“子どもと向き合う力”を多くの人へ|検定オンライン化で全国展開、開催頻度も3倍に
「一般社団法人キッズコーチ協会」は、子どもとのかかわり方を楽しく学べる民間資格「キッズコーチ検定」を提供し、学童指導員や子育て中の保護者、子どもとかかわる仕事を目指す学生など、多くの方へ学びの機会を届けている資格団体です。コロナ禍をきっかけに、2021年よりlearningBOXを導入。オンライン検定化することで、対面講座では3カ月に1回だった開催頻度を毎月へと拡大。関東圏中心だった受講者は離島を含む全国へと広がり、採点業務の削減にも成功しました。導入の背景や具体的な活用方法、そして得られた効果と今後の展望について詳しく伺いました。
- コロナ禍での開催中止や、全国各地からの受講ニーズに対応できていなかった
- 子育て中の保護者が子どもの預け先の問題から対面講座に参加できない場合があった
- 対面講座では開催頻度が3カ月に1回に限られ、多くの受講機会を提供できなかった
- 3時間〜7時間の講義時間やテスト採点業務など講師の拘束時間が長かった
- オンライン検定化により、全国から受講者が増加。自治体向け等の事業も拡大中
- 子育て中の保護者も時間や場所を選ばず、自分のペースで学べるようになった
- 3カ月に1回の対面講座開催から、オンラインでの毎月開催に開催頻度が高まった
- オンライン化や自動採点による講師の業務効率化、会場費、交通費等の削減も実現
- 利用人数や容量に応じた従量課金制のプラン設定が分かりやすい
- 教材アップロードや受講管理・進捗管理などが直感的に行える
- 受講者にとってシンプルな画面構成
- 機能の豊富さや、大規模利用への対応も可能
子どもとかかわる全ての大人を支援する、協会立ち上げの原点
キッズコーチ協会の立ち上げの経緯について教えてください。
青田様:「子どもの健全な育ちと子育て支援にかかわる人材の質と地位を高めたい」という思いから、2012年に設立されました。アフタースクール(民間学童)のパイオニアである「東急キッズベースキャンプ」がこれまで多くの学童指導員を育成してきた経験を生かし、学童保育の現場に特化した専門性を学べる資格制度を提供しています。
「子育てが楽しい、子どもを産み育てたいと思える社会の実現に貢献する」という理念のもと、放課後の分野にとどまらず、子どもとかかわる全ての企業・団体・学校法人、そして子どもとかかわる仕事を目指す学生や子育て中の方など、多くの方々に学びの機会をお届けしています。
学童保育や子どもと接するお仕事のやりがい・楽しさについて教えていただけますか。
島津様:子どもが何かに興味を持ち、チャレンジをする瞬間に、ドキドキとワクワクの気持ちを一緒に楽しみながら、心に寄り添い、サポートをしています。
特に、自分が企画したイベントをきっかけに、子どもの成長する姿や真剣に取り組む姿を見られたときは、とってもうれしくて、喜びと感動が込み上げてきます。この感動が、私のやりがいです。

寺坂様:宿題をしない子を叱るのではなく、宿題を始めた子に「自分から宿題を始められたね」と認める声かけを大切にしています。すると、その姿を見て「自分もやろう」と動き出す子が出てくるんです!
私たちが「子どもたちはできる!」と本気で信じてかかわることで、「できなかったことができるようになる瞬間」に日々立ち会えるのが、この仕事の面白さだと感じています。
全国からの受講ニーズとコロナ禍が後押しした転換点
eラーニングシステムを導入することになった背景について教えてください。
青田様:2012年の設立以来、経験豊富な講師による対面講座を中心に運営してきました。ロールプレイングやグループワークを取り入れた充実した内容が好評で、着実に実績を積み重ねてきました。しかし、コロナ禍をきっかけに講座の全面中止を余儀なくされたため、「オンラインで受講したい」というご要望が一気に増加しました。
さらに、コロナ禍以前からも、福岡や名古屋などの各地から開催を望む声もいただいており、対面型だけでは全国からのニーズに十分応えられない課題もありました。
受講希望者の方からはどのような声がありましたか?
青田様:「子どもの預け先がないため対面講座への参加が難しい」というご意見を多くいただいていました。「キッズコーチ検定」は、まさに子育て中の方や子どもとかかわる仕事をしている方を対象とした講座ですので、そうした方々が受講しやすい環境を整えることが急務だと感じていました。
ほかに、対面講座ならではの課題はありましたか?
青田様:紙で回収した試験の採点に時間がかかっていた点も大きな課題でした。3級では1人あたり約5分、記述問題のある1級では1人あたり10分〜15分の採点時間がかかっていました。そのため、採点にあたる講師の拘束時間が、1回の開講ごとに半日から1日程度に及ぶこともありました。
大石様:対面での講座開催は、質を大切にしながら各級を3カ月に1回程度で実施していましたが、「受けたいと思ったタイミングと合わなかった」という声もいただいていました。こうした複数の課題が重なり、eラーニング導入を本格的に検討するに至りました。
7社を比較検討。操作性・費用が導入の決め手に
learningBOXを知ったきっかけと、選定の経緯を教えてください。
青田様:知見のあるアドバイザーへの相談を重ねながら、7社のシステムを比較検討しました。比較の観点は、教材作成・受講者管理・成績管理の簡便性、大規模利用への対応、機能の豊富さ、受講者にとってのシンプルで使いやすい画面構成、そして受講者数に応じた費用設定でした。複数の観点から総合的に評価した結果、learningBOXが最も私たちのニーズに合致していると判断しました。
決め手となったポイントを具体的に教えていただけますか。
青田様:利用人数や容量に応じた従量課金制のプラン設定が分かりやすく魅力的でした。また、操作性の高さも重要でした。教材のアップロードから受講管理・進捗管理まで直感的に行える点は、専任担当者を置けない私たちのような団体には特にありがたく感じました。
ロールプレイングを動画に落とし込む工夫
導入から運用開始までのプロセスについて教えてください。
青田様:2020年から構想・制作を開始し、2021年にオンライン検定を開始しました。一般提供の前には、取引先さまにご協力をいただき、350名規模の受講トライアルを実施しました。受講者のつまずきポイントを事前に検証し、課題を洗い出した上で本格運用に臨みました。
eラーニングならではのコンテンツ作成で工夫された点はありますか。
島津様:対面講座では、講師が受講者と直接対話しながら行うロールプレイングが好評ですが、eラーニング形式では同様の展開はできません。そこで、実際の現場で起こり得る出来事を動画で再現し、子どもへの適切な声かけと避けるべき対応を分かりやすく示すことにしました。その場にいなくてもイメージできるという点に徹底的にこだわりました。
動画の撮影・編集はもちろん、テキストやイラストも含めて全て内製しています。
直感的な操作性と手厚いサポートが、小規模体制の運営を支える
実際に使ってみて、使いやすいと感じる点を教えてください。
青田様:何より直感的に操作できる点が助かっています。教材の作成から受講者の登録・管理まで、マニュアル(使い方サイト)を参照しなくてもある程度は操作できます。
島津様:機能面では、動画の「スキップ再生を禁止」や、クイズ・テストの「正誤問題」(〇×問題)など、検定講座として必要な機能がしっかり揃っている点が非常に心強いです。主担当2名、サブ担当4名という体制で運営していますが、日常的な業務は問題なく回せています。

サポート体制についてはいかがでしょうか。
青田様:ただ使い方だけを案内されるのではなく、状況に応じて寄り添った対応をしていただけるので、とても心強く感じています。ウェビナーも開催されており、他企業さまの活用方法を知る良い機会になっています。
ありがとうございます。一方で、現状の課題や要望などはありますか?
青田様:自治体のeラーニング案件を受託するにあたって「AIによる顔認証」など、本人確認の強化や不正の検知などの機能が備わっていることが差別化要素となります。
一度learningBOXの「不正対策」機能を試してみて、これなら実際の利用シーンでも対応できそうだと確認しました。実際にこの件が動き始めたら、またご相談させてください。
大石様:今後のウェビナーで、受講者にとって魅力的なコンテンツの見せ方や、特に検定事業での具体的な運用フローなどの事例を知りたいです。
貴重なご意見ありがとうございます。社内に共有し、企画の際の参考にしたいと思います。
3級〜1級のステップアップ型検定をeラーニングで全国展開
learningBOXでの具体的な活用方法を教えてください。
青田様:メインの活用は「キッズコーチ検定」の配信や受講管理です。3級(基礎)・2級(応用)・1級(実践)とステップアップしていく講座構成で、各級に講座動画、理解度チェックのミニテスト、本試験、アンケートを組み込んでいます。
キッズコーチ協会では、検定の他にも自治体の研修委託事業等の受託、学校向けの授業・キャリア講座、企業・団体向けの研修企画・講師派遣なども行っております。その中でeラーニングによる研修を実施する際には、learningBOX上で配信、受講管理を行っています。

「キッズコーチ検定」受講者からはどのような反応がありますか?
青田様:「もっと早く受講したかった」「具体的な例があって分かりやすい」「講師の動画が面白くて笑いながら受講できた」とご好評をいただいています。ミニテストを随所に組み込んでいるため、理解度を確認しながら進められると喜ばれています。
3カ月に1回から毎月開催へ—全国展開と業務効率化を同時に実現
learningBOX導入による効果を教えてください。
大石様:最も大きな変化は、開催頻度の向上です。対面講座のみでは3カ月に1回程度の実施ですが、オンライン検定化により毎月開催が可能になりました。対面講座では、級によって3時間〜7時間の講義時間がかかっていたので、講師人件費に加え、会場費用や交通費の削減にもつながっています。
青田様:採点業務も大きく改善されています。先述のように対面講座の際は、紙で試験を実施・採点をしていました。learningBOXの導入で自動採点ができるようになり、1回の開講ごとに採点に要する時間が、半日から1日ほど短縮されています。
受講者層や管理面に変化はありましたか?
大石様:以前は関東圏の方が中心でしたが、今では全国からご受講いただいています。これまで距離的な理由で受講できなかった方にも、居住地にかかわらず、学びの機会をお届けできるようになっています。協会のミッションを踏まえると、これは非常に意義のあることだと感じています。
工数を増やさずに、より多くの受講者に対応できるようになり、ID発行などの初期設定を除けば毎月自動的に受講が回っている感覚があります。ただし、講師と直接話せる良さを保ちたいというご要望も根強いため、現在も対面での講座は継続しています。ご希望に沿って、受講形式を選択いただけるようになっています。
その他の影響はいかがでしょうか?
大石様:オンライン検定、オンライン研修の仕組みが整ったことにより、企業さまからの団体受講や、自治体からの研修委託案件にも対応できるようになりました。事業の幅が大きく広がっています。
「子育て講座」や「ハラスメント研修」など、eラーニング講座の提供を検討
今後の展望についてお聞かせください。
青田様:「キッズコーチ検定」に限らず、今後は「子育て講座」や「ハラスメント研修」など、さまざまなeラーニング講座の提供を検討しています。特に「ハラスメント研修」は、管理職だけでなく現場スタッフ全員に理解を求めるケースが増えており、受講人数が非常に多くなります。特に、厳格な受講履歴の管理が必要な場合には、learningBOXの活用が非常に効果的だと考えています。

学童指導員不足が社会問題となるなか、キッズコーチ協会の役割についてどのようにお考えですか?
大石様:保育の現場は、体力やスキルの両面で高い水準が求められる大変な仕事です。憧れて始めても、途中で離れてしまう人もいます。それでもなお、大きなやりがいに満ちた仕事だと私は感じています。
私は子どもにかかわる業界の出身ではありませんが、実際に一緒に働いているメンバーたちは本当に素晴らしい方ばかりです。子どもとかかわる仕事は、人間性を育てる重要な役割を担っています。同時に、子どもたちから学ぶことも多く、自分自身も成長できる仕事です。
私たちは、子育て中の方や子どもとかかわる全ての方を支援したいと考えています。子どもと向き合い、適切にかかわれる大人を一人でも多く増やすことが、私たちのミッションです。
子育ては親だけでは抱えきれないこともあり、学校だけでは補えない場面もあります。だからこそ、親や先生以外の「第三の大人」の存在が支えになります。
学童指導員に限らず、親や先生とは異なる立場の「第三の大人」が子どもたちの成長を見守り、支える環境を整えることも重要です。子どもの成長を社会全体で支えることが、日本の未来につながると信じています。
learningBOX導入をきっかけに、私たちの活動が全国へ広がったことに、心から感謝しています。
インタビューにお応えいただき、ありがとうございました!
もっと知りたい方へ


