ニューノーマルな社会に対応し、自宅でオンライン受験を可能に!
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- コロナ禍による会場試験への不安
- 遠方から試験会場に足を運ぶ受験者の負担軽減
- 問題レイアウトを外注することによるタイムロス
- 受験者の過去の合格履歴の継続性
- オンライン化で、自宅からの受験が可能に(コロナ感染症に対する不安感の払拭)
- 受験者の移動時間、移動にかかる諸経費の負担を軽減し、全国からの受験が可能に
- UIが分かりやすく教材形式も充実しているため、フレキシブルに内製できる
- 過去受験者データの取り込みにより、受験条件にも対応
美術・人々・社会をつなぐ「美術検定」をより広く普及させることを目的として活動している「一般社団法人 美術検定協会」。「美術検定」は美術を鑑賞する人に、作品を「みる力」を高めてもらうことを目指し、その作品がどんな作家、時代背景から生まれ、また使われている技法やテクニックも知ることで、作品から多くの感動を受け取ってほしいという願いが込められています。今回は高田様にお話を伺いました。
「知るほど、みえてくる。」あなたの人生に彩りを!
まずは美術検定についてお教えいただけますでしょうか?
美術作品を「みる力」を高めることを目指す「美術検定」は4級~1級があり、年1回、毎年11月に試験を実施してきました。 もともと全国5都市の会場で行っていましたが、コロナ禍の影響を受けて、2020年から自宅で受験できるオンライン試験を取り入れました。 たくさんの方に安全・安心な環境で受験する機会を提供していきたいという思いからです。
4級は入門編として、今ある知識に少しプラスして学んでいただければ合格できます。4級は2020年から通年受験が可能となりました。 すでに2020年8月からオンライン試験を導入していますので、興味のある方は、ぜひ気軽に受けてみてくださいね。
1級のアートナビゲーターとは何ですか?
ハードルが高いと思われがちな美術がもっと身近な存在になるように、分かりやすく読み解いて、“みる”楽しみを発信する人のことです。「美術検定」は10年以上の歴史を積み重ねている検定なので、アートナビゲーターは現在300名以上いらっしゃいます。 ナビゲートとは、道案内する、案内するという意味なのですが、アートナビゲーターの方々には作品をみて、その先に得る感動や楽しみ方を広く伝えていっていただきたいです。 多くの人々がもっと深く美術作品を楽しむためのお手伝いをしてもらいたいと思っています。
美術館には音声ガイドがあったり、学芸員の方による解説なども聞くことができますが、まだまだ美術はハードルが高いと思われがちです。「美術検定」は、知識を覚えるだけでなく、覚えた知識を活かして社会で活躍していただきたいという願いを込めて提供しています。
受験者データや過去の合格情報も一括で引き継ぎが可能
learningBOXを知ったきっかけを教えてください。
もともとはQuizGenerator(クイズジェネレーター)に出合いました。美術検定は4級からですが、もっと親しみやすい入り口があると良いかなと思い、その時々に開かれる展覧会のクイズを作りたかったんです。 例えば「上野にゴッホがくるんだって、有名だから行ってみよう」と思っても勉強してから行くことってないですよね。 でも、そのメインとなる作品のちょっとした知識、若い時に描いたんだとか、色使いってこうなんだとかほんの少しの情報をクイズ形式で学んでいったら、すごく楽しめるのではないかと思いました。 そこで、一度試しにクイズを作ってみたら、本当にすぐに簡単にできました。 画像もキレイに取り込めましたし、それほどITリテラシーの高くない私でも、直観的に作ることができました。 学習管理システムであるlearningBOXはその過程で知りました。
learningBOXのおすすめ機能はありますか?
「成績管理」画面で、問題の正答率や解くまでにかかった所要時間など簡単にデータを取ることができます。 「美術検定」の問題にはその時々のアート業界の動きや時事問題も含んでおり、問題作成チームが毎年練りに練って多くの良問を作っています。 今までは所要時間はデータで取ることができなかったので、さらに問題作成に活かしてブラッシュアップしていけると感じています。
また、もともと学生割引や書籍購入者の特典クーポンなどで、受験料の割引をしていたのですが、learningBOXでも同様に「クーポン」機能を追加してもらい、オンライン試験でも受験料の割引ができるようになりました。 また、本検定では2級に合格していないと1級を受験することができないのですが、過去の合格実績のデータをすべて取り込み、美術検定オンラインのアカウントと結びつけてもらいました。 これによって、受験者をメールアドレス・氏名などで判別し、反映されるようになっています。受験者の方に2級の合格認定証の番号を入力していただくといった手間をおかけすることがなく、大変助かっています。
learningBOXでの問題作成はどうでしたか?
本当に問題作成が手軽で簡単にできました。 作成の際のレイアウトを業者の方にお願いしていた際は、必要事項をExcelで送り、再度Excelで修正するといったフローでしたが、それだとやりとりに時間がかかる上に、実際どんなレイアウトになるかが想像できませんでした。
それがlearningBOXでは作成画面も分かりやすく、プレビュー表示で確認できるので本当にありがたいです。 さらに画像の大きさや解答欄の配置などフレキシブルに、こちらの要望に合わせて対応してくださいました。
問題形式は択一問題や並び替えなど13種類から組み合わせることが可能ですので、紙の試験問題ではできなかったことがlearningBOXでは実現可能になるかもしれません。Webだからこそできることがあり、新しい発想で検定の内容の幅もこれから変わっていくと思います。
これから「美術検定」を受験する方に向けてのメッセージをお願いします。
挑戦しようと思っている方は、無料のサンプルテストがあるのでぜひ試していただきたいです。 どなたでも、どこかでみたことがある、そんな有名な絵画をサンプル問題にしていますので、楽しんでいただけるのではないでしょうか。 パソコンなどITにすべての方が慣れているわけではないことは承知の上ですが、楽しんで受験していただければと思います。
目指したいゴールを提示したら、的確に迅速に丁寧に全てに対応してくれた
オンライン試験を取り入れたことで、昨年とどう変わりましたか?
オンライン試験を取り入れたことで、受験していただく方との距離感が近くなったと思います。 近くというのは、非常に感覚的なことですが、learningBOXのECオプションを取り入れたおかげで、受験者の申込状況がよく分かるようになったということです。 例えば決済方法で何を選んだのか、また書籍購入をされた方の中で、受験料の割引クーポンを利用されている方だと分かるなど、受験者の方の状況が管理画面からリアルタイムで確認できます。
また、本番の試験に入る前にサンプル問題を解いていただくように、試験フローを作成しています。 「美術検定」は10代~70代以上と幅広い年齢層の方が受験されています。パソコンに慣れていない世代の方にも安心して受験していただくために、事前に操作手順に慣れていただきたいと考えました。 初めてオンライン試験を受ける方にとっては、誤ったボタンを押してしまった時の対応など、さまざまな不安要素を取り除く必要があります。 受験申し込みまでの操作につまずいた方からのご連絡を受け、分かりやすく手順をたどれるようにリアルタイムで修正するなど、より良い検定になるように改善を重ねています。 ささいなことですが、オンラインにしたからこそ、気付くことができた良い点ですね。
これからオンライン検定を始めようと思っている方に向けてのアドバイスをお願いします。
毎年11月の日曜日に会場試験を開催しており、2020年もすでに公表していました。 しかし、コロナ禍という状況から、申し込んだものの会場に行くことを不安に思う方がおられるのではと考え、安心して受験をしていただくため、オンライン試験にしようと決断しました。 気がかりなことがあったとすれば、カンニングリスクでした。 しかし本検定では、基本的に受験者の方への信頼に基づいていること、さらに制限時間と問題数、出題内容などを工夫することで、カンニングリスクを回避することにしました。 問題を一つひとつ調べていたら、制限時間内に終わらせることはできないですね。
これまで受験された方にとっては、会場試験はテキストの持ち込み不可でしたし、試験官がいて、監視員が回ってくる環境でしたので、戸惑いはあるかもしれません。でも本検定は自己啓発のためのものなので、自分の力を試すためにチャレンジしてもらいたいと思っています。
技術的には、パソコンのカメラで監視する等の対応はすぐに可能になると思います。 ただ、受験者のパソコンのスペックの問題など、あくまで受験者にとって何が良いのかという判断になるのではないでしょうか。 多くの方に受験機会を提供できるのは、絶対的にオンライン試験ですので、これからも工夫を重ねながら良い検定にしていきたいです。
オンライン試験のノウハウを持ったlearningBOXさんにお願いしたら、きっと実現してくれるはずです!
サービス対応はいかがでしたでしょうか?
こちらが目指したいゴールを提示したら、的確に迅速に丁寧に全てに対応してくださいました。絶対的な信頼を寄せております。
learningBOXで検定の試験問題を簡単に作れることは知ってはいましたが、learningBOXはオンライン試験用に設計されていなかったと思います。 でも、こちらの要望をお伝えしたところ、常に前向きにご対応くださり「一緒にやっていきましょう!」と心強い言葉をいただきました。 こちらの難しい要求に対して一度も「できない」という言葉を言われたことがありません。 実現するための方法がないならば、新しい機能の開発も検討してくださいますが、まず今の機能でできることを、どのようにしたらできるかをA案、B案、ときにはC案までご提案くださいました。 その中で最適な解を取捨選択しながら、ここまでたどり着くことができました。
learningBOXさんの本社は兵庫県たつの市なので、すべてWebミーティングで行いました。 Webミーティングの良い点は、現在使用している環境を使って説明してくださるので、どこを操作すべきなのかをすぐ理解することができ、大変ありがたかったです。
またlearningBOXはクラウドサービスなので、簡単な変更や修正でしたら、ミーティング中の決断も可能でした。 そうしたことで、どれも確実に解決し、実現してくださいました。そのおかげで2020年8月に4級オンライン試験を無事に始めることができました。 11月はいよいよ3級・2級・1級の試験です。約半年間、本番まで二人三脚で伴走してくださり、本当にありがとうございました。感謝しかありません。 今後も「美術検定」がより良くなるように一緒に進んでいただけると期待しています!
インタビューにお応えいただき、
ありがとうございました!