全国にいる配送員のサービスレベルを向上させる

公開日:

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  • 社員研修(研修管理)

公開日:

安藤 欽一 様

課題・導入理由
  • 全国の配送員のレベル向上のための施策がコロナ禍の影響でできなくなった
  • スタッフがマニュアルを手に取る頻度を増やしたい
  • 社内ライセンスのテストを効率よく行いたい
  • 営業スタッフの日報記入と集約に手間がかかっていた
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解決策・効果
  • 配送員のレベル向上のための小テスト、統一試験をオンライン実施に
  • 小テストをマニュアルとリンクさせて見返すきっかけに
  • オンラインで好きなときに受験できるように
  • アンケート機能活用で毎日の情報配信が可能に

1971年、東京都町田市で設立された「株式会社ナック」は、「生活・暮らし」を軸にしたさまざまな事業を展開しています。2002年から開始した宅配水「クリクラ」はウォーターサーバーの無料レンタルで大きくシェアを伸ばし、個人宅や企業など全国で愛飲される人気商品です。良質なミネラルを含み、赤ちゃんのミルクにも使える安心で高品質な水を日本全国に提供しています。今回は社員と全国の販売加盟店向けの人材育成プログラム「クリクラカレッジ」の学長にお話を伺いました。

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サービスレベルのベースアップにeラーニングが欠かせない

まずは、御社の事業内容についてご説明いただけますでしょうか。

2002年から「クリクラ」というウォーターサーバーの生産・配達・アフターサービスまでを一貫して行っています。基本的には一般のお客さまと、企業さま等の業務用を対象にウォーターサーバーをレンタルして、定期的に水をご購入いただくというビジネスです。現在、全国に約500の店舗があり、そこから約50万件のお客さまに水をお届けしています。

learningBOXを知ったきっかけをお教えください。

配送員のサービスレベルを均一かつ底上げするための勉強方法を模索していました。「クリクラ」の配送員は全国に約1,800名いて、それぞれの店舗から毎日お客さまに水を届けています。

今から約3年前になりますが、そのお客さまと接点がある1,800名のサービスレベルを上げるための取り組みを行おうということで「サービス品質向上宣言プロジェクト」が立ち上がりました。それから2年ほど経過した2020年秋に、プロジェクトを通して学んだことや日々実践していることをチェックしたいということで、学習が簡単にできるシステムはないかと検索を始めました。

「eラーニング」といったワードで検索をかけて、システムを提供している会社を見つけては問い合わせて話を聞いて、どのシステムが一番コスト面と運用面で導入しやすいかを吟味していました。その中の1社が御社でした。

learningBOXをお選びになった決め手は何だったのでしょうか?

シンプルで誰もが使いやすく、導入ハードルが低いシステムだと思い決断しました。加盟店は全国にありますが、フランチャイズ契約など別会社もあり、そういった情報を一括で管理するには、しっかりとした仕組みとシンプルで誰でも使いやすいことが重要でした。その点で、learningBOXが最も良いと思いました。最初はできるだけコストを抑えたいと考えていたため、無料利用から始めました。

最初に問い合わせした際に、こちらの要望について細かく応答していただいて、その時点で信頼感があるなと思いました。まずは御社が提供されているクイズ作成ツール「QuizGenerator」(クイズジェネレーター)でプレ運用を行い、正式に導入したのは2021年の1月からでした。

「アンケート」機能を日報代わりに活用、集約した情報を全員に配信も

「サービス品質向上宣言プロジェクト」では、研修や配送員へ向けての情報発信などをされていたのでしょうか?

配送員のサービスナンバーワンを決めるコンテストを行っていました。東京ディズニーリゾート等で集まって開催していましたが、コロナ禍の影響で集まることができなくなり、コンテストの代替として、サービスレベル向上のために何ができるかが命題となりました。

ではその代用としてeラーニングシステムを探されて、現在learningBOXを活用されているということですね。

それまで行っていた“一番を決める”という考え方から切り替えて、ベースアップを図ろうと決めました。なるべく多くの配送員が参加しやすく、かつ基礎知識から学び直せる仕組みが必要でした。

そこで「全国クリクラ統一模試」という、Web上のセンター試験のようなものを用意して、皆が受験し、同じ知識を学び、サービスレベルのベースアップにつなげようと考えました。まずは、「全国クリクラ統一模試」をlearningBOXで作成して実施することをゴールとし、その模試に挑戦するまでに受けてもらう小テストもlearningBOXで行いました。

弊社では、クリクラの人材育成のため2013年から「クリクラカレッジ」を開講しています。カレッジが監修しているマニュアルがあり、配送員や営業がクリクラに関わる情報やサービスのノウハウを学べます。そのマニュアルの要点を6単元に分けてWebテストに落とし込み、1カ月に1回のペースで毎回違う問題を公開しています。合格できるまで何回でも受けられる小テストです。

プレの段階で「QuizGenerator」で試しながら、社内調整と準備を行い、learningBOX導入1カ月後には小テストを開始しました。そして2021年4月の末に第1回目の「全国クリクラ統一模試」を行うこともできました。

それはすごいですね! 受講はスマートフォンでも可能な設定にしているのですか?

そうですね、時間もある程度自由にして、気軽に誰でも受講できるようにしました。小テストの目的は、先程述べたようにマニュアルを見返してほしいということでした。結構分厚いので読むのがおっくうになりがちですが、問題とリンクさせて、細かい情報はマニュアルの何ページを読んでくださいと誘導することでマニュアルに触れてもらえます。また「全国クリクラ統一模試」で80点を超えたら認定証が発行される設定にしています。

learningBOXを導入したおかげで、Webテストが社内にとても浸透してきて、それまで業務に対するリテラシーが低かった方も前向きに取り組めるようになりました。

導入後に効果を実感されたことはありますか?

社内の反響は大きく、他部署から「全国模試問題を抜粋して社内講義に使わせてほしい」「Webシステムを実施してみたい」といった相談が多く来るようになりました。紙や対面で行う研修や面談が多く、互いに時間を合わせることや、紙を見返したり保管したりすることも大変だという相談を受けて「learningBOXでこういう使い方ができるよ」と情報を共有しています。

それで実際に、他部署でも活用していますよ。全国のクリクラ販売店の運営上、必要となる各種ライセンスの更新制度にlearningBOXを導入しました。ライセンス更新は、実地研修で実施していましたが、研修場まで全国から集まることが難しく時間と費用もかかるため、見直しを考えていました。導入後は自分の好きな時間に研修を受けられるので移動するデメリットもなくなり、大きな効果があったと思います。

ほかにも何か導入による変化などはありましたでしょうか?

別の視点で“生産性の向上”について活用できるのではと思い、全国にいる営業担当者の日々の活動実績を「アンケート」を使って報告してもらっています。その後、活動報告を集約してさまざまな情報を配信しています。

例えば営業担当者は、その日何件契約できたかなどの情報を、次の日の朝9時までにlearningBOXにログインしてアンケートフォームに入力し、実績報告を行います。それらを管理者サイドでお昼までに集計して「お知らせ」として公開します。400名以上が登録しているのですが、成績優秀者をピックアップして紹介したり、全国で何件新規契約が取れて、現在まで累計で何件かなどの情報を共有したりすることで、チームとして頑張っていこうという意識の醸成につなげています。

learningBOXを導入するまでは、このような情報をまとめて配信するのは週に1回が限界でした。それでも相当難しかったのですが、デイリーに配信できるというのは初めてのことです。

自分の実績をもっと皆に知ってほしいという人もいれば、全国の仲間の頑張りに刺激を受けているという人もいます。契約が一定件数以上に達したら、上長からのメッセージが届くような仕組みにするなど、やりがいを感じてもらえるような工夫もしています。

スピード感をもって対応するには、研修や試験の内製がベスト

今後、learningBOXを活用して業務改善などを行う予定はありますでしょうか?

クリクラカレッジはクリクラの人材育成機関で、現在は集合研修をメインとして行っていますが、この研修の質を上げるために活用していきたいと考えています。

learningBOXなら、研修の前に行う事前学習を各人がどこまで実施したかが確認できるので、一定のラインをクリアしたことを確認してから参加してもらうようにしたいです。また研修後のフォローアップも含めて、知識の習得に関してはlearningBOXに集約していきたいですね。

研修や試験の内容を自社で作成することの価値については、どのように感じていらっしゃいますか?

スピード感をもって対応するには、内製できる方が良いと思います。内製すると手間がかかるので、外注したほうが早くて質が高いという場合も、もちろんあると思います。しかし弊社の場合は、商品部で開発しても国の機関から許可が下りなかったり、ギリギリで駄目になったり情報が変わることがよくあります。そのスピードに対応するには内製のほうが良いでしょうね。

learningBOXのように低価格でシンプルな仕組み、使いやすいシステムであれば、より内製に踏み込みやすいと感じました。

では最後に、learningBOXに今後どのようなことを期待されますか?

弊社のことをもっと知ってもらい、積極的に提案していただきたいです。learningBOXはいろいろな機能が入っていて、理解を深めればやりたいことが広がっていくと思います。しかし正直言って、まだ使いこなせていない仕組みもあると思うので、これからお付き合いしていく中で、弊社のことをもっと知っていただき、御社の方からも、弊社のサービスや教育にマッチする使い方のご提案などをいただけるとうれしいですね。

インタビューにお応えいただき、
ありがとうございました!

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