コラム

blog

eラーニングコンテンツで人材育成|学習内容や形式、教材の作成方法

集合研修はコストやスケジュール調整の手間が問題になることがありますが、近年は新型コロナウイルスの影響により対面での研修自体が難しくなったこともあり、eラーニングによる研修が一般的になりました。 企業研修をeラーニングで実施することでコスト削減になるだけではなく、運用も効率化することができます。 この記事では、人材育成に最適なeラーニングコンテンツの学習内容や代表的な形式、コンテンツの具体的な作成方法について解説します。 目次 01人材育成に適したeラーニングコンテンツの学習内容 実務を習得する研修 階層別研修 テーマ別研修 資格取得研修 02企業向けeラーニングコンテンツの主な形式 オンラインで配布する形式 動画の形式 漫画やアニメーションの形式 03eラーニングコンテンツを作成する方法 PowerPointで作成する方法 外注して作成する方法 専用のeラーニングシステムを利用する方法 04人材育成をeラーニングで効率化しよう 人材育成に適したeラーニングコンテンツの学習内容 eラーニングコンテンツを用いて人材育成を行うためには、最適な学習内容を選ぶことが大切です。以下では、人材育成に活用できるeラーニングコンテンツの学習内容の例を紹介します。 実務を習得する研修 仕事の進め方や作業の手順など、具体的な実務を身につけるための研修をeラーニングによって実施できます。 OJTとあわせてeラーニングを導入する企業も少なくありません。現場での実践とマニュアルによる学習を組み合わせることで、効果的かつ効率的に学べる点が魅力です。 階層別研修 従業員の階層別に実施される研修にもeラーニングが活用されています。若手社員向けの新入社員研修や、管理職向けのマネジメント研修などが代表例です。 eラーニングを利用すると、対象者のレベルに応じて個別に研修コースを用意しやすい点が特徴です。各レベルの従業員に対し、まんべんなく研修を実施できます。 テーマ別研修 ビジネスシーンで必要な知識やスキルを、テーマ別に学ぶ研修もeラーニングによって行われています。ビジネスマナー、ロジカルシンキング、コンプライアンス、ハラスメント防止などがeラーニング研修として代表的です。 こうした研修をオフラインで実施しようとすると、会場や講師の手配などにコストがかかります。eラーニングであれば、オフライン研修よりもコストを抑えやすい点がメリットです。 資格取得研修 eラーニングによって、資格取得を目指す学習を支援する研修も実施できます。業務上で必須の資格や、キャリアアップにつながる資格取得を推進できる研修を行うケースが一般的です。 資格取得には継続的な学習が求められます。eラーニングはスキマ時間に利用できるため、継続しやすい学習方法と言えます。 目次に戻る 企業向けeラーニングコンテンツの主な形式 eラーニングコンテンツにはさまざまな形式があります。以下では、企業向けのeラーニングコンテンツで採用されている代表的な形式とそれぞれの特徴について解説します。 オンラインで配布する形式 作成した教材や資料などのデータをアップロードし、受講者にダウンロードしてもらう仕組みです。教材・資料の作成には、Word、Excel、PowerPointなどが活用されています。過去に作成した既存のデータを活用することも可能です。紙資料をスキャンし、データとして提供することもできます。 動画の形式 講師に講座をストリーミングで動画配信したり、録画された講義動画のデータを提供したりするタイプです。教室で実施される講義に近い方法で学べるのが特徴ですが、実際の講義とは異なり繰り返し視聴できます。不明点が解決するまで視聴できるため、情報の理解を深めやすい点がメリットです。 漫画やアニメーションの形式 研修内容を漫画やアニメーションで解説し、わかりやすく伝えられる方法です。親しみやすい表現で受講者の理解を助けることができます。 ただし、教材作成に手間と時間がかかるため、労力に対して十分な効果が出るのか検証が必要です。 目次に戻る eラーニングコンテンツを作成する方法 eラーニングコンテンツを作成する方法として、以下の3つの方法を解説します。 PowerPointで作成する方法 外注して作成する方法 専用のeラーニングシステムを利用する方法 それぞれに特徴があるため、自社に適した方法を選びましょう。 PowerPointで作成する方法 PowerPoint(パワーポイント)は、企業で一般的に利用されているプレゼンテーションソフトです。手軽にeラーニングコンテンツ作成ができるツールとしても活用されています。 他のOfficeソフトでもテキストや図を入れた教材や資料を作成できますが、PowerPointを活用するとスライドに音声と動きをつけて動画形式にすることも可能です。感覚的な理解を深められる教材を簡単に作成できる点は強みと言えます。 ただし、学習方法によってはスライドのみでは対応できない場合があります。例として、理解度テストや受講後アンケートを実施する、インタラクティブな操作を組み込むなど、受講者からなんらかのフィードバックを得たい場合は、PowerPointの機能だけではカバーできません。 外注して作成する方法 外部サービスを利用して、eラーニングコンテンツの作成を外注することもできます。専門業者に依頼することで、社内の工数削減が期待できる方法です。外注費用が発生しますが、自社で専門的な人材を雇用する必要がないため、結果的にコスト削減になるケースもあります。 一方で他社を介するため、内容の修正やカスタマイズに多くの手間がかかる点があるのがデメリットです。場合によっては、内製化したほうがスムーズに作成しやすいケースもあります。外注する場合は、制作会社との密なコミュニケーションや適切な進捗管理が必要です。 専用のeラーニングシステムを利用する方法 eラーニングシステムを使えば、自社で簡単にeラーニングコンテンツを作成できます。eラーニングシステムとは、eラーニングコンテンツの作成から運用までカバーする専用ツールのことです。eラーニングで人材育成を行っている多くの企業で活用されています。 eラーニングシステムは作成可能なコンテンツの形式が豊富で、幅広いカリキュラムへ柔軟に対応できます。人材育成で求められているコンテンツを、必要に応じてすぐ用意できるのが魅力です。そのため、企業研修の学習効果を向上させる効果が期待できます。 通常は外注しなければ作成できないようなクオリティが高いコンテンツを、自社で作成できる点もメリットです。多くのシステムは月額制のサービスとして提供されており、外注した場合と比較すると初期コストを抑えられます。コンテンツ作成を内製化するため、外注の場合に起こりがちな想定していたコンテンツ内容とのズレも発生しません。 さらに、eラーニングシステムではコンテンツの運用もできます。受講者ごとの進捗や習得したスキル、受講後のアンケートの結果などを管理可能です。その他にも豊富な機能が搭載されており、適切に活用することでコンテンツの運用を効率化できます。 目次に戻る 人材育成をeラーニングで効率化しよう eラーニングは人材育成においても活用されています。コストの問題から集合研修の実施が難しいと感じている場合は、eラーニングで人材育成を行うのがおすすめです。また、近年では新型コロナウイルスの感染リスクを回避するうえでも、対面する必要のないeラーニングによる人材育成が求められています。 eラーニングコンテンツの作成は自社で内製化することも可能です。eラーニングシステムを導入すれば、自社のニーズに合わせたコンテンツを、手間をかけずに作成できます。 eラーニングコンテンツの作成には弊社の「learningBOX(ラーニングボックス)」をご活用ください。learningBOXは、コンテンツの作成・配信や受講者の管理など社内教育に不可欠な機能が備わっているeラーニングシステムです。社内教育の内容に沿ったコースの設計、社員の習熟度を確認するテストも簡単に実施できます。シンプルな操作性とリーズナブルな価格が好評で、多くの企業の社内研修に採用いただいています。 ほぼすべての機能がご利用いただけるフリープランも用意していますので、eラーニングによる人材育成をご検討の場合は、ぜひお気軽にお問い合わせください。 ▼こちらもおすすめ!あわせて読みたい 目次に戻る

結婚ハラスメント(マリハラ)とは?職場での事例や被害を防ぐ対策

多様な人材が活躍する職場の人間関係においては、思わぬ言動が相手にダメージを与えてしまうこともあります。近年では、未婚に関する嫌がらせの言動が「結婚ハラスメント」と呼ばれ、その被害が明るみに出るようになりました。 結婚ハラスメントは、職場にどんなデメリットをもたらすのでしょうか。また、どのように対策を講じるべきでしょうか。 本記事では、発生の要因や事例にも触れながら、結婚ハラスメントの基礎知識を解説します。 目次 01結婚ハラスメント(マリッジハラスメント)とは? 結婚ハラスメントとは 職場で発生しやすいハラスメントの種類 結婚ハラスメントが企業にもたらすデメリット 02職場で結婚ハラスメントが起こる要因や事例 職場で結婚ハラスメントが起こる要因 職場での結婚ハラスメントに該当する事例 03企業が結婚ハラスメントを防止するための方法 社内にハラスメント相談窓口を設置する ハラスメント研修を実施する 04社員研修を充実化して結婚ハラスメント防止に努めましょう 結婚ハラスメント(マリッジハラスメント)とは? 「結婚ハラスメント」の被害は、職場でも発生する可能性があります。まずは結婚ハラスメントの特徴や、職場で気を付けたいハラスメントの種類をご紹介します。 結婚ハラスメントとは 結婚ハラスメントとは、結婚していない人に対して、未婚に関する嫌がらせの言動を行うことを指します。「マリッジハラスメント(マリハラ)」とも呼ばれます。 結婚ハラスメントは、結婚することを前提とした価値観を押し付けるのが主な特徴です。独身者に対して嫌がらせの言動を行う「ソロハラスメント(ソロハラ)」と共通する部分もあります。たとえ冗談のつもりでも、相手を傷つけたり不快な気持ちにさせたりする言動には、大きな問題があるといえるでしょう。 一般的に結婚ハラスメントは、既婚者から未婚者に対して行われることが多い傾向にあります。職場では、職務上の立場にかかわらず被害が発生する可能性があります。上司から部下に対してだけでなく、同僚同士などの関係性でも注意が必要です。 職場で発生しやすいハラスメントの種類 マタニティハラスメント(マタハラ) 女性の従業員に対して、妊娠・出産・育児に関する嫌がらせの言動を行うことです。会社の休業制度の利用を阻害する行為もハラスメントに該当します。 パワーハラスメント(パワハラ) 職場における優越的な関係性を利用して、身体的・精神的な苦痛を与える言動を行うことを指します。被害者にダメージを与え、職場環境を悪化させます。 セクシュアルハラスメント(セクハラ) 相手の意に反する性的な言動によって、身体的・精神的な苦痛を与えることを指します。従業員の性別にかかわらず、加害者・被害者になる可能性があります。 ソーシャルハラスメント(ソーハラ) SNSを利用した嫌がらせの言動を指します。相手の意に反してプライベートに踏み込むことで苦痛を与えます。 結婚ハラスメントが企業にもたらすデメリット 組織内で結婚ハラスメントが横行すると、被害者の心身の健康が損なわれる恐れがあります。仕事のモチベーション低下を招くだけでなく、離職につながるリスクも懸念されます。 結婚ハラスメントの被害は認知されないケースも多く存在すると考えられており、社内で問題が放置されやすいのが難点です。被害が繰り返されると、社内の人間関係にまで悪影響を及ぼします。 目次に戻る 職場で結婚ハラスメントが起こる要因や事例 なぜ職場で結婚ハラスメントが起こってしまうのでしょうか。ここでは、結婚ハラスメントの発生につながる要因や、具体的な結婚ハラスメントに該当する言動をご紹介します。 職場で結婚ハラスメントが起こる要因 結婚ハラスメントは、加害者自身が自分の言動をハラスメントとして認識していないケースが多いといわれます。必ずしも悪意をもってハラスメントが行われているわけではないのです。 たとえば、加害者のなかには「相手が心配だったのでついお節介を焼いた」「善意のつもりでまったく悪気なく発言した」といった感覚でいる人も少なくありません。こうした事情も、結婚ハラスメントが起こる一つの要因だと考えられます。 だからこそ発言の意図にかかわらず、被害者側が精神的な苦痛を感じたらハラスメントに該当すると理解を促すことが重要です。 職場での結婚ハラスメントに該当する事例 職場の人間関係において、どのような言動が結婚ハラスメントに該当するのか、具体例を確認してみましょう。 まずは、結婚についてしつように話題にする事例です。パートナーの有無を尋ねたりプライベートな情報に言及したりするのは、ハラスメント防止の観点から注意が必要です。 【NGな言動の例】 「どうして結婚しないの?」「そろそろ婚活を始めたほうがいいんじゃない?」「結婚相手にいい人はいないの?」「独身は気楽でいいね」 また、結婚していない人の価値観を否定するのも、結婚ハラスメントの代表的な事例です。 【NGな言動の例】 「だからあなたは結婚できないんだよ」「早く結婚して子どもを持って一人前になりなさい」「結婚することが女性の幸せ」 未婚を理由に業務上の不利益をもたらすのも、結婚ハラスメントに該当します。職場では特に注意すべき事例の一つといえます。 【NGな言動の例】 「独身なんだから休日出勤できるよな?」「どうせ彼氏と結婚したら辞めるから、責任ある仕事は任せられないよ」 上記の事例以外にも、結婚ハラスメントに該当するケースは数多く存在します。企業のハラスメント防止対策では、多様な事例を理解するとともに、被害者に寄り添った対応が求められます。 目次に戻る 企業が結婚ハラスメントを防止するための方法 自社の従業員も結婚ハラスメントの加害者・被害者になる恐れがあります。ハラスメント防止の対策を講じ、安心して働ける労働環境づくりに努めましょう。 社内にハラスメント相談窓口を設置する 専門の相談窓口で従業員からの相談を受け付け、問題解決につなげる方法です。パワーハラスメントやセクシュアルハラスメントと併せて、結婚ハラスメントの相談も受けると良いでしょう。幅広い事例に対応できることを従業員に周知してください。 ハラスメント相談窓口では、ハラスメントに関する専門知識を有する担当者が窓口で対応する必要があります。事実確認や加害者への措置を検討するだけでなく、不安を抱える被害者へのサポートも必須となるためです。 社内で発生した問題へ適切に対処するために体制を整備しましょう。 ハラスメント研修を実施する ハラスメント研修とは、さまざまなハラスメントへの理解を深め、組織的なハラスメント防止を目的として実施される研修プログラムのことです。研修を通じて多くの従業員に結婚ハラスメントの存在を認識させ、対処法を学び、被害の予防に役立ちます。 また、オンライン研修を実施するのも有効とされています。オンライン研修は、時間や場所に縛られず、多様な働き方に合わせて柔軟かつ着実に社員研修を行えるのがメリットです。ハラスメント対策の一環として検討してはいかがでしょうか。 目次に戻る 社員研修を充実化して結婚ハラスメント防止に努めましょう 結婚ハラスメントの基礎知識として、事例や対策について解説しました。職場で発生する可能性がある結婚ハラスメントの被害防止へ向けて、各企業で組織的な取り組みが求められています。 社内でハラスメントに関する周知をする際は、「learningBOX ON」のハラスメント研修コンテンツをご活用ください。 「learningBOX ON」は、eラーニング作成・管理システムであるlearningBOXに、企業で必須となる研修コンテンツを簡単に追加することができるサービスです。自社で内製したコンテンツと組み合わせて、オリジナルの学習コースを簡単に設計することができます。 ハラスメント研修やコンプライアンス研修のコンテンツなどを無料で利用できますので、ぜひ社内研修にご活用ください。 ▼こちらもおすすめ!あわせて読みたい 目次に戻る

【有料オプション】専用サーバーの価格改定のお知らせ

平素より弊社サービスをご利用いただき、誠にありがとうございます。 さて、弊社【有料オプション】専用サーバーの価格改定について、ご案内させていただきます。 この度、サーバーコストの増加とセキュリティ対策強化に伴い、2022年7月21日(木)よりご提供価格を改定させていただくこととなりました。 詳細につきましては、下記の通りです。 ■改定日  2022年7月21日(木) ■価格  初年度費用:(改定前)495,000円 → (改定後)990,000円  次年度費用:(改定前)330,000円 → (改定後)660,000円  ※価格は全て税込み表示です。 ■ご利用条件  価格改定後に新規で【有料オプション】専用サーバーをお申し込みされる場合は、別途1,000アカウント以上のライセンスをご契約いただく必要がございます。  ※ご契約プランの内容は問いません。 ■注意事項  2022年7月20日(水)までにお見積書を発行された場合は、有効期間内に限り改定前の価格で対応させていただきます。  また、上記時点で既にご契約いただいているお客様の次年度更新費用に変更はございません。  今後ともlearningBOXを何卒よろしくお願い申し上げます。
blog

パワハラは同僚間でも起こる?職場のハラスメント問題を解決するには

職場で発生する「パワーハラスメント(パワハラ)」は、上司から部下、先輩から後輩に対して行われる事例がよく知られています。しかし、一見すると対等な立場のように見える同僚間でも、パワハラが起こる可能性はあるのです。 同僚間で起こるパワハラにはどのような特徴があるのでしょうか。また、本人や周囲はどのように対処し、解決や再発防止へ取り組むべきでしょうか。 本記事では同僚間のパワハラ問題について解説します。 目次 01同僚間で起こるパワハラの特徴 同僚間でもパワハラは起こる? パワハラ以外に同僚間で起こり得るトラブル 02同僚間のパワハラの事例や対処法 同僚間のパワハラの具体的な事例 同僚間のパワハラが疑われる場合の対処法 03同僚間のパワハラ問題を解決するには? 同僚間のパワハラの主な相談先 職場のパワハラ防止へ向けた対策 04同僚間でもパワハラは起こる!防止へ向けて取り組みましょう 同僚間で起こるパワハラの特徴 企業組織には多様な人間関係が存在します。業務上は対等の立場にある同僚間でも、パワハラは起こり得るのでしょうか。まずは同僚間のパワハラの基礎知識を解説します。 同僚間でもパワハラは起こる? パワハラとは、加害者が社会的に優位な立場を利用し、弱い立場にある者へ肉体的・精神的な苦痛を与えることです。 一般的に、職場では業務上の地位を利用したパワハラが起こりやすいと考えられています。たとえば、上司と部下、先輩と後輩などの関係性です。これらの上下関係では、立場の弱い部下や後輩がパワハラの被害者となりやすいといえるでしょう。 ただし、同僚間でもパワハラが起こる可能性はあります。たとえ業務上の立場が近い従業員同士であっても、何らかの優位性を利用した場合はパワハラに該当するため注意が必要です。 パワハラ以外に同僚間で起こり得るトラブル 組織内では、パワハラ以外にも同僚間の人間関係でトラブルの発生が懸念されます。たとえば、「モラルハラスメント(モラハラ)」「セクシュアルハラスメント(セクハラ)」「職場いじめ」などです。 モラハラとは、道徳に反した嫌がらせの言動で相手に精神的な苦痛を与えることです。攻撃が明らかな暴力や暴言として表れないため、被害者のダメージが周囲から気づかれにくいケースが多いといえます。 セクハラでは、相手の意思に反する性的な言動によって、身体的・精神的な苦痛を与えます。同僚間でも注意したいハラスメントの一種です。 職場内の人間関係で行われるいじめ行為のことを、職場いじめと呼びます。同僚が集団で嫌がらせを行うといった複数人が加害者となるケースも存在します。 目次に戻る 同僚間のパワハラの事例や対処法 業務上の立場が近い同僚間では、どのような言動がパワハラに該当するのでしょうか。ここでは、具体的な事例や対処法を解説します。 同僚間のパワハラの具体的な事例 よくあるパワハラの類型として、身体的な攻撃・精神的な攻撃・人間関係からの切り離し・個の侵害などが挙げられます。 同僚間における身体的な攻撃としては、故意にぶつかる、物を投げつけるなどがパワハラに該当する事例です。 精神的な攻撃として、不機嫌な態度を取る、メールなどの言葉で中傷する、長時間の電話を強いるといった事例が挙げられます。社内で不利益な噂を流すのもパワハラと見なされます。また、仕事のミスを人前で叱責する行為は、同僚同士であっても不適切です。 同僚間における人間関係からの切り離しでは、あいさつや発言を無視する、同僚間で仲間外れにするといった態度がパワハラに該当します。 また、勝手に私物を見たり、休暇取得の理由をしつように問いただしたりするのは、個人のプライバシーを侵害するパワハラの事例です。 同僚間のパワハラが疑われる場合の対処法 同僚からパワハラを受けている被害者は、信頼できる上司のほか、人事部や労働組合、社内のパワハラ相談窓口へ相談する必要があります。その際は、パワハラの証拠や、他の同僚の証言などを記録すると、状況の事実確認がしやすくなります。 また、同僚がパワハラを受けている場合には、周囲が見て見ぬふりをせずに介入しましょう。本人に話を聞いたり、第三者への相談を促したりする対応方法があります。 社内で問題の解決が難しいなら、社外の機関への相談も検討すると良いでしょう。このように被害者の相談先を確保し、状況の改善や再発防止につなげることが重要です。 目次に戻る 同僚間のパワハラ問題を解決するには? もしも自社で同僚間のパワハラが発生したら、問題解決へ向けてどのように取り組むべきでしょうか。専門家に相談する方法や、パワハラ防止の対策をご紹介します。 同僚間のパワハラの主な相談先 総合労働相談コーナー パワハラを含む幅広い労働問題を相談できる、厚生労働省による公的な相談窓口です。全国各地の労働局や労働基準監督署などに設置されています。従業員だけでなく、会社の事業主が相談することも可能です。 総合労働相談コーナーのご案内|厚生労働省 みんなの人権110番(全国共通人権相談ダイヤル) パワハラを含む人権問題の相談ができる、法務省による電話窓口です。人権を侵害する事件に対して調査を実施し、救済措置が講じられる可能性があります。電話窓口と同様に、法務局・地方法務局などでの面接相談や、インターネット相談窓口も用意されています。 みんなの人権110番|法務省 インターネット人権相談受付窓口|法務省 法テラス(日本司法支援センター) 国民の法的なトラブルの解決を目的として設立された機関です。パワハラを含む法的トラブルの総合案内所として機能し、相談によって必要な情報の入手や支援などにつながります。サポートダイヤルやメールによる問い合わせが可能です。 日本司法支援センター法テラス かいけつサポート パワハラを含む身の回りのトラブルを解決するための、法務大臣による認証制度です。認証を受けた民間の事業者が第三者の立場で介入し、解決へ向けたサポートを提供します。専門家による支援を受けながら、調停によるトラブルの解決が期待できます。 かいけつサポート 職場のパワハラ防止へ向けた対策 職場環境を適切に保つには、パワハラ防止に対する自社の方針を社員へ周知し、啓もう活動に取り組むのが望ましいでしょう。同僚間のパワハラを防ぐためにも、対象は管理者のみに限定せず、全ての社員へ啓発を行うのが理想的です。全社でハラスメント防止研修に取り組みましょう。 また、就業規則ではハラスメントに関する規定を整え、加害者への処分についても明記することが必要です。社内に相談窓口を設置し、担当者にはハラスメント対策の専門知識を身に付けさせます。相談者の問題解決や現状の改善、被害の再発防止へ向けて迅速に取り組みましょう。 目次に戻る 同僚間でもパワハラは起こる!防止へ向けて取り組みましょう 今回は同僚間のパワハラについて解説しました。パワハラの被害は同僚間でも発生する可能性があります。これらの職場で起こり得るハラスメント問題について、社員自身が十分に理解し、組織的に防止に取り組むことが重要です。 社内でハラスメントに関する周知をする際は、「learningBOX ON」のハラスメント研修コンテンツをご活用ください。「learningBOX ON」は、eラーニング作成・管理システムであるlearningBOXに、企業で必須となる研修コンテンツを簡単に追加することができるサービスです。自社で内製したコンテンツと組み合わせて、オリジナルの学習コースを簡単に設計することができます。 ハラスメント研修やコンプライアンス研修のコンテンツなどを無料で利用できますので、ぜひ社内研修にご活用ください。 ▼こちらもおすすめ!あわせて読みたい 目次に戻る
blog

アカデミックハラスメントとは?大学側のリスクや対処法、防止策まで

学生の教育や研究活動が活発に行われる大学では多様な人が所属しているため、立場の違いを利用したハラスメントが懸念されます。教育機関で起こるアカデミックハラスメントのリスクに備えて、大学側でも防止へ向けた取り組みを始めましょう。 本記事では、アカデミックハラスメントの基礎知識から対処法、防止策を解説します。教職員の研修に役立つサービスも紹介しておりますので、ぜひ参考にしてみてください。 目次 01アカデミックハラスメントとは? アカデミックハラスメントの特徴 アカデミックハラスメントに該当する言動の主な例 02アカデミックハラスメントが起こる要因や大学側のリスク 大学でアカデミックハラスメントが起こる要因 アカデミックハラスメントで大学にもたらされるリスク 03アカデミックハラスメントの対処法や防止へ向けた取り組み アカデミックハラスメントの対処法 大学のアカデミックハラスメントを防止するには? 04教職員向け研修でアカデミックハラスメント防止の取り組みを! アカデミックハラスメントとは? 安全な環境が確保されるべき教育現場でも、アカデミックハラスメントの被害は起こり得ます。まずは、アカデミックハラスメントの特徴や具体例をご紹介しましょう。 アカデミックハラスメントの特徴 アカデミックハラスメントとは、大学や大学院などの教育機関において、力関係を利用して精神的・身体的な苦痛を与える言動を行うことです。略して「アカハラ」とも呼ばれます。一般的に、相手よりも優位な立場にある者により行われます。 優越的な関係性を利用したハラスメントは、アカデミックハラスメント以外にも存在します。例えば、企業などの職場内で発生するハラスメントは「パワーハラスメント(パワハラ)」です。 また、アカデミックハラスメントと「セクシュアルハラスメント(セクハラ)」を併発するケースも存在します。セクシュアルハラスメントとは、相手の意思に反する性的な言動によって、苦痛を与えることです。 アカデミックハラスメントが起こる主な関係性としては、以下の例が挙げられます。 大学教授から研究員に対するもの ゼミ・研究室の指導教員からゼミ生・研究生に対するもの 大学院生から学部生に対するもの このほかに、職務上の立場が異なる教職員同士の関係性でも、被害が発生する可能性があります。 アカデミックハラスメントに該当する言動の主な例 相手の修学や研究活動に対する直接的または間接的な妨害は、アカデミックハラスメントに該当します。 卒業・進級、就職などの妨害もアカデミックハラスメントの一例です。正当な理由なく単位を与えずに留年させたり、本人が自分で進路を選択する権利を侵害したりすることは、問題ある言動として判断されます。 さらに、相手の研究成果を奪う行為は、研究者として倫理的に不適切であるだけでなく、アカデミックハラスメントにも該当します。アイデアを盗用したり、論文の共著を強要したりする行為もNGです。 また、指導の一環と認識していたとしても、相手に暴力をふるったり、暴言を吐いたりすればアカデミックハラスメントと見なされます。教育上・研究上の過度の叱責や嫌がらせ行為は許されません。 目次に戻る アカデミックハラスメントが起こる要因や大学側のリスク 教育機関である大学は、教員・研究員・学生・職員をはじめとした立場の異なる人が集まり、教育や研究活動が行われています。こうした特殊な環境下でハラスメントが発生する要因や、大学側のリスクを解説します。 大学でアカデミックハラスメントが起こる要因 大学の環境は、一般企業などの組織と比べて特殊性があり、ハラスメントが起こりやすいと考えられています。その理由は、組織の構成員である研究員や学生に対して、指導をする立場にある教授の権力が強くなりやすいためです。 研究員や学生は、教授との関係性により修学や研究活動で不利益を受ける恐れがあり弱い立場にあります。ハラスメントの被害を訴えるのが難しく、組織内で問題が黙認されやすいのです。 また、一般的に大学のゼミや研究室は閉鎖的な環境にあります。大学側や公的機関など、第三者からの目が届きにくいのが難点です。これらの特徴から、外部からハラスメントの存在を認知できない可能性があります。 アカデミックハラスメントで大学にもたらされるリスク アカデミックハラスメントが発生すると、被害者の心身の健康被害が懸念されます。被害者が学生の場合は、学習に支障をきたすだけでなく、退学に追い込まれてしまうことも考えられます。卒業や進級、就職に影響がもたらされるケースも少なくありません。 さらには、組織内でハラスメントが常態化すると、生産性の低下や、優秀な人材の流出などの被害を招きやすくなります。教職員の職場環境の悪化という観点でも注意が必要です。 場合によっては、加害者と併せて大学側も責任を問われます。ハラスメントの解決へ向けて取り組まず、問題を放置したと見なされる恐れがある点に留意しましょう。社会的な信用を失う大きな損害にもつながりかねません。 このように、アカデミックハラスメントが横行することで、大学には多くのリスクがもたらされます。 目次に戻る アカデミックハラスメントの対処法や防止へ向けた取り組み 最後に、アカデミックハラスメントが発生した際の大学側の対処法や、被害の防止へ向けた取り組みをご紹介します。 アカデミックハラスメントの対処法 大学の運営では、アカデミックハラスメントの相談窓口を設置し、相談者へのアドバイスや問題解決へ向けた対応を行う必要があります。相談を受けたら加害者側に自覚を促し、行動や発言の見直しを求めることが重要です。 アカデミックハラスメントでは、加害者が無自覚なことから、繰り返し加害が行われてしまうケースも少なくありません。大学側は被害者の安全確保やケアを実施し、不安や恐怖の緩和に努めましょう。 状況がなかなか改善されない悪質なケースでは、調査を実施してハラスメントを認定し、加害者への懲戒処分も含めて措置を検討することになります。その後は組織的に再発防止の対策を講じましょう。 大学のアカデミックハラスメントを防止するには? アカデミックハラスメントを防止するためには、大学側でガイドラインを提示し、教職員や学生に方針を周知するのが望ましいでしょう。 アカデミックハラスメント防止のガイドラインには、ハラスメントに該当する具体的な事例、相談室への申し立て方法、加害者の処分などを掲載します。組織の構成員に知識を身に付けさせることが被害の抑止につながります。 さらに、教職員や相談員には定期的にハラスメント研修を実施すると良いでしょう。近年ではeラーニングを活用した研修も行われています。オンライン研修は、大学に属する多数の構成員が時間や場所を問わずに受講できるのがメリットです。 【参考】 早稲田大学におけるハラスメント防止に関するガイドライン|早稲田大学 ハラスメント防止委員会 【参考】 ハラスメントの防止等について|一橋大学 目次に戻る 教職員向け研修でアカデミックハラスメント防止の取り組みを! ここまで、アカデミックハラスメントについて解説しました。立場の弱い構成員をアカデミックハラスメントの被害から守るには、大学側の取り組みが重要です。 ハラスメントに関する周知をする際は、「learningBOX ON」のハラスメント研修コンテンツをご活用ください。「learningBOX ON」は、eラーニング作成・管理システムであるlearningBOXに、企業で必須となる研修コンテンツを簡単に追加することができるサービスです。自社で内製したコンテンツと組み合わせて、オリジナルの学習コースを簡単に設計することができます。 ハラスメント研修やコンプライアンス研修のコンテンツなどを無料で利用できますので、ぜひ社内研修にご活用ください。 ▼こちらもおすすめ!あわせて読みたい 目次に戻る
learningBOX-2.18

learningBOXがVer2.18へバージョンアップ

今回のバージョンアップについて 平素よりlearningBOXをご利用いただき、誠にありがとうございます。 本日、learningBOXがVer2.17から2.18へバージョンアップしました。 こちらの記事では、各種新機能が追加されたVer2.18.18(2022年7月6日リリース)について、詳しくご紹介いたします。 ▼learningBOX Ver2.18 新機能一覧 項目名新機能・機能改修 コースを選ぶコースナビゲーション コンテンツ管理PowerPoint教材 成績表の機能拡充 クイズ・テストの中断データ検出機能 コンテンツ事前説明管理 コンテンツへのリダイレクト機能 「提出したレポート一覧」「レポート採点管理」画面の廃止 成績採点・分析免除指定管理 成績管理の機能拡充 ユーザー管理ユーザー統合管理 コンテンツ管理閲覧権限 CSVでのグループ所属追加/解除 登録フィールド設定の機能拡充 デザインカスタマイズ限定機能認証コード設定(登録URLごと) 契約状況有料プラン契約の自動継続 EC機能研修機能 今回のバージョンアップでは、2つの画面において見え方と機能が大きく刷新されました。 具体的には、「マイページがダッシュボードに」「学習する画面がコースを選ぶ画面に」変更されました。 また、PowerPoint教材の取り込みができる有料オプションの追加や、有料プラン契約の自動継続など、契約関係の機能も拡充されました。   コースナビゲーション コンテンツの学習画面に、同じコース内にある他のコンテンツが一覧で表示されるようになりました。 これにより、わざわざ「コースを選ぶ」画面に戻ることなく、学習画面からコース全体を確認できます。   PowerPoint教材 PowerPointで作成した教材をそのままlearningBOXにアップロードできるようになりました。 なお、こちらは有料の「PowerPoint教材取り込み」のオプションをご契約いただく必要があります。   成績表の機能拡充 成績表機能において、常に最新の成績結果を反映させ、管理者側で閲覧できるようになりました。   クイズ・テストの中断データ検出機能 クイズ・テストを編集する際に中断したデータを検出して、編集者に通知する機能が追加されました。   コンテンツ事前説明管理 学習画面でユーザーがコンテンツをクリックして学習を開始する前に、そのコンテンツに関する説明や注意点についてアナウンスできる機能です。   コンテンツへのリダイレクト機能 SCORM教材を利用する際、任意のコンテンツを指定して遷移させることができます。   「提出したレポート一覧」「レポート採点管理」画面の廃止 Ver2.18以降、「提出したレポート一覧」「レポート採点管理」画面が廃止されます。   免除指定管理 特定のコースやコンテンツについて、学習の必要があるユーザーと必要がないユーザーが存在する場合、ユーザーごとにコンテンツの学習を免除する設定ができます。なお、免除指定した場合でもユーザーはコンテンツを学習することができます。   成績管理の機能拡充 「問題別」タブの名称が「教材別」に変更され、中身としても検索機能が追加されました。 また教材別の成績データについても、期間やグループ等の条件で絞って抽出できるようになりました。 さらに、レポート内容のダウンロード機能や成績分析機能も新たに追加されました。   ユーザー統合管理 2つの異なるアカウント(無効のアカウントと有効のアカウント)の成績、バッジ取得、ログイン情報を統合できます。   コンテンツ管理閲覧権限 コンテンツ管理権限に、新たに閲覧権限が追加されました。 閲覧権限は、ユーザーによるコンテンツの編集を許可せず、どんなコンテンツがあるのかを閲覧することのみが許可されます。   CSVでのグループ所属追加/解除 ユーザーをCSV一括登録する際、「グループ所属追加」と「グループ所属解除」の項目を設定できます。   登録フィールド設定の機能拡充 「登録フィールド設定」において、ログインIDを非表示に設定できるようになりました。 こちらを設定すると、ユーザーのプロフィール変更画面にログインIDが表示されなくなります。   認証コード設定(登録URLごと) 各URLごとに個別の認証コードを設定することができます。   有料プラン契約の自動継続 有料プランを自動継続できるようになりました。 自動継続を設定いただくと、お客様側にて毎回更新のお申し込みをしていただく必要がなくなります。   研修機能 研修機能により、開催日時を指定して研修を設定することができます。 また、ユーザーは希望の研修を探して予約することができ、オーナーは予約申請を承認/非承認することができます。   その他 詳しい操作方法やご不明な点については、弊社担当:CS営業チームまでお問い合わせください。 ●お問い合わせフォーム 今後も、さらにお客様のお声に耳を傾け、より快適にご利用いただけるよう機能改善に取り組みます。 今後とも、learningBOX/QuizGeneratorをよろしくお願いいたします。
blog

もはや他人事ではない!企業価値を左右するコンプライアンスとCSR

企業を取り巻く環境が目まぐるしく変化する中、企業が負うべき社会的責任も拡大し、企業におけるコンプライアンスの重要性が年々増しています。ここでのコンプライアンスには法令遵守の枠組みを超え、CSRを果たすという意味合いも含まれるでしょう。 「コンプライアンスやCSRなんて大企業だけの話」と思われるかもしれませんが、昨今の社会の企業を見る目は大変厳しくなっており、長期的に事業を継続していくためには、コンプライアンスやCSRを意識した経営は欠かせません。これは大企業も中小企業も同じです。 今一度、企業価値を左右するコンプライアンスとCSRについて確認しましょう。 目次 01コンプライアンスとは 02CSRとは 03CSRが求められる背景 企業の不祥事 環境問題などの深刻化 企業のグローバル化 消費者の価値の多様化 04実際に企業が取り組むCSR活動とは 05CSRのメリット メリット① 企業イメージの向上 メリット② ビジネスの多角化 メリット③ 企業の認知度の向上 メリット④ 企業利益の向上 メリット⑤ 従業員の満足度の向上 06CSRに取り組む際に注意すべきデメリット デメリット① コストの増加 デメリット② 人手が必要 07CSRとコンプライアンスへの取り組みはこれからの事業継続の必須条件 コンプライアンスとは コンプライアンス(compliance)とは「法令遵守」を意味します。「法令遵守」という言葉に馴染みがなく、ピンと来ない場合もあるかもしれません。 例えば、「セクシュアルハラスメント(セクハラ)」や「パワーハラスメント(パワハラ)」、「モラルハラスメント(モラハラ)」などのハラスメント行為、サービス残業や過度の長時間労働、個人情報の漏えいなどはコンプライアンスに違反する行為です。思っていたよりも身近な問題ではありませんか? 近年のコンプライアンスは多様化しており、単に「法令を守る」だけではありません。「会社の規則や法令、社会的なルールを守り、適切な企業活動を行うこと」もコンプライアンスに含まれます。 SNSの発達により、数人の社員が起こした不祥事がネットで一気に拡散し、会社全体の社会的な信用が大きく損なわれるというようなことも見られるようになりました。 そのため、企業におけるコンプライアンスの強化は年々重要視されており、コンプライアンス研修などを行い、社を挙げてコンプライアンス推進活動を進める企業も少なくありません。 目次に戻る CSRとは CSRとは「Corporate Social Responsibility」の略で、直訳すると「企業の社会的責任」です。企業活動を行うにあたって企業が担う社会的責任を意味します。 これは企業は利益の追求だけでなく、広く「ステークホルダー」に対して責任を負うべきであるという考え方です。ステークホルダーとは株主や経営者、従業員や顧客・取引先のほか、金融機関、行政機関、各種団体など、企業のさまざまな利害関係者のことです。 企業はその経済活動をステイクホルダーと深く関わりながら行っており、良好な信頼関係がなければ、経済的な成長が望めません。CSRとは企業としての利益を求めつつ、企業をとりまく人々とコミュニケーションをとりながら、快適な世の中を目指す取り組みのことです。 この考えに基づくとコンプライアンスはCSRという大きな取り組みの中の根幹を占める部分です。コンプライアンスが法令遵守であるなら、CSRはより広義な意味で社会の要請・要求に応えるための考え方といえるでしょう。 目次に戻る CSRが求められる背景 近年、企業のCSR活動が注目を集めるようになってきた背景には次のような理由があります。 企業の不祥事 食品の産地や賞味期限の偽装問題、粉飾決算など企業の不祥事が増え、ステークホルダーの企業に対する不信感が増したため。 環境問題などの深刻化 地球温暖化や気候変動、大気汚染など様々な問題が深刻化し、環境への配慮が企業としての社会的責任となったため。 企業のグローバル化 企業活動のグローバル化に伴い、ステークホルダーも国際化し、企業活動が与える影響が大きくなったため。 消費者の価値の多様化 商品の価格ではなく、企業理念やCSRへの取り組みなどを重視し、商品を選択する消費者が増えてきたため。 目次に戻る 実際に企業が取り組むCSR活動とは 実際には、企業はそれぞれ自社の特性を生かしたCSR活動を行っています。中でも環境保護は多くの企業が取り組むCSR活動のひとつです。具体的にはハイブリッド車や電気自動車の導入によるCO2排出量の抑制や、再生可能エネルギーの導入などがあります。 またコンサートや文化財の保全などの文化支援や、子どもたちが体験できるイベントの実施などの次世代の人材育成などに取り組む会社もあります。 新型コロナウィルスが流行し始めた頃に、酒造会社がアルコール消毒液の代用品を製造して供給したことや、多くの企業が従業員に対し在宅勤務を大幅に緩和し、多様な働き方を認めたことなどもCSRと言えるでしょう。 トヨタ自動車株式会社はCSRに積極的に取り組む企業のひとつです。「トヨタ基本理念」をCSR方針として掲げ、トヨタグループ全体でCSR活動を行っています。 トヨタに関係のある愛知・三重・岐阜・鹿児島・インドネシアでの植林や緑化活動を通じ環境保全・環境啓発への貢献や、障害者や高齢者を対象とした移送サービス、小学生の工場見学の受け入れなど、その活動は多岐にわたります。 目次に戻る CSRのメリット 次にCSRに取り組むことで企業が得られるメリットを確認しましょう。 メリット① 企業イメージの向上 CSRに積極的に取り組んでいることは、企業イメージの向上につながります。企業イメージが向上すると、商品やサービス自体のイメージも向上し、企業としての信頼を勝ち取ることができます。 メリット② ビジネスの多角化 CSR活動をすることで、通常では得られない経験や人とのつながりを得ることができます。このことから、新たなビジネスが生まれる可能性が高まります。 メリット③ 企業の認知度の向上 CSR活動を積極的に行うと、既存の顧客以外にも企業としての存在を知ってもらうことができます。 メリット④ 企業利益の向上 CSRによる企業イメージと認知度の向上は、商品やサービスの購入につながり、利益の向上が見込めます。 メリット⑤ 従業員の満足度の向上 従業員は自分の仕事が社会貢献につながっていると考え、自信を持って仕事に取り組むようになり、仕事の満足度が向上します。 目次に戻る CSRに取り組む際に注意すべきデメリット では、CSR活動を行うことによるデメリットはあるのでしょうか?主に次の2つが気を付けておきたいデメリットといえるでしょう。 デメリット① コストの増加 CSRにはコストが必要です。長期的に見ると企業の利益につながるCSRですが、本来の業務とは違う活動に時間と経費を費やすこととなるため、短期的には売り上げが下がってしまう可能性があります。 デメリット② 人手が必要 CSRに取り組むためには人手が必要です。慢性的な人手不足が問題になる中、CSRに取り組むための人員が用意できない、というような企業もあります。 目次に戻る CSRとコンプライアンスへの取り組みはこれからの事業継続の必須条件 CSRは慈善活動ではなく、企業が負わねばならない社会的な責任です。そのため、企業の理念や倫理観、透明性が求められます。企業の活動に対する社会の監視の目が厳しくなりつつある今、企業の発展にはCSRとその根幹であるコンプライアンスは欠かせません。 CSRとコンプライアンスへの取り組みがまだ十分ではないという方は、コンプライアンス研修から始めてみてはいかがでしょうか?コンプライアンス違反には大きなリスクがあるため、継続的に社員に啓発していくことが重要です。 社内でコンプライアンスに関する周知をする際は、「learningBOX ON」のコンプライアンス研修コンテンツをご活用ください。 「learningBOX ON」は、eラーニング作成・管理システムであるlearningBOXに、企業で必須となる研修コンテンツを簡単に追加することができるサービスです。自社で内製したコンテンツと組み合わせて、オリジナルの学習コースを簡単に設計することができます。 コンプライアンス研修やハラスメント研修のコンテンツなどを無料で利用できますので、ぜひ社内研修にご活用ください。 ▼こちらもおすすめ!あわせて読みたい 目次に戻る
blog

セカンドハラスメントとは?発生する理由と企業ができる3つの対策

2020年6月に施行されたパワハラ防止関連法は2022年4月に改正され、中小企業も対象になり完全義務化となりました。 【出典】 厚生労働省『労働施策総合推進法に基づく「パワーハラスメント防止措置」が中小企業の事業主にも義務化されます!』 「ハラスメント」が社会的な関心を高めている現在では「セカンドハラスメント」という言葉も注目を集めています。従業員に気持ちよく働いてもらうためにはハラスメントだけでなく、セカンドハラスメントについても詳しく知っておく必要があります。 そこで今回はセカンドハラスメントについて、発生する理由や企業側の対処法などを解説します。セカンドハラスメントが深刻な問題になる理由も紹介しますので、企業の人事または労務担当者などはぜひ参考にしてみてください。 目次 01セカンドハラスメントとは? セカンドハラスメントの事例 02セカンドハラスメントが深刻な問題になる理由 「セクハラ」「パワハラ」などと比較すると認知度が低い 加害者の罪の意識が薄い 「隠蔽体質」という印象を社会全体に与える 03セカンドハラスメントはなぜ起こる? 企業がハラスメントに対する周知を怠っているため 相談窓口が機能していないため 再発防止策を徹底していないため 04セカンドハラスメントが起こった場合の対処法 被害者の話を傾聴する プライバシーに配慮する 違法性を社内制度で明記する 05まとめ セカンドハラスメントとは? セカンドハラスメントとは、ハラスメントを受けた被害者が同僚・上司などに相談をした結果、嫌がらせを受けるなどの「二次被害」を指します。「セカハラ」と呼ばれることもあり、セクハラ(セクシュアルハラスメント)やパワハラ(パワーハラスメント)といったハラスメント行為を受けた被害者は、セカンドハラスメントによってさらに大きな苦痛を感じることが特徴です。 セカンドハラスメントが発生すると、被害者はもちろん企業にとっても不利益が生じます。複数人がセカンドハラスメントを受けているにもかかわらず企業側が十分な対策をしなければ、従業員からの失望を招くことにつながります。また、そういった評判がインターネットやSNSを通して拡散することで、企業のイメージも悪化するでしょう。 従業員にとっても企業にとっても、セカンドハラスメントは大きな問題になる場合があります。 セカンドハラスメントの事例 セカンドハラスメントはどういった場面で発生するのか、ここでは3つの事例を紹介します。 【事例1】 業務中、Aさんが上司から「仕事が遅いからもっと早くしろ。できないなら解雇するぞ!」という言葉を浴びせられた。Aさんはパワハラを受けたと感じ、同僚に相談をしてみたものの「お前の仕事が遅いのが原因じゃないの?」と言われた。Aさんは、同僚が自分の辛さを理解してくれないことを悲しく感じた。 【事例2】 Bさんは飲み会の席で上司や同僚から身体を触られたり、彼氏がいるかどうかをしつこく聞かれたりした。嫌がらせを受けたと感じたBさんは、会社のコンプライアンス担当者に相談したところ「お酒の席だから仕方ないよ」と言われてしまった。Bさんは職場内の人間関係に不安を感じ、転職を余儀なくされた。 【事例3】Cさんは親しくしていた先輩に、上司からのセクハラ・マタハラを相談した。すると、相談したことが社内に広まってしまったうえ「あいつは嘘をついている」という事実と異なる内容が広がった。Cさんは周囲からの視線が気になり、職場での居場所がないと感じた。 目次に戻る セカンドハラスメントが深刻な問題になる理由 セカンドハラスメントは、深刻化する可能性を含むハラスメントです。深刻な問題になる理由には、以下の3点が挙げられます。 「セクハラ」「パワハラ」などと比較すると認知度が低い セクハラやパワハラはよく知られている言葉ですが、セカンドハラスメントはまだ知名度が低い言葉です。あくまで二次被害を指すハラスメントであるため、一次被害のセクハラなどと比べると報道で見る機会も現状は少ないでしょう。「認知度が低い=大きな問題になはらない」と考える人は多くいます。 加害者の罪の意識が薄い セカンドハラスメントが発生する根本的な原因として、加害者の罪の意識が薄いことが挙げられます。セクハラやパワハラを受けた被害者は、大きな傷を心に負っているものの、相談された相手は真剣に受け取っていないケースも珍しくありません。 また、「君のためを思って言っている」のように、善意を持った指導をしていると考える加害者もいます。被害者の心理に寄り添えない人がいることも、被害者を苦しめる要因となります。 「隠蔽体質」という印象を社会全体に与える セカンドハラスメントへの対応が不十分になると、「ハラスメントを黙認している」という印象を社会全体から持たれます。そのような印象を持たれると、取引先などから信頼を失ってしまうでしょう。また、「この企業で働くのはやめよう」と思われる可能性もあり、大きな損失につながるケースも考えられます。 目次に戻る セカンドハラスメントはなぜ起こる? セカンドハラスメントが起こる原因には、加害者本人の罪の意識が薄いことに加えて、他にもさまざまな理由があります。代表的な原因は以下の3つです。 企業がハラスメントに対する周知を怠っているため 「ハラスメントが起こるはずがない」と考えている企業では、ハラスメントに対する周知が社員にできていないことがあります。その結果、ハラスメントに対する問題意識が薄い従業員が多くなるため、セカンドハラスメントが生まれやすくなるでしょう。 相談窓口が機能していないため 企業の中には、ハラスメントに関する相談窓口を設けている企業もあります。相談窓口が機能していれば、仮にハラスメントが発生してもうまく対処してもらえるでしょう。しかし、窓口が機能していないと被害者は我慢する形になるため、セカンドハラスメントの発生につながります。 再発防止策を徹底していないため 1人の被害者が同じ人から被害を受ける場合もあるなど、ハラスメントは1回きりで終わるとは限りません。企業が適切な再発防止策を講じていなければ、ハラスメントが再発することがあるため、セカンドハラスメントも増加します。 目次に戻る セカンドハラスメントが起こった場合の対処法 セカンドハラスメントが発生した場合、企業の担当者は適切な対処を実施する必要があります。ここでは、実施するべき対処法を3つ紹介します。 被害者の話を傾聴する まずは被害者の話を親身になって聞くことが大切です。その際、「傾聴」を心がけるように注意しましょう。 ハラスメントの被害者にとって、誰かに相談することは勇気のいる行為です。相談者の言葉をしっかりと聞き、問題の解決につなげることができれば、相談者も安心できます。 なお、相談を受けた人が「あなたの思い込みでは?」のように、被害者の気持ちを否定する発言をすることは、セカンドハラスメントに該当するためNGです。 プライバシーに配慮する ハラスメントは慎重な対応が求められます。特に、セクハラなどの性的なハラスメントを受けている場合、被害者は相談することをためらうケースも多くあります。男性・女性といった性別にかかわらず、誰でも相談できる雰囲気を作ることが欠かせません。 たとえば、ハラスメントの内容を第三者の友人に口外するといった行為は絶対に避けましょう。口外した相手が被害者と親しい人の場合、口外したことがきっかけでさらなるトラブルになる可能性があります。 違法性を社内制度で明記する 会社側ができる対策として、セカンドハラスメントは違法であることを社内制度で明記しましょう。セクハラやマタハラがあったにもかかわらず対策をしなかった場合、それぞれ男女雇用機会均等法・育児介護休業法違反となります。 【出典】 e-Gov「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律 第十一条」【出典】 e-Gov「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律 第二十三条の二」 「自分の言動や行動が法律違反になるかもしれない」という認識を従業員に持たせることができれば、ハラスメントに対する考え方も変化するでしょう。その結果、セカンドハラスメントの防止も期待できます。 目次に戻る まとめ 今回はセカンドハラスメントの概要に関して、深刻な問題になる理由や原因、企業ができる対処法などを紹介しました。 深刻な二次被害につながるセカンドハラスメントは、まだ知名度が低いこともあり「大きな問題ではない」と考える人も少なくありません。しかし、被害者は精神的・肉体的に疲弊してしまうため、企業側の適切な対応が欠かせません。被害者の話を傾聴するなど、誠意を持った対応を心がけましょう。 社内でハラスメントに関する周知をする際は、「learningBOX ON」のハラスメント研修コンテンツをご活用ください。 「learningBOX ON」は、eラーニング作成・管理システムであるlearningBOXに、企業で必須となる研修コンテンツを簡単に追加することができるサービスです。自社で内製したコンテンツと組み合わせて、オリジナルの学習コースを簡単に設計することができます。 ハラスメント研修やコンプライアンス研修のコンテンツなどを無料で利用できますので、ぜひ社内研修にご活用ください。 ▼こちらもおすすめ!あわせて読みたい 目次に戻る

社名変更に関するお知らせ

平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。 この度、弊社ブランド名をこれまで以上に幅広く認知していただくため、社名を変更する運びとなりました。 かねてよりご案内しておりましたとおり、「株式会社龍野情報システム」は 2022年7月1日(金)をもちまして「learningBOX株式会社」へと社名を変更いたしました。 これからも社員一同、お客様に満足していただけるサービスの提供に全力で取り組んでまいりますので、今後とも変わらぬご愛顧を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。 ■社名変更日:2022年7月1日(金) ※住所、電話番号、FAX番号、ホームページのURLに変更はございません。 1.新社名   learningBOX株式会社 2.契約書・各種書類のお取り扱いについて   社名変更は法人名のみの変更であり、法人は同一です。   以下の書類に記載されている旧社名は新社名に読み替えいただきますよう、お願い申し上げます。   2022年6月30日までに旧社名にて締結した契約書、覚書等の契約関連文書   2022年6月30日までの取引に使用された各種文書(注文書、納品書、請求書、見積書、仕様書等) 3.銀行口座の名義変更について   社名変更に伴い銀行口座名義も変更いたしますが、手続きの都合上、名義変更は7月下旬ごろに完了する見込みです。   そのため、弊社からの7月中の振込名義について、新社名と旧社名が混在する可能性がございます。予めご了承ください。   ※取引銀行名、口座番号に変更はございません。
blog

研修を内製化するメリット・デメリット|成功のポイントを解説

社員研修は、従業員のスキルアップや事業への理解を深めるために行われます。例えば、コミュニケーション研修や新人研修、管理職研修などが代表的です。しかし、多くの企業は外部の研修会社に任せきりにしており、実施による効果を把握できていないケースもあるのではないでしょうか。 今回は、研修を内製化するメリットやデメリット、内製化に適したテーマ、成功させるコツなどを解説します。これを機会に社員研修の実施方法を見直し、事業の成長につなげましょう。 目次 01研修を内製化するメリット・デメリット メリット デメリット 02内製化に適した研修と外部委託に適した研修 内製化に適した研修テーマ 外部委託に適した研修テーマ 03研修の内製化を成功させるポイント コンピテンシーを明文化する 講師の評価制度を設ける 研修内容を定期的に更新する 内製化するコンテンツを適切に振り分ける 04研修の内製化を実現して人材育成を効率化しよう 研修を内製化するメリット・デメリット 最初に、研修を内製化するメリット・デメリットをご紹介します。内製化を推進する場合は、メリットを生かしつつ、デメリットを低減できるよう対策しましょう。 メリット 講師となった社員のスキルアップも期待できる 研修を内製化する場合、研修講師となる人材を社内から選出します。研修では単に話すだけでなく、ノウハウや知識を「伝える」「理解してもらう」といった能力が求められるため、講師となった社員のスキルアップが期待できるのがメリットです。 わかりやすい研修コンテンツになるよう創意工夫を重ねることで、講師と受講者の双方向のスキルアップにつながります。 業務内容に直結した研修を実施しやすい 研修を内製化すると、自社の業務に携わる人材が研修を行うため、業務内容に直結した研修を実施しやすいのが利点です。経営戦略や現場環境にマッチしたカリキュラムを構築しやすく、独自性の高い教育プログラムを提供できます。 研修プログラムの修正・アップデートがしやすい 研修コンテンツの制作が社内で完結していれば、法令や社会情勢の変化に伴うプログラムの修正・アップデートは容易です。外部の研修会社に委託している場合は、内容を変更できないケースも多く、対応してもらえる場合でもコストがかかります。 現場のノウハウを会社に蓄積できる 研修を外注した場合に学べるのは、一般的なビジネススキルや知識です。研修を内製化することで、会社独自のノウハウや特定の人材のみが保有するナレッジを共有できるのがメリットです。社内に知識資産を蓄積でき、人材の流動化や働き方の多様化が進む中でも、人材育成やチームビルディングがしやすくなります。 デメリット 社内コストが増加する可能性がある 研修を内製化する場合、一連の業務をすべて自社のリソースで行う必要があるため、外注と比較してコストが増加する可能性があります。 具体的には、講師の育成や企画立案、研修プログラムの作成、研修会場の手配、効果測定など、どれも一定の費用や時間、労力が必要です。内製化の目的を考慮した上で、コストの増加に見合うメリットがあるか確認しましょう。 一から講師を育成する必要がある 講師役を担う従業員は、教えるプロではない可能性が高いため、研修を内製化する場合は一から講師を育成する必要があります。 講師の育成が不十分だと自己流の指導を行ってしまい、適切な指導が難しくなる恐れがあります。講師を務める社員には、事前に人材育成に必要なトレーニングを受けてもらうと良いでしょう。例えば、スピーチにおけるデリバリースキルやファシリテーションスキルなどが代表的です。 講師役が引き継がれても研修の質を担保できるよう、複数の講師役人材を育成することをおすすめします。 社外の専門知識やノウハウを習得できない 研修を内製化する場合、自社にない知識やノウハウの習得が難しい点が課題です。その理由は、講師から受講者までが自社の従業員で構成されることが挙げられます。 社内に浸透していない新たな経験や視点を得られないと、期待していたほどスキルアップやモチベーションの向上につながらない可能性があります。 研修の成果や満足度の基準がない 専門の研修会社は、研修に関する成果や満足度の基準を設け、実施後に従業員へヒアリングやアンケートを行うのが一般的です。 しかし、研修を内製化する場合、基準を設けずに研修を行っているケースも多く、成果が度外視される傾向にあります。知識の定着率や浸透率に関する基準を設計しておき、研修の実施後に確認するのが理想です。 目次に戻る 内製化に適した研修と外部委託に適した研修 社員研修では、外部の視点も取り入れられるよう、コンテンツに応じて内製化と外部委託を使い分けるのが効果的です。そこで次は、内製化に適した研修と外部委託に適した研修の種類をご紹介します。 内製化に適した研修テーマ 経営理念やビジョンの共有を目的とする研修 経営理念やビジョンの説明・共有は、外部への委託が難しく、内製化に適した研修テーマです。これらの内容は企業独自のものであり、外部から招いた講師では説得力に欠けるため、テーマについて理解の深い、同じ会社の社員が説明すると信頼度が高まるでしょう。 ただし講師と受講者に熱量の差があるケースでは、一方的な発信となり内容が伝わらない可能性がある点に注意が必要です。例えば、中途社員や新入社員研修のように会社への帰属意識が低い社員向けの研修では、熱量の差が生まれやすい傾向にあります。 講師の実体験を踏まえる、経営層やリーダーに登壇してもらうなど、共感や納得を得られるように工夫するのがコツです。 自社特有のルールに関する研修 社内ルールの理解を目的とした研修は、テーマごとに複数回実施する必要があり、内製化したほうが効率的です。一般的なITツールの使用方法や情報セキュリティ、人事評価など、重要度ごとにテーマを分けることで社内ルールの浸透を目指しましょう。 職種や業務内容に関連する研修 実務に関連する研修は、自社のノウハウや認識を反映しやすいため、内製化が望ましいテーマです。受講者が業務の手順や注意点、重要性に関する理解を深められるのはもちろん、講師役もこれらを再確認できるというメリットがあります。 OJTが主流の現場でも、業務の属人化を防止するために社内研修を開催するケースも見られます。 外部委託に適した研修テーマ 階層に応じた一般的な知識に関する研修 ビジネスで必要となる基礎的なテーマの場合、プロの講師のほうが指導に慣れており、質の高い研修を受けられます。 例えば、新入社員を対象としたビジネスマナー講座や管理職向けの労務管理研修など、階層別研修を実施する際は外注を検討しましょう。 専門知識や最新事例を学ぶ研修 業界で使用されている専門知識や最新事例を学ぶ場合、講師担当者の負担が大きいため、外注したほうがコストパフォーマンスに優れます。自社の人材育成方針や講師の研修実績などを確認し、組織力の向上に最適な外部講師を選定しましょう。 独自開発のノウハウに関する研修 他社が独自開発したノウハウやマネジメント手法などを扱う場合、開発元の企業や関連会社の担当者を講師として招くケースが一般的です。 ただし担当者が研修に慣れていない可能性もあるため、事前の打ち合わせで研修の進め方に対する要望を伝えるなど、自社がイニシアチブをとることが大切です。 目次に戻る 研修の内製化を成功させるポイント 研修の内製化を推進し人材の育成や成長につなげるには、どのような点を意識すれば良いのでしょうか。ここでは、社内研修を成功させるためのコツをご紹介します。 コンピテンシーを明文化する コンピテンシーとは、特定の職務や役割において優秀な成績を残している人材の行動特性のことで、人事制度や人材育成の場で活用されることが多い用語です。行動特性は、個人がある行動に移る際の背景となる考え方を指します。ビジネスシーンではノウハウや専門知識、技術などを意味するケースもあります。 研修を内製化する場合は、内容に合わせたコンピテンシーを定義しましょう。例えば、リーダー育成に関する研修を行う場合「会社が求めるリーダー像」が明確化されていなければ、コンテンツに反映できないためです。 社内でロールモデルとなる人を探し、アンケートなどを通して行動特性を把握するのが良いでしょう。 講師の評価制度を設ける 社内研修を実施する場合は、成果に関する基準と併せて講師の評価制度も設計しましょう。研修での講師としての振る舞いが評価されるようになれば、単に資料を配布して知識を提供するだけの場になることを防止でき、講師のスキルアップにもつながります。 自社に講師の育成プログラムや過去の社内研修の実績がない場合は、内製化支援サービスを提供している会社に相談するのがおすすめです。 研修内容を定期的に更新する 研修コンテンツは、一度作成して完成ではありません。研修を実施するたびに見直しと更新を行い、より質の高い内容に改善しましょう。業務に関連する法令や制度がある場合は、改正や運用の変更がないかチェックすることも大切です。 内製化するコンテンツを適切に振り分ける 前述の通り、研修コンテンツには内製化に適しているテーマと適していないものがあります。コストや講師の育成度、独自性、専門性などの点を考慮し、内製化するコンテンツを適切に振り分けましょう。 目次に戻る 研修の内製化を実現して人材育成を効率化しよう 今回は、研修を内製化するメリット・デメリット、成功するためのポイントを解説しました。研修の内製化はハードルが高いように思われるものの、講師の育成やコンテンツの振り分けを適切に行えば実現可能です。自社が保有する知識やスキルを、人材の流動によって失わないためにも研修の内製化に取り組みましょう。 社内研修に必要な教材の作成には弊社の「learningBOX(ラーニングボックス)」をご活用ください。learningBOXは、教材の作成・配信や受講者の管理など社内教育に不可欠な機能が備わっているeラーニングシステムです。社内教育の内容に沿ったコースの設計、社員の習熟度を確認するテストも簡単に実施できます。シンプルな操作性とリーズナブルな価格が好評で、多くの企業の社内研修に採用いただいています。 ほぼすべての機能がご利用いただけるフリープランも用意していますので、研修の内製化をご検討の場合は、ぜひお気軽にお問い合わせください。 ▼こちらもおすすめ!あわせて読みたい 目次に戻る
learningBOXをもっと知りたい方へ