスキルを均一に高めることができ、組織全体のパフォーマンス向上にもつながっています。
さらに、これまで数値化が難しかった個人のスキルや知識の習得状況をデータとして見える化できるようになったことも、組織全体にとって大きな変化です。会社全体で教育への意識が高まったと感じています。

部門間の連携などにも影響はありましたか?
営業部門(以下「営業部」)で実施されていた活用事例を知った、機材を管理する別の部門(以下「機材部」)でも、昨年から独自にカリキュラムを作成する取り組みが始まりました。
これまでは教育部門が主にコンテンツ管理を推進していましたが、現在は各部署に権限を付与し、現場ごとの特長を生かしたコンテンツを自由に作成・活用できる体制を整えました。この新しい仕組みによって、現場でのOJTやスキルアップが進めやすくなっています。
その結果、機材部と営業部との知識共有もよりスムーズになりました。
ハイブリッド型教育体制の構築を目指す
今後の展望についてお聞かせください。
今後は、対面研修とeラーニングを組み合わせたハイブリッド型の教育体制を強化していきたいと考えています。知識の習得はlearningBOXを活用して効率よく進める一方、対面研修ではロールプレイングやケーススタディなど、対面だからこそ効果の高い実践的な内容に特化した役割分担を行います。
また、職種や年次に応じた多様な研修を整え、社員が主体的に学び、自らの課題に合わせて学習を進められる環境づくりを強化していく方針です。社員一人ひとりが日常的にスキルアップに取り組める「セルフラーニングの文化」を全社に定着させていきたいです。
教育の「属人化」を防ぎ、着実に知識を定着させる
最後に、learningBOXの導入を検討されている方へメッセージをお願いします。
learningBOXは、私たちのようなニッチな業界だけでなく、どのような業界でも活用しやすいツールだと思います。特に、教育に多くのリソースを割けない企業や、専門性が高く既存の教材では対応しきれない企業にとっては、非常に導入しやすいシステムです。
直感的な操作性とテスト機能の充実度は、実際に使ってみるとその価値を実感できると思います。コストパフォーマンスもさることながら、教育の「属人化」を防ぎ、着実に知識を定着させるための機能が揃っています。
インタビューにお応えいただき、ありがとうございました!
もっと知りたい方へ


