未受講の確認作業が97%減など、管理負担を減らし効果を高める社員教育

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塚本 昌弘 様(写真左)伊藤 巧 様(写真右)

課題・導入理由
  • 以前使用していたシステムの使い勝手に問題があり講師・管理者の負担が大きかった
  • マニュアルを読まないと作業が進められず、手順も決まっていて自由度が低かった
  • PDFをスライドして見るというだけの受け身の研修から、能動的に楽しく受講できるような内容に変えたいという要望が出ていた
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解決策・効果
  • カオナビ連携可能なlearningBOXを導入。講師・管理者の作業負担も減り、作業時間&コストの大幅削減で効果を実感している
  • マニュアルがなくても直感的に操作でき、自由度も高く多様な活用が可能となった
  • 10分ほどの短い動画を活用するなど研修をアップデートでき、社員からも好評

上場企業を中心に、法定開示書類の作成・開示の支援等を行う「株式会社プロネクサス」。情報セキュリティやコンプライアンスなどの社員研修にeラーニングシステムを利用していましたが、PDFしかアップロードできないなど使い勝手の問題があり、システムの置き換えを検討。2022年にlearningBOXを導入し、タレントマネジメントシステム「カオナビ」とも連携しながら、社員約1,000名・一部のグループ会社約500名の社員研修に活用しています。インタビューでは、置き換えを検討することになった経緯、learningBOXの選定理由、活用方法や課題、導入による効果などについて伺いました。

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カオナビ連携可能、マニュアル不要の直感操作、コストが選定理由に

まずは、御社の事業内容とご担当者さまの業務内容をお伺いできますでしょうか?

塚本様:弊社は、上場企業が投資家や株主等に対して経営内容等を開示する「ディスクロージャー」、経営状態や財務状況など今後の見通し等の広報活動「IR(インベスター・リレーションズ)」の支援を行っています。書類や印刷物の制作が多いですが、最近ではWeb制作やコンサルティング等も担っています。

私の業務は、グループ会社全体を含めた品質管理と、業務改善の上を行く、ゼロベースでの業務の見直しを実施しています。社内のシステム設計や保守対応も行っており、情報セキュリティの内部監査やログ監視等の業務も含まれています。

伊藤様:私は品質管理・業務改革グループに所属しています。業務改革部では業務プロセスの見直しや、新たなシステム導入等も担っています。

eラーニングシステムの導入が必要となった背景、導入前の課題についてお聞かせください。

塚本様:以前は小規模なeラーニングシステムを利用していました。費用は年間100万円ほどでしたが、PDFしかアップロードできない仕様で、使い勝手に問題がありました。システムにPDFデータをアップロードすると文字化けが発生し、その都度、文字化けの箇所を確認しながらデータを修正するのに時間がかかっていました。

文字化けの修正、確認、再アップロードを繰り返すため、1コンテンツのPDFデータを完成させるのに3時間はかかっていましたね。また受講履歴もIDしか取得できなかったため、IDと各社員の部署・名前を照合していく必要もあり、講師・管理者の負担が大きく、活用が進んでいない状態でした。

研修内容としては「情報セキュリティ」「インサイダー情報」「コンプライアンス」など年2回の研修で使っていましたが、動画をアップロードすることができず、確認テストの出題形式も限られたものでした。PDFデータのみの構成になるので、スライド化して画面を見るというだけの受け身の研修から、もっと能動的に楽しく受講できる研修に変えられないかという要望も出ていました。さらに、受講状況をリアルタイムで確認したいという声もありました。

learningBOXを最初にお知りになったきっかけや、どのような点に興味を持たれたかについて教えてください。

塚本様:新たにシステムを探すことになり、当初は他社の年間600万円するシステムを導入する方向で進めていました。ところが当時、人事部がタレントマネジメントシステムの「カオナビ」を採用するという話があり、情報システム部の方からカオナビと連携できるlearningBOXというシステムがあると紹介されました。

IDなども一元管理できるということで、learningBOXを導入しようとなり、人事部からカオナビ経由で御社にコンタクトを取りました。

learningBOX導入(置き換え)への決め手となったポイントをお伺いできますか?

塚本様:まず1点目は、社員の情報を一元管理できるという観点から、カオナビ連携ができることです。2点目は、learningBOXの使用感を試した際に、マニュアルがなくても操作できたのが良かったです。初めて使うのに直感的に使えましたし、教材からも作れますし、コースからも作れるという点も便利だと感じました。以前のシステムでは全て手順が決まっており、融通が効かない面もありましたので。

3点目に、弊社は情報管理を厳重に行う必要があるため、専用サーバー(現:エンタープライズ)を選択しましたが、コストを想定よりも低く抑えることができて驚きました。検討事項も多く、検討期間は結構長かったですが、2022年に本格導入となりました。

研修受講者の社員からは「非常に分かりやすい」「劇的な進化」との声も

learningBOXの営業、サポートの対応はいかがでしょうか?

伊藤様:対応が素晴らしいです。その場でご返答いただけない場合も、後できっちりと対応してくださるので非常に信頼しています。

ありがとうございます。とても励みになります。learningBOXの実際の活用・運用方法について教えてください。

伊藤様:learningBOX導入前から、全社向けに定期的にやっている研修があり、内容は「情報セキュリティ」「インサイダー情報」「コンプライアンス」です。定期研修は期間を設定して、期間内に受講を終えてもらうようにしています。スポット開催の講習も合わせると、担当する講師は20名以上おり、learningBOX導入後、1年間で60本以上の研修が立ち上がっています。

研修の内容については、講師に管理権限iconを付与して、それぞれに工夫していろんなコンテンツを作成してもらっていますが、10分程度の動画を3カ月で200本もアップロードしている“つわもの”もいます。ライブラリーとして役立つコンテンツを蓄積していくような使い方や、アンケートをうまく活用している講師もいます。アクセスログからは、受講者である社員各員が年間20回以上の利用を行っていたことも確認できています。

塚本様:受講者は、全社員向けのものでは1,000名ほど、グループ会社では500名ほどの人数となっています。人数も多いですが、learningBOXでの権限設定、管理については特に問題なく運用できています。

実際にlearningBOXで作られたコンテンツ。ライブラリーとしてコンテンツを蓄積している

短時間の動画を有効活用されているんですね。

伊藤様:動画はPowerPointを活用して作成しているので「PowerPoint教材取り込み」のオプションを契約しています。動画にすることでアニメーションをつけて動きがある説明ができ、ナレーションも入れられるので、受講者からも好評で多用しているコンテンツです。

各コンテンツを実際に利用されて学習されている方からはどのような声が寄せられていますか?

伊藤様:以前のシステムを使った研修よりも「非常に分かりやすい」「劇的な進化」との声も寄せられています。講師からは、在宅勤務の環境でも受講状況の確認やメンテナンスもできるので助かるという意見があります。またlearningBOXは機能が豊富なので、いろいろ試したくなるという声も聞かれました。

研修を運営する上での課題はありますか?

伊藤様:設定に関することですが、研修内容の複製はできるのですが、研修の対象者も同時に複製することができず、外れてしまうので、再設定しないとなりません。研修内容、対象者共に複製できると助かります。

ありがとうございます。社内で検討させていただきますね。ほかにlearningBOXの運用で苦労されている点はありますか?

伊藤様:カオナビ連携でスムーズにいかないことがあり、現在ベストパターンを模索しているところです。弊社の組織体系が非常に複雑なのが関係しているのですが、カオナビ上での管理が難しく、API連携をすると、階層をうまく読み込めないことがあります。

塚本様:育休中などの社員のステータスなどの関連付けも難しく、一部手動で対応したりしています。全て自動化できないのは、所属が変わると、対象の研修から外れてしまうなどの問題も起こっているからです。

伊藤様:これらはlearningBOX側の問題ではなく、カオナビに読み込ませる社員台帳や連携システムの構造が影響しているかもしれないと考えています。もう少し運用しやすくなるように、カオナビ含めていろいろご相談できたらと思っています。

社内に持ち帰り、カオナビ様にも連絡をして対応していきたいと思います。運用工数を減らせるようにしていきましょう。では、次はlearningBOXの使いやすいと感じる点についてお聞かせいただけますでしょうか。

伊藤様:以前のシステムを使用していたときは苦労していましたが、learningBOXになってからは、研修の立ち上げがとても早いです。研修資料が既にあった場合、研修を担当する講師がコースを作成すると、1時間もかからずに研修を展開できます。

塚本様:以前のシステムでは、マニュアル読み込んで操作をする必要があったのですが、直感的に操作できる点がとても使いやすいです。

learningBOX導入後、作業時間&コストの大幅削減で効果を実感

learningBOX導入でどのような効果が得られていますか?

塚本様:社内でも効果を検討するために数字を出していたのですが、一部をご紹介しますね。以下の表をご確認ください。

※プロネクサス調べ

①受講者の設定②未受講リストの作成と部門配信については、主に入職者、退職者の確認・反映に手間がかかっていました。対象者が多いこともあり、確認作業が大変だったのですが、learningBOX導入後はユーザー管理が行いやすくなり、特に未受講者については検索するだけで確認できますので、大幅に時間を削減することができました。

また③教材プレビューの改善については、以前のシステムではレイアウトが崩れる、変色するなどの問題がありましたが、learningBOXではそのような問題はなく教材の更新もスムーズにできています。

さらにコンプライアンス研修の運営では、60時間の削減ができており、コストでは150万ほどの削減効果があったという社内データもあります。

詳細にご提示くださり、ありがとうございます。先ほど、階層がうまく読み込めない等の課題がありましたが、カオナビとlearningBOXの連携によって、効果は得られていますでしょうか?

塚本様:以前のシステムで運用していた時と比べると、かなり効率化できています。例えば、外部システムのユーザ・グループ情報を取り込むためにCSVで出力をして、1人で丸2日(7.5時間×2日=15時間)作業時間がかかっていましたが、今ではカオナビ連携で処理ができるので、10分で完了しています。

効果の他に、learningBOX導入による変化はありますか?

伊藤様:先ほども申しましたが、業務に必要な知識、読み物やノウハウなどをライブラリー化している講師がいます。また全社向けの研修だけでなく、グループ内だけで個別の研修をしているケースもあり、さまざまなアイデアによりlearningBOXの有効活用が進んでいます。

最後に、今後の展望についてお聞かせください。

伊藤様:learningBOXはナレッジベースとしても活用できるので、ナレッジ共有の場としての利用も進めていきたいです。まだまだ定期的な研修での利用がメインなので、learningBOXの自由度を生かしたプロネクサスの“知の共有の場”を目指したいです。

塚本様:パートナー企業の方々にも、弊社のコンテンツを配信をしたいと考えています。サブドメインを作って運用をしていきたいです。パートナー企業の方からも、さまざまな研修を実施したいけれど、リソース不足等で実施が難しいというご相談もあるので、パートナーシップの一環として、弊社のコンテンツをぜひ有効活用いただけたらと思います。

また派遣社員、出向の方の研修受講も進めたいと思っていますが、カオナビに情報がない場合もあり、クリアすべき条件がたくさんあります。learningBOXの機能自体も使いこなせていない部分もありますし、さらなる利活用に向けて新たな業務改善計画を進めていきたいと思います。

インタビューにお応えいただき、
ありがとうございました!

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