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脱・退職ハラスメント! 引き継ぎ時に会社が注意すべきこと

会社にとって人材は財産です。そのため社員の退職は大きな損失といえるでしょう。少しでも多くの社員の在籍を望み、退職を希望する社員に対しさまざまな説得を試みる会社も多くあるはずです。その際に注意すべきはいわゆる「退職ハラスメント」です。 今回は特に、引き継ぎ時に会社が注意すべきことについてご紹介します。 そもそも職場のパワハラとは? そもそも職場におけるパワーハラスメントとは何でしょうか?厚生労働省では、次の3つの要素を満たすものを「職場のパワハラ」と定義しています。 ① 優越的な関係を背景とした言動② 業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの③ 労働者の就業環境が害されるもの 【出典】 「ハラスメントの定義」あかるい職場応援団 厚生労働省 パワハラは上司が部下に行うものだけに限定されているわけではありません。営業成績優秀な先輩や後輩、同僚から嫌がらせを受けた場合も、パワハラに含まれると定義されている点に改めて注意しましょう。 2022年4月から「パワーハラスメント防止措置(パワハラ防止法)」が、中小企業の事業主にも義務化されました。多くの企業において、ハラスメント対策の強化は必然のものとなっています。さらなるパワハラに対する防止策が必要となり、頭を悩ませる中小事業主も少なくないでしょう。 目次に戻る 退職を決めたあとに起こり得るパワハラ 今回取り上げるのは、退職を決めた後に従業員が悩まされる、いわゆる「退職ハラスメント」についてです。退職を決めた後に起こり得るパワハラは次のとおりです。 退職を引き延ばされる 会社に退職の意思を伝えると「あなたは会社に必要な人材」や「辞めたら人手が足りなくなる」などと述べられ、退職を認めてもらえないことがあります。 実現不可能な仕事を担当させられる 退職の意思を会社に伝えると業務量が非常に多く、困難な仕事を担当させられることがあります。さらに、仕事が完了するまで退職を認めてもらえないことがあります。 有給休暇を認めてもらえない 退職予定者が有給休暇を申請すると「予定していた後任者への引き継ぎが十分でない」などと、有休の申請を承認してもらえないことがあります。 理不尽な要求をされる 会社に退職を伝えると会社から「損害賠償請求をする」と言われることもあるかもしれません。その理由には他社からの引き抜きや契約期間中の退職などが挙げられます。 引き継ぎができていないと言われる 会社は「しっかりと引き継ぎをしてほしい」と思うものです。引き継ぎに少しでも不備がある場合、退職届を受理しないなどのトラブルにつながる可能性があります。 これらの行為を行った人は「パワハラ」とは思っておらず、むしろ会社の利益のために行った行動と思っている可能性すらあります。しかし、これらの発言や行動は全てハラスメントになり得るものです。特に指導者的な立場にいる人は注意しましょう。 目次に戻る 会社の存続に引き継ぎは欠かせない 退職時に特に重視すべきは「引き継ぎ」です。引き継ぎは社員が退職するときにだけ発生するものではなく、社員の異動時にも必要です。異動や退職は頻繁に発生し、スムーズな引き継ぎは会社の存続に欠かせません。 しっかりした引き継ぎがないと後任者は困惑します。引き継ぎのない後任者が、前任者と同じように業務をするためには多くの時間が必要となるため、万全な引き継ぎの重要性は明らかです。そのため、会社側もあらかじめ対応策を準備しておくことをおすすめします。 目次に戻る 引き継ぎ時における退職ハラスメント 引き継ぎ時の退職ハラスメントで挙げられるのが、会社から退職予定者に対する引き継ぎの強要です。 次の担当者へしっかり引き継ぎすることは後任者にとっても取引先にとっても重要です。しかし、会社が「引き継ぎがないと退職を認めない」などと引き継ぎを強要することは、法律に触れる可能性が非常に高く、このような状況にならないように注意が必要です。 スムーズな退職のためには、退職希望者も会社も引き継ぎのプロセスをしっかりと確認しておくことが望まれます。 目次に戻る パワハラ対策を通じて会社が得るメリット 現在では、さまざまな会社が退職時のハラスメントはもちろん、パワハラへの対策を行っています。その対策は想定外のメリットを会社にもたらすこともあるようです。 厚生労働省が「職場のパワーハラスメントに関する実態調査」の報告書を公開しており、それには次のようなメリットがあるとされています。 会社への信頼感が高まる 職場環境が変わる 仕事の意欲が高まる 休職者、離職者が減少する 【参考】 令和2年度 厚生労働省委託事業 職場のハラスメントに関する実態調査 報告書(概要版) これらの報告を見ると、パワハラ対策は従来の従業員のモチベーションを上昇させることが可能であり、そもそもの退職者が減少することも考えられます。パワハラのない会社とはどんな社員も心地よく勤務でき、「退職」という決断すらないのかもしれません。 目次に戻る 退職ハラスメントを防ぐために大切なのはコミュニケーション 退職ハラスメントを防ぐために基本となるのは、やはりコミュニケーションです。注意すべきなのは、上司が部下に一方的に話す「コミュニケーション」ではなく、部下の立場でいかに話しやすい環境を作るかということです。 そこには上司のコミュニケーションスキルのアップはもちろんのこと、部下にも同様のスキルアップが求められます。上司と部下がお互いに「心理的な安全性」を感じているかどうかが重要です。チームとしてのここでは何を話しても大丈夫だという気持ちはお互いに持てているでしょうか?  目次に戻る まとめ パワハラのない職場にするためには会社の姿勢はもちろん、社員一人ひとりがハラスメントに対する正しい認識を持つことが重要です。大切なのはしっかりとした知識を身につけ、ハラスメントの被害者にも加害者にもならないことです。ハラスメントに関する知識を手軽に身に付けるにはオンラインでの研修がおすすめです。 社内でハラスメントに関する周知をする際は、「learningBOX ON」のハラスメント研修コンテンツをご活用ください。 「learningBOX ON」は、eラーニング作成・管理システムであるlearningBOXに、企業で必須となる研修コンテンツを簡単に追加することができるサービスです。自社で内製したコンテンツと組み合わせて、オリジナルの学習コースを簡単に設計することができます。 ハラスメント研修やコンプライアンス研修のコンテンツなどを無料で利用できますので、ぜひ社内研修にご活用ください。    ▼こちらもおすすめ!あわせて読みたい 目次に戻る
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逆パワハラとは?主な原因や事例、企業ができる対策を解説

職場で起こるパワーハラスメント(パワハラ)の中でも、代表的なケースとして知られるのは「上司から部下」に対するハラスメントです。社内でも上の立場にある管理職は、一般的にハラスメントの被害を受ける可能性があると認識されていないかもしれません。 ところが、場合によっては「部下から上司」に対するハラスメントが発生するため注意が必要です。本記事では、業務上の立場が上の人が被害者となる「逆パワハラ」について解説します。 目次 01逆パワハラとは? 逆パワハラの定義 逆パワハラの主な原因 逆パワハラの放置が企業にもたらすデメリット 02逆パワハラの主な事例と対処法 逆パワハラの具体的な事例 逆パワハラが疑われる場合の対処法 03逆パワハラ問題の防止へ向けた対策 ハラスメント研修を実施する 就業規則でハラスメントに関する規定を整備する 部下に対する注意や指導の記録を残す 社内に相談窓口を設置する 03社内で逆パワハラの周知を促すために 逆パワハラとは? パワーハラスメント(パワハラ)は、立場の違いを利用したハラスメント行為です。立場が上の人が加害者、下の人が被害者となることが多いものの、反対のケースも存在します。 ここでは、逆パワハラの意味や発生の要因、被害を放置するリスクについてご紹介します。 逆パワハラの定義 「逆パワハラ」は、職場で行われる部下から上司に対するパワハラのことです。 パワハラとは「優越的な関係を背景とした言動であって、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、労働者の就業環境が害されるもの」の3つの要件を満たすものと定義されています。 【出典】 「ハラスメントの定義」あかるい職場応援団 厚生労働省 一般的に、上司は部下に対して優位性を有しています。ただし、以下のような特定のシーンでは、部下が上司より優位に立つ場合もあり得ます。たとえば、業務の円滑な遂行に部下のスキルや協力が不可欠なケースや、集団による行為で上司が抵抗できないケースなどです。 逆パワハラの主な原因 逆パワハラの認知が進んでいない 企業内で逆パワハラへの理解が不十分なケースです。「パワハラは上司が部下に対して行うもの」と認識している社員も多くいます。管理職に対して「パワハラをしないように」と指導しながら、一般社員には相談先や対処方法を伝えるにとどめている企業も少なくありません。 ハラスメント防止に取り組む際は、上司に対する不適切な言動や嫌がらせが逆パワハラに該当すると説明することも重要です。 上司と部下のスキルや年齢に差がある 上司よりも部下が年上であったり、職務上の経験が豊富であったりする事情も逆パワハラの要因の一つです。経験値や能力値の逆転から、部下が上司を軽んじてしまい、逆パワハラやいじめを引き起こす可能性があります。 上司のマネジメント能力が不足している 上司のマネジメントに対して不満を募らせた結果、部下が逆パワハラの問題を起こす場合があります。上司が周囲に相談できなかったり、同僚から助けを得られなかったりして問題が放置され、事態が悪化してしまうケースも少なくありません。 インターネット上やSNSでパワハラの内情が拡散され、企業イメージや売上の低下につながる可能性もあります。人材確保が困難になり、自社ビジネスの展開にも影響を与えるかもしれません。 逆パワハラの放置が企業にもたらすデメリット 職場の生産性が低下する 逆パワハラによって職場環境が悪化すれば、仕事に対するモチベーションが損なわれ、社員の生産性低下につながります。生産性の低下は業績の悪化を招き、ますます職場環境が悪化するといった負の連鎖を引き起こす恐れがあります。 上司の精神的な負担が増加する 逆パワハラが常態化すると上司の心理的なストレスが増大し、精神疾患を抱える危険性が高まります。うつ病や適応障害などの健康被害が起こり、休職や退職に追い込まれるほか、最悪の場合は事件や事故に至るケースもあります。 損害賠償請求の裁判を起こされるリスクがある 企業が逆パワハラの防止措置を怠ったり相談を無視したりすると、被害者である上司が使用者責任や安全配慮義務違反を根拠として訴訟を起こす可能性があります。 逆パワハラで雇用主の損害賠償を認めた判例や、労災を認定しなかった労働基準監督署の判断を不当とした判例なども存在します。 目次に戻る 逆パワハラの主な事例と対処法 部下から上司に対するパワハラ行為には、どのような具体例があるのでしょうか。ここでは、逆パワハラの主な事例や疑わしい事案が発生した場合の対応方法をお伝えします。 逆パワハラの具体的な事例 暴力や暴言 殴る・蹴るといった直接的な暴力や、言葉で相手を傷つける暴言は、上司・部下を問わずハラスメントとなります。ここでいう暴言には社内で不利益となるうわさを流すことや、SNS等での誹謗中傷なども含まれるのがポイントです。上司個人を特定できる形でSNS等に書き込みをしている場合、名誉毀損にあたる可能性もあります。 適切な注意や指導に対する過剰な反応 上司の注意や指導が適切であり、業務上必要かつ相当な範囲を超えない場合は、以下の部下の反応が逆パワハラに該当する可能性があります。たとえば、「パワハラで訴えます」「労働基準監督署に相談に行きます」「謝罪がなければ弁護士に相談して裁判を起こします」などの言動です。 上司が適切な指導を行ったにもかかわらず、職務放棄や無断欠勤をするのも逆パワハラになり得ます。 集団による人間関係からの隔離 複数人の部下が共謀し、集団で上司を無視したり、社内の人間関係において上司を孤立させたりするのは逆パワハラと見なされます。こうした集団によるハラスメントは、たとえ管理職という上の立場にあったとしても、個人の力では抵抗するのが難しいのが問題点です。 配置転換や解雇の要求 正当な理由がある場合であれば、企業が社員に配置転換や解雇を命じること自体に問題はありません。ただし、逆パワハラを行っている部下が上司の配置転換や解雇を求めるケースでは、上司への事実確認が本人の負担となるほか、トラブルにも発展しかねないため注意が必要です。 逆パワハラが疑われる場合の対処法 逆パワハラの被害を受けたときは、上司のさらに上役を巻き込み、組織的に毅然(きぜん)とした態度で臨むことが大切です。上司1人で対応させると、心理的な負担が大きくなり、メンタルヘルスに不調をきたす恐れがあります。 その際は、部下への注意や指導の記録を取り、逆パワハラが疑われる証拠や従業員の証言などをもとに、客観的に事実を確認しましょう。社内での解決が難しい場合は、第三者機関へ相談するようおすすめします。 パワハラをはじめとした問題は、「総合労働相談コーナー」「かいけつサポート」「法テラス」「みんなの人権110番」などの公的なサービスでも相談できます。 目次に戻る 逆パワハラ問題の防止へ向けた対策 社内の逆パワハラ問題を防止するには、どのような対策を講じるべきでしょうか。最後に、企業側が取り組む対策について解説します。 ハラスメント研修を実施する ハラスメント研修は、逆ハラスメントに該当する問題行動を周知し、疑わしい事例の早期発見につながる施策です。アウトソーシングのほか、eラーニングシステムを活用して自社向けに研修内容をカスタマイズする方法もあります。併せて上司の指導力向上を目的としたマネジメント研修も実施すると良いでしょう。 就業規則でハラスメントに関する規定を整備する ハラスメント防止へ向けて社内体制を整える必要があります。就業規則では、パワハラの行為者に対する処分を明記するとともに、自社のハラスメント対策の方針を定め、社員へ周知しましょう。 部下に対する注意や指導の記録を残す 逆パワハラの事実確認では、部下に対して適切な注意や指導が行われていたことを明らかにする必要があります。該当の管理職には指導記録をつけさせて、指導を行った日時や理由、具体的な指導内容、部下の反応などを記録に残させましょう。 社内に相談窓口を設置する パワハラをはじめとしたハラスメント問題の早期発見と解決のために、社内に相談窓口を設置し、社員の利用を促します。逆パワハラ対策としては、一般社員だけでなく管理職も相談窓口を利用できる旨を啓蒙(けいもう)すると効果的です。 目次に戻る 社内で逆パワハラの周知を促すために 上司がパワハラの被害者となる「逆パワハラ」について解説しました。逆パワハラは、一般的なパワハラと比べて認知が進んでいない傾向にあります。職場内でハラスメント研修を実施して、多様なハラスメントへの理解を広め、被害の防止に努めましょう。 社内でハラスメントに関する周知をする際は、「learningBOX ON」のハラスメント研修コンテンツをご活用ください。 「learningBOX ON」は、eラーニング作成・管理システムであるlearningBOXに、企業で必須となる研修コンテンツを簡単に追加することができるサービスです。自社で内製したコンテンツと組み合わせて、オリジナルの学習コースを簡単に設計することができます。 ハラスメント研修やコンプライアンス研修のコンテンツなどを無料で利用できますので、ぜひ社内研修にご活用ください。 ▼こちらもおすすめ!あわせて読みたい 目次に戻る
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パワハラ上司への対処法は?問題解決の方法から会社がとるべき対応まで

職場におけるパワーハラスメント(パワハラ)の典型例といえるのが、上司から部下へのパワハラです。立場が上であることを利用し、部下に対して高圧的、侮辱的な言動をとる上司は「パワハラ上司」と呼ばれています。 上司によるハラスメント行為は、職場のセクシュアルハラスメント(セクハラ)・モラルハラスメント(モラハラ)・マタニティハラスメント(マタハラ)などと同様に、重要な労働問題として取り扱わなければなりません。 この記事では、さまざまな労働トラブルを引き起こし得るパワハラ上司への対応方法について徹底解説します。 目次 01職場で「パワハラ上司」と見なされる管理職の特徴 職場で自己中心的に振る舞う 仕事を部下に押し付ける 不適切な言葉遣いで話す 根性論を強要する 02上司によるパワハラ行為を止めさせるには? 上長や人事部門へ相談する 社外の窓口へ相談する 裁判を起こす 03パワハラ上司に対して会社がとるべき対応 速やかに調査を実施してパワハラの実態を把握する パワハラの再発防止へ積極的に取り組む 04パワハラ上司には慎重な調査のうえ、必要に応じて処分を 職場で「パワハラ上司」と見なされる管理職の特徴 上司によるパワハラでは、社内での地位を利用し、部下へ身体的・精神的な苦痛を与える言動が行われます。以下では、多くのパワハラ上司に見られる代表的な特徴を解説します。 職場で自己中心的に振る舞う 職場における自己中心的な振る舞いは、パワハラ上司に見られる代表的な特徴です。こうした上司は、自分の思い通りにならない場合に部下を過度に叱責したり、不機嫌になったりする傾向にあります。 自分が正しいと思い込み、部下の多様性がある意見や価値観を認めることができません。部下から考え方を否定されたり、理解が得られなかったりすると感情的になり、暴言や暴力につながるケースもあります。 仕事を部下に押し付ける 部下に膨大な量の仕事を押し付けたり、難しい仕事を丸投げしたりするパワハラ上司もいます。 業務上のミスや失敗はすべて部下に責任があると考え、理不尽な指導を行うこともあります。部下の能力を否定するような言動をしつように繰り返すケースも少なくありません。 不適切な言葉遣いで話す 日常的に暴言を吐き、発言で周囲に威圧感を与えているタイプのパワハラ上司もいます。部下のことを「てめえ」と呼んで侮辱する上司などが代表例です。常にストレスを溜め込みイライラしていたり、相手に高圧的な態度で接したりする上司にも注意が必要です。 根性論を強要する 部下が困難に陥った場合に「努力をすれば解決できる」と指導するタイプの上司もいます。成果をあげられないと、努力不足が原因であると見なされ、人格否定の暴言や暴力に発展する可能性があります。努力を偏重しており、その考えを部下に押し付ける点が特徴です。部下が出す結果のみを評価し、努力を評価しないケースも少なくありません。 目次に戻る 上司によるパワハラ行為を止めさせるには? 上司によるパワハラ行為を止めるには、どういった方法があるのでしょうか。以下では、パワハラを止めさせるための代表的な対応についてご紹介します。 上長や人事部門へ相談する パワハラを行っている上司のさらに上長にあたる管理職や、人事部門の担当者、ハラスメント相談窓口に相談し、対策を検討します。相談の際に重要なのは、パワハラの被害者に配慮することです。秘密厳守で悩み相談を受け、被害者のプライバシーに配慮しながら上長や担当部署に状況を伝える必要があります。 その際、被害者と加害者が当事者のみで話し合うのはNGです。状況が悪化したり、立場の弱い被害者が仕返しを受けたりするリスクがあります。 社外の窓口へ相談する 社外の相談窓口を利用するのも一つの選択肢です。代表的な外部の窓口として、厚生労働省の労働局が設置している「総合労働相談コーナー」が挙げられます。総合労働相談コーナーは、不当な解雇や賃金の引き下げ、各種ハラスメントといった労働問題の解決をサポートする相談窓口です。 総合労働相談コーナーに問い合わせると、必要に応じて自社のパワハラ問題に関する調査が行われます。その後、自社への指導や、適切な専門機関の斡旋(あっせん)が行われます。予約不要かつ無料で利用できるため、パワハラ上司への対応にも役立つでしょう。 裁判を起こす 労働局からの指導でもパワハラの問題が改善しない場合は、被害者が労働審判を起こすことができます。労働審判とは、労働審判委員会がパワハラをはじめとする労働問題を調停する手続きです。労働審判官や労働審判委員が間に入ることで、話し合いによる解決を目指します。 労働審判でもパワハラの問題が解決しない場合は、訴訟に発展するケースがあります。弁護士に依頼して手続きを進めるのが一般的です。 目次に戻る パワハラ上司に対して会社がとるべき対応 パワハラが発覚した時点で、会社は何らかの対応をとらなければなりません。当該上司への処分の必要性や、その内容について検討しましょう。また、再発防止に向けた取り組みも重要です。以下では、パワハラ上司に対して会社がとるべき対応を解説します。 速やかに調査を実施してパワハラの実態を把握する 被害者からパワハラの相談を受けた場合、企業は速やかに事実関係の調査を行う義務があります。 まずは被害者・加害者・関係者へのヒアリングを行い、パワハラの証拠を集めてください。調査の結果、悪質なパワハラの事実が認められたら、加害者への懲戒処分を検討しましょう。処分はパワハラの実態によって判断が異なり、減給・出勤停止・降格・懲戒解雇などが代表例です。 場合によっては、重い懲戒処分によって自社のパワハラ防止に対する姿勢を示すのが望ましいでしょう。パワハラ上司に対して厳正に処分する姿勢を知らせることで、社内のパワハラを抑止することにつながります。 パワハラの再発防止へ積極的に取り組む 加害者への懲戒処分を行うのみでは十分ではありません。職場内で同様の問題が発生する可能性があるため、再発防止に取り組む必要があります。社員にハラスメント防止の重要性についての理解を促し、職場環境を改善することが再発防止のポイントです。 有効な再発防止策の例として、ハラスメント研修の実施のほか、社内で発生した問題の周知や、コミュニケーションや働き方の見直しなどが挙げられます。社内の人間関係や過酷な労働環境がパワハラの要因となる場合もあるためです。事例を周知する際は、当事者の情報を伏せてプライバシーに配慮しましょう。 ハラスメント研修はオンラインで実施する方法もあります。eラーニングシステムを利用すれば、研修プログラムの作成や社員の受講状況の管理などが可能となります。 目次に戻る パワハラ上司には慎重な調査のうえ、必要に応じて処分を 職務上の関係性の問題から、上司から部下に対するパワハラが懸念されています。ところが、パワハラ上司は指導や注意の一環として認識しているケースも多く、解決は簡単ではありません。 被害者からパワハラの訴えがあった場合、ハラスメントに該当する事実があったことや、ハラスメントの具体的な内容など、速やかに事実調査を行ってください。続いて、直属の上長や社内の専門部署にて対応します。改善しない場合は、労働局への相談や労働審判も検討する必要があるでしょう。 上司によるパワハラの問題が起こってしまったら、再発防止に向けて取り組むことも大切です。ハラスメント研修を行うなら「learningBOX ON」のハラスメント研修コンテンツをご活用ください。 「learningBOX ON」は、eラーニング作成・管理システムであるlearningBOXに、企業で必須となる研修コンテンツを簡単に追加することができるサービスです。自社で内製したコンテンツと組み合わせて、オリジナルの学習コースを簡単に設計することができます。 ハラスメント研修やコンプライアンス研修のコンテンツなどを無料で利用できますので、ぜひ社内研修にご活用ください。 ▼こちらもおすすめ!あわせて読みたい 目次に戻る
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逆セクハラとは?問題点や職場での事例、企業の予防策を解説

セクシュアルハラスメント(セクハラ)は一般的に「男性から女性」に対する加害と思われがちですが、「女性から男性」に対する加害でも成立します。このように男性が被害者となるケースは「逆セクハラ」と呼ばれます。特に企業では、女性の上司に男性の部下という立場の違いから生まれるケースも多く、逆セクハラへの対応が急務です。 今回は、逆セクハラの基礎知識や該当する言動の例、企業ができる予防策を解説します。男女問わず働きやすい職場環境を整備するためにも、 人事担当の方はぜひ参考にしてみてください。 目次 01逆セクハラとは? 逆セクハラの意味 逆セクハラの問題点 02逆セクハラの具体的な事例 プライベートに対する発言 露出度の高い服装 過度なボディタッチ 男性らしさを過度に求める発言 体型や外見に対するからかい 03逆セクハラ対策で企業ができること 逆セクハラへの方針を明確にする 相談窓口を設置する ハラスメント防止研修を定期的に実施する 04逆セクハラ対策を講じて男女ともに快適に働ける職場にしよう 逆セクハラとは? セクシュアルハラスメント(セクハラ)という言葉は耳にする機会が多いものの、逆セクハラはあまり馴染みがない方も多いでしょう。そこでまずは、逆セクハラの意味や問題点を解説します。 逆セクハラの意味 逆セクハラとは、女性から男性に対するセクハラを指します。職場では女性の上司が加害者、男性の部下が被害者となるケースが多い傾向にあります。セクハラは性的な嫌がらせの言動の総称で、性別を理由とした差別行為であり人権問題として捉えられています。 本来セクハラは女性・男性を問わず成立するものですが、依然として「セクハラは男性が女性に対して行うもの」という意識が根強いことから、逆セクハラという言葉が生まれました。 逆セクハラの問題点 逆セクハラの問題点として「セクハラの被害者は女性である」というステレオタイプな考え方が浸透しており、被害に遭った男性が言い出しにくい環境になっている点が挙げられます。女性が自覚なく逆セクハラをしている事例も少なくありません。 また、逆セクハラは男女雇用機会均等法に抵触する可能性がある点にも注意が必要です。企業や事業主は、防止措置を怠ると厚生労働大臣から助言や指導、勧告を受ける恐れがあります。勧告に従わないと過料が科されるだけでなく、企業名が公表され、イメージダウンにつながる恐れもあります。 【参考】 e-Gov「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律」 目次に戻る 逆セクハラの具体的な事例 社内での逆セクハラ被害を防止するには、企業が「どのような言動が逆セクハラに該当するか」を積極的に発信することが大切です。ここでは、逆セクハラに該当する具体的な行為を解説します。 プライベートに対する発言 プライベートに対する発言は、逆セクハラの典型例です。たとえば「彼女はいるの?」「結婚する予定は?」「休日は何をしているの?」などの発言には気をつける必要があります。 親しい間柄でないにもかかわらず、業務と無関係なプライベートに踏み込んだ発言をすると逆セクハラに該当する可能性があります。 露出度の高い服装 下着が透けて見えるトップスや胸元の開いたブラウス、丈の短いスカートなどの露出度が高い服装は、男性が目のやり場に困ると感じた場合に逆セクハラとなる可能性があります。 就業規則で男性はスーツと定められている企業でも、女性の服装は幅広く規定されているケースが多いため注意が必要です。 過度なボディタッチ 親しくない相手に体を触られると不快な気持ちになるのは男女共通です。女性から男性への過度なボディタッチは、逆セクハラと捉えられる恐れがあります。 性的な目的の有無や触る部位などは関係ありません。指導をする際は適切な距離感を保つよう注意喚起しましょう。 男性らしさを過度に求める発言 ジェンダーバイアスのかかった発言も、不快に感じる方が多い傾向にあります。ジェンダーバイアスとは、性別に対する固定的な考えのことで「女性らしさ」や「男性らしさ」を求める言動です。たとえば、「男なのに体力がない」「男らしい態度を見せなさい」などの発言は、逆セクハラに該当します。 体型や外見に対するからかい 男性の体型や外見をからかう行為は相手を不快な気持ちにさせるだけでなく、逆セクハラと評価される恐れがあります。「最近太った?」「白髪が増えた?」などの発言が代表例です。 目次に戻る 逆セクハラ対策で企業ができること 最後に、企業にできる逆セクハラの対処法をご紹介します。逆セクハラをはじめとしたハラスメントが常態化すると、従業員のモチベーションが低下し、業績の悪化や人材流出などにつながる恐れがあります。こうした事態を防ぐためにも、企業は事前にハラスメント対策を講じ、従業員に周知しましょう。 逆セクハラへの方針を明確にする まずは、企業のトップが逆セクハラに該当する行為を許さない旨をメッセージとして発信し、対応方針を明確にすることが重要です。男性の中には逆セクハラの被害に遭っていることを言い出しにくいと感じている方もいるため、企業が方針を示すことで安心して相談しやすくなります。 メールや社内報で発信するだけでなく、就業規則や労働協約で対応を明文化するのが効果的です。実際に逆セクハラの事案が発生した場合は、ルールの中で厳しく対処しましょう。許されない行為をした場合にどのような処分を受けるのかが明確になり、逆セクハラの周知と抑止につながります。 相談窓口を設置する 逆セクハラが疑われる事例が発生した場合に、従業員が気軽に相談できる窓口を設置して利用を促すと良いでしょう。相談できる場所がないと、逆セクハラに該当するかどうかを従業員が自己判断してしまい、企業が認知する頃には被害が大きくなっている可能性があります。産業医などの専門家を常駐させるのが理想的です。 また、相談窓口を設置する際は、相談者や加害者のプライバシーを保護する措置を講じ、その旨を周知しましょう。相談をした事実やその内容が社内に漏れてしまう心配があると、従業員が窓口を利用しにくくなります。 自社で対応するのが難しい場合は、外部のハラスメント相談窓口を利用するのも一つの方法です。外部の相談窓口は公的な機関のほか、社会保険労務士・行政書士・弁護士などが在籍する法律事務所が提供しています。人によっては社内の相談窓口よりも相談しやすいと感じることがあるため、トラブルの発生を未然に防ぐ上で有効です。 ハラスメント防止研修を定期的に実施する ハラスメント防止研修とは、ハラスメントに関する正しい知識の習得と、職場でのハラスメント防止を目的として実施される研修プログラムです。定期的に実施することで組織全体のハラスメント意識が高まり、職場環境の改善が期待できます。 ハラスメント研修のプログラム策定には、eラーニングシステムの活用がおすすめです。eラーニングシステムとは、教材の作成・配信や受講者の管理、データの蓄積・分析などを一括で行うシステムを指します。外部委託する場合と比較して研修内容を自社に最適化しやすく、より高い効果が見込めます。 目次に戻る 逆セクハラ対策を講じて男女ともに快適に働ける職場にしよう セクハラは「男性から女性」に対する加害と捉えられやすいものの、「女性から男性」に対する逆セクハラも存在します。一般的なセクハラと比較すると認知が進んでいないため、言い出しにくい従業員がいるかもしれません。 社内でハラスメントに関する周知をする際は、「learningBOX ON」のハラスメント研修コンテンツをご活用ください。 「learningBOX ON」は、eラーニング作成・管理システムであるlearningBOXに、企業で必須となる研修コンテンツを簡単に追加することができるサービスです。自社で内製したコンテンツと組み合わせて、オリジナルの学習コースを簡単に設計することができます。 ハラスメント研修やコンプライアンス研修のコンテンツなどを無料で利用できますので、ぜひ社内研修にご活用ください。逆セクハラ防止に向けて積極的に対策を講じ、男女問わず働きやすい職場環境を整えましょう。 ▼こちらもおすすめ!あわせて読みたい 目次に戻る

職場で起こるモラハラとは?被害を放置するリスクや具体例、解決方法を紹介

モラルハラスメント(モラハラ)は、各種ハラスメントの中でも定義が難しく、目に見えにくいとされます。そのため、自覚なく加害者や被害者になっているケースも多く、休職や退職をきっかけに発覚するケースも少なくありません。 そのような事態を防ぐには、企業側が積極的に対策を講じ、従業員の労働環境を守ることが必要です。そこで本記事では、職場で起こるモラハラの特徴や具体例、モラハラ防止に向けた対策について解説します。 目次 01職場で発生するモラハラの特徴 職場で起こるモラハラとは? 職場のモラハラを放置するリスク 02職場におけるモラハラの具体的な事例と対処法 職場で起こるモラハラの具体例 職場のモラハラが疑われる場合の対処法 03職場のモラハラ問題の解決方法 職場のモラハラ問題の主な相談先 職場のモラハラ対策 04職場のモラハラ対策を行い従業員の労働環境を守ろう 職場で発生するモラハラの特徴 モラハラは職場内や家庭内、学校などさまざまな場所で発生し、社会問題となっています。まずは、職場で発生するモラハラの特徴や被害を放置するリスクを確認しましょう。 職場で起こるモラハラとは? モラハラとは、倫理観を意味する「モラル」と嫌がらせやいじめを意味する「ハラスメント」を組み合わせた言葉です。 職場で発生するモラハラとは、職場での態度や言葉によって相手に精神的な苦痛を与え、その人が仕事を辞めるように仕向ける行為、または就業環境を悪化させる行為を指します。 モラハラに上下関係の有無は関係なく、誰でも被害者・加害者になり得るのが特徴です。自覚なくモラハラの加害者になっているケースも少なくありません。 職場のモラハラを放置するリスク モラハラが発生しているにもかかわらず防止措置を怠ると、被害者の心理的なストレスが増大し、精神疾患を抱えてしまう可能性があります。具体的には、うつ病・心身症・適応障害・心的外傷後ストレス障害(PTSD)などを発症し、休職や退職に至るケースも存在します。 モラハラを放置した企業や事業主は職場環境配慮義務違反となり、損害賠償請求などの責任を問われるおそれがあります。企業イメージのダウンによる売上の低下、離職者の増加、人材難などに発展するリスクもあるでしょう。モラハラの行為者が、侮辱罪や名誉毀損罪など罪に問われた事例もあります。 目次に戻る 職場におけるモラハラの具体的な事例と対処法 職場でのモラハラが常態化すると、生産性やモチベーションの低下、人材流出などにつながります。疑わしい事例が報告されたら、速やかに原因を把握し、対策を講じましょう。 職場で起こるモラハラの具体例 精神的苦痛を与える攻撃は、職場で起こるモラハラの代表例です。具体的には、容姿や人間性の否定、家族への悪口、長時間の叱責、私的な雑用の押し付け、不当な人事評価、降格やリストラの示唆などが該当します。 他には、人間関係からの切り離しや特定の従業員を孤立させる行為もモラハラに該当します。例えば、理由の説明がない仕事外しや不利益なうわさの流布、無視、社内イベントからの排除などが典型的です。 プライベートへの過剰な干渉もモラハラと見なされます。具体的には、休日や休暇中の従業員に対するしつような連絡、嫌がる相手へのプライベートの詮索、プライベートな事柄の周囲への言いふらしといった行為です。 職場のモラハラが疑われる場合の対処法 職場でモラハラが疑われる事案が発生した場合は、プライバシーを確保できる相談窓口で、産業医などの専門家を中心に対応するのが基本です。 モラハラは、パワーハラスメントやセクシュアルハラスメントと異なり明確な定義がなく、判断が難しいとされます。被害者だけでなく加害者や第三者へのヒアリングも行い、事実確認をする必要があります。その際は、ハラスメント行為を記録した証拠が残っていると事実確認がしやすくなります。メールやチャットの文面、ICレコーダーの録音、同僚の証言などが残っていると効果的です。 社内での解決が難しい場合は外部機関への相談を検討するのがおすすめです。顧問先の法律事務所などがあれば、速やかに連絡を取り対応してもらいましょう。 目次に戻る 職場のモラハラ問題の解決方法 最後に、職場で起きたモラハラ問題の相談先や対策について解説します。大企業では2020年6月1日、中小企業では2022年4月1日からパワーハラスメント対策が義務化されました。 モラハラからパワーハラスメントに至るケースもあるため、懲戒制度の策定や社内体制の整備などを通して、労働者が安心して働ける職場環境を整えましょう。 職場のモラハラ問題の主な相談先 みんなの人権110番(全国共通人権相談ダイヤル) みんなの人権110番は、人権問題に関する相談を受け付けている電話サービスです。各種ハラスメントや差別、虐待などに関する相談ができます。電話番号は「0570-003-110」です。電話をかけると地域を管轄する法務局や地方法務局につながります。 相談者が希望する場合は、窓口で直接話を聞いてもらうことも可能です。相談内容から人権侵害が認められれば、救済手続きを開始してもらえます。 【参考】 みんなの人権110番 総合労働相談コーナー 総合労働相談コーナーは、労働基準監督署や労働局に設置された相談窓口で、モラハラをはじめとした労働問題を専門に扱っています。各都道府県に設置されており、予約不要かつ無料で利用できるため、気軽に相談しやすいのがメリットです。 【参考】 総合労働相談コーナー かいけつサポート かいけつサポートとは、国により認定された民間の事業者が紛争解決のサポートを行うサービスです。具体的には、地域ごとに司法書士会や行政書士会などの団体が認定されており、職場でのトラブルから相続、離婚などの身近な問題まで対応しています。 【参考】 かいけつサポート 法テラス(日本司法支援センター) 法テラスは、国が設立した相談窓口です。モラハラだけでなく、賃金の未払いや借金など民事・刑事を問わずあらゆる法的トラブルを相談できます。相談内容に応じて弁護士の紹介や費用の立て替えなども行っています。 【参考】 法テラス 職場のモラハラ対策 会社方針の明確化 職場のモラハラを未然に防ぐには、企業がモラハラを許さない旨を明確にすることが重要です。具体的には、モラハラに対する方針を就業規則や労働協約に明記し、従業員への周知・啓蒙(けいもう)活動に取り組みましょう。 モラハラは階級や性別に関係なく発生しうるため、対象を管理職やリーダーに限定せず、全従業員へ周知する必要があります。また、加害者に対する懲戒規定も整備しておくと良いでしょう。 相談窓口の設置 ハラスメント防止措置として相談窓口を設置し、労働者に周知するのも有効な方法です。悩みを抱えた従業員が早い段階で相談できるよう、利用案内のポスターを作成したり労働組合と協力したりしましょう。 また積極的な利用を推進するには、相談者のプライバシーを保護し、相談した事実を理由に不当な取り扱いをしない旨を周知することも求められます。 社内の調査体制の整備 ハラスメント対策には問題が生じた場合に備えて、社内の調査体制を整備することも含まれます。相談が寄せられた際に速やかに事実確認を行い、行為者の処分や再発防止策を講じると、従業員が安心して働けるようになります。 ハラスメント研修の実施 職場のモラハラ対策にはハラスメント研修を実施するのも有効です。ハラスメントに対する企業のスタンスを社内に浸透でき、繰り返し実施することでハラスメントの正しい知識の習得や問題の早期発見につながります。 ハラスメント研修の実施方法は、主に内製化と外部委託の2種類があります。eラーニングシステムを活用すれば研修内容を自社に最適化でき、外部委託と比較してコストを抑えられるためおすすめです。 目次に戻る 職場のモラハラ対策を行い従業員の労働環境を守ろう モラハラをはじめとしたハラスメント対策の重要性は理解しているものの、対応が後手に回ってしまっている企業も少なくありません。これを機に対策に取り組み、従業員の安心・安全な労働環境を守りましょう。 ハラスメントに関する社内研修を実施する際は、「learningBOX ON」のハラスメント研修コンテンツをご活用ください。 「learningBOX ON」は、eラーニング作成・管理システムであるlearningBOXに、企業で必須となる研修コンテンツを簡単に追加することができるサービスです。自社で内製したコンテンツと組み合わせて、オリジナルの学習コースを簡単に設計することができます。 ハラスメント研修やコンプライアンス研修のコンテンツなどを無料で利用できますので、ぜひ社内研修にご活用ください。 ▼こちらもおすすめ!あわせて読みたい 目次に戻る
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パワハラにあたる言葉一覧|話し方の注意点やハラスメント研修で周知する方法

多くの企業でパワーハラスメント(パワハラ)が問題になっています。企業にとっては、パワハラ防止のために何らかの対策を講じることが急務です。 しかし、パワハラの認識は人によって異なるため、各々の判断でパワハラ防止を呼びかけるだけでは明確な効果は期待できません。企業側でNGな言葉や言動のリストを提示することが大切です。 この記事では、具体的なパワハラにあたる言葉の一覧や、ハラスメント研修で社内へ周知していく方法について解説します。 目次 01パワハラに該当する話し方 威圧的な態度で発言する しつように嫌がらせをする 他の人の前で叱る 攻撃的な電話やメールをする 02【ジャンル別】注意したいパワハラにあたる言葉一覧 相手を脅迫する言葉 相手を侮辱する言葉 ひどい暴言 03パワハラにあたる言葉一覧を社内で周知するには? ハラスメント研修の特徴 ハラスメント研修を内製化するメリット 04パワハラにあたる言葉一覧を周知することでパワハラの被害を予防しよう パワハラに該当する話し方 パワハラを是正するために、まずはどんな言動がパワハラに該当するのかを把握しておく必要があります。以下では、通常業務で起こり得るパワハラに該当する話し方について解説します。 威圧的な態度で発言する 威圧的な態度での発言は、パワハラに該当します。具体的にNGな言動の例は「声を荒らげる」「相手をにらむ」「話しながら物を叩く」などです。 部下への指導のため少し強めの言葉や態度を用いている場合は見直してみましょう。これらの行動は業務上で必要な指導の範囲を超えていると見なされます。部下が恐怖を感じて萎縮してしまうこともあるでしょう。いかなる理由があったとしても、こうした態度で部下に接するのは好ましくありません。 しつように嫌がらせをする 悪意をもって嫌がらせを繰り返すことも好ましくありません。攻撃的な言動を何度も繰り返し行うのはNGです。部下の過去のミスなどをしつように話題にするのも避けたほうが良いでしょう。 度重なる嫌がらせの苦痛により、部下が追い詰められる恐れがあります。こうしたパワハラが原因で部下がメンタルヘルスを害するケースや、退職してしまうケースが相次いでいます。 他の人の前で叱る 他の人の前で叱ることもパワハラに該当します。例として、同僚の前で叱ったり、侮辱したりするのはNGです。人前で長時間にわたり立たせたままにするといった行為もNGだと考えられています。 指導の一環として叱ることはあるものの、部下にストレスや恐怖心を植え付けてしまうのは逆効果です。その様子を見ているほかの部下にも良い印象を与えずに、職場の雰囲気の悪化につながるデメリットもあります。 攻撃的な電話やメールをする 電話やメールなど、非対面のコミュニケーションにおける言葉遣いでも、パワハラが起こる可能性があります。 電話で暴言を吐く、攻撃的なメールをしつように送るといった行為がNG例です。複数名に宛てたメールで叱責し、見せしめにするケースにも注意しましょう。 目次に戻る 【ジャンル別】注意したいパワハラにあたる言葉一覧 意図せずしてパワハラの加害者とならないように、具体的なパワハラにあたる言葉を覚えておくことが大切です。また、社内のパワハラを是正するためにも、パワハラにあたる言葉の具体例を周知しておくことが求められます。 以下では、注意が必要なパワハラにあたる言葉をジャンル別に紹介します。 相手を脅迫する言葉 危害を加えることをほのめかし、相手を怖がらせる言葉はパワハラに該当します。以下のような言葉が代表例です。 クビにするぞ プロジェクトから外されてもいいのか? この成績で正社員にはさせないからな 次の契約更新はないと思え 仕事を辞めたければ◯万円を払え 有給は使わせないぞ こうした言葉を投げかけると、被害者が社内での立場や身の危険を感じてしまいます。権力を振りかざして部下を脅迫するようなことがあれば、良好な信頼関係の構築は期待できません。脅迫を受けたとして、部下から損害賠償請求される可能性もあります。 相手を侮辱する言葉 相手の人格否定をする言葉は、例外なくパワハラに該当します。以下はNGな言葉の例です。 給料泥棒 役立たず 新入社員以下の働きぶりだ もっと優秀な人を採用するべきだった お前のせいでみんなに迷惑がかかっている こんなに仕事ができない奴は見たことがない お前にはどうせ無理だ 部下を指導する目的であったとしても、これらの言葉を選ぶことには明らかに正当性がありません。名誉毀損や侮辱にあたるケースもあります。 また、相手の性的指向や性自認、国籍などを差別する言葉はパワハラに該当します。例として「日本語が分からないのか?」のような言葉は使うべきではありません。 近年は特にこうした中傷への感度が世界的に高まっています。発言者にとってはささいな冗談のつもりでも、大きな問題に発展するケースがあるため注意が必要です。 ひどい暴言 職場に不適切な悪口や乱暴な言葉などはパワハラに該当します。同様に、身体的な特徴を中傷するような言葉もNGです。以下のような表現は、基本的に使うべきではありません。 バカ アホ ボケ デブ ブサイク ジジイ ババア ゆとり 無能 気持ち悪い 加害者側は冗談のつもりでも、被害者側が精神的な苦痛や不快感を覚えたらパワハラと認定される可能性があります。 目次に戻る パワハラにあたる言葉一覧を社内で周知するには? 自社のパワハラ対策にはハラスメント研修を実施するのがおすすめです。使ってはいけないパワハラにあたる言葉一覧を周知することもできます。以下では、ハラスメント研修の特徴や、ハラスメント研修の内製化について解説します。 ハラスメント研修の特徴 ハラスメント研修とは、パワハラ、セクシュアルハラスメント(セクハラ)、モラルハラスメント(モラハラ)など社内のハラスメント防止を目的に実施される研修プログラムのことです。ハラスメントの基礎知識、相談窓口での対処法、予防へ向けた職場環境づくりなどを学習します。 ハラスメントはあらゆる階層で起こり得ます。そのため、管理職層に限らず、幅広い階層の社員へハラスメント研修を受講させるのがポイントです。社内全体でハラスメント研修を受講することで、ハラスメントが発生しにくい風土を組織的に作りやすくなるでしょう。 ハラスメント研修を内製化するメリット ハラスメント研修を実施するには外部のサービスを利用するほか、内製化する方法もあります。 自社の業務に適した独自の研修コンテンツを作成できる点は、ハラスメント研修を内製化する代表的なメリットです。パワハラにあたる言葉一覧を提示し、社内で周知することもできます。研修コンテンツの見直しやブラッシュアップがしやすい点もメリットとして挙げられます。 ハラスメント研修の内製化にはさまざまな方法があり、eラーニングシステムを利用するのが代表的な方法です。システム上で簡単に問題作成や管理ができるため、自社に合わせたコンテンツの作成や、社員の学習進捗確認が容易になります。eラーニングは場所を選ばず学習できるので、リモートワークにも最適です。 目次に戻る パワハラにあたる言葉一覧を周知することでパワハラの被害を予防しよう パワハラの事例では、加害者側が「業務上必要な指導を行った」「ちょっとした冗談を言った」と認識しているケースもあります。しかし、これらが重大なパワハラ事件に発展してしまうことも少なくありません。 パワハラを防止するためには、社員それぞれの判断に委ねず、企業側がNGリストを提供することが重要です。話し方やジャンル別のパワハラにあたる言葉を社内で定義しておきましょう。その際、周知が必要なのは管理職層だけではありません。あらゆる階層に広め、全社的にパワハラ防止へ取り組みましょう。 社内でハラスメントに関する周知をする際は、「learningBOX ON」のハラスメント研修コンテンツをご活用ください。 「learningBOX ON」は、eラーニング作成・管理システムであるlearningBOXに、企業で必須となる研修コンテンツを簡単に追加することができるサービスです。自社で内製したコンテンツと組み合わせて、オリジナルの学習コースを簡単に設計することができます。 ハラスメント研修やコンプライアンス研修のコンテンツなどを無料で利用できますので、ぜひ社内研修にご活用ください。 ▼こちらもおすすめ!あわせて読みたい 目次に戻る

仕事を与えないのはパワハラにあたる?パワハラを放置するリスクも紹介

現代は職場内でのハラスメントが社会的な問題となっており、「パワハラ(パワーハラスメント)」は代表的なハラスメント行為です。 パワハラにもいくつかの種類があり「仕事を与えない」こともパワハラといわれることがありますが、本当にパワハラにあたるのか気になる方もいるのではないでしょうか。社員に仕事を与えないことがパワハラにあたるのかしっかりと理解したい方は、パワハラの種類や定義などをチェックしておきましょう。 今回の記事では、パワハラの定義・分類に加えて、パワハラを放置することのリスクなどを徹底解説します。 目次 01パワハラとは?定義と分類 精神的な攻撃 個の侵害 過大な要求 過小な要求(仕事を与えない) 02「仕事を与えない」を含めたパワハラの放置によるリスク 生産性が低下する 人材流出につながる 企業の評判が悪くなる 03パワハラを起こさないために企業ができること 日頃から円滑なコミュニケーションを心掛ける 相談窓口を設置する パワハラに対する意識を従業員に根付かせる 04まとめ パワハラとは?定義と分類 パワハラの定義は、厚生労働省では職場において行われる下記の3つ全てを満たすものと示されています。 ①優越的な関係を背景とした言動 ②業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの ③労働者の就業環境が害されるもの 【引用】 厚生労働省 あかるい職場応援団|「ハラスメント基本情報」パワーハラスメントの定義 一口にパワハラと言っても、パワハラにはいろいろな種類があります。パワハラへの理解を深めるために、ここではパワハラの種類をいくつか紹介します。 精神的な攻撃 身体的な攻撃ではなく、無視をするなどの精神的な攻撃で被害者にダメージを与えるパワハラです。例えば、大勢の他の従業員がいる前で特定の従業員を罵倒したり、ミスをした従業員を侮辱したりする行為が挙げられます。 部下にとって有益な指導であれば、パワハラと受け取られることはないでしょう。しかし、被害者が精神的なストレスを訴えるほどの攻撃はパワハラに該当します。 個の侵害 従業員のプライバシーを侵害することも、パワハラに該当します。自由参加であるにもかかわらず、社内イベントの参加を強制することや、プライベートな情報を聞き出すことなどが個の侵害の例です。また、有給の取得理由をしつように聞くことも個の侵害にあたります。 過大な要求 能力が足りていないにもかかわらず、明らかに不可能と思える要求をすることもパワハラの一種です。入社して間もない新入社員に対して、2〜3年の経験がなければできない仕事を与えることは、過大要求の例です。 また、暗に休日出勤をするように促すこと、業務内容に直接的な関係がないことをさせるのも過大な要求に当てはまります。 過小な要求(仕事を与えない) 過大な要求とは反対に、仕事を与えないといった過小な要求もパワハラです。エンジニアとして採用された従業員が、一日中雑用するといった行為は過小要求に当てはまります。とにかく長時間、単純労働をさせる行為が見られます。 また単純労働の仕事すら与えないことも、まれに見られるケースです。 目次に戻る 「仕事を与えない」を含めたパワハラの放置によるリスク 「仕事を与えない」といったパワハラ行為を放置することは、企業にたくさんのリスクがあります。どのようなリスクが想定されるのか、3つの内容を確認しておきましょう。 生産性が低下する 社内でパワハラが放置されていると、仕事の生産性を下げる危険性があります。部下に対して高圧的・威圧的な態度をとる上司がいれば、部下は上司の顔色を伺って仕事をしなければならず、仕事に集中できない可能性があるのです。 パワハラの加害者が1人いるだけでも、被害者は数人に増えてしまうことは珍しくありません。人間関係の悪さが原因で複数人が仕事に集中できなければ、生産性も下がってしまうでしょう。 人材流出につながる パワハラの放置によって、人材流出を招くリスクもあります。企業側が十分な対策をしていなければ、パワハラの被害者は身体面・精神面の両方で疲弊してしまい、退職を選ぶ可能性が高まります。従業員の人材流出が続くと、企業は再び人材を採用しなければならず、仕事量が増えることにもつながってしまうのです。 企業の評判が悪くなる 現在はインターネットで企業の口コミが閲覧できる時代です。パワハラが原因で退職した従業員の中には、口コミサイトで企業に対する悪い評価を投稿する人もいるでしょう。 悪い評価の口コミを閲覧した人のほとんどは、企業に対してマイナスイメージを持つので、企業の評判も自然と悪くなり企業経営に影響が出ます。 目次に戻る パワハラを起こさないために企業ができること パワハラを放置するとさまざまなリスクを招き、企業にとって多くの悪影響が出てしまいます。パワハラによる被害を防ぐためには、企業側が体制を整えることが大切です。企業ができる対策を3つ解説します。 日頃から円滑なコミュニケーションを心掛ける パワハラを防ぐための最重要ポイントは、従業員と日頃から円滑なコミュニケーションをとることです。 従業員同士のコミュニケーションが薄い職場環境では、お互いの信頼関係が築けていないことがあります。その結果、思わぬ発言がパワハラの火種になるケースも考えられるでしょう。 労務・人事担当者は相手への配慮をしっかりと持ちつつ従業員と面談をするなど、積極的にコミュニケーションを取ってください。 相談窓口を設置する パワハラが発生しても、被害者が誰にも相談できないといったケースは珍しくありません。被害者が泣き寝入りすることがないよう、自社内または外部に相談窓口を設置することがおすすめです。 「悩みを誰かに相談できる」という環境があるだけで、従業員は大きな安心感を抱きます。相談内容に関する守秘義務の徹底などを明示し、いつでも気軽に相談できる環境を整えることが、パワハラの抑止にもつながります。 パワハラに対する意識を従業員に根付かせる パワハラへの定義を根付かせて、パワハラはNGであることを伝えるのも効果的な方法です。特に規模が大きい企業の場合、従業員それぞれがパワハラについて認識を持つことは簡単ではありません。そのため、定期的な注意喚起などで対応しましょう。 たとえば、部署ごとのミーティング等で、実際に発生したパワハラの事例を確認するのも1つの方法です。「パワハラをしてはいけない」と言葉で言われても、中には実感が湧かない人もいるものです。パワハラをするとどうなるのか、よりイメージできるように注意喚起をしましょう。 目次に戻る まとめ 会社内でのパワハラを放置してしまうと、企業にとって深刻なリスクが発生します。仕事を与えないなどを筆頭に、パワハラはいつ発生するか分かりにくいこともあるので、企業として対策をすることが大事です。日頃から密なコミュニケーションをとるようにしつつ、相談窓口の設置といった具体的な対策にも乗り出しましょう。 社内でハラスメントに関する周知をする際は、「learningBOX ON」のハラスメント研修コンテンツをご活用ください。 「learningBOX ON」は、eラーニング作成・管理システムであるlearningBOXに、企業で必須となる研修コンテンツを簡単に追加することができるサービスです。自社で内製したコンテンツと組み合わせて、オリジナルの学習コースを簡単に設計することができます。 ハラスメント研修やコンプライアンス研修のコンテンツなどを無料で利用できますので、ぜひ社内研修にご活用ください。 ▼こちらもおすすめ!あわせて読みたい 目次に戻る
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ケアハラスメントとは?関連する法制度と企業ができる予防策

近年「ケアハラスメント」が社会問題となりつつあります。ケアハラスメントは、仕事と介護を両立する際に事業者や上司から嫌がらせを受けたり、不当な扱いをされたりするハラスメントの一種です。 「セクシャルハラスメント(セクハラ)」や「パワーハラスメント(パワハラ)」などに比べるとまだ認知度は低いものの、その被害に遭っている人は数えきれません。企業一丸となり、ケアハラスメントの防止に取り組む必要があります。 今回は、ケアハラスメントの特徴や具体例、企業が行うべき取り組みをご紹介します。 目次 01ケアハラスメントの基礎知識 ケアハラスメントの定義 ケアハラスメントの具体例 ケアハラスメントの主な原因 02ケアハラスメントに関連する法制度 介護休業 介護休業給付金 介護休暇 所定外労働の制限(残業免除) 所定労働時間の短縮措置 深夜業の制限 03ケアハラスメントを防止するために企業ができること ハラスメント問題に対する会社の方針を明確にする 社内研修を実施する 相談窓口と社内体制を整備する 実態を把握するためのアンケートやヒアリングを実施する 04ケアハラスメントはeラーニングで理解度を高めよう ケアハラスメントの基礎知識 介護と仕事を両立するには、職場を含めた周囲の理解が必要です。ここでは、ケアハラスメントの定義や具体例を解説するとともに、近年注目されるようになった背景をご紹介します。 ケアハラスメントの定義 ケアハラスメントとは、働きながら介護をする人に向けたハラスメント行為のことです。ハラスメントは他者に対する嫌がらせや不快な発言・行為で、代表例として「セクシュアルハラスメント(セクハラ)」「パワーハラスメント(パワハラ)」「モラルハラスメント(モラハラ)」などが知られています。ケアハラスメントも同様に「ケアハラ」と略されることの多い言葉です。 ケアハラスメントは、勤務先の上司や同僚から受ける場合が多く、仕事と介護の両立を阻む深刻な問題と考えられています。介護従事者や施設利用者、あるいはその家族に向けたハラスメント行為も確認されています。要介護認定者が増えている昨今において、ケアハラスメントの解消が日本社会全体の課題といえるでしょう。 ケアハラスメントの具体例 ケアハラスメントのパターンは多岐にわたります。例えば、人事評価を不当に取り扱うケースです。介護休業を申し出た従業員を解雇・雇い止めしたり、役職を降格させたりするケースは、上司などが職務上の優位性を用いて行うケアハラスメントの典型です。 行動ではなく、言動によるケアハラスメントも少なくありません。具体的には、介護休業利用者に対して「残業をしなくて済むからうらやましい」「介護なんて奥さんに代わってもらえばいい」「介護給付金の請求をやめてはどうか?」と制度利用を妨げたり、不当な言動をしたりする人もいます。 介護休業を取った従業員に仕事を与えないというような事例も起きている状況です。こうしたケアハラスメントの被害により、仕事と介護を両立できず離職する人もいます。 ケアハラスメントの主な原因 他のハラスメントと比較して認知が進んでいない ケアハラスメントが横行する1つの要因に、認知度の低さがあります。代表的なハラスメント行為には「セクシュアルハラスメント」「パワーハラスメント」「モラルハラスメント」「マタニティハラスメント」などがあり、これらは社内研修を通じてやってはいけないことという共通認識が広がっています。 ケアハラスメントの知名度が高まったのは近年のことなので、上記のハラスメント行為と比べるとそれほど広くは認知されていません。そもそも耳にしたことがない人も多く、無意識の言動がケアハラスメントにつながるケースもあります。 介護に対する固定概念が残っている 日本社会には今なお「介護は女性が行うもの」という固定概念が根付いています。 近年、女性の社会進出が加速し、夫婦共働きの世帯も増加しました。政府としても、男女平等社会の実現に向けてさまざまな取り組みを行っています。 しかし「女性は○○をすべき」「男性は○○をすべき」といった男女の役割における社会通念・慣習は、なかなか変化が見られません。そのため、男性が介護休業を取ることに違和感を覚えたり、介護を女性に押しつけようとしたりする人もいます。 介護はいつ始まりいつ終わるのかが明確ではない 介護の始まりと終わりは、当事者ですら分からないものです。子どもの成長にともない復帰する育児休業とは異なり、明確な期間が決められていません。 こうした介護の性質から、経営者や上司が「介護に追われている人材に重要な仕事は任せられない」「復帰時期が分からない社員は辞めて欲しい」と考えることも珍しくないようです。 目次に戻る ケアハラスメントに関連する法制度 ケアハラスメントを知る上で、介護関連の法的制度への理解が欠かせません。ここでは、介護休業や介護休業給付金、介護休暇などの特徴や利用条件をご説明します。 【参考】 介護休業制度|厚生労働省 介護休業 介護休業とは、労働者が要介護状態の家族の世話をするために取得できる支援制度です。「育児・介護休業法」にて定められた制度で、厚生労働省が整備促進に取り組み、労働者の仕事と介護の両立を支援しています。 介護休業の利用者は、休業開始日の2週間前までに、事業者に申し出が必要です。対象家族1人につき通算93日まで取得でき、利用条件を満たす労働者からの請求を会社側は拒否できません。公的制度であるため、社内制度の有無も関係なく利用可能です。 介護休業給付金 介護休業給付金は、介護休業を取得した特定の労働者に支給される給付金です。雇用保険にもとづく給付金制度であり、利用の際は事業主がハローワークに申請します。 月々の給付金額は「休業開始時賃金日額×支給日数(30日)×67%」で計算されますが、休業中に別途手当や給与をもらっている場合は減額される可能性があります。 介護休暇 介護休暇は、労働者が要介護状態の家族の世話をするために、短期間の休みを取得できる制度です。介護休業と同じく、育児・介護休業法で定められています。 要介護者が1人の場合は5日間/1年、2人以上の場合は10日間/年まで取得できるのが特徴です。社内制度の有無は関係なく、利用の際に会社側は拒否できません。 所定外労働の制限(残業免除) 所定外労働の制限とは、労働者が要介護状態の家族を世話するために申請した場合、所定外労働を免除しなければならない制度です。いわゆる「残業免除」で、対象家族を介護する労働者(性別不問)であれば、基本的に申請できます。 なお、日々雇用の労働者、労使協定を締結している企業で働く「入社1年未満の労働者」および「1週間の所定労働日数が2日以下の労働者」は利用できません。 所定労働時間の短縮措置 育児・介護休業法にもとづく制度です。労働者が本制度を申請したら、事業主は所定外労働時間を短縮する短時間勤務を認めなければなりません。実施する場合、1日あたりの所定外時間は原則、6時間となります。 深夜業の制限 労働者が要介護認定者の世話をする場合、22時から翌5時の「深夜帯」に働かせてはならない制度です。この時間帯における労働を深夜業といいます。対象家族を介護する男女の労働者が対象ですが、所定労働時間のすべてが深夜帯となる人は、本制度を利用できません。 目次に戻る ケアハラスメントを防止するために企業ができること 労働者をケアハラスメントから守るには、企業・事業主が積極的な防止策を講じることが大切です。ここでは、企業が実践すべきケアハラスメント対策をご紹介します。 ハラスメント問題に対する会社の方針を明確にする 経営層およびマネジメント層がケアハラスメントを許さないという意思表示を行います。ハラスメント問題に対する自社の方針を明確することが強い抑止力となるでしょう。 これにより、社内に介護休業・介護休暇を取得しやすい雰囲気が醸成されます。職場環境の改善に役立つほか、従業員のモチベーションアップや離職防止も期待できると考えられます。ハラスメント対策を就業規則などの社内規定に盛り込み、万が一発生した場合は、厳格に対処することが大切です。 社内研修を実施する ハラスメントに対する自社の方針は、社内研修を通じて浸透させるのが効果的です。繰り返し実践することで、従業員がハラスメントの正しい知識を身に付けていきます。これによって問題の早期発見・解決が期待でき、ケアハラスメントを未然に防ぎやすくなるでしょう。 一般従業員向け研修、管理職向け研修など、役職ごとに内容を変更するのも効果的です。外部業者に研修実施を委託することも可能ですが、eラーニングシステムを活用すると自社に最適な社内研修を行えます。 相談窓口と社内体制を整備する ハラスメントの被害者が気軽に利用できる相談窓口を設置します。社内に専用の部屋を用意し、相談者のプライバシーを守りつつ相談対応を行います。 その際は、ハラスメント問題に精通する人材を担当者に選任します。男女混合かつ複数人の担当者を設置し、相談者が安心して話しやすい環境を用意します。ハラスメント対策において、相談先の設置は急務といえるでしょう。 単に窓口を設置するだけでは効果が薄いため、社内ポスターを掲示したり、名刺サイズの携帯用カードを配布したりして、従業員に周知させることも大切です。ハラスメント被害者が泣き寝入りせずに済む労働環境づくりに努めましょう。 実態を把握するためのアンケートやヒアリングを実施する 社内の実態を把握するため、従業員向けのアンケートやヒアリングを実施しましょう。アンケート結果やヒアリング内容を分析し、実態把握とハラスメント問題の有無を特定します。またアンケート実施後に防止策を講じることで、従業員の信頼を得る効果もあります。 目次に戻る ケアハラスメントはeラーニングで理解度を高めよう 少子高齢化社会の加速により、仕事・介護の両立が当たり前の時代が到来するといわれます。いずれケアハラスメントは、現状よりもさらに深刻な社会問題となるかもしれません。基礎知識や適切な対応、防止策を企業・従業員ともに学び、備える必要があります。 社内でハラスメントに関する周知をする際は、「learningBOX ON」のハラスメント研修コンテンツをご活用ください。 「learningBOX ON」は、eラーニング作成・管理システムであるlearningBOXに、企業で必須となる研修コンテンツを簡単に追加することができるサービスです。自社で内製したコンテンツと組み合わせて、オリジナルの学習コースを簡単に設計することができます。 ハラスメント研修やコンプライアンス研修のコンテンツなどを無料で利用できますので、ぜひ社内研修にご活用ください。 ▼こちらもおすすめ!あわせて読みたい 目次に戻る
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残業の強制はパワハラや違法に該当する?企業が採るべき予防策

職場では業務上の事情から、時間外労働(残業)が発生してしまう場合があります。 そのなかでも、優越的な関係を利用して故意に残業を強いるようなケースは、「パワーハラスメント(パワハラ)」に該当することも。また、従業員の状況によっては残業を命令できない場合もあります。 本記事では、職場で注意すべき残業の強制とパワハラとの関係性や、パワハラ防止へ向けて企業が取り組むべき対策について解説します。 目次 01残業の強制とパワハラの関係性 残業の強制はパワハラに該当する可能性がある 残業の強制に関してパワハラにあたる行為の具体例 02残業の強制はできる? 残業命令を出すための条件 残業命令を出すことのできない労働者 残業の強制が違法にあたるケース 03残業に関するパワハラを防ぐために企業ができること ハラスメント研修を実施して周知を図る 組織のトップがメッセージを発信する 相談窓口を設置する 問題が発生した場合に厳しく対処する 04残業強制などパワハラ関連の啓蒙活動にはeラーニングを活用! 残業の強制とパワハラの関係性 残業とは、会社の指定した労働時間(所定労働時間)や法律で定められた労働時間(法定労働時間)を超えて働くことを意味します。 従業員に残業を強要すると、パワハラと見なされる恐れがあるため、以下のポイントを確認しておきましょう。 残業の強制はパワハラに該当する可能性がある 厚生労働省の定義によると、職場におけるパワハラは「①優越的な関係を背景とした言動であって、②業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、③労働者の就業環境が害されるもの」の3つの条件を満たすものとされています。 【出典】 「ハラスメントの定義」あかるい職場応援団 厚生労働省 職場におけるパワハラは、上司から部下に対するもの、先輩から後輩に対するものなど、立場の違いを利用するのが一般的です。こうした上下関係においては、立場の弱い相手に不当な残業を指示しやすいといえます。 残業の強制が上記の条件を満たす場合は、パワハラと評価される可能性があるでしょう。上司やリーダーなど優越的な立場を有する人が部下に残業を命令する際は、特に注意が必要です。 残業の強制に関してパワハラにあたる行為の具体例 残業は通常の業務の範囲でも発生する場合があります。そのなかでも不当な残業の強制に該当するのは、故意に到底終わらない量の仕事を課して、残業を強いるようなケースです。単に仕事量が多いだけではパワハラには該当しません。 また、割増賃金が生じない残業(サービス残業)を強制するのもパワハラに該当します。タイムカードを切った従業員に残業させる違反行為は、サービス残業の強制にもあたるため、避けなければなりません。 ほかにも、必要性の低い仕事を頼んで残業を命令する例も挙げられます。定時間際に大量の仕事を押し付けたり、プライベートの予定があると分かっていながら残業を強制したりするのも、不当な指示といえるでしょう。 上記の例のような行為を優越的な立場を利用して行い、労働者に身体的・精神的な苦痛を与えると、パワハラと見なされる可能性があります。 目次に戻る 残業の強制はできる? 業務上で残業命令を出すには、一定の条件を満たす必要があります。また、労働者の状況によっては残業命令を出せない場合もあるため、違法にあたるケースを押さえておきましょう。 残業命令を出すための条件 使用者が法定労働時間を超える残業を命令するには、以下の3つの条件を満たす必要があります。 36協定(労働基準法第36条に基づく労使協定)が結ばれている 行政官庁への届出が行われている 就業規則や労働契約に残業に関する規定がある ただし、労働者の側に正当な理由があれば残業命令の拒否も可能です。たとえば、体調不良やけがなど健康上の問題がある場合は、残業を断ることができます。 残業命令を出すことのできない労働者 妊娠中または出産から1年未満の労働者 妊娠中または出産から1年未満の女性は「妊産婦」と呼ばれます。事業主は妊産婦から請求された場合に、残業や休日労働、深夜労働を命令できません。 家族の介護をしている労働者 労働者が同居の家族を介護している場合、事業主は労働者からの請求によって、残業の命令に制限を受けます。月24時間・年間150時間を超える残業は命令できません。 未就学児の看護をしている労働者 未就学児とは、まだ小学校に通う年齢に達していない子どもを指します。事業主は、未就学児を養育している労働者から請求された場合に、月24時間・年間150時間を超える残業を命令できません。 3歳未満の子どもを養育している労働者 3歳未満の子どもを養育している労働者から請求があった場合、事業主は残業を命令できません。労働者は所定労働時間を超える就労を断ることができます。 残業の強制が違法にあたるケース 36協定が締結されていない 36協定を結んでいない状態で残業を強制すると、労働基準法違反となります。6か月以下の懲役または30万円以下の罰金(労働基準法第119条第1号)が科されます。 労働契約に残業なしと明記されている 労働契約書に残業なしと明記されているケースでは、法律上は残業を命じることができません。残業命令を行うと、労働基準法に違反していると見なされます。 残業命令が36協定や法律の上限を超えている 36協定には、原則として月45時間・年間360時間の残業の上限があります。 特別条項付き36協定では、月45時間を超える残業は年間6回までと定められています。年間の上限は720時間以内、月の上限は100時間未満です。また、2~6カ月間の平均が80時間以内である必要があります。 36協定や特別条項付き36協定を結んでいる場合であっても、上限を超える残業を命じることはできません。 【出典】 e-Gov「労働基準法 第三十六条」 目次に戻る 残業に関するパワハラを防ぐために企業ができること 多くの企業で起こり得る、残業に関するパワハラの問題。最後に、適切な労働環境を守るために、自社で取り組むべきことをご紹介します。 ハラスメント研修を実施して周知を図る 社内研修を実施することで、パワハラに対する正しい知識の習得や問題の早期発見につなげましょう。 その際は、階層や役職別に研修内容を区別しても良いでしょう。管理職向け・一般従業員向け・ハラスメント相談窓口担当者向け・人事労務担当者向けなど、個別にプログラムを用意する方法もあります。 組織のトップがメッセージを発信する パワハラ防止の重要性について、組織のトップが認識するとともに、積極的に取り組む姿勢を見せるのも重要です。経営層が自らパワハラ防止を重視することを明確に示し、周知に努める必要があります。 相談窓口を設置する 社内にハラスメント相談窓口を設置して、被害に悩む従業員へ利用を促すと良いでしょう。パワハラのほか、幅広いハラスメントの問題に対応できると理想的です。また、相談窓口の存在の周知にも取り組みましょう。 問題が発生した場合に厳しく対処する もしも社内でパワハラが発生したら、被害を食い止めるために速やかに対処し、徹底して再発防止へ努めます。場合によっては、加害者への処分を検討することも必要です。社外の専門家への相談も視野に入れましょう。 目次に戻る 残業強制などパワハラ関連の啓蒙活動にはeラーニングを活用! 残業の強制はパワハラに該当する可能性があります。残業命令を出す条件を確認のうえ、不当な命令が行われないよう、組織的にパワハラ防止へ取り組みましょう。 ハラスメントに関する周知をする際は、「learningBOX ON」のハラスメント研修コンテンツをご活用ください。 「learningBOX ON」は、eラーニング作成・管理システムであるlearningBOXに、企業で必須となる研修コンテンツを簡単に追加することができるサービスです。自社で内製したコンテンツと組み合わせて、オリジナルの学習コースを簡単に設計することができます。 ハラスメント研修やコンプライアンス研修のコンテンツなどを無料で利用できますので、ぜひ社内研修にご活用ください。 ▼こちらもおすすめ!あわせて読みたい 目次に戻る
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時短ハラスメントとは?リスクや具体例、企業ができる対策を解説

労働環境を改善する目的で労働時間の短縮に取り組む企業が多くあります。業務の無駄を削減して効率を高めれば、組織の生産性アップが期待できます。しかし、実態に適さない時短の要求や行き過ぎた指導など、無理のある時短はハラスメントにも発展しうるため注意が必要です。 本記事では、時短ハラスメントの基礎知識や企業にもたらされるリスク、対策について解説します。ぜひ参考にしてみてください。 目次 01時短ハラスメントの基礎知識 時短ハラスメントとは? 時短ハラスメントの問題点 02時短ハラスメントに該当する行為の具体例 持ち帰り残業を強制する 上司が部下に仕事を丸投げする 時間内に終わらない量の仕事を割り振る ノルマや期日を守れなかった場合に厳しく叱責する 03時短ハラスメント対策で企業ができること ハラスメント研修を定期的に実施する 職場のコミュニケーションを促す 相談窓口を設置する ITツールを導入して業務効率化を進める 顧客にも取り組みを説明し理解を求める 04時短ハラスメントの周知に活用できるeラーニングシステム 時短ハラスメントの基礎知識 初めに、時短ハラスメントの特徴や問題点について解説します。適切な労働時間の管理へ向けて、基礎知識を確認しておきましょう。 時短ハラスメントとは? 時短ハラスメントとは、仕事量の調整や働き方の見直しを行わずに、部下や従業員に定時退社や残業禁止を強要することです。「ジタハラ」と略称で呼ばれることもあります。 近年では長時間労働が社会問題となり、労働時間の短縮に取り組む企業が増えたことで、時短ハラスメントが表面化しつつあります。働き方改革・生産性向上・ワークライフバランスなどの施策の一環として、自社の実態を鑑みずに「ノー残業」や「時短」を導入する企業もみられます。なかにはハラスメントの認識を持っていないケースも少なくないようです。 こうした時短ハラスメントそのものを取り締まる法律は存在しません。ただし、優越的な関係を背景に時短を強要し、精神的・身体的な苦痛を与えた場合は「改正労働施策総合推進法(パワハラ防止法)」に抵触する恐れがあります。 特に上司から部下、先輩から後輩に対する不当な指示が行われていないか、注意が必要です。 時短ハラスメントの問題点 仕事のクオリティが低下する恐れがある 表面的な時短のみが評価される職場では、従業員がスピードのみを意識して業務へ取り組むようになります。品質の低下によってクライアントの信頼が失われれば、業績の悪化も懸念されるでしょう。 従業員の生産性やモチベーション低下につながる 時短の強要により従業員がオフィスで残業できず、仕事を終わらせる目的で業務を持ち帰ってしまうことがあります。自宅での作業は残業代が支払われない場合に違法となる可能性があり、モチベーションの低下も招きます。会社全体の生産性や離職率にも影響を与えかねません。 中間管理職の負担が増大しやすい 中間管理職は、時短を指示する上層部と現場の間に立つことで、負荷が高まりやすいといえます。無理のある時短によって部下の業務の進捗に遅れが発生すると、上司が責任を負って残された仕事を引き受けてしまうケースも少なくありません。 従業員が心身に不調をきたす可能性がある 労働環境の悪化によるストレスや疲労から、従業員の心身には徐々にダメージが蓄積されていきます。精神的・身体的な不調により、仕事を長く続けることが困難になる恐れがあります。 目次に戻る 時短ハラスメントに該当する行為の具体例 具体的にはどのような行為が時短ハラスメントに該当するのでしょうか。ここでは、時短ハラスメントの具体例をご紹介します。 持ち帰り残業を強制する 時間内に終わらない仕事について、自宅への持ち帰りや残業代の発生しない時間外労働(サービス残業)を強要するケースです。 こうした事例では、業務量やスケジュール自体に原因があると考えられるでしょう。時短ハラスメントに該当するだけでなく、残業代の未払いは労働基準法違反にあたります。企業イメージの低下を招き、罰則を受ける可能性もあるので注意しましょう。 上司が部下に仕事を丸投げする 上司が部下に対して、納期までに完了できない仕事を押し付けるケースです。結果として部下が持ち帰り残業やサービス残業を余儀なくされることも少なくありません。 上司には本来、部下の業務量が適正になるよう調整する役割があるため、管理方法が不適切な状態といえるでしょう。 時間内に終わらない量の仕事を割り振る 時間内に終わらない量の仕事を割り振ることは、時短ハラスメントと見なされます。時短を推進する際は業務量の見直しやシステム導入などを行い、仕事への取り組み方を調整しなければなりません。 ノルマや期日を守れなかった場合に厳しく叱責する 時短の未達を厳しく叱責するなど、過度の指導も時短ハラスメントに該当します。ノルマや期日を守れなかった従業員を人前で叱責したり威圧的な態度で脅したりするのは、ハラスメントの一例です。 目次に戻る 時短ハラスメント対策で企業ができること 最後に、時短ハラスメントの発生を防ぐために、企業が取り組むべきことをご紹介します。従業員が心身の健康を保ち、成果をあげられる職場環境を目指しましょう。 ハラスメント研修を定期的に実施する 時短の強制をハラスメントと捉えていない企業や上司も少なからず存在します。研修を開催することで、ハラスメントに対する正しい知識の習得や、問題の早期発見につなげましょう。 ハラスメント研修を内製化する場合は、eラーニングシステムの活用がおすすめです。教材の作成・配信や受講者の管理、データの蓄積・分析などを一括で行えるため、ハラスメント研修を導入しやすくなります。 職場のコミュニケーションを促す 時短ハラスメントは、上司と部下のコミュニケーション不足から発生することもあります。上司が部下の仕事量を把握していない状態で、時短の要求のみが先行してしまうことが主な理由です。 上司と部下のコミュニケーションが円滑になれば、現場の課題を把握しやすくなり、時短を進めやすくなるでしょう。ランチミーティングやチームミーティングなど、定期的に意見交換の場を設ける施策も有効です。 相談窓口を設置する 時短ハラスメントの発生に備えて、社内に相談窓口を設置しましょう。信頼できる人物を相談担当者として、窓口の存在を社内へ周知します。社外の相談窓口を利用するのも一つの方法です。 ITツールを導入して業務効率化を進める ITツールで一部の業務を自動化すると、従来よりも短時間で業務を遂行できるようになる可能性があります。たとえばWeb会議システム・ビジネスチャット・勤怠管理システムなどのITツールが多くの企業で活用されています。 社内のデジタル化を推進して、従業員の負担軽減を実現しましょう。 顧客にも取り組みを説明し理解を求める 自社の業務量の見直しに際して、顧客からも理解を得る必要があるでしょう。場合によっては、既存のサポート体制や納期などを変更する必要があるかもしれません。今後の営業時間やスケジュールについて説明し、納得してもらうことが大切です。 目次に戻る 時短ハラスメントの周知に活用できるeラーニングシステム ここまで、時短ハラスメントの基礎知識や対策について解説しました。時短を推進する場合には、仕事量の調整や働き方の見直しが必須となります。ところが、管理職自身が時短の強制についての問題点を認識していないケースも少なくありません。 社内でハラスメントに関する周知をする際は、「learningBOX ON」のハラスメント研修コンテンツをご活用ください。 「learningBOX ON」は、eラーニング作成・管理システムであるlearningBOXに、企業で必須となる研修コンテンツを簡単に追加することができるサービスです。自社で内製したコンテンツと組み合わせて、オリジナルの学習コースを簡単に設計することができます。 ハラスメント研修やコンプライアンス研修のコンテンツなどを無料で利用できますので、ぜひ社内研修にご活用ください。 ▼こちらもおすすめ!あわせて読みたい 目次に戻る

結婚ハラスメント(マリハラ)とは?職場での事例や被害を防ぐ対策

多様な人材が活躍する職場の人間関係においては、思わぬ言動が相手にダメージを与えてしまうこともあります。近年では、未婚に関する嫌がらせの言動が「結婚ハラスメント」と呼ばれ、その被害が明るみに出るようになりました。 結婚ハラスメントは、職場にどんなデメリットをもたらすのでしょうか。また、どのように対策を講じるべきでしょうか。 本記事では、発生の要因や事例にも触れながら、結婚ハラスメントの基礎知識を解説します。 目次 01結婚ハラスメント(マリッジハラスメント)とは? 結婚ハラスメントとは 職場で発生しやすいハラスメントの種類 結婚ハラスメントが企業にもたらすデメリット 02職場で結婚ハラスメントが起こる要因や事例 職場で結婚ハラスメントが起こる要因 職場での結婚ハラスメントに該当する事例 03企業が結婚ハラスメントを防止するための方法 社内にハラスメント相談窓口を設置する ハラスメント研修を実施する 04社員研修を充実化して結婚ハラスメント防止に努めましょう 結婚ハラスメント(マリッジハラスメント)とは? 「結婚ハラスメント」の被害は、職場でも発生する可能性があります。まずは結婚ハラスメントの特徴や、職場で気を付けたいハラスメントの種類をご紹介します。 結婚ハラスメントとは 結婚ハラスメントとは、結婚していない人に対して、未婚に関する嫌がらせの言動を行うことを指します。「マリッジハラスメント(マリハラ)」とも呼ばれます。 結婚ハラスメントは、結婚することを前提とした価値観を押し付けるのが主な特徴です。独身者に対して嫌がらせの言動を行う「ソロハラスメント(ソロハラ)」と共通する部分もあります。たとえ冗談のつもりでも、相手を傷つけたり不快な気持ちにさせたりする言動には、大きな問題があるといえるでしょう。 一般的に結婚ハラスメントは、既婚者から未婚者に対して行われることが多い傾向にあります。職場では、職務上の立場にかかわらず被害が発生する可能性があります。上司から部下に対してだけでなく、同僚同士などの関係性でも注意が必要です。 職場で発生しやすいハラスメントの種類 マタニティハラスメント(マタハラ) 女性の従業員に対して、妊娠・出産・育児に関する嫌がらせの言動を行うことです。会社の休業制度の利用を阻害する行為もハラスメントに該当します。 パワーハラスメント(パワハラ) 職場における優越的な関係性を利用して、身体的・精神的な苦痛を与える言動を行うことを指します。被害者にダメージを与え、職場環境を悪化させます。 セクシュアルハラスメント(セクハラ) 相手の意に反する性的な言動によって、身体的・精神的な苦痛を与えることを指します。従業員の性別にかかわらず、加害者・被害者になる可能性があります。 ソーシャルハラスメント(ソーハラ) SNSを利用した嫌がらせの言動を指します。相手の意に反してプライベートに踏み込むことで苦痛を与えます。 結婚ハラスメントが企業にもたらすデメリット 組織内で結婚ハラスメントが横行すると、被害者の心身の健康が損なわれる恐れがあります。仕事のモチベーション低下を招くだけでなく、離職につながるリスクも懸念されます。 結婚ハラスメントの被害は認知されないケースも多く存在すると考えられており、社内で問題が放置されやすいのが難点です。被害が繰り返されると、社内の人間関係にまで悪影響を及ぼします。 目次に戻る 職場で結婚ハラスメントが起こる要因や事例 なぜ職場で結婚ハラスメントが起こってしまうのでしょうか。ここでは、結婚ハラスメントの発生につながる要因や、具体的な結婚ハラスメントに該当する言動をご紹介します。 職場で結婚ハラスメントが起こる要因 結婚ハラスメントは、加害者自身が自分の言動をハラスメントとして認識していないケースが多いといわれます。必ずしも悪意をもってハラスメントが行われているわけではないのです。 たとえば、加害者のなかには「相手が心配だったのでついお節介を焼いた」「善意のつもりでまったく悪気なく発言した」といった感覚でいる人も少なくありません。こうした事情も、結婚ハラスメントが起こる一つの要因だと考えられます。 だからこそ発言の意図にかかわらず、被害者側が精神的な苦痛を感じたらハラスメントに該当すると理解を促すことが重要です。 職場での結婚ハラスメントに該当する事例 職場の人間関係において、どのような言動が結婚ハラスメントに該当するのか、具体例を確認してみましょう。 まずは、結婚についてしつように話題にする事例です。パートナーの有無を尋ねたりプライベートな情報に言及したりするのは、ハラスメント防止の観点から注意が必要です。 【NGな言動の例】 「どうして結婚しないの?」「そろそろ婚活を始めたほうがいいんじゃない?」「結婚相手にいい人はいないの?」「独身は気楽でいいね」 また、結婚していない人の価値観を否定するのも、結婚ハラスメントの代表的な事例です。 【NGな言動の例】 「だからあなたは結婚できないんだよ」「早く結婚して子どもを持って一人前になりなさい」「結婚することが女性の幸せ」 未婚を理由に業務上の不利益をもたらすのも、結婚ハラスメントに該当します。職場では特に注意すべき事例の一つといえます。 【NGな言動の例】 「独身なんだから休日出勤できるよな?」「どうせ彼氏と結婚したら辞めるから、責任ある仕事は任せられないよ」 上記の事例以外にも、結婚ハラスメントに該当するケースは数多く存在します。企業のハラスメント防止対策では、多様な事例を理解するとともに、被害者に寄り添った対応が求められます。 目次に戻る 企業が結婚ハラスメントを防止するための方法 自社の従業員も結婚ハラスメントの加害者・被害者になる恐れがあります。ハラスメント防止の対策を講じ、安心して働ける労働環境づくりに努めましょう。 社内にハラスメント相談窓口を設置する 専門の相談窓口で従業員からの相談を受け付け、問題解決につなげる方法です。パワーハラスメントやセクシュアルハラスメントと併せて、結婚ハラスメントの相談も受けると良いでしょう。幅広い事例に対応できることを従業員に周知してください。 ハラスメント相談窓口では、ハラスメントに関する専門知識を有する担当者が窓口で対応する必要があります。事実確認や加害者への措置を検討するだけでなく、不安を抱える被害者へのサポートも必須となるためです。 社内で発生した問題へ適切に対処するために体制を整備しましょう。 ハラスメント研修を実施する ハラスメント研修とは、さまざまなハラスメントへの理解を深め、組織的なハラスメント防止を目的として実施される研修プログラムのことです。研修を通じて多くの従業員に結婚ハラスメントの存在を認識させ、対処法を学び、被害の予防に役立ちます。 また、オンライン研修を実施するのも有効とされています。オンライン研修は、時間や場所に縛られず、多様な働き方に合わせて柔軟かつ着実に社員研修を行えるのがメリットです。ハラスメント対策の一環として検討してはいかがでしょうか。 目次に戻る 社員研修を充実化して結婚ハラスメント防止に努めましょう 結婚ハラスメントの基礎知識として、事例や対策について解説しました。職場で発生する可能性がある結婚ハラスメントの被害防止へ向けて、各企業で組織的な取り組みが求められています。 社内でハラスメントに関する周知をする際は、「learningBOX ON」のハラスメント研修コンテンツをご活用ください。 「learningBOX ON」は、eラーニング作成・管理システムであるlearningBOXに、企業で必須となる研修コンテンツを簡単に追加することができるサービスです。自社で内製したコンテンツと組み合わせて、オリジナルの学習コースを簡単に設計することができます。 ハラスメント研修やコンプライアンス研修のコンテンツなどを無料で利用できますので、ぜひ社内研修にご活用ください。 ▼こちらもおすすめ!あわせて読みたい 目次に戻る
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パワハラは同僚間でも起こる?職場のハラスメント問題を解決するには

職場で発生する「パワーハラスメント(パワハラ)」は、上司から部下、先輩から後輩に対して行われる事例がよく知られています。しかし、一見すると対等な立場のように見える同僚間でも、パワハラが起こる可能性はあるのです。 同僚間で起こるパワハラにはどのような特徴があるのでしょうか。また、本人や周囲はどのように対処し、解決や再発防止へ取り組むべきでしょうか。 本記事では同僚間のパワハラ問題について解説します。 目次 01同僚間で起こるパワハラの特徴 同僚間でもパワハラは起こる? パワハラ以外に同僚間で起こり得るトラブル 02同僚間のパワハラの事例や対処法 同僚間のパワハラの具体的な事例 同僚間のパワハラが疑われる場合の対処法 03同僚間のパワハラ問題を解決するには? 同僚間のパワハラの主な相談先 職場のパワハラ防止へ向けた対策 04同僚間でもパワハラは起こる!防止へ向けて取り組みましょう 同僚間で起こるパワハラの特徴 企業組織には多様な人間関係が存在します。業務上は対等の立場にある同僚間でも、パワハラは起こり得るのでしょうか。まずは同僚間のパワハラの基礎知識を解説します。 同僚間でもパワハラは起こる? パワハラとは、加害者が社会的に優位な立場を利用し、弱い立場にある者へ肉体的・精神的な苦痛を与えることです。 一般的に、職場では業務上の地位を利用したパワハラが起こりやすいと考えられています。たとえば、上司と部下、先輩と後輩などの関係性です。これらの上下関係では、立場の弱い部下や後輩がパワハラの被害者となりやすいといえるでしょう。 ただし、同僚間でもパワハラが起こる可能性はあります。たとえ業務上の立場が近い従業員同士であっても、何らかの優位性を利用した場合はパワハラに該当するため注意が必要です。 パワハラ以外に同僚間で起こり得るトラブル 組織内では、パワハラ以外にも同僚間の人間関係でトラブルの発生が懸念されます。たとえば、「モラルハラスメント(モラハラ)」「セクシュアルハラスメント(セクハラ)」「職場いじめ」などです。 モラハラとは、道徳に反した嫌がらせの言動で相手に精神的な苦痛を与えることです。攻撃が明らかな暴力や暴言として表れないため、被害者のダメージが周囲から気づかれにくいケースが多いといえます。 セクハラでは、相手の意思に反する性的な言動によって、身体的・精神的な苦痛を与えます。同僚間でも注意したいハラスメントの一種です。 職場内の人間関係で行われるいじめ行為のことを、職場いじめと呼びます。同僚が集団で嫌がらせを行うといった複数人が加害者となるケースも存在します。 目次に戻る 同僚間のパワハラの事例や対処法 業務上の立場が近い同僚間では、どのような言動がパワハラに該当するのでしょうか。ここでは、具体的な事例や対処法を解説します。 同僚間のパワハラの具体的な事例 よくあるパワハラの類型として、身体的な攻撃・精神的な攻撃・人間関係からの切り離し・個の侵害などが挙げられます。 同僚間における身体的な攻撃としては、故意にぶつかる、物を投げつけるなどがパワハラに該当する事例です。 精神的な攻撃として、不機嫌な態度を取る、メールなどの言葉で中傷する、長時間の電話を強いるといった事例が挙げられます。社内で不利益な噂を流すのもパワハラと見なされます。また、仕事のミスを人前で叱責する行為は、同僚同士であっても不適切です。 同僚間における人間関係からの切り離しでは、あいさつや発言を無視する、同僚間で仲間外れにするといった態度がパワハラに該当します。 また、勝手に私物を見たり、休暇取得の理由をしつように問いただしたりするのは、個人のプライバシーを侵害するパワハラの事例です。 同僚間のパワハラが疑われる場合の対処法 同僚からパワハラを受けている被害者は、信頼できる上司のほか、人事部や労働組合、社内のパワハラ相談窓口へ相談する必要があります。その際は、パワハラの証拠や、他の同僚の証言などを記録すると、状況の事実確認がしやすくなります。 また、同僚がパワハラを受けている場合には、周囲が見て見ぬふりをせずに介入しましょう。本人に話を聞いたり、第三者への相談を促したりする対応方法があります。 社内で問題の解決が難しいなら、社外の機関への相談も検討すると良いでしょう。このように被害者の相談先を確保し、状況の改善や再発防止につなげることが重要です。 目次に戻る 同僚間のパワハラ問題を解決するには? もしも自社で同僚間のパワハラが発生したら、問題解決へ向けてどのように取り組むべきでしょうか。専門家に相談する方法や、パワハラ防止の対策をご紹介します。 同僚間のパワハラの主な相談先 総合労働相談コーナー パワハラを含む幅広い労働問題を相談できる、厚生労働省による公的な相談窓口です。全国各地の労働局や労働基準監督署などに設置されています。従業員だけでなく、会社の事業主が相談することも可能です。 総合労働相談コーナーのご案内|厚生労働省 みんなの人権110番(全国共通人権相談ダイヤル) パワハラを含む人権問題の相談ができる、法務省による電話窓口です。人権を侵害する事件に対して調査を実施し、救済措置が講じられる可能性があります。電話窓口と同様に、法務局・地方法務局などでの面接相談や、インターネット相談窓口も用意されています。 みんなの人権110番|法務省 インターネット人権相談受付窓口|法務省 法テラス(日本司法支援センター) 国民の法的なトラブルの解決を目的として設立された機関です。パワハラを含む法的トラブルの総合案内所として機能し、相談によって必要な情報の入手や支援などにつながります。サポートダイヤルやメールによる問い合わせが可能です。 日本司法支援センター法テラス かいけつサポート パワハラを含む身の回りのトラブルを解決するための、法務大臣による認証制度です。認証を受けた民間の事業者が第三者の立場で介入し、解決へ向けたサポートを提供します。専門家による支援を受けながら、調停によるトラブルの解決が期待できます。 かいけつサポート 職場のパワハラ防止へ向けた対策 職場環境を適切に保つには、パワハラ防止に対する自社の方針を社員へ周知し、啓もう活動に取り組むのが望ましいでしょう。同僚間のパワハラを防ぐためにも、対象は管理者のみに限定せず、全ての社員へ啓発を行うのが理想的です。全社でハラスメント防止研修に取り組みましょう。 また、就業規則ではハラスメントに関する規定を整え、加害者への処分についても明記することが必要です。社内に相談窓口を設置し、担当者にはハラスメント対策の専門知識を身に付けさせます。相談者の問題解決や現状の改善、被害の再発防止へ向けて迅速に取り組みましょう。 目次に戻る 同僚間でもパワハラは起こる!防止へ向けて取り組みましょう 今回は同僚間のパワハラについて解説しました。パワハラの被害は同僚間でも発生する可能性があります。これらの職場で起こり得るハラスメント問題について、社員自身が十分に理解し、組織的に防止に取り組むことが重要です。 社内でハラスメントに関する周知をする際は、「learningBOX ON」のハラスメント研修コンテンツをご活用ください。「learningBOX ON」は、eラーニング作成・管理システムであるlearningBOXに、企業で必須となる研修コンテンツを簡単に追加することができるサービスです。自社で内製したコンテンツと組み合わせて、オリジナルの学習コースを簡単に設計することができます。 ハラスメント研修やコンプライアンス研修のコンテンツなどを無料で利用できますので、ぜひ社内研修にご活用ください。 ▼こちらもおすすめ!あわせて読みたい 目次に戻る
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アカデミックハラスメントとは?大学側のリスクや対処法、防止策まで

学生の教育や研究活動が活発に行われる大学では多様な人が所属しているため、立場の違いを利用したハラスメントが懸念されます。教育機関で起こるアカデミックハラスメントのリスクに備えて、大学側でも防止へ向けた取り組みを始めましょう。 本記事では、アカデミックハラスメントの基礎知識から対処法、防止策を解説します。教職員の研修に役立つサービスも紹介しておりますので、ぜひ参考にしてみてください。 目次 01アカデミックハラスメントとは? アカデミックハラスメントの特徴 アカデミックハラスメントに該当する言動の主な例 02アカデミックハラスメントが起こる要因や大学側のリスク 大学でアカデミックハラスメントが起こる要因 アカデミックハラスメントで大学にもたらされるリスク 03アカデミックハラスメントの対処法や防止へ向けた取り組み アカデミックハラスメントの対処法 大学のアカデミックハラスメントを防止するには? 04教職員向け研修でアカデミックハラスメント防止の取り組みを! アカデミックハラスメントとは? 安全な環境が確保されるべき教育現場でも、アカデミックハラスメントの被害は起こり得ます。まずは、アカデミックハラスメントの特徴や具体例をご紹介しましょう。 アカデミックハラスメントの特徴 アカデミックハラスメントとは、大学や大学院などの教育機関において、力関係を利用して精神的・身体的な苦痛を与える言動を行うことです。略して「アカハラ」とも呼ばれます。一般的に、相手よりも優位な立場にある者により行われます。 優越的な関係性を利用したハラスメントは、アカデミックハラスメント以外にも存在します。例えば、企業などの職場内で発生するハラスメントは「パワーハラスメント(パワハラ)」です。 また、アカデミックハラスメントと「セクシュアルハラスメント(セクハラ)」を併発するケースも存在します。セクシュアルハラスメントとは、相手の意思に反する性的な言動によって、苦痛を与えることです。 アカデミックハラスメントが起こる主な関係性としては、以下の例が挙げられます。 大学教授から研究員に対するもの ゼミ・研究室の指導教員からゼミ生・研究生に対するもの 大学院生から学部生に対するもの このほかに、職務上の立場が異なる教職員同士の関係性でも、被害が発生する可能性があります。 アカデミックハラスメントに該当する言動の主な例 相手の修学や研究活動に対する直接的または間接的な妨害は、アカデミックハラスメントに該当します。 卒業・進級、就職などの妨害もアカデミックハラスメントの一例です。正当な理由なく単位を与えずに留年させたり、本人が自分で進路を選択する権利を侵害したりすることは、問題ある言動として判断されます。 さらに、相手の研究成果を奪う行為は、研究者として倫理的に不適切であるだけでなく、アカデミックハラスメントにも該当します。アイデアを盗用したり、論文の共著を強要したりする行為もNGです。 また、指導の一環と認識していたとしても、相手に暴力をふるったり、暴言を吐いたりすればアカデミックハラスメントと見なされます。教育上・研究上の過度の叱責や嫌がらせ行為は許されません。 目次に戻る アカデミックハラスメントが起こる要因や大学側のリスク 教育機関である大学は、教員・研究員・学生・職員をはじめとした立場の異なる人が集まり、教育や研究活動が行われています。こうした特殊な環境下でハラスメントが発生する要因や、大学側のリスクを解説します。 大学でアカデミックハラスメントが起こる要因 大学の環境は、一般企業などの組織と比べて特殊性があり、ハラスメントが起こりやすいと考えられています。その理由は、組織の構成員である研究員や学生に対して、指導をする立場にある教授の権力が強くなりやすいためです。 研究員や学生は、教授との関係性により修学や研究活動で不利益を受ける恐れがあり弱い立場にあります。ハラスメントの被害を訴えるのが難しく、組織内で問題が黙認されやすいのです。 また、一般的に大学のゼミや研究室は閉鎖的な環境にあります。大学側や公的機関など、第三者からの目が届きにくいのが難点です。これらの特徴から、外部からハラスメントの存在を認知できない可能性があります。 アカデミックハラスメントで大学にもたらされるリスク アカデミックハラスメントが発生すると、被害者の心身の健康被害が懸念されます。被害者が学生の場合は、学習に支障をきたすだけでなく、退学に追い込まれてしまうことも考えられます。卒業や進級、就職に影響がもたらされるケースも少なくありません。 さらには、組織内でハラスメントが常態化すると、生産性の低下や、優秀な人材の流出などの被害を招きやすくなります。教職員の職場環境の悪化という観点でも注意が必要です。 場合によっては、加害者と併せて大学側も責任を問われます。ハラスメントの解決へ向けて取り組まず、問題を放置したと見なされる恐れがある点に留意しましょう。社会的な信用を失う大きな損害にもつながりかねません。 このように、アカデミックハラスメントが横行することで、大学には多くのリスクがもたらされます。 目次に戻る アカデミックハラスメントの対処法や防止へ向けた取り組み 最後に、アカデミックハラスメントが発生した際の大学側の対処法や、被害の防止へ向けた取り組みをご紹介します。 アカデミックハラスメントの対処法 大学の運営では、アカデミックハラスメントの相談窓口を設置し、相談者へのアドバイスや問題解決へ向けた対応を行う必要があります。相談を受けたら加害者側に自覚を促し、行動や発言の見直しを求めることが重要です。 アカデミックハラスメントでは、加害者が無自覚なことから、繰り返し加害が行われてしまうケースも少なくありません。大学側は被害者の安全確保やケアを実施し、不安や恐怖の緩和に努めましょう。 状況がなかなか改善されない悪質なケースでは、調査を実施してハラスメントを認定し、加害者への懲戒処分も含めて措置を検討することになります。その後は組織的に再発防止の対策を講じましょう。 大学のアカデミックハラスメントを防止するには? アカデミックハラスメントを防止するためには、大学側でガイドラインを提示し、教職員や学生に方針を周知するのが望ましいでしょう。 アカデミックハラスメント防止のガイドラインには、ハラスメントに該当する具体的な事例、相談室への申し立て方法、加害者の処分などを掲載します。組織の構成員に知識を身に付けさせることが被害の抑止につながります。 さらに、教職員や相談員には定期的にハラスメント研修を実施すると良いでしょう。近年ではeラーニングを活用した研修も行われています。オンライン研修は、大学に属する多数の構成員が時間や場所を問わずに受講できるのがメリットです。 【参考】 早稲田大学におけるハラスメント防止に関するガイドライン|早稲田大学 ハラスメント防止委員会 【参考】 ハラスメントの防止等について|一橋大学 目次に戻る 教職員向け研修でアカデミックハラスメント防止の取り組みを! ここまで、アカデミックハラスメントについて解説しました。立場の弱い構成員をアカデミックハラスメントの被害から守るには、大学側の取り組みが重要です。 ハラスメントに関する周知をする際は、「learningBOX ON」のハラスメント研修コンテンツをご活用ください。「learningBOX ON」は、eラーニング作成・管理システムであるlearningBOXに、企業で必須となる研修コンテンツを簡単に追加することができるサービスです。自社で内製したコンテンツと組み合わせて、オリジナルの学習コースを簡単に設計することができます。 ハラスメント研修やコンプライアンス研修のコンテンツなどを無料で利用できますので、ぜひ社内研修にご活用ください。 ▼こちらもおすすめ!あわせて読みたい 目次に戻る
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セカンドハラスメントとは?発生する理由と企業ができる3つの対策

2020年6月に施行されたパワハラ防止関連法は2022年4月に改正され、中小企業も対象になり完全義務化となりました。 【出典】 厚生労働省『労働施策総合推進法に基づく「パワーハラスメント防止措置」が中小企業の事業主にも義務化されます!』 「ハラスメント」が社会的な関心を高めている現在では「セカンドハラスメント」という言葉も注目を集めています。従業員に気持ちよく働いてもらうためにはハラスメントだけでなく、セカンドハラスメントについても詳しく知っておく必要があります。 そこで今回はセカンドハラスメントについて、発生する理由や企業側の対処法などを解説します。セカンドハラスメントが深刻な問題になる理由も紹介しますので、企業の人事または労務担当者などはぜひ参考にしてみてください。 目次 01セカンドハラスメントとは? セカンドハラスメントの事例 02セカンドハラスメントが深刻な問題になる理由 「セクハラ」「パワハラ」などと比較すると認知度が低い 加害者の罪の意識が薄い 「隠蔽体質」という印象を社会全体に与える 03セカンドハラスメントはなぜ起こる? 企業がハラスメントに対する周知を怠っているため 相談窓口が機能していないため 再発防止策を徹底していないため 04セカンドハラスメントが起こった場合の対処法 被害者の話を傾聴する プライバシーに配慮する 違法性を社内制度で明記する 05まとめ セカンドハラスメントとは? セカンドハラスメントとは、ハラスメントを受けた被害者が同僚・上司などに相談をした結果、嫌がらせを受けるなどの「二次被害」を指します。「セカハラ」と呼ばれることもあり、セクハラ(セクシュアルハラスメント)やパワハラ(パワーハラスメント)といったハラスメント行為を受けた被害者は、セカンドハラスメントによってさらに大きな苦痛を感じることが特徴です。 セカンドハラスメントが発生すると、被害者はもちろん企業にとっても不利益が生じます。複数人がセカンドハラスメントを受けているにもかかわらず企業側が十分な対策をしなければ、従業員からの失望を招くことにつながります。また、そういった評判がインターネットやSNSを通して拡散することで、企業のイメージも悪化するでしょう。 従業員にとっても企業にとっても、セカンドハラスメントは大きな問題になる場合があります。 セカンドハラスメントの事例 セカンドハラスメントはどういった場面で発生するのか、ここでは3つの事例を紹介します。 【事例1】 業務中、Aさんが上司から「仕事が遅いからもっと早くしろ。できないなら解雇するぞ!」という言葉を浴びせられた。Aさんはパワハラを受けたと感じ、同僚に相談をしてみたものの「お前の仕事が遅いのが原因じゃないの?」と言われた。Aさんは、同僚が自分の辛さを理解してくれないことを悲しく感じた。 【事例2】 Bさんは飲み会の席で上司や同僚から身体を触られたり、彼氏がいるかどうかをしつこく聞かれたりした。嫌がらせを受けたと感じたBさんは、会社のコンプライアンス担当者に相談したところ「お酒の席だから仕方ないよ」と言われてしまった。Bさんは職場内の人間関係に不安を感じ、転職を余儀なくされた。 【事例3】Cさんは親しくしていた先輩に、上司からのセクハラ・マタハラを相談した。すると、相談したことが社内に広まってしまったうえ「あいつは嘘をついている」という事実と異なる内容が広がった。Cさんは周囲からの視線が気になり、職場での居場所がないと感じた。 目次に戻る セカンドハラスメントが深刻な問題になる理由 セカンドハラスメントは、深刻化する可能性を含むハラスメントです。深刻な問題になる理由には、以下の3点が挙げられます。 「セクハラ」「パワハラ」などと比較すると認知度が低い セクハラやパワハラはよく知られている言葉ですが、セカンドハラスメントはまだ知名度が低い言葉です。あくまで二次被害を指すハラスメントであるため、一次被害のセクハラなどと比べると報道で見る機会も現状は少ないでしょう。「認知度が低い=大きな問題になはらない」と考える人は多くいます。 加害者の罪の意識が薄い セカンドハラスメントが発生する根本的な原因として、加害者の罪の意識が薄いことが挙げられます。セクハラやパワハラを受けた被害者は、大きな傷を心に負っているものの、相談された相手は真剣に受け取っていないケースも珍しくありません。 また、「君のためを思って言っている」のように、善意を持った指導をしていると考える加害者もいます。被害者の心理に寄り添えない人がいることも、被害者を苦しめる要因となります。 「隠蔽体質」という印象を社会全体に与える セカンドハラスメントへの対応が不十分になると、「ハラスメントを黙認している」という印象を社会全体から持たれます。そのような印象を持たれると、取引先などから信頼を失ってしまうでしょう。また、「この企業で働くのはやめよう」と思われる可能性もあり、大きな損失につながるケースも考えられます。 目次に戻る セカンドハラスメントはなぜ起こる? セカンドハラスメントが起こる原因には、加害者本人の罪の意識が薄いことに加えて、他にもさまざまな理由があります。代表的な原因は以下の3つです。 企業がハラスメントに対する周知を怠っているため 「ハラスメントが起こるはずがない」と考えている企業では、ハラスメントに対する周知が社員にできていないことがあります。その結果、ハラスメントに対する問題意識が薄い従業員が多くなるため、セカンドハラスメントが生まれやすくなるでしょう。 相談窓口が機能していないため 企業の中には、ハラスメントに関する相談窓口を設けている企業もあります。相談窓口が機能していれば、仮にハラスメントが発生してもうまく対処してもらえるでしょう。しかし、窓口が機能していないと被害者は我慢する形になるため、セカンドハラスメントの発生につながります。 再発防止策を徹底していないため 1人の被害者が同じ人から被害を受ける場合もあるなど、ハラスメントは1回きりで終わるとは限りません。企業が適切な再発防止策を講じていなければ、ハラスメントが再発することがあるため、セカンドハラスメントも増加します。 目次に戻る セカンドハラスメントが起こった場合の対処法 セカンドハラスメントが発生した場合、企業の担当者は適切な対処を実施する必要があります。ここでは、実施するべき対処法を3つ紹介します。 被害者の話を傾聴する まずは被害者の話を親身になって聞くことが大切です。その際、「傾聴」を心がけるように注意しましょう。 ハラスメントの被害者にとって、誰かに相談することは勇気のいる行為です。相談者の言葉をしっかりと聞き、問題の解決につなげることができれば、相談者も安心できます。 なお、相談を受けた人が「あなたの思い込みでは?」のように、被害者の気持ちを否定する発言をすることは、セカンドハラスメントに該当するためNGです。 プライバシーに配慮する ハラスメントは慎重な対応が求められます。特に、セクハラなどの性的なハラスメントを受けている場合、被害者は相談することをためらうケースも多くあります。男性・女性といった性別にかかわらず、誰でも相談できる雰囲気を作ることが欠かせません。 たとえば、ハラスメントの内容を第三者の友人に口外するといった行為は絶対に避けましょう。口外した相手が被害者と親しい人の場合、口外したことがきっかけでさらなるトラブルになる可能性があります。 違法性を社内制度で明記する 会社側ができる対策として、セカンドハラスメントは違法であることを社内制度で明記しましょう。セクハラやマタハラがあったにもかかわらず対策をしなかった場合、それぞれ男女雇用機会均等法・育児介護休業法違反となります。 【出典】 e-Gov「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律 第十一条」【出典】 e-Gov「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律 第二十三条の二」 「自分の言動や行動が法律違反になるかもしれない」という認識を従業員に持たせることができれば、ハラスメントに対する考え方も変化するでしょう。その結果、セカンドハラスメントの防止も期待できます。 目次に戻る まとめ 今回はセカンドハラスメントの概要に関して、深刻な問題になる理由や原因、企業ができる対処法などを紹介しました。 深刻な二次被害につながるセカンドハラスメントは、まだ知名度が低いこともあり「大きな問題ではない」と考える人も少なくありません。しかし、被害者は精神的・肉体的に疲弊してしまうため、企業側の適切な対応が欠かせません。被害者の話を傾聴するなど、誠意を持った対応を心がけましょう。 社内でハラスメントに関する周知をする際は、「learningBOX ON」のハラスメント研修コンテンツをご活用ください。 「learningBOX ON」は、eラーニング作成・管理システムであるlearningBOXに、企業で必須となる研修コンテンツを簡単に追加することができるサービスです。自社で内製したコンテンツと組み合わせて、オリジナルの学習コースを簡単に設計することができます。 ハラスメント研修やコンプライアンス研修のコンテンツなどを無料で利用できますので、ぜひ社内研修にご活用ください。 ▼こちらもおすすめ!あわせて読みたい 目次に戻る
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コンプライアンス違反のパワハラとは?定義や類型、防止対策まで

近年、多くの企業でコンプライアンスの取り組みが重要視されています。特にコンプライアンス違反と考えられているのがパワハラ(パワーハラスメント)です。現代では全ての企業にとって、コンプライアンスとパワハラは意識しなければならないキーワードとなっています。 この記事ではコンプライアンスの意味や重要性、パワハラの定義や類型、防止対策について解説します。社員向けのコンプライアンス研修について検討している管理職の方は、ぜひ参考にしてみてください。 目次 01コンプライアンスとパワハラに関する基礎知識 コンプライアンスの意味や重要性 コンプライアンス違反となる「パワハラ」とは? パワハラ防止に関連する法律 02コンプライアンス担当者が理解すべきパワハラの類型 身体的な攻撃 精神的な攻撃 人間関係からの切り離し 過大な要求 過小な要求 個の侵害 03コンプライアンス違反のパワハラ防止へ向けた対策 自社の実態を調査する 社内でルールや体制の周知を行う 従業員を教育する 04パワハラ防止はすべての企業に求められるコンプライアンスの取り組み コンプライアンスとパワハラに関する基礎知識 まずは、コンプライアンスとパワハラに関する基礎知識を把握しておきましょう。コンプライアンスの意味と重要視されるようになった背景、コンプライアンスに抵触するパワハラの概要について解説します。 コンプライアンスの意味や重要性 コンプライアンス(Compliance)は日本では「法令遵守」と訳されるのが一般的です。 具体的には、企業がルールや社会規範などを守って業務を行うことを指します。ここでいう「ルールや社会規範」とは法律、就業規則、企業倫理などです。 コンプライアンスの取り組みには、従業員による違反行為や不祥事などを防ぐために企業活動を適切に管理し、リスクマネジメントを徹底する目的があります。この目的を達成するためにコンプライアンス体制の整備、コンプライアンス部門の設置、コンプライアンス研修の実施などが必要になります。 コンプライアンス違反となる「パワハラ」とは? パワハラとは、「パワーハラスメント」の略語です。加害者が社会的に優位な立場を利用し、弱い立場にある者へ肉体的・精神的な苦痛を与えることを意味します。厚生労働省は以下の3要素を満たす行為をパワハラとして定義しています。 ①優越的な関係を背景とした言動 ②業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの ③労働者の就業環境が害されるもの 【出典】 厚生労働省 あかるい職場応援団|「ハラスメント基本情報」パワーハラスメントの定義 パワハラ防止に関連する法律 2019年5月に「労働施策総合推進法」が改正され、職場のパワハラ防止(通称:パワハラ防止法)が義務化されました。大企業は2020年6月1日から、中小企業は2022年4月1日から改正内容が施行され、パワハラ防止に向けて取り組むことが義務化されました。 労働施策総合推進法が改正された背景にあるのは、近年目立つようになってきたハラスメント問題の被害増加です。職場においていじめや嫌がらせなどパワハラに該当する被害を受けたという相談が相次いでいます。また、精神障害による労災補償の件数は年々増加傾向にある状況です。 厚生労働省の調査では、職場内の上下関係や人間関係による被害が多いことがわかっています。労働局へ寄せられるセクシャルハラスメント(セクハラ)やマタニティハラスメント(マタハラ)など、その他のハラスメントの相談件数も増加傾向です。 【出典】 厚生労働省 あかるい職場応援団|「ハラスメント基本情報」データで見るハラスメント 目次に戻る コンプライアンス担当者が理解すべきパワハラの類型 パワハラにはさまざまな種類があり、防止に取り組むためには種類に応じて対策することが重要です。以下では、職場で起こる代表的な類型について解説します。個別のケースのなかには、類型に該当しない例も存在します。 パワハラに関する相談窓口では、類型に当てはめることにこだわらず、幅広い違反事例へ柔軟に対応する必要があります。 身体的な攻撃 相手の身体に対して物理的な攻撃を与えるパワハラ行為です。仕事に関する指導や注意でも、業務上適正な範囲を超えるとパワハラに該当します。例として、叩く、殴る、蹴る、物を投げつける、胸ぐらを掴むなどは、明らかなパワハラ行為です。 精神的な攻撃 相手の人格や名誉を傷つける、暴言などで攻撃するパワハラ行為です。脅迫や侮辱なども精神的なパワハラに含まれます。大声で威圧的に罵倒する、ほかの従業員の前で執拗に叱責する、性的指向や性自認(性同一性)を侮辱するなどは、精神的な攻撃の代表例です。 人間関係からの切り離し 業務において特定の人間を集団から切り離すパワハラ行為です。物理的・精神的に孤立させる行為が該当します。代表例として別室に隔離する、集団で無視をするといった行為が挙げられます。 過大な要求 特定の人材に対して不相応な要求をするパワハラ行為です。要求を達成できなかった際に厳しく叱責する行為も含まれます。新人に対して非現実的な目標を課す、業務とは無関係な雑用を押し付けるといった行為が代表的です。 過小な要求 経験や能力に対して釣り合わない、程度の低い仕事を与えるパワハラ行為です。仕事を与えない嫌がらせもこちらに該当します。管理職に雑用だけを命じる、特定の人材に仕事を与えずに退職へ追い込むといった行為が挙げられます。 個の侵害 個人のプライバシーに過度に干渉するパワハラ行為です。私生活の監視、個人情報の暴露など、さまざまな行為が含まれます。職場外の人間関係に関する詮索、SNS上での接触なども個の侵害に該当する行為です。 目次に戻る コンプライアンス違反のパワハラ防止へ向けた対策 ここまでは、具体的なパワハラの類型について解説しました。以下では、実際にパワハラを防止するための具体的な対策の例をご紹介します。 自社の実態を調査する まずはコンプライアンス問題の発生状況を把握し、現状の職場環境の課題を発見する必要があります。方法としては、匿名での従業員アンケート、ストレスチェック、産業保健スタッフへのヒアリングなどが代表例です。多角的な調査を行うために、複数の手法で実施すると良いでしょう。 また、調査対象の母数が少ないと結果が偏ってしまうことがあります。調査する際は一定以上の回答数を確保し、信頼性を高めるよう努めましょう。 社内でルールや体制の周知を行う ハラスメント対策のルールや体制について、社員へ周知させましょう。そのために、就業規則におけるハラスメント防止の指針や措置、相談窓口の利用方法などについて社内で共有しておきます。 従業員は、パワハラをそこまで重く受け止めていないケースがあります。そのため、事業主がパワハラ防止を重要な課題と認識していることを積極的に発信していくことが重要です。 従業員を教育する 定期的にハラスメント防止研修を実施し、従業員による理解を深めることも重要な取り組みです。パワハラを防止する意識は、全ての従業員に求められます。そのため新入社員から管理職まで、全社員が研修を受講できると理想的です。 階層別に研修を実施する方法もあります。その場合、役職に応じて必要なコンプライアンスの意識を教育できるのがメリットです。eラーニングシステムを活用すると、受講の仕組みを整備しやすくなります。 目次に戻る パワハラ防止はすべての企業に求められるコンプライアンスの取り組み パワハラは重大なコンプライアンス違反です。パワハラ防止法が施行され、経営層や管理職の間ではコンプライアンスを徹底する意識が根付いてきています。しかし、従業員全員がその意識を共有することは容易ではありません。声掛けや注視をするだけではなく、コンプライアンスを教育するための仕組みが求められます。 社内でハラスメントに関する周知をする際は、「learningBOX ON」のハラスメント研修コンテンツをご活用ください。 「learningBOX ON」は、eラーニング作成・管理システムであるlearningBOXに、企業で必須となる研修コンテンツを簡単に追加することができるサービスです。自社で内製したコンテンツと組み合わせて、オリジナルの学習コースを簡単に設計することができます。 ハラスメント研修やコンプライアンス研修のコンテンツなどを無料で利用できますので、ぜひ社内研修にご活用ください。 ▼こちらもおすすめ!あわせて読みたい 目次に戻る
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テレワークするなら注意すべき!リモートハラスメントとは?その実態と対応策

近年ハラスメントによるトラブルは増加傾向にあり、労働者を守るための対策として2020年6月に大企業が対象の「労働施策総合推進法(通称:パワハラ防止法)」が施行されました。さらに2022年4月からは、中小企業にも防止措置が義務化されました。 この法律には罰則はありませんが、賠償責任を問われる可能性があり、ハラスメント行為は思っているよりもずっと身近な問題です。今回は、ハラスメントの中でも特にリモートハラスメントについて、具体的な事例や起こる背景、防止のためにできることをわかりやすく解説します。ぜひ参考にしてみてください。 目次 01リモートハラスメントとは? 02リモートハラスメントになってしまう可能性がある事例 パワハラ的要素 セクハラ的要素 モラハラ的要素 03リモートハラスメントはなぜ起こるのか? 理由1 自宅と職場との切り替えが難しい 理由2 部下の管理方法が分からない 04リモートハラスメントを防止するため企業と従業員がすべきこと 企業側 従業員側 05まとめ リモートハラスメントとは? リモートハラスメントはその名前からも分かる通り、近年になり問題視され始めたハラスメントです。それまであまり浸透していなかったリモートワークは、新型コロナウイルスのまん延防止対策として、急速に一般的なものとなりました。 在宅勤務が働き方の一つとして選択できることは、従業員にとっては大きなメリットです。感染症の予防はもちろん、通勤の負担軽減や介護・育児などとの両立、仕事へのモチベーション向上を感じた従業員は少なくないでしょう。 しかし、その反面、デメリットも見受けられます。それは社員間のコミュニケーションがとりづらいことや、人事評価の基準がまだ明確でないことなどです。 これらのデメリットにより起こるハラスメント行為が「リモハラ」とも呼ばれるリモートハラスメントです。どのような行為がリモートハラスメントに該当するのか、具体的に確認しましょう。 目次に戻る リモートハラスメントになってしまう可能性がある事例 リモートハラスメントは大きく3つのタイプに分けることができます。それぞれ具体的に確認してみましょう。 パワハラ的要素 在宅勤務では上司は部下の働く姿を見て確認することができません。その不安から発展しがちなのがパワハラ的要素のあるリモートハラスメントです。 Webカメラやマイクを常時ONにするように求める 過度に業務報告を求める 業務時間が終わっているのにも関わらず、仕事の指示を出す 残業申請を許可しない セクハラ的要素 リモートの環境では同僚や上司、部下の今まで知り得なかったプライベートな側面を目にすることがあります。そこから発した何気ない言葉がハラスメントに該当することがあります。発言した本人にそのつもりがなくとも相手が不快感や嫌悪感を感じれば、それはリモートハラスメントです。以下のような事例はセクハラ的要素のあるリモートハラスメントと言えるでしょう。 服装や体型、化粧などについて指摘する 業務外の連絡を求める しつようにオンライン飲み会に誘う 家族などの同居者についてしつこく聞く SNSでの個別のつながりを求める モラハラ的要素 業務に全く関係のないプライベートへの過度な介入はハラスメント行為です。以下のような事例はモラハラ的要素のあるリモートハラスメントです。 部屋の間取りや家具などのプライベート空間について言及する ペットや子どもの声が入ることなどを叱責する Web会議などで部下に対し高圧的・威圧的に接する 目次に戻る リモートハラスメントはなぜ起こるのか? このようなリモートハラスメントはなぜ起こるのでしょうか?リモートハラスメントは、リモートワーク特有のシチュエーションが誘発するハラスメントです。リモート環境で発生するハラスメント行為には大きく2つの理由があります。 理由1 自宅と職場との切り替えが難しい 自宅にいながら、オンラインで職場とつながるリモートワークはオンとオフの切り替えが難しく、ついつい公私混同しがちです。 また、リモートワーク中のふとしたときに部下のプライベートなどを垣間見ることもあり、「親しくなった」と勘違いをしてしまうこともよくあります。 リモートワークで仕事とプライベートの線引きがはっきりせず、相手との距離感を見誤ったままコミュニケーションをとると、ハラスメント行為に発展するケースがみられます。 理由2 部下の管理方法が分からない リモート環境では部下の行動や仕事の進捗状況が把握しづらく、さぼっているのではないかと不安になる方も少なくありません。 その結果、部下に対し過度な報告を求めたり、業務時間外にも連絡を取ったりしてしまうこともあります。この行為が行き過ぎると部下は大きなストレスを感じ、ハラスメント行為に発展してしまいます。 目次に戻る リモートハラスメントを防止するため企業と従業員がすべきこと では、リモートハラスメントを防止するためにできることは何でしょうか。企業側と従業員側の両方の側面から確認しましょう。 企業側 ハラスメントへの社員の知識を深める リモートハラスメントを含むハラスメント全般の防止には、全従業員を対象とした教育が重要です。どのような行為がハラスメントに該当するかを全従業員に浸透させることが、リモートハラスメントの抑制につながります。研修やeラーニング、ポスター掲示など、自社に適した方法を選択しましょう。 リモートワークに関する社内ルールをしっかり作成する 慣れないリモートワーク下では、上司も部下も不安になることが多々あります。その不安を解消するために、しっかりとした社内のルールを作成しましょう。例えば、業務の進捗を確認する適切な方法や頻度、オンライン上での連絡のやり取りの方法などをできる限り具体的にルール化し、社内のテレワークに関する枠組みをしっかりと確認しましょう。 また、オフィスワークでのマネジメントとリモートワークのマネジメントは、別のものと考える必要があります。リモートワークに適した人事評価の基準を新たに作成しましょう。 ハラスメント相談窓口を設置する ハラスメントに関する相談窓口を社内に設置することも有効です。相談窓口はリモートハラスメントを受けたかもしれないという従業員だけでなく、リモートハラスメントをしてしまったかもしれないという従業員にとっても安心できる場所となるでしょう。 このような場合、相談を受けた人事担当者はあくまで冷静かつ客観的に事実関係の確認に努めてください。社内に適切な窓口を設置することが難しく、協力体制がない場合は、外部の専門窓口を頼ることも一つの案でしょう。 従業員側 身だしなみをきちんとする リモートワークといえども、部屋着やノーメイクで勤務することはやめましょう。せめて、今すぐ外出できる服装やメイクをし、プライベートな側面を見せないよう注意してください。どうしても難しい場合はカメラをオフにすることも選択肢の一つです。 バーチャル背景を設定する Web会議などの場合はバーチャル背景を設定し、プライベートな部分が映らないようにしましょう。私生活を詮索されることを防げます。バーチャル背景が難しい場合は、洗濯物や寝具など生活感のあるものがカメラに映らないように注意しましょう。 目次に戻る まとめ ハラスメントは無意識のうちに行ってしまう可能性が高いものです。テレワークは一気に社会に浸透しましたが、まだ歴史が浅く、その中で発生するリモートハラスメントには注意が必要です。 リモートハラスメントの発生を防ぐためには正しい知識を持つことが大きなポイントです。中小企業にもパワハラ防止のための措置が義務付けられた今、社員に正しい知識を身に付ける機会を提供することは必須です。この機会にハラスメントに関する研修を検討してはいかがでしょうか? 社内でハラスメントに関する周知をする際は、「learningBOX ON」のハラスメント研修コンテンツをご活用ください。 「learningBOX ON」は、eラーニング作成・管理システムであるlearningBOXに、企業で必須となる研修コンテンツを簡単に追加することができるサービスです。自社で内製したコンテンツと組み合わせて、オリジナルの学習コースを簡単に設計することができます。 ハラスメント研修やコンプライアンス研修のコンテンツなどを無料で利用できますので、ぜひ社内研修にご活用ください。 ▼こちらもおすすめ!あわせて読みたい 目次に戻る
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職場における「ハラスメント」とは?ハラスメントの種類と具体的な対処法を解説

相手に対して嫌がらせや不利益を与える「ハラスメント」の中でもパワハラやセクハラは有名ですが、今ではハラスメントが多様化・複雑化しており、特に人事担当者の頭を悩ませています。 今回はハラスメントの種類に触れながら、具体的な対処方法を紹介していきます。企業で人事を担当している方は、ぜひ参考にしてみてください。 職場における「ハラスメント」とは? ハラスメントとは、人に対する嫌がらせやいじめといった迷惑行為を意味します。行為者に悪意があるかどうかは関係なく、相手が精神的に嫌な思いをすればハラスメントとなります。 厚生労働省の調査(令和元年度 個別労働紛争解決制度の施行状況)によると、「いじめ・嫌がらせ」に関する民事上の個別労働紛争の相談件数は8年連続トップです。現在、このように多くの企業でハラスメントによる問題が起こっています。 目次に戻る   代表的なハラスメントの種類 一言にハラスメントといっても、さまざまな種類があります。職場における代表的なハラスメントを見ていきましょう。   パワーハラスメント パワーハラスメント(パワハラ)は、職場の地位を利用して部下へ精神的・身体的苦痛を与える行為のことを指します。分かりやすく言えば職場内のいじめや嫌がらせであり、上司によっては指導と混同している場合があります。 とはいえ今では部下が上司に対して精神的・身体的苦痛を与える「逆パワハラ」も問題になっており、加害者の立場を問わないハラスメントになりつつあるのが実状です。 セクシュアルハラスメント セクシュアルハラスメント(セクハラ)とは、性的な言動や行動により就業環境を害したり、精神的苦痛を与えたりする行為を指します。性別問わず加害者にも被害者にもなり得る可能性があるもので、異性だけでなく同性に対するセクシュアルハラスメントも増えています。 またセクハラと似たものに、妊娠・出産した女性労働者に対して配慮のない言葉を浴びせるマタニティハラスメント(マタハラ)と呼ばれるものもあります。 モラルハラスメント モラルハラスメント(モラハラ)とは、発言や態度で相手の人格や尊厳を傷つけ、精神的・身体的苦痛を与える行為のことです。具体的には「相手の意見をわざと拒絶する」「不必要に人前で注意する」などがあります。モラルハラスメントは加害者意識が薄く物的な証拠が残りにくいため、周りで認知するのが難しいハラスメントの一種です。 ケアハラスメント ケアハラスメント(ケアハラ)とは、家族の介護などで思うように就業ができない人へ精神的苦痛を与える行為のことです。例えば上司の立場を利用し、介護で残業のできない社員に対して「わざと人事評価を下げる」「介護休暇を取り下げる」などがあります。 介護休業は労働者の権利として認められているため、ケアハラスメントは法律上も違法となり得るものです。 セカンドハラスメント セカンドハラスメント(セカハラ)は、パワーハラスメントやセクシュアルハラスメントを受けた人が別の上司や同僚から二次被害を受けることを指した言葉です。 このセカンドハラスメントを恐れ、ハラスメント被害を受けているのに周囲に相談できないというケースが発生しています。ハラスメントに対する意識が低く、風通しの悪い職場で起こりやすいのが特徴です。 リモートハラスメント リモートハラスメント(リモハラ、テレハラ)は、昨今のリモートワーク普及により増えてきたハラスメントの一つです。 リモートワーク中に起こるハラスメントであり、「Web会議中にプライベートなことに踏み込む」「オンライン飲み会を強要する」などが一例として挙げられます。距離感の見誤りやコミュニケーションの取りにくさから、意図せずにリモートハラスメントとなってしまう可能性もあります。 目次に戻る ハラスメントが起こる原因 職場のハラスメントはどのようにして発生するのでしょうか。4つの大きな理由を順に見ていきましょう。 理由1 個人の意識に差がある まずは、人により男女感覚の差や上下関係による思い込みなど、偏った考えがあることが理由としてあげられます。組織で働く以上、さまざまな考え方を持った社員がいます。ある人にとってはコミュニケーションの一環だと思えるような言動や行動であっても、ある人にとっては不快に感じることもあります。 個人の意識のズレは、主に大企業や人の多い部署などで起こりやすいものです。 理由2 職場環境が悪い 風通しの悪い職場でも、ハラスメントは起こりやすくなります。具体的に例をあげると、威圧的な上司がいる閉鎖的な環境やミスが許されない環境などがあるでしょう。支配的な空間は、ハラスメントの常態化を招く可能性が非常に高くなります。eeee 働く社員の意見がしっかり社内で共有・反映される職場でなければ、ハラスメント問題を解決するのは難しいでしょう。 理由3 コミュニケーションの希薄化 コロナ禍でオンラインやツールによるコミュニケーションが増えたことも、ハラスメントが起こる原因の一つです。対面でのコミュニケーションが減りSNSが普及した今、社員同士で意思疎通を図るのが難しくなっています。 コミュニケーションが不足することで十分な信頼関係を築くことができず、お互いの思い違いなどからハラスメントに繋がってしまうこともあるかもしれません。適度なコミュニケーションは、ハラスメントの防止にもなるでしょう。 理由4 ハラスメントに対する意識の低さ そもそも日本では、ハラスメントに対する意識が著しく低い傾向にあります。厚生労働省の調査(令和2年度 職場のハラスメントに関する実態調査報告書)では、過去3年間のハラスメント相談件数は、セクハラを除き件数が減少していないと公表しています。 ハラスメント予防に取り組む企業は依然少なく、管理職に就く社員の意識の低さが目立っています。 目次に戻る ハラスメントによる企業への悪影響とは ハラスメントは企業が優先的に解決すべき課題の一つです。企業へどのような悪影響を及ぼすのか、具体的に見ていきましょう。 社員のモチベーション低下 まずハラスメントがもたらす悪影響は、社員のモチベーション低下です。ハラスメントが横行する職場では良好な人間関係が築けず、モチベーションを大きく損ねてしまいます。ハラスメントを受ける被害者はもちろん、その現場を目の当たりにする社員にとっても悪影響を及ぼしかねません。 モチベーションが下がると業務上の効率や生産性が著しく低下し、ひいては企業の業績にも悪影響を及ぼします。 離職率の上昇 ハラスメントを受けた社員が退職してしまい、離職率の上昇につながります。厚生労働省の調査(令和2年度 職場のハラスメントに関する実態調査報告書)によれば、「過去3年間にパワハラ/セクハラ/顧客等からの著しい迷惑行為を受けた者」の行動として「会社を退職した」という人は全体の約10%います。 企業は従業員を雇用するにあたって、職場環境配慮義務を負っています。そのため離職率上昇だけでなく、最悪の場合はハラスメントを受けた社員から訴えられて法的責任を課される可能性もゼロではありません。 企業のイメージダウン 自殺や訴訟などでハラスメント問題が浮き彫りになれば、企業のイメージダウンにつながります。社会的信用や職場の安定性も失われ、取引先との関係が切れてしまうこともあるでしょう。 特に現在は、働く人の多様性を認めるSDGsの時代です。SDGs(Sustainable Development Goals)とは、2015年の国連サミットで採択された、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。ハラスメントはSDGsの目標である「ジェンダー平等を実現しよう」「平和と公正をすべての人に」などとは反する行為であり、世間からも淘汰されていくでしょう。 【参考】 SDGsとは? | JAPAN SDGs Action Platform | 外務省 目次に戻る ハラスメントの対処法 2020年6月にパワハラ防止関連法が施行され、2022年4月に改正されました。中小企業も対象で完全義務化になったこともあり、社会の関心や意識が高まっています。 次は具体的なハラスメントの対処法を見ていきましょう。 ハラスメントに対する啓発と周知徹底 企業が率先して行うべきは、ハラスメントに対する啓発と周知徹底です。具体的な手段としては研修を実施する、規定や規則を設けるなどがあります。 研修を実施する場合は、できる限り専門家を招きハラスメントの基礎知識や対策を周知するように努めましょう。講師を呼べない場合は、教材や動画によるセミナーも効果的です。 規定や規則を設けるときは、懲戒解雇や減給など具体的な処罰を就業規則に盛り込むようにしましょう。 相談窓口の設置 相談員を手配し、社内でハラスメントに関する相談窓口を設置しましょう。設置の際は対面による面談のほかメールや電話、社内イントラネットなどを活用し相談者のプライバシーを確保することが大切です。 社員が気軽に相談できるよう、人事部門以外に労働組合や社内カウンセラーなどの相談窓口を設けても良いでしょう。社内が難しいのであれば、総合労働相談コーナーやハローワークなど外部の相談窓口へ案内することもできます。 ハラスメント事後も適切に対処を どれだけハラスメント対策しても、問題が起こってしまうこともあります。その際はうやむやにせず、迅速かつ適正な対処が必要です。まずは事実関係の確認や、被害者・加害者への対応をしっかりと行いましょう。ハラスメントの行為者に対しては、就業規則に基づいた措置を取らなければいけません。 一方、ハラスメントを受けた社員へは、本人の意向を尊重しながら異動や休職といった選択肢を提案しましょう。加えてハラスメントが再び起こらないよう、ハラスメント防止に努めることも大切です。 目次に戻る まとめ 今回はハラスメントの種類に触れながら企業に与える悪影響、企業が取るべき対処法などを紹介しました。企業は日ごろからハラスメントが起こらないような就業環境をつくり、発生した場合は早期解決が大切です。 社内でハラスメントに関する周知をする際は、「learningBOX ON」のハラスメント研修コンテンツをご活用ください。 「learningBOX ON」は、eラーニング作成・管理システムであるlearningBOXに、企業で必須となる研修コンテンツを簡単に追加することができるサービスです。自社で内製したコンテンツと組み合わせて、オリジナルの学習コースを簡単に設計することができます。 ハラスメント研修やコンプライアンス研修のコンテンツなどを無料で利用できますので、ぜひ社内研修にご活用ください。    ▼こちらもおすすめ!あわせて読みたい 目次に戻る
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