learningBOXでIBT方式検定試験に対応!100万弱の削減も

公開日:

  • 検定・資格試験

公開日:

岩井 信也 様

課題・導入理由
  • テストセンターに行って受験する方式だけではなく、自宅からインターネットを経由して実施するIBT方式に対応するためにLMSを探していた
  • スモールスタートできるシステムを探していた
  • 独自ドメインにしたかった
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解決策・効果
  • learningBOXを導入し、自宅からIBT方式での受験が可能となった
  • 従量課金制で、受験者の人数に応じて柔軟に対応できた
  • 有料オプションで独自ドメインを設定できた

ダイレクトマーケティング人材育成の一環として「通販エキスパート検定」等の検定試験を実施している「通販エキスパート協会」。その他にもセミナーや研修、コンサルティング業務なども担っています。検定の運営に際して、従来のテストセンターでの受験方法に加えて、自宅からインターネットを経由して実施するIBT方式に対応するためlearningBOXを導入。2021年から運用しています。今回は導入の決め手や活用方法、課題について余すことなく語っていただきました。

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従量課金制はスモールスタートにぴったり

まずは、御社の事業内容とご担当者さまの業務内容をお伺いできますでしょうか?

ダイレクトマーケティング人材の育成です。D2C(※1)など、中間流通業者を通さずに直接消費者に商品を販売する事業を展開する方たちに向けて、検定試験事業等を実施しています。

検定試験は2009年から開始しており、合格者は累計で1万名以上おられます。現在は「通販エキスパート検定」の3級、2級、1級、スペシャリストコースの「カスタマー・セントリシティ」「通販CXマネジメント」「フルフィルメントCX」の計6種類の検定を、春と秋の年2回で実施しています。

私は事務局担当理事の仕事をしており、learningBOXの選定も行いました。

※1 D2C(DtoC)とは、Direct to Consumerの略で、自ら企画、製造した商品を中間流通を介すことなく自社のECサイトや直営店舗で販売するビジネスモデルのこと

ありがとうございます。ではそのlearningBOX導入の経緯について教えてください。

利用開始日は2021年で、専用サーバーのプラン(現:エンタープライズ)で使い始めました。単純にeラーニングができるだけではなく、受験者の管理ができるシステムが必要でした。

LMS(学習管理システム)を探す際に「無料」や「LMS」を組み合わせて検索していたところ、上位にlearningBOXのページが出てきたので、それがきっかけになりました。

シンプルに従量課金制というところが良いと思いました。多くのLMSだとまとまった初期費用が必要だったり、月額や年額の費用固定制だったり、特にオンプレスミス型(自社でサーバーや通信回線、システムを構築して運用を行う形態)だと数百万円の費用が必要だったりしますよね。

それではスモールスタートに向かないなと思いまして。learningBOXだと徐々に受験者が増えてきたら、契約アカウント数を増やすことで対応できますしね。そして、独自ドメインにしたかったのですが、これも有料オプションで可能だということで決めました。

他にも候補はいくつか挙がってきたのですが、従量課金制で独自ドメインも可能なサービスに限定するとlearningBOXしか残りませんでした。まさに探していたサービスはこれだと思いました。

learningBOXを実際どのようにご活用いただいているのでしょうか。

検定試験で使用しています。当協会の検定試験は、試験受託専門の会社が運営している全国にあるテストセンターでCBT(Computer Based Testingの略で、コンピュータを使った試験方式)のみで実施していました。そこにオンラインで試験を受けられるIBT(Internet Based Testingの略でインターネットを経由して実施する試験方式)という選択肢を増やすためにlearningBOXを導入しました。

現在はテストセンターでの受験と、オンライン受験の2パターンで運用しています。春と秋の試験で年間およそ1,000名~1,500名の方が受験されていますが、その内の3割~4割の方がlearningBOXを使ってご自宅でオンライン受験されているという状況です。

現状は、試験対策として受験用の紙のテキストを購入の上、勉強していただいています。learningBOXでは、検定試験前に紙のテキストの内容を反映した確認テストを受けていただき、そこで合格したら検定試験を受けられるようにクリア条件を設定して運用しています。

そして検定試験は、コンテンツとして検定試験の試験問題を作成し、作成フォームのオプションで合格点を設定。その基準点を超えると合格としています。紙のテキストも、次回秋の試験からは全てPDFにして掲載しようと考えているところです。

困ったときに頼れる、サポートの対応に満足

learningBOXを運用していく中で、課題だと感じていることはありますか?

カンニング防止についてですね。learningBOXでの受験については、先ほども申しましたように、検定試験の前に確認テストを受けていただくことを条件としています。確認テストを受けて合格した方だけが検定試験を受けられるということで、ここに本人確認の要素を含ませています。正直なところ、問題が100問あってそれを60分で解くので、カンニングをしていては時間内に解ききれないです。

ですが、やはりテストセンターできちんと本人確認をした上で受けさせたいという需要もあります。検定試験自体が会社の昇格要件や社内資格制度とされているケースもあり、そうなると人事評価にも関わるため、オンライン受験だと不安に感じる担当者の方もおられます。当協会の受験者全体の6割が団体受験の方で、そのうち半数程度が社内評価制度に組み込まれています。

パソコンのカメラを通して、AIが動きをチェックしてカンニングを判定するようなサービスもありますが、少し動いただけで感知してしまうといった声も聞きますし、そもそもパソコンにカメラがついていないケース、最近ではパソコン自体を持っていないということもあります。

そうですね。実は各種検定試験にぜひlearningBOXをご活用いただきたいということで、現在本人確認用の機能等を開発しており、近日発表予定となっています。こちらもぜひご考慮いただければと存じます。

そうなんですか。もう何年かすれば、自宅で受験する際にAI認証やカンニング対策が整備されるのが当たり前になりそうですよね。

あともう1点課題があり、過去の受験者データを全て管理するための統合データベースを作ろうとしているところです。全ての方がオンライン受験だったらLMS上で管理できるのですが、当協会の場合はテストセンターで受験される方もおられますので、2009年からこれまでの延べ1万名以上の方の情報を取りまとめたものを作成予定です。

以前には紙だけで実施していた期間、テストセンターだけの期間とテストセンターとlearningBOX併用の期間があり、それぞれの受験者の履歴管理と、受験者用のマイページも作りたいと考えています。

というのも、取得した資格に関してのお問い合わせが増えています。資格更新制度を導入したのですが、2年に1度更新用のコンテンツを受講したら、資格の認定番号をもう2年キープできるという仕組みです。そこで自分が過去に取得した資格や、今後更新すべき資格はどれですかというご質問を多くいただくようになりました。これに対応するために、データベースを作成し、ご自身で資格の履歴などが確認できるようマイページを作成する必要があると感じています。

それはとても大変な作業ですね。learningBOXでは今後デジタルバッジ(資格や学習履歴を電子的に証明するデジタル証明)に対応する予定です。世界共通の技術標準規格に沿って発行されるデジタル証明・認証は「オープンバッジ」と呼ばれ、自分専用の「オープンバッジウォレット」で一元管理できるシステムです。こちらもぜひご検討いただければと思います。

では他に、受験者の方から何か課題として挙げられていることなどはありますでしょうか?

そうですね、意図せずに途中で終了してしまって検定が受けられないという方がおられますね。1回でも途中終了したら再度受けられないようにしてありますが、回線トラブルだと言われた場合は再受験を認めていました。

問題は120問~130問を登録していて、そこからランダムで100問が出題されるようにしています。似たような問題が出てきますが、そこは疑っても仕方ないですしね。でも、そのようなトラブルの連絡があった際は、learningBOXのサポート窓口に電話してログを追っていただいていました。何時何分にログインして、このタイミングで何があったというのを毎回確認していました。

その際のサポート窓口の対応はいかがでしたでしょうか?

対応には毎回とても満足しています。担当の方でなくても、どなたが電話に出られても丁寧に答えてくださいます。最近さまざまなサービスで、問い合わせに関して電話非対応でメールのみというケースも多く見られるようになりました。learningBOXでは、困って電話をするとすぐに答えてくださりとても助かりました。みなさん対応は素晴らしいです。

ログのことだけではなく、問題作成で困った際も電話をしていろいろと教えていただきました。検定試験を受ける前の確認テストでのクリア条件の設定の仕方や、テストの作成方法でも困ったらすぐに聞いていました。直感的に操作できるUIでとても使いやすいですし、細かな設定の部分も使っていればすぐに慣れると思います。最初の方は特に困ったらすぐに電話で助けてもらっていました。その節はありがとうございました。

CBTよりもlearningBOXの方が1人あたりのコストが安く

2021年からご活用いただき、実感されている効果はありますでしょうか?

そうですね、コロナ禍もありましたが受験人数は減りませんでしたね。コロナ禍でもテストセンターも制限を付けるなどして稼働していましたが、learningBOXで自宅からの受験に切り替えた方もおられました。

実際にlearningBOXを導入してから、受験者全体の3割~4割くらいが自宅からのIBT方式になりました。コスト面でいうと、基本契約と必要に応じてスポット契約を組み合わせるという方法をとっていたので、100万円弱は削減できたと思います。

これは試験運営に関する1人あたりの費用の問題なのですが、learningBOXに比べてCBT実施の方が実は高いんです。例えば、learningBOXを100名のスタンダードプランで契約して、スポット契約で300アカウントを追加します。フルに400名で使ったとしても、1人あたりの費用は1,400円程度ですかね。CBTと比べてlearningBOXの方が1人あたり1,000円ほど安いということになります。

スポット契約を活用して、人数の管理をまめに実施していることが前提となりますけれど。これでおそらく100万円弱は削減できていると思います。

learningBOXを使用してみて、何か改善してほしいと感じた点などはありますでしょうか?

スタンダードプランを使っていますが、1教材あたりのアップロード上限が500MBとなっていて、高画質で長めの動画だと500MBでは足りず、圧縮して見やすい画質でアップロードできるようになると助かるなと思います。

次回の秋以降で、試験前にPDFの資料だけでなく、動画コンテンツの視聴も必須にしようと考えています。しかしその動画は3時間もあるため、どのようにアップロードするのが良いか考えているところです。

ありがとうございます。動画を分割してアップロードすることもおすすめしています。では最後に、検定をこれから開始されたい方や、IBTを検討されている方などにアドバイスをお願いします。

そうですね、私が導入する時には人数の増減に柔軟に対応できる契約形態が非常に便利だと思いました。スモールスタートにはlearningBOXが最適だと思いますね。単純にIDを蓄積していくと爆発的に増えていってしまうので、スポット契約を上手に活用してむやみにIDを増やさずに運用することでコスト削減にもつながりました。

また我々が悩んでいたのは、紙だけで実施していた時期や、テストセンターで受けた受験者のデータがバラバラのファイルに保存されていたというところです。先ほど述べましたが、今苦労して統合データベースを作っているところです。ですので、これからスタートされる方などは、受験者管理をどうしたいのかを最初から相談した上で始めることをおすすめします。

さらに、learningBOXさんでは本人確認システムも今後搭載されるそうなので、より使い勝手が良くなるのではないでしょうか。

インタビューにお応えいただき、
ありがとうございました!

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