導入事例
株式会社うぇるねす
高齢者の学ぶ意欲を刺激する楽しいコンテンツを増やしたい!
株式会社うぇるねす代表取締役会長 下田 雅美 様
DX事業部 部長 沖山 光 様
2021.5.20
もともとリクルートのマンション·ビル管理会社の代表を務めていた現会長の下田雅美様が、60歳で退任後、2002年にうぇるねすを創業。
マンション管理業界の経営力強化、人材育成、サービス向上をサポートすべくユニークなネットワークシステムや人材のレベルアップを図るシステムを構築し運用しています。
1,300万人ともいわれるマンション居住者がより豊かで快適な生活を送るためのコミュニティの実現に貢献しています。
- 高齢者でも利用できるeラーニングが必要。
- 全国にいる代務員の学習状況を管理したい。
- 意欲的に学べるコンテンツを作りたい。
- 高齢者でもスマホで受講できる
- 札幌から沖縄まで全国の代務員一人ひとりに個別に指導できる。
- さまざまな機能を有するwebアプリに組み込める
管理業界のレベルを上げて、マンションをまるごと元気に!
━ まずは、御社の事業内容についてご説明いただけますか。
マンション居住者が快適に暮らせるように、マンション管理業界がレベルアップできるサービスを提供しています。
[下田様]
全国にマンションは約675万戸あり、平均2人が住んでいると仮定すると、約1,350万人が居住しています。
そのマンションを管理する会社は約2,000社あり、私たちはそれら管理会社に対してサービスを提供する、非常に専門的な事業を行っています。
マンション自体がまだ50年ほどしか歴史がなく、住み方が成熟しきっていないため、マンション管理業もまだ発展途上です。
それらをレベルアップさせることで、居住者が豊かでハッピーになり、良いコミュニティができていく。
そうすれば、豊かな社会づくりにつながるのだという思いでサービスに取り組んでいます。
━ マンションにとって管理することはとても重要なんですね。その管理業務が、ご高齢者の働く場所になっているとか。
「マンションサポーター」として契約した方々が、管理代行員として、様々なマンションで勤務しています。マンションと居住者の皆様を元気にして、自分自身も元気になっています。
[下田様]
マンションは管理員さん次第で良くも悪くもなります。
良い管理員さんが居ると、建物自体がどんどん若返って元気になり、いつもキレイでピカピカになっています。
私たちは、良い管理員さんを育てていこう、そしてマンションと住人の皆さんに元気になってもらおうと考えています。
弊社では、この管理業務を60~80代の方々と「マンションサポーター」として契約しています。サポーターのみなさんとは、個人事業主として自分のペースで仕事をしてもらえます。
階段の上り下りや清掃業務等をしていると、足腰が鍛えられるし、住んでいる方々とコミュニケーションをとることでみなさん元気になっていますよ。高齢者にとって体を動かして働くことは重要だと思います。
━ 素晴らしい事業ですね! そんな御社が、弊社のlearningBOXを導入されたきっかけは何だったのでしょうか?
当社独自のノウハウを学べるオリジナルの問題作成を社内の誰もができるという点でぴったりでした。
[下田様]
マンション管理業界というのが一般的にあまり知られていない中で、さらに弊社の中にしかない情報やノウハウがたくさんあります。
そんななか、社員の誰もが問題を作成できて、場合によっては顧客である管理会社の方たちも作ることができるシステムがあると良いなと考えていました。
たまたま、龍野さんという、私たちのニーズにぴったりのことをされているところがあって、スゴイなと。
それでぜひ使用したいということで採用させていただきました。本格的な導入はまだこれからなのですが。
━ すでに社内の研修ではご利用いただいているとお聞きしました。
まだ始まったばかり。すべての管理員さんが日常的に使っている状態を目指したいですね。
[下田様]
そうです。しかしもっともっと活用してレベルを上げていきたい。
例えば、教材の数がまだ少なくて、これから100、1,000、1万と増やして、飽きのこないプログラムをつくっていきたいのです。
今は、新しい問題が更新されるのは3ヶ月に1回くらいですが、週1回更新にはしたい。
ゲームのような感覚で、新しい教材がまだないの?と次を早くやりたくなってウキウキするような、それでいて勉強にもなっているという仕組みを作りたいと思っています。
現在、全国に10万人強の管理員さんがいらっしゃいますが、みんながいつも使っているような状態をいずれ実現したいですね。
━ ぜひぜひ、ご協力させてください!learningBOXの導入前と後ではどのような効果がありましたか?
検証はまだこれから。通常の研修のほか、コロナ禍でも活用できました。
[下田様]
本格的な導入から間もないので、効果の検証もこれからです。
しかし導入以前は、カタログを使って、みんな難しい顔して一生懸命やっていたんですね。
それが、それぞれが持っているスマホで学習できるようになったので、学習者にとっては何よりいつでもできるということが大きいですね。
会社側からの視点だと、札幌から沖縄まで全国に代務員がいるなかで、誰がちゃんと取り組めていて、誰が遅れているとか、そういった管理がしやすくなりました。その状況を見て、個別で指導するなど対応できます。
ただしもっとレベルを上げて、学習者が自ら取り組みたくなる面白いコンテンツを開発していきたいと考えています。
楽しむことで意欲がどんどん湧いて、気持ちが若返ってくる。高齢者の方たちだからこそ、自分の人生を大切に生きたい、もっと良い仕事がしたい、もっと人に喜んでもらいたいと自発的なエネルギーが溢れてくる。
そんなeラーニングの仕組みを作りたいのです。
[沖山様]
コロナ禍で、learningBOXがあって非常に助かったことがありました。
年に1回、各エリアのサポーターさんが集まって全体研修会をやっています。
そこで会長が講話をしたり、表彰式があったり、お弁当を食べて懇親を図ったりするのですが、コロナの影響で開催が難しく、今回はすべて動画に録ってlearningBOXを使って、みなさんに見てもらったのです。
━ ご利用されている高齢者の方々はスマートフォンを使うことに不安などはありませんか?
使えないと思い込んでいるだけ。道具を取り入れて、業務がシンプルになっています。
[下田様]
1,800人のサポーター全員がスマホを持っていますよ。
高齢者自身も周囲もみなさん使えないと思い込んでいるんですよ。
実際やってみるといくらでも使えるようになります。
もちろん、個人差はありますが、これも楽しく学べばどんどん吸収していきます。
[沖山様]
弊社内webアプリの「マイページ」では、いつどのマンションで業務があるか確認できたり、勤務の日は打刻をしたりと、いろいろとスマホ上で管理できるようになっています。
[下田様]
マンションの管理業務はやることが多いですし、経験を積めば厚みが出て、住まわれている方の安心にも繋がります。
しかし昨今は、スマホのような道具があるおかげで、知識を詰め込む必要がなくなりました。
基礎知識プラス道具を使って情報を得ることができる。高齢者でも安心して働くことができます。
━ 今後展開予定のサービスなどはありますか?
画期的なマンション管理用のwebアプリをリリース予定。そこにlearningBOXも組み込んでいます。
[下田様]
近々正式に発表されますが、実はマンション管理業のレベルを上げるためのwebアプリをリリースする予定です。
今、沖山が進めているのですが、かなり大掛かりなもので、20種類以上の機能を有していて、その中の一つにlearningBOXも組み込んでいます。
スマホを使って、今までにない仕事ができるようになり、管理会社の業務が格段に改善される。本部からどんどん情報が出せて、現場の状況も共有できるwebアプリです。
今まで各駅停車だったのが特急や新幹線になるくらい、業務の時間もかなりスピードアップできるはず。
その分仕事のレベルや質が何倍にも上がります。
[沖山様]
やはり、マンションをまるごと元気にすることを実現させようとすると、住民の方々とコミュニケーションを取る余裕が必要です。
一生懸命仕事をしているけど、細かな業務で手一杯になってしまうと本末転倒。
webアプリに任せられるところは任せて、住んでいる方々に笑顔で挨拶してもらいたいのです。
[下田様]
まさに「マンションDX」。業界全体に普及させたいと考えています。
━ それは楽しみですね!リリース後にまたぜひお話を伺いたいです!最後にlearningBOXについて今後期待することなどご意見をいただけますでしょうか。
「住む」ことへの教育に、ぜひ力を貸していただければ。
[下田様]
管理者だけではなく、1,350万人の居住者へ向けたサービスもできるのではと思います。
子ども、親世代、お年寄りそれぞれの住み方があるはずです。
マンションの住み方について勉強したり、考えたり、情報収集したり。
ひとつの建物に共同生活をするということについて、日本人はまだ成熟できていないので、eラーニングの仕組みを上手く取り入れて、そのきっかけづくりをやりたいですね。
いわゆる教育事業です。
そちらにも力を入れていきたいと考えていますので、ますます龍野さんのお力が必要になると思います。
[沖山様]
やりたいときにさっとスマホを出して学習に取り組める。
それがeラーニングの良いところだと思うのです。
とくに私たちの運用においては学びを習慣にすることが大切で、成績で評価するわけではない。
“間違えたらたらいけない”という雰囲気にならないように「気軽に学べる」という方向性はぜひ一緒に模索していただきたいですね。
━ あとがき
今回の、うぇるねす様の導入事例インタビューはいかがでしたでしょうか。
デジタルを使ったマンション管理の最先端を垣間見れて、とても興味がわきました。
高齢者の方々が、苦もなくシステムを使い生き生きと働いていらっしゃる様子にも驚きました。
下田会長が、「まだ成熟していない」とおっしゃられるマンション管理業界は、これからさらに発展が期待される業界です。
マンション居住者のみなさんの心地よい暮らしに繋げるためのツールとして、learningBOXをご利用いただいていることにとても嬉しく思いました。
これからはじまる「マンションDX」にも、私たちの技術がお役に立つことができればと強く思います。
この度は、お忙しいところお時間をいただき、ありがとうございました。
心より感謝申し上げます。
下田雅美様、沖山光様、インタビューにお応えいただき、ありがとうございました。