人材育成

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テレワーク環境の研修でよくある課題と対処法、運用効果を高めるコツ

ニューノーマル時代の働き方として、多くの企業がテレワークを実施しています。従来のオフィスへ出社する働き方とは仕事の進め方が変化しただけでなく、研修の形式も大きく変化しました。テレワークに併せて、研修もオンラインで実施する動きが広まりつつあります。 こうしたテレワーク中のオンライン研修には、集合研修とは異なるどのような特徴があるのでしょうか。 本記事では、オンライン研修でよくある課題と対処法、研修の運用効果を高めるポイントを解説していきます。 テレワークに対応できるオンライン研修とは テレワークでは時間や場所に縛られない働き方ができる反面、従来の研修のように社員を同じ会場に集めるのが難しくなります。そのような場合は、オンライン研修を導入すれば テレワークの環境でも研修を実施しやすくなるでしょう。 オンライン研修とは、Web会議システムなどを通じて受講する研修のことです。学習者は、パソコンやスマートフォン、タブレット端末などの機器を利用して学びます。こうしたオンライン研修は「eラーニング研修」とも呼ばれます。 オンライン研修を実施する際は、対面で行う従来の集合研修との違いを把握し、テレワークならではのデメリットをカバーすることが重要です。 目次に戻る テレワークに対応できるオンライン研修の種類 テレワークに対応可能なオンライン研修には、主に「ライブ配信型」と「オンデマンド配信型」の2種類があります。ここではそれぞれの研修方法の特徴を解説します。 ライブ配信型の研修 ライブ配信型の研修は、リアルタイムで研修を開催するのが特徴です。Web会議システムなどを利用して講義を行い、学習者は各自オンラインで参加します。リアルタイム開催のため、まるで集合研修のような臨場感があります。 指導者と受講生は相互にやり取りができるので、その場で分からないことがあれば質疑応答を行うことが可能です。また、指導者が学習者に指示して発言させるなど、対面と同様の講義もできます。オンデマンド配信型と比べると、指導者と学習者の間でコミュニケーションが取りやすいといえるでしょう。 ライブ配信型の研修では、学習者が理解できていない部分をその場でフォローしやすいのがメリットです。ただし、通信環境によるトラブルで映像や音声が乱れると、受講に支障をきたす恐れがあります。また、学習者は全員が同じ時間に参加する必要があるため、自分のペースで学ぶのには適していません。 オンデマンド配信型の研修 オンデマンド配信型の研修は、あらかじめ用意されたコンテンツを活用するのが特徴です。学習者はオンラインで共有した研修コンテンツを使って学びます。録画された講義の動画を視聴したり、配布された研修資料を閲覧したり、多様な学び方が可能です。 オンデマンド配信型の研修は、学習者が自分のペースで研修を受けられます。また、配信する研修コンテンツは事前に準備できるため、リアルタイムで開催するライブ配信型と比べて、運営側の準備の負担も抑えやすいでしょう。通信環境によるトラブルで大きな影響を受ける心配もありません。 運営の負担を抑えながらも、安定したクオリティの研修を提供できるのがメリットです。ただし、学習者のアウトプットを前提としていない研修設計の場合は、研修中に学習者の反応を把握しにくいのが難点です。受講後にフィードバックを実施するなど、研修の効果を高めるための工夫が求められます。 目次に戻る テレワーク中のオンライン研修でよくある課題と対処法 オンライン研修では、従来の集合研修とは異なる課題に直面する可能性があります。テレワーク中に開催する場合は、よくある課題を把握し、解決へ向けて対処法を押さえておきましょう。 学習者の主体性が生まれにくい オンライン研修は従来の集合研修に比べて、表情や身振り手振りといった非言語のコミュニケーションがとりにくい傾向があります。そのため従来の研修よりも質問や意見を出すハードルが上がり、学習者が不安を感じて受け身になってしまうことも珍しくありません。 こうした課題に備えて、テレワーク中の研修では、参加人数をある程度少なくすることも必要だといえます。また、研修プログラムに少人数のグループワークを組み込むなど、学習者の主体的な参加を促す工夫を行うと良いでしょう。 予期せぬトラブルが発生しやすい オンライン研修中は、インターネット環境のトラブルが起こる可能性があります。トラブルによっては速やかに原因を特定するのが難しく、解決できない場合もあるでしょう。よくあるトラブルとして、以下の例が挙げられます。 音声にノイズが入る 画面シェアされた資料が見えにくい 途中で回線が切れてしまう 予期せぬトラブルが発生した際に備えて、早期に対処できる体制を整えておくことが重要です。具体的には、進行とアシスタントの役割を分ける、トラブル対処法のマニュアルを用意しておくなどの対策を講じましょう。 学習者が集中力を維持しにくい テレワークでの研修中は、学習者が集中し続けるための適度な緊張感を持ちにくい傾向にあります。指導者から直接目の届く場所に学習者がいないためです。また、対面の研修と比べ、質疑応答やグループワークなどのアクションが限定的になることも理由の一つだといえます。 研修に適度な緊張感を持たせるには、集中して取り組む必要性を高めるためのルールや仕組みを設けると良いでしょう。例えば、研修内容を確認するチェックテストを実施して、学習者の理解度を評価する方法が挙げられます。 目次に戻る テレワーク中のオンライン研修の効果を高めるポイント オンライン研修を提供する企業側は、効果的に実施するために、以下の取り組みをご検討ください。最後に、研修の効果を高めるポイントを解説します。 インターネットの通信環境を整える テレワークでの研修をスムーズに進めるには、安定した通信環境が欠かせません。ただし、参加者全員が一切トラブルを起こさない完璧な環境を保つのは難しいでしょう。そのため、トラブルを最小限に抑えるための企業側の準備を徹底できると理想的です。 例えば、オンライン研修のトラブルの原因になりやすいパソコンやWeb会議システムの環境設定をチェックするリストを作成し、参加者に確認してもらうことなどの対策が挙げられます。また、エラーが起きにくい管理システムを構築・選定することも大切です。 一方通行ではないコミュニケーションを心掛ける オンライン研修では、指導者や学習者の交流を促し適度な緊張感を保つためにも、双方向でのコミュニケーションを取り入れることが重要です。学習者は基本的に映像付きで出席させて、顔が見える状態でやりとりを行います。互いに顔を見せ合うことで、対面のように自然なコミュニケーションがとりやすくなるでしょう。 また、指導者の問いかけに対して学習者に何らかのアクションを促すことも有効です。その際は、Web会議システムに搭載されたチャット機能やリアクション機能などを活用すると、各自の反応を確認できます。「理解できました!」「なるほど!」といった簡単なコメントが投稿されるだけでも、その場の盛り上がりを実感しやすくなります。 オンライン研修に適した学習管理システムを導入する オンライン研修に適した学習管理システムの導入も検討しましょう。専用の管理システムを活用すれば、研修コンテンツの作成から学習者の成績管理まで、人事担当者の業務がスムーズになります。 学習管理システムには、研修資料を配布する機能や、学習者ごとの進捗状況を確認する機能などが搭載されています。機能を利用してチェックテストを実施すれば、学習管理を強化する際にも役立つでしょう。学習者がモチベーションを維持しやすい環境を整えやすくなります。 目次に戻る テレワーク中も効果的なオンライン研修を実施しましょう 今回は、テレワークに対応可能なオンライン研修の特徴や、よくある課題と対処法、研修効果を高めるポイントまでお伝えしました。 オンライン研修では、学習者が主体性や緊張感を持ちにくい点が大きな課題だといえます。研修を実施する際は、双方向でのコミュニケーションを意識的に取り入れたり、学習管理を徹底したりすることで、モチベーションの維持につなげられます。 オンライン研修のための学習管理システムをお探しの方には「learningBOX」がおすすめです。learningBOXは教材の作成や配布、採点、学習履歴の管理など、オンライン研修の実施に必要な機能がひと通り揃った学習管理システムです。 また「learningBOX ON」には、企業で必須となる研修コンテンツが複数用意されています。無料で使える情報セキュリティ研修やコンプライアンス研修などもあり、自社で内製したコンテンツと組み合わせることで、オリジナルの研修プログラムを簡単に設計することができます。 10アカウントまでなら無期限・無料でほぼすべての機能がご利用いただけるフリープランも用意していますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。    ▼こちらもおすすめ!あわせて読みたい 目次に戻る
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ウェルビーイングとは?注目される理由と促進する効果、取り組み例

社員が健康で幸福に働くためには、企業側の取り組みが欠かせません。近年では新型コロナウイルス感染症の影響もあり、社員の働き方や企業のあり方が見直されています。そのような中で注目されている考え方が「ウェルビーイング」です。 今回はウェルビーイングとはどのような考えを意味し、なぜ企業に注目されているのかを解説するとともに、ウェルビーイングを促進する取り組みにも触れていきます。人事・総務部門のご担当者様はぜひお役立てください。 ウェルビーイングとは? 初めに、ウェルビーイングという言葉の意味や定義、似ている用語との違いを解説します。また、近年ウェルビーイングが社会で重視されている理由にも触れます。まずは基本から確認してみましょう。 ウェルビーイングの意味と定義 ウェルビーイングは、直訳で「幸福」や「健康」を意味します。厚生労働省によって「個人の権利や自己実現が保障され、身体的、精神的、社会的に良好な状態にあることを意味する概念」と定義されている言葉です。 【出典】 「雇用政策研究会報告書 概要(案)」(厚生労働省) また、世界保健機関(WHO)の設立の際に考案された以下の憲章で、はじめて言及されました。 「Health is a state of complete physical, mental and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity.」(健康とは、病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます。) 【出典】 「世界保健機関(WHO)憲章とは」(公益社団法人 日本WHO協会) ウェルビーイングは、WHOをはじめとした世界の機関でも重視されており、日本のビジネスシーンに限らずグローバルに注目されている概念です。 ウェルビーイングと健康経営の意味の違い 「健康経営」は、経済産業省によって「従業員等の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践すること」と定義されています。 健康経営はウェルビーイングと混同して使われることも少なくありません。両者の違いは、概念であるか、具体的な手法であるかです。ウェルビーイングは概念であり、健康経営は実現するための手法である点が違いだといえます。 ウェルビーイングを追求する経営は「ウェルビーイング経営」と呼ばれます。ウェルビーイング経営と健康経営は、追及する健康の範囲に違いがあります。ウェルビーイング経営とは、社会的な健康を含めた広範囲の健康を追求する経営です。それに対して健康経営は、主に心身の健康を追求する経営とされています。 【出典】 「健康経営」(経済産業省) ウェルビーイングが社会で重要になっている理由 働き方改革の強化 働き方改革の実現には、ウェルビーイングに含まれる社会的な充足が欠かせません。その理由は、働き方改革の目標のひとつに「働く人、一人ひとりがより良い将来の展望を持てるようにすること」があるためです。働き方改革に取り組む企業は、ウェルビーイングの考え方も理解しておくと良いでしょう。 SDGsの推進 SDGs(持続可能な開発目標)とは、2015年に国連サミットで採択された国際目標のことです。このSDGsの目標のひとつに「すべての人に健康と福祉を」という内容が含まれています。日本国内に留まらず、国際目標であるSDGsにおいてもウェルビーイングの向上が求められ、世界的に注目されています。 ダイバーシティの浸透 ダイバーシティには、性別や国籍、性格や価値観、障害の有無や働き方などの要素があります。近年は、多様な価値観やバックグラウンドを持った人が協働する機会が増えています。その理由として挙げられるのは、日本企業の海外進出や、国内の外国人労働者増加などです。多様性を尊重する経営方針や取り組みが重要となっています。 目次に戻る 企業がウェルビーイングに取り組むメリット・効果 企業がウェルビーイングに取り組むと、次のようなメリットや効果が期待できます。ぜひ積極的な取り組みをご検討ください。 社員の充足感が向上しやすくなる ウェルビーイングが向上すると、社員が自分の人生における意義を見出しやすくなります。幸福度が上がり、仕事に対するやりがいを感じられるようになれば、モチベーションを高める効果が期待できるでしょう。社員の主体性が高まり、生産性やパフォーマンスが向上することで、企業の業績に良い影響をもたらす可能性があります。 人材の定着につながる効果を期待できる ウェルビーイングにより社員の心身が安定すると、離職の要因を未然に防ぎやすくなります。ウェルネスな働き方が社内に広まれば、職場における人間関係が円滑になるといった持続的な効果が期待できます。従業員の離職にともなう採用コストや、新人の教育コストなどを抑えられるのは、企業にとってメリットといえるでしょう。 目次に戻る ウェルビーイングを促進するための取り組みの例 自社のウェルビーイングを促進するには、どういった施策に取り組むべきでしょうか。最後に、ウェルビーイングへの取り組み方や、実現へ向けた具体的な施策をご紹介します。 社員のコミュニケーションを促進する 社員同士のコミュニケーションが円滑になると、ウェルビーイングが向上しやすくなります。その理由は、人間関係や仕事の悩みが解消されやすくなるためです。 コミュニケーション促進の具体的な施策には「サンクスカード制度」などが挙げられます。サンクスカード制度とは、社員同士で感謝の言葉を紙やデジタル上のカードに書いて伝え合う制度のことです。個人で手紙を渡したり、代表者がまとめて掲示板に貼ったりする方法を用いることもあります。 研修によって必要な知識の習得を図る 社内にウェルビーイングを周知するには、網羅的な知識のインプットや、実践演習などが含まれる研修を実施するのが有効です。社員がウェルビーイングに関して学びを深める機会を提供できます。 研修内容としては、「ハラスメント研修」や「ダイバーシティ研修」などを実施すると効果が期待できるでしょう。特定のテーマについて学ぶ研修は、学習内容を深掘りしやすい点が長所です。社内でコンテンツを用意するコストを省くために、外部サービスを利用する方法もご検討ください。 労働条件や職場環境を改善する ウェルビーイングへの取り組みでは、社員が働きやすい環境を整えることも重要です。既存の制度を見直して改善したり、新たな制度を取り入れたりすると、柔軟な働き方ができる可能性があります。 例えば、福利厚生の充実化をはかると、満足度の向上が期待できます。食事補助や、託児所・保育所の設置、テレワーク補助金の支給などの取り組みも有効です。 目次に戻る ウェルビーイングで社員が幸せに働ける企業を目指して 世界的に注目される「ウェルビーイング」について解説しました。社員の幸福や健康を考えて、ウェルビーイングの促進に取り組むことで、企業側にもさまざまなメリットや効果がもたらされます。ウェルビーイングについて詳しく知らない社員が多い場合には、研修によって必要な知識の習得をサポートすると良いでしょう。 ウェルビーイングについて周知するならeラーニングシステムの「learningBOX」がおすすめです。learningBOXは、コンテンツの作成・配信や受講者の管理など社内教育に不可欠な機能が備わっているeラーニングシステムです。研修の内容に沿ったコースの設計、社員の習熟度を確認するテストも簡単に実施できます。シンプルな操作性とリーズナブルな価格が好評で、多くの企業の社内研修にも採用いただいています。 10アカウントまでなら無期限・無料でほぼすべての機能がご利用いただけるフリープランも用意していますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。    ▼こちらもおすすめ!あわせて読みたい 目次に戻る
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新入社員研修の4つの目的│効果を高める目的設定や計画のポイント

新入社員研修とは、働く上での心構えや知識、スキルの習得を促すための指導や教育を行う研修のことです。一般的に、新卒採用などで初めて会社に就職した新卒社員を対象に実施します。そのため、即戦力として採用される中途社員の研修とは、目的が大きく異なる点に留意しましょう。 本記事では、新入社員研修に携わる研修担当者様へ向けて、研修を実施する目的を解説します。また、研修効果を高めるために、目的設定や計画のポイントまでお伝えしますので、ぜひ参考にしてみてください。 新入社員研修(新人研修)を実施する4つの目的 新入社員研修の実施には、主に以下の4つの目的があります。なぜ新卒採用後に研修を受講させる必要があるのか、新入社員研修の役割を改めて確認してみましょう。 社会人としての意識改革 入社直後に実施する新入社員研修には、学生と社会人の違いを理解し、社会人である自覚や責任を持ってもらう意味合いがあります。 この段階の新入社員には、まだ社会人として仕事をした経験がないことから、学生気分が残っている場合も少なくありません。学生時代とは異なる環境に素早く適応し、着実に業務を遂行してもらうためにも、研修による意識改革が必要だといえます。 仕事では、単なる個人の好き嫌いにかかわらず、自分の業務や職場で関わる人たちと長く向き合い続ける自覚を持ってもらうことが大切です。 基本的なビジネスマナーやビジネススキルの習得 新入社員研修は、基本のあいさつ・言葉遣い・電話対応をはじめとした、業務遂行に欠かせないビジネスマナーを習得させる場です。また、報連相やプレゼンテーションの仕方など、基礎的なビジネススキルを身に付けさせる大切な機会でもあります。 職種によっては、専門的な知識や技術の獲得を目的に研修を実施する必要があるでしょう。例えば、開発職はネットワークやセキュリティの座学研修、営業職はテレアポや飛び込み営業のロールプレイング研修といった形で、職種により適した研修方法が異なります。 企業ルールや社風の理解促進 新入社員がスムーズに企業の一員としてなじむには、社内で設定された独自のルール、組織に特有の雰囲気や企業理念への理解を深めることが重要となります。入社前に把握しにくい企業ルールや社風は、新入社員研修を通して理解度を高められるのが理想です。 企業ルールを守ることは、勤務中の身だしなみから社内手続きの進め方に至るまで、組織の円滑な運営において欠かせません。また、自社の社風を知ることで、同じ組織で働いている意識が生まれ、社員同士の結びつきが強まります。 同期や上司とのコミュニケーション促進 新入社員同士が同じ研修の場で学ぶことでコミュニケーションが促され、同期間の連携が強まります。共に学ぶ仲間がいるとモチベーションが高まり、成長意欲が生じやすい点が大きなメリットです。このように研修期間に構築された人間関係は、研修後も長続きして、互いに仕事の相談やノウハウの共有ができる関係性へと発展する可能性もあるでしょう。 また、新入社員研修で管理職や先輩社員によるサポートの機会を設けると、職場での気軽な対話が促され、配属先でも仕事の悩みを早期にフォローしやすくなります。 目次に戻る 新入社員研修の目的を明確にすることが重要な理由 新入社員研修をより効果的に行うためには、まず実施する目的を社内で明確にすることが重要です。ここでは、準備段階で研修の目的を明確化するべき理由を解説します。 無駄のない適切な研修プログラムを組みやすくなる 新入社員研修を実施する際、具体的で明瞭な目的が設定されていれば、人事部門では過不足のない研修内容を用意しやすくなります。自社の目的に沿わない研修に無駄な時間や費用をかけるリスクを未然に防ぐ効果も期待できるでしょう。目的に応じて前年度の研修カリキュラムを見直し、改善により研修効果をさらに高めることも可能です。 受講する新入社員のモチベーション向上につながりやすい 企業側が新入社員研修の目的を事前に共有すると、なぜ研修に取り組む必要があるのか、新入社員が納得した上で参加できます。受講後にどのような成長を期待するか、目的に沿った目標設定を行うことで、モチベーションアップにもつながります。身に付けるべき知識や技術など、具体的な目標を明らかにして研修へ参加させましょう。 目次に戻る 新入社員研修の目的や計画を決める際のポイント 新入社員研修の目的や計画を決める際は、以下のポイントを押さえておきましょう。最後に、新入社員研修を内製化する企業に必要な考え方をご紹介します。 効果検証と改善を計画に組み込む 新入社員研修は、実施すること自体が目的ではありません。研修で学んだ内容を、新入社員が現場の業務で実践・応用できるようになることが重要です。 そのためにも、新入社員に研修の目標や成果を振り返る定期レポートを提出させたり、上司に成果のチェックを依頼したりする施策が有効です。これらの取り組みは、次回以降の研修内容をブラッシュアップする効果検証と改善のプロセスでも役立ちます。 過去の新入社員研修の成果や課題を分析する 現状の新入社員研修を改善するには、前年度に研修を受けた社員を対象にしたアンケートや、ヒアリングによる調査を実施するようおすすめします。 設問では「研修内容を生かして成果につながった行動の事例」「研修を受けて感じた不満や改善点」「研修内で役に立ったこと・役に立たなかったこと」などを質問すると良いでしょう。回答内容から前年度の成果や課題を分析し、次回に反映させやすくなります。 インプットだけでなくアウトプットの場を用意する 新入社員研修での学びを実務で生かすには、学習した内容をどのような場面で活用するのか、研修中に具体的にイメージさせるのがコツです。あらかじめ活用の場面を例示したり、実践的な場面を想定したグループワークやロールプレイングを取り入れたりすると良いでしょう。 また、座学では講師が指名して回答させると適度な緊張感が保たれ、一人ひとりが積極的な参加の姿勢を実感しやすくなります。 目次に戻る 新入社員研修の目的を押さえて成功へ導きましょう 新入社員研修(新人研修)の目的や重要性に加えて、目的や計画を決めるポイントまで解説しました。 新入社員研修には、社会人としての意識改革を行い、基本のマナーやスキルを身に付けさせる目的があります。また、自社への理解を深め、社内のコミュニケーションを促すことも、入社したばかりの時期には重要だといえます。研修を実施する目的を押さえて、新入社員の早期戦力化を目指し、人材育成を成功へと導きましょう。 新入社員研修には「KaWaL×learningBOX」のビジネススキルに特化した研修コンテンツがおすすめです。人材育成のプロである株式会社チェンジとコラボし、“楽しく学び、仕事で使える”研修動画コンテンツを豊富にご用意しております。 無料で使えるお試しコンテンツもご利用できますので、より効率的・高品質な新入社員研修をお探しの方は、まずはお気軽にお問い合わせください。     ▼こちらもおすすめ!あわせて読みたい    目次に戻る
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カッツモデルとは?3つの活用方法と注意点、研修テーマの具体例

企業の人材育成では、立場の変化に応じて適切なスキルを身に付けられるのが理想的です。特に管理職になると、自身の能力はもちろん、部下やチームメンバーを指導して成果を上げるスキルが求められます。そこで活用できるのが「カッツモデル」と呼ばれるフレームワークです。 今回は、カッツモデルの概要や活用方法、注意点を解説します。階層ごとに実施しやすい研修テーマの例にも触れますので、カッツモデルを活用した人材育成計画の立案にお役立てください。 カッツモデルの基礎知識 カッツモデルは、管理者層を中心とした人材の育成や人事評価に活用されるフレームワークです。ここでは、カッツモデルの意味や構成要素を解説します。 カッツモデルとは カッツモデルとは、マネジメント層に必要とされる能力を階層別・スキル別に分類し、明示した理論のことです。フレームワークでは、管理職を「ロワーマネジメント」「ミドルマネジメント」「トップマネジメント」の3階層に分けて考えます。また、必要なビジネススキルは「テクニカルスキル」「ヒューマンスキル」「コンセプチュアルスキル」の3つに分けられます。 1950年代にアメリカの経営学者、ロバート・L・カッツ氏によって提唱されたフレームワークで、人材育成や組織開発などの指針として活用され続けています。 カッツモデルを構成する3つの階層 トップマネジメント トップマネジメントには、最高経営責任者(CEO)・最高執行責任者(COO)・会長・社長・副社長などの経営陣が該当します。経営方針や戦略の決定に関わる立場のため、現場で具体的な指示をする機会が少ないのが特徴です。 ミドルマネジメント ミドルマネジメントには、部長・課長・エリアマネージャー・支店長などの役職が当てはまります。トップマネジメントの決定を理解した上でロワーマネジメントへ伝え、業務の遂行を促す役割が求められます。 ロワーマネジメント ロワーマネジメントには、係長・主任・チーフなど現場の監督者が該当します。ミドルマネジメントからの指示をもとにメンバーを指導し、現場で業務に携わる立場です。役職のない一般社員であっても、プロジェクトリーダーなどを任された場合は、ロワーマネジメントとして扱われます。 カッツモデルを構成する3つのスキル テクニカルスキル テクニカルスキルとは、特定の業務を遂行するための専門的な知識や技術のことです。業務遂行能力とも呼ばれ、PCの操作スキル・簿記や語学などの資格・商品知識やサービスの提案力などが該当します。他2つのスキルに比べて、現場に即したスキルを指すことが多い傾向にあります。 ヒューマンスキル ヒューマンスキルは、対人関係能力のことです。上司・部下など職場内での人間関係だけでなく、顧客や消費者など仕事で関わるあらゆる相手との良好な関係を築くための能力を表します。リーダーシップ・コミュニケーション力・プレゼン力・ヒアリング力などの要素で構成されます。 コンセプチュアルスキル コンセプチュアルスキルとは、概念化力とも表現され、物事の本質を理解して適切な判断を下すためのスキルです。組織運営で発生する問題や市場の変化など、対応すべきあらゆる事象について客観的に分析し、効果的なアプローチ方法を見つけ出す能力だといえます。コンセプチュアルスキルの高い人材は、以下のような能力を身に付けています。 ロジカルシンキング(論理的思考) ラテラルシンキング(水平思考) クリティカルシンキング(批判的思考) 多面的視野 知的好奇心 探究心 応用力 柔軟性 受容性 など 目次に戻る カッツモデルを活用した人材育成の方法 次は、カッツモデルを活用した人材育成のポイントをご紹介します。カッツモデルの考え方をスキル獲得や管理職向けの研修手法に反映させ、人材の成長を促進させましょう。 各階層に求める能力マップを作成する まずは、階層や役職ごとに求める能力マップを作成しましょう。社員が自分に不足している能力や、さらに向上させるべき能力を自覚しやすくなる点がメリットです。人事考課の目標設定や評価の際に活用できます。 3つのスキルを獲得できる研修を用意する <カッツモデルによる研修テーマの例> テクニカル ヒューマン コンセプチュアル トップマネジメント(経営者層) ・ 事業戦略構想 ・ 事業計画策定 ・ 財務管理 ・ リスクマネジメント ・ 高度なネゴシエーション ・ 組織開発 ミドルマネジメント(幹部層/管理職層) ・ 決算書などの数字分析 ・ 市場分析 ・リーダーシップ ・ ティーチング ・ コーチング ・ クリティカルシンキング ・ 課題発見力 ・ 企画力 ロワーマネジメント(リーダー/監督層) ・ パソコンスキル ・ ビジネスメール ・ コミュニケーション力 ・ 傾聴力 ・ フォロワーシップ ・ ハラスメント ・ ロジカルシンキング テクニカルスキルの獲得に適した研修 テクニカルスキルの習得には、現場の実務と並行して教育するOJT研修が向いている場合が多い傾向にあります。専門スキルは体系的に学ぶよりも、実践経験が重要になりやすいためです。経験豊富な社員のもとで直接指導を受けられる環境を整えましょう。 ヒューマンスキルの獲得に適した研修 ヒューマンスキルは、OJT研修と集合研修の両方で獲得しやすいのが特徴です。OJT研修の場合、営業職であれば営業経験の豊富なメンバーと同じ現場に立つことで、交渉力やプレゼン力など対人の折衝力を見て学ぶ機会になります。 また、集合研修ではロールプレイングを交えることで、実践イメージを醸成しやすくなります。外部の専門会社が提供する研修プログラムを活用するのもおすすめです。 コンセプチュアルスキルの獲得に適した研修 コンセプチュアルスキルは、集合研修で獲得しやすい能力といえます。ロジカルシンキングやクリティカルシンキングなどの抽象度の高いテーマは、順序立てながら丁寧に学ぶほうが理解しやすい場合が多いためです。集合研修であれば、グループワークを通じた実践練習も行いやすいでしょう。 3つの階層別に研修を企画する トップマネジメントに適した研修 トップマネジメント向けの研修では、経営力の向上が重視されます。具体的には、事業戦略構想や財務管理、リスクマネジメント、ネゴシエーション、組織開発などに関する研修が役立ちます。外部機関が実施する研修に参加することで、他社の経営層との人的ネットワークを構築できる点もメリットです。 ミドルマネジメントに適した研修 ミドルマネジメントには、リーダーシップ研修やコーチング研修、クリティカルシンキング研修を実施するのが良いでしょう。ミドルマネジメントは、上層部の意向を正しく把握し、部下へ伝えた上で指揮をとる必要があるためです。 また、業務を円滑に遂行するには、自社商品の理解を深めることはもちろん、市場分析能力や決算書などの数字分析スキルも求められます。 ロワーマネジメントに適した研修 ロワーマネジメント向けの研修の例としては、PCスキルやビジネス文書の作成能力、ロジカルシンキングなど、基礎的なビジネススキルを獲得する研修が挙げられます。他2つの階層と比較して、ロワーマネジメントは現場で仕事をする機会が多いためです。 また、チームの監督者としての立場を考慮すると、コンプライアンスやハラスメント研修、コミュニケーション研修なども受講するのが良いでしょう。 目次に戻る カッツモデルを活用する際の注意点 カッツモデルを活用する際は、各階層に求められるスキルを限定的に捉え過ぎないよう注意しましょう。カッツモデルに対して社員が誤った解釈をしているリスクを想定し、定期的に周知することが大切です。 すべてのスキルをOJT研修や集合型研修で身に付けるのが難しい場合は、eラーニングの活用をおすすめします。個人の能力に応じて必要な講座を受講できるため、業務が忙しくて集合型研修を開催する時間がない場合や、研修内容に適した指導役がいないケースに適しています。 目次に戻る カッツモデルの考え方を導入して組織力の底上げに生かそう 今回は、カッツモデルの基礎知識や人材育成への活用方法、注意点をお伝えしました。カッツモデルの考え方は、管理職だけでなく組織に属するあらゆる人材の育成に役立てることが可能です。立場や役職ごとに重視するべきスキルを明確にし、組織力の向上に生かしましょう。 カッツモデルを活用した研修をeラーニングで実施するなら「learningBOX」がおすすめです。learningBOXは、コンテンツの作成・配信や受講者の管理など社内教育に不可欠な機能が備わっているeラーニングシステムです。研修の内容に沿ったコースの設計、社員の習熟度を確認するテストも簡単に実施できます。シンプルな操作性とリーズナブルな価格が好評で、多くの企業の社内研修にも採用いただいています。 ほぼすべての機能がご利用いただけるフリープランも用意していますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。     ▼こちらもおすすめ!あわせて読みたい 目次に戻る
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OJT研修とは?トレンドやメリット・デメリット、効果的な実施方法

企業の人材教育で用いられる手法の中でも、特に実践に重点を置いたものが「OJT研修」です。OJT研修では、先輩社員が指導者となり、現場で指導を行います。新入社員を即戦力として育て上げるのに適した手法として有名です。 本記事ではOJT研修の基礎知識を解説した上で、知っておくべきメリット・デメリット、効果的に実施するポイントまでお伝えします。OJT研修の導入を検討される人事部門のご担当者様は、ぜひ参考にしてみてください。 OJT研修とは 初めに、OJT研修の基礎知識を解説します。OJT研修の意味や、よく似た教育手法との違い、近年のOJT研修の流れまでチェックしてみましょう。 OJT研修の意味 OJT研修とは、職場で業務を実践しながら指導を行う教育手法のことです。「On the Job Training」を略してOJTと呼ばれます。多くの職場において、主に新人や若手を対象にした教育手法として用いられるのが一般的です。 OJT研修とOff-JT研修の違い Off-JT研修とは、業務の場を離れて指導を行う教育手法のことです。「Off The Job Training」の頭文字を取って、Off-JTと呼ばれます。 OJT研修とOff-JT研修の違いは、業務と並行して研修を行うか否かにあります。OJT研修は、業務と並行して行われるのが特徴です。それに対して、Off-JT研修は業務から離れて、研修のための時間や場所を確保して行われます。 Off-JT研修を実施する方法には、複数の選択肢があります。人事部門の担当者が研修プログラムの作成から講師まで担うパターンや、専門会社が提供する研修サービスを利用するパターンが代表例です。コンテンツ作成の外注や外部講師への依頼により、研修内容の充実化が図れます。 OJT研修の目的・重要性 OJT研修の主な目的は、新入社員を即戦力化させることです。現場の業務を実践させるので、応用が難しいとされる座学研修の弱点をカバーできるというメリットがあります。Off-JT研修と適切に使い分けることが大切です。 OJT研修の成果は、その後の新入社員の業務効率や生産性に直結しやすいといえるでしょう。研修の段階で実践的な仕事の経験を積めることから、効率的かつ効果的な教育手法だとされています。 近年におけるOJT研修のトレンド リモートのOJT研修 従来のOJT研修は、現場で対面にて行われるのが一般的でした。近年では、Web会議システムやチャットツールなどを利用して、オンラインで研修を行うケースも多くなっています。リモートで実施する場合、研修中の指導から業務管理までオンラインで行われます。 リモートのOJT研修が注目される背景として挙げられるのは、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による、テレワークの普及です。業務環境の変化に合わせて、徐々にリモートでもOJT研修が実施されるようになりました。 OJD OJDとは、社員の能力開発を行う教育手法のことです。「On the Job Development」を略してOJDと呼ばれます。 OJDでは、社員が将来的に業務で必要となる能力を逆算して身に付けさせるのが特徴です。OJTでは現状の業務で必要な能力の取得を目指すのに対して、OJDではさらに長期的な視点で社員のスキルアップを狙います。近年では人材不足などを背景に、社員のキャリア支援を重視してOJDを導入する企業も少なくありません。 目次に戻る OJT研修のメリット・導入効果 OJT研修には、教わる側・教える側・企業側それぞれにメリットが期待できます。ここでは、OJT研修のメリットを役割別にお伝えした上で、導入効果についてもご紹介します。 教わる側のメリット・導入効果 業務の不安や疑問を早期解決しやすい OJT研修では、指導者との距離が近いため、仕事に関する質問や相談が気軽にしやすくなるのがメリットです。現状の不安や悩みに対してその場でアドバイスを得られるので、課題の早期解決にもつながるでしょう。業務の現場で指導を受けると、仕事の取り組み方や進め方について、具体的な改善を図りやすくなります。 自身の特性に合わせた内容に調整してもらいやすい 一般的にOJT研修は少人数で行われるので、一人ひとりの特性に合わせた適切な方法での個別指導が期待できます。一斉に教わる集団指導とは異なり、個人の理解度や能力に応じて指導方法を調整してもらいやすい点もメリットです。詳細なフィードバックや評価を受けられるので、学習のモチベーションアップにつながります。 教える側のメリット・導入効果 自身の業務の理解度向上が期待できる OJT研修の指導者には、指導内容を相手に誤解なく理解してもらうために、教え方や伝え方に創意工夫が欠かせません。分かりやすく説明するには「いつ」「何を」「どのように伝えるべきか」を常に考えることになるでしょう。試行錯誤を重ねる中で、自身の業務に対する考え方を見直したり、誤りを認識したりする機会にもなります。 マネジメントスキルを高める機会になる OJT研修では、入社から数年の先輩社員が指導者に任命されるケースも多く、マネジメントのトレーニングとしても有効です。管理職に求められる指導力を身に付けるために、一つのステップとしてOJT研修を経験させる場合もあります。教える側が指導のノウハウを積み重ねて、スキルアップや成長する機会になる点も大きなメリットです。 会社視点のメリット・導入効果 メンバー間のコミュニケーション活性化が期待できる OJT研修を実施すると、必然的に社内で交流する機会が増えて、コミュニケーションの活性化が期待できます。業務の指導やフィードバックを通じて自然と会話が発生し、新入社員と先輩社員の結びつきが強まるでしょう。良好な人間関係が醸成されたり、メンバー間に信頼関係が構築されたりする可能性があります。 Off-JT研修と比べて育成コストを抑えやすい OJT研修では自社の社員が講師を務めるので、外部講師の人件費が発生しません。また、Off-JT研修のように業務とは別にスケジュールを確保したり、研修会場をレンタルしたりするコストも不要となります。研修のために特別なコストをかけることなく実施できるのも、OJT研修の特徴といえるでしょう。 目次に戻る OJT研修のデメリット・注意点 OJT研修には、現場で指導することによるメリットもあれば、その反対にデメリットもあります。社内へ導入する際は、以下の注意点も併せて押さえておきましょう。 教わる側のデメリット・注意点 指導者によって効果の程度に差が出る OJT研修による学習の効果は、指導者の能力・スキルに依存しやすい傾向にあります。指導者のレベル次第で、教わる側が受ける指導の質に差が出やすいのが注意点です。また、教わる側と指導者との相性が悪いと、成果につながりにくいのも難点といえます。指導が不十分なまま研修を終えてしまうと、業務に支障をきたす恐れもあります。 体系的な学びを獲得しにくい OJT研修は実践的に学べる点が強みですが、その反面、現場では体系的に学ぶのが難しい傾向にあります。体系的に学習させる場合に適しているのは、座学形式で実施されるOff-JT研修や、eラーニングなどの教育手法です。学習内容によってはOJT研修のみに頼らず、別の手法との併用も検討すると良いでしょう。 教える側のデメリット・注意点 OJT研修の指導者には、通常業務に支障をきたすリスクがあります。指導者は自分の仕事を担当しながら、さらに講師の役割も担うことになります。限られた時間の中でOJT研修に注力し過ぎると、通常業務に費やす時間が少なくなるのが注意点です。リソース不足で業務遂行が困難になったり、アウトプットの質が下がったりする恐れがあります。 会社視点のデメリット・注意点 OJT研修では、新入社員が「指導者に放置されている」と感じてしまうケースがあります。こうした事態になれば、企画を担当した人事部門や経営陣の仕組みづくりに対して、懐疑的な見方をされる可能性もあるでしょう。 また、指導者側が「現場任せにされている」と感じてしまうケースにも注意が必要です。周りのメンバーからのフォローが少ないことや、OJT研修に関するルールが整備されていないことなどが要因になりやすいといえます。 OJT研修を導入する企業は、新入社員や指導者へのサポート対応を考慮する必要があります。新入社員や指導者への負担を放置すれば、組織に対する不信感にもつながりかねません。 目次に戻る OJT研修を効果的に実施するポイント OJT研修の注意点を押さえながらも、メリットを生かして運用するには、どのように取り組むべきでしょうか。最後に、OJT研修を効果的に実施して成功へ導くために、実現のポイントをお伝えします。 指導者だけでなく職場全体で進める 自社にOJT研修を導入する際は、指導者に新人教育を丸投げしないことが重要です。指導者の通常業務の負担を把握し、OJT研修により負担が過剰とならないよう、企業側が配慮しましょう。 また、指導者が一人で負担を抱え込まないよう、現場にいる上司や先輩のサポートが必要です。周囲の中堅社員は、コミュニケーションの取り方に関するアドバイスをしたり、研修計画のフィードバックを行ったりと、積極的に協力できると理想的です。 eラーニングと組み合わせる OJT研修をeラーニングと組み合わせて実施する方法もあります。eラーニングで体系的に習得した知識をOJT研修に生かすことで、学習効率を高める効果が期待できます。現場へ出る前にeラーニングで学習させることにより、OJT研修の教育時間を抑えやすくなるでしょう。指導者の負担が増え過ぎるリスクを避ける対策にもなります。 指導者向けのワークショップやケーススタディを実施する OJT研修の指導者へのサポートとして、ワークショップやケーススタディの機会を提供すると、指導者のケアや指導方法の改善などの効果が期待できます。 指導者の中には、自身が適切な方法で育成された経験がないため、育成のノウハウが不足したままOJT研修を担当しているケースも少なくありません。指導者向けに学ぶ場を用意することで、社内の指導力不足を改善できる可能性があります。 まだ社内にOJT研修の仕組みが整備されていない場合にもおすすめの対策です。OJT研修の指導者のほか、自社の人材育成を企画する人事部門の担当者が参加しても良いでしょう。 目次に戻る OJT研修のメリットを生かした研修設計をするために 本記事では、OJT研修の基礎知識から、導入のメリットや注意点、効果的に実施するポイントまで解説しました。 OJT研修は実践的な学びに適した教育手法で、新入社員を即戦力化できるのが強みです。企業側にとっては、育成コストを抑えられる点でもメリットがあります。ただし、新入社員や指導者へのサポートが不足すると、企業に対する不信感が生じかねないため、取り組み方に注意が必要です。 そんなOJT研修のデメリットをカバーするには、eラーニングと組み合わせる方法が有効だといえます。オンラインで体系的な学習を提供できるため、OJT研修の学習効率を高める効果が期待できます。指導者の負担軽減にもつながるので、eラーニングがおすすめです。 OJT研修をeラーニングで実施するなら「learningBOX」をご活用ください。learningBOXは、コンテンツの作成・配信や受講者の管理など社内教育に不可欠な機能が備わっているeラーニングシステムです。社内教育の内容に沿ったコースの設計、社員の習熟度を確認するテストも簡単に実施できます。シンプルな操作性とリーズナブルな価格が好評で、多くの企業のOJT研修にも採用いただいています。 ほぼすべての機能がご利用いただけるフリープランも用意していますので、ぜひお気軽にお試しください。    ▼こちらもおすすめ!あわせて読みたい 目次に戻る
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ナレッジマネジメントとは?手法やよくある失敗と対策案

組織を構成する一人ひとりの社員は、各自の仕事を通じて得た多様なナレッジを保有しています。これらの有益な情報を集約・共有し、企業が有効活用することで、組織力を高めることができると考えられています。そこで注目されているのが「ナレッジマネジメント」の手法です。 本記事では、ナレッジマネジメントの基礎知識や手法の特徴を解説していきます。また、よくある失敗やその対策にも触れるため、導入の際はぜひ参考にしてみてください。 ナレッジマネジメントとは? 初めに、ビジネスシーンで注目される「ナレッジマネジメント」に関する基礎知識を解説します。まずは用語の意味や、基本となる考え方、導入の効果やメリットについて押さえておきましょう。 ナレッジマネジメントの意味 ナレッジマネジメント(KM:Knowledge Management)とは、企業や組織において個人が持っている知識や経験、ノウハウを集約・共有し、組織力の向上に生かす一連のプロセスのことです。 ナレッジマネジメントの考え方は、経営学者の野中郁次郎氏が提唱した「知識経営」が基礎となっています。その著作では、1980年代のモノづくりに長けた日本の成功要因を紐解きながら、今後の日本企業の取り組むべき経営手法が解説されています。 ナレッジマネジメントに必要な考え方 ナレッジマネジメントの根幹にあるのは、組織内の「暗黙知」を「形式知」に変換する知識管理です。 暗黙知とは、個人が保有する言語化されていない知識・経験・技術・ノウハウなどを指します。言葉や文章で表現しないと共有が難しいものが暗黙知に該当します。例えば、自社のトップセールスが実践している営業トークは、暗黙知の一つです。 それに対して形式知とは、社内の誰が見ても理解できるように言語化された知識・経験・技術・ノウハウなどを指します。 個人の暗黙知は、言葉・文章・図などで表現して形式知化して、企業内で効果的に知識共有を行うことが大切です。 ナレッジマネジメントの効果・メリット 業務の効率化による生産性の向上 ナレッジマネジメントによって業務遂行に必要な知識がもれなく共有され、社員ごとに品質のばらつきが生じにくくなります。社員は不明点を自分自身で解決しやすいので、現場の業務が停滞しにくくなるのもポイントです。不要な業務の洗い出しや業務手順の改善も実施しやすくなるでしょう。 人材育成の効率化 業務に関するナレッジが可視化されると、社員教育に盛り込むべき知識やスキルが明確化され、効率的な育成につながります。ベテラン社員や優秀な社員の働き方から学び、全体の知識やスキルを底上げすることも可能です。業務の属人化を防ぎ、スムーズに引き継ぎがしやすくなるのもメリットといえます。 顧客マネジメントの向上 ナレッジマネジメントを強化すると、自社の顧客データを一元管理し、対応力を高める効果が期待できます。従来は特定の社員が保有していた顧客データを社内で共有することで、スピーディーな対応をかなえ 、サービス品質を向上できるのが魅力です。部署間の連携を充実させる上でも有効といえます。 目次に戻る ナレッジマネジメントの手法 ナレッジマネジメントを自社の経営へ取り入れる際、どのような手法が考えられるのでしょうか。ここでは、ナレッジマネジメントの導入方法として代表的なものをご紹介します。 SECIモデルを活用する SECI(セキ)モデルは、ナレッジマネジメントを実現するための代表的なフレームワークです。個人の知識や経験を組織全体で共有し、新たな発見や革新を生み出すための具体的な手順が示されています。 SECIモデルにおけるプロセスは「共同化(Socialization)」「表出化(Externalization)」「連結化(Combination)」「内面化(Internalization)」の4つのステップに分けられます。取り組みの際は、このサイクルを循環させるのが成果をあげるポイントです。 ナレッジマネジメントの専用ツールを導入する ナレッジマネジメントに対応した情報共有専用のツールを導入する方法です。こうした製品は「ナレッジ共有ツール」や「ナレッジベース」などと呼ばれます。既存のツールを採用すれば、自社専用のシステムを構築するよりも負担がかかりません。 専用ツールの中には、FAQやSNSの機能が搭載された製品もあります。ナレッジをデータベース化すれば、ユーザーは質問や回答、修正や更新といった業務プロセスをスムーズに行えます。業務効率アップや生産性向上が期待できるでしょう。 ただし、作成したファイル・ドキュメントが増えてカテゴリ分けが複雑化すると、必要な情報にたどり着くまでに時間がかかってしまう場合もあります。情報は適切に整理するとともに、検索機能の充実したツールを選択することが重要です。 目次に戻る ナレッジマネジメントのよくある失敗と対策 ナレッジマネジメントの施策には多くの成功事例が存在するものの、失敗するケースも少なくありません。成功のコツをつかむために、よくある失敗とその対策についてお伝えします。 社員の理解が得られず、活用する文化が醸成されない 社員がナレッジを蓄積しやすい環境づくりや、動機付けが不足してしまう失敗です。そもそも情報を共有するメリットがなかったり、通常業務に追われてITツールに入力するリソースがなかったりすれば、ナレッジが蓄積されません。また、社内のライバルに自分のノウハウを知られたくない思いから、組織的な協力が阻まれることも考えられます。 こうした課題に対しては、ナレッジの共有がポジティブな人事評価につながると周知するのが有効です。積極的にナレッジを共有する社員に対して、管理職・役員陣から感謝や称賛を届けましょう。ナレッジ共有の機会を定期的に設けて、ナレッジを提供し合える環境づくりにも着手するようおすすめします。 明確な運用ルールがなく、データが使いづらい状態になる 導入したナレッジ共有ツールに関して十分な説明がなされず、結果として利便性が損なわれてしまう失敗です。事前に運用ルールが示されないと、社員が無秩序にデータを蓄積してしまうこともあります。必要な情報が見つからなかったり、多くの不要なデータが登録されたりして、ツールが使いづらい状態になってしまいます。 こうした事態を防ぐためにも、ナレッジ共有ツールの導入時には自社の方針を明確に示すことが大切です。データの登録方法や管理方法を取り決めて、必要なナレッジへ簡単にアクセスしやすい状態に整えましょう。 ツールの操作性に問題があり、社員が使用したがらない ナレッジ共有ツールの使用感の問題から、利用者が減ってしまう失敗です。ツールの操作方法が分かりにくかったり、データの登録に手間がかかったりすると、社員に負担をかけてしまう恐れがあります。ツールを導入にしたにも関わらず、かえって業務効率が低下する事態にもつながりかねません。 ナレッジ共有ツールの導入時には、無料トライアルなどを活用してテスト運用を行い、操作性に問題がないかチェックしましょう。ツールの選定では、現場の担当者からのフィードバックを受けられると理想的です。製品資料のダウンロードと併せて、使用感まで確認することをおすすめします。 目次に戻る ナレッジマネジメントによる業務改善で組織力を向上! 本記事では、企業の組織力を高めるナレッジマネジメントについて解説しました。組織内には価値ある暗黙知が存在し、まだ共有されていない可能性があります。暗黙知を形式知に変換し、有益な専門知識やスキルをより広く有効活用できると理想的です。 ナレッジ共有ツールの導入やナレッジ共有の仕組みづくりの際は、業務のマニュアル化へ柔軟に対応できる「learningBOX」をおすすめします。eラーニングシステムのlearningBOXは、教材の作成配布・成績管理・受講者管理の機能がひと通りて揃っています。誰でも簡単にWeb学習環境を構築できるのがおすすめのポイントです。 さらに、多彩な研修コンテンツを追加できる「learningBOX ON」と組み合わせれば、オリジナル教材を設計し、ナレッジ共有の幅がより広がるでしょう。ナレッジマネジメントの施策では、ぜひ研修コンテンツ作成の内製化に便利なサービスをご利用ください。 learningBOXは10アカウントまで無料でご利用いただけます。まずはお気軽にお試しいただける無料プランをご体験ください。     ▼こちらもおすすめ!あわせて読みたい 目次に戻る
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研修を内製化するメリット・デメリット|成功のポイントを解説

社員研修は、従業員のスキルアップや事業への理解を深めるために行われます。例えば、コミュニケーション研修や新人研修、管理職研修などが代表的です。しかし、多くの企業は外部の研修会社に任せきりにしており、実施による効果を把握できていないケースもあるのではないでしょうか。 今回は、研修を内製化するメリットやデメリット、内製化に適したテーマ、成功させるコツなどを解説します。これを機会に社員研修の実施方法を見直し、事業の成長につなげましょう。 目次 01研修を内製化するメリット・デメリット メリット デメリット 02内製化に適した研修と外部委託に適した研修 内製化に適した研修テーマ 外部委託に適した研修テーマ 03研修の内製化を成功させるポイント コンピテンシーを明文化する 講師の評価制度を設ける 研修内容を定期的に更新する 内製化するコンテンツを適切に振り分ける 04研修の内製化を実現して人材育成を効率化しよう 研修を内製化するメリット・デメリット 最初に、研修を内製化するメリット・デメリットをご紹介します。内製化を推進する場合は、メリットを生かしつつ、デメリットを低減できるよう対策しましょう。 メリット 講師となった社員のスキルアップも期待できる 研修を内製化する場合、研修講師となる人材を社内から選出します。研修では単に話すだけでなく、ノウハウや知識を「伝える」「理解してもらう」といった能力が求められるため、講師となった社員のスキルアップが期待できるのがメリットです。 わかりやすい研修コンテンツになるよう創意工夫を重ねることで、講師と受講者の双方向のスキルアップにつながります。 業務内容に直結した研修を実施しやすい 研修を内製化すると、自社の業務に携わる人材が研修を行うため、業務内容に直結した研修を実施しやすいのが利点です。経営戦略や現場環境にマッチしたカリキュラムを構築しやすく、独自性の高い教育プログラムを提供できます。 研修プログラムの修正・アップデートがしやすい 研修コンテンツの制作が社内で完結していれば、法令や社会情勢の変化に伴うプログラムの修正・アップデートは容易です。外部の研修会社に委託している場合は、内容を変更できないケースも多く、対応してもらえる場合でもコストがかかります。 現場のノウハウを会社に蓄積できる 研修を外注した場合に学べるのは、一般的なビジネススキルや知識です。研修を内製化することで、会社独自のノウハウや特定の人材のみが保有するナレッジを共有できるのがメリットです。社内に知識資産を蓄積でき、人材の流動化や働き方の多様化が進む中でも、人材育成やチームビルディングがしやすくなります。 デメリット 社内コストが増加する可能性がある 研修を内製化する場合、一連の業務をすべて自社のリソースで行う必要があるため、外注と比較してコストが増加する可能性があります。 具体的には、講師の育成や企画立案、研修プログラムの作成、研修会場の手配、効果測定など、どれも一定の費用や時間、労力が必要です。内製化の目的を考慮した上で、コストの増加に見合うメリットがあるか確認しましょう。 一から講師を育成する必要がある 講師役を担う従業員は、教えるプロではない可能性が高いため、研修を内製化する場合は一から講師を育成する必要があります。 講師の育成が不十分だと自己流の指導を行ってしまい、適切な指導が難しくなる恐れがあります。講師を務める社員には、事前に人材育成に必要なトレーニングを受けてもらうと良いでしょう。例えば、スピーチにおけるデリバリースキルやファシリテーションスキルなどが代表的です。 講師役が引き継がれても研修の質を担保できるよう、複数の講師役人材を育成することをおすすめします。 社外の専門知識やノウハウを習得できない 研修を内製化する場合、自社にない知識やノウハウの習得が難しい点が課題です。その理由は、講師から受講者までが自社の従業員で構成されることが挙げられます。 社内に浸透していない新たな経験や視点を得られないと、期待していたほどスキルアップやモチベーションの向上につながらない可能性があります。 研修の成果や満足度の基準がない 専門の研修会社は、研修に関する成果や満足度の基準を設け、実施後に従業員へヒアリングやアンケートを行うのが一般的です。 しかし、研修を内製化する場合、基準を設けずに研修を行っているケースも多く、成果が度外視される傾向にあります。知識の定着率や浸透率に関する基準を設計しておき、研修の実施後に確認するのが理想です。 目次に戻る 内製化に適した研修と外部委託に適した研修 社員研修では、外部の視点も取り入れられるよう、コンテンツに応じて内製化と外部委託を使い分けるのが効果的です。そこで次は、内製化に適した研修と外部委託に適した研修の種類をご紹介します。 内製化に適した研修テーマ 経営理念やビジョンの共有を目的とする研修 経営理念やビジョンの説明・共有は、外部への委託が難しく、内製化に適した研修テーマです。これらの内容は企業独自のものであり、外部から招いた講師では説得力に欠けるため、テーマについて理解の深い、同じ会社の社員が説明すると信頼度が高まるでしょう。 ただし講師と受講者に熱量の差があるケースでは、一方的な発信となり内容が伝わらない可能性がある点に注意が必要です。例えば、中途社員や新入社員研修のように会社への帰属意識が低い社員向けの研修では、熱量の差が生まれやすい傾向にあります。 講師の実体験を踏まえる、経営層やリーダーに登壇してもらうなど、共感や納得を得られるように工夫するのがコツです。 自社特有のルールに関する研修 社内ルールの理解を目的とした研修は、テーマごとに複数回実施する必要があり、内製化したほうが効率的です。一般的なITツールの使用方法や情報セキュリティ、人事評価など、重要度ごとにテーマを分けることで社内ルールの浸透を目指しましょう。 職種や業務内容に関連する研修 実務に関連する研修は、自社のノウハウや認識を反映しやすいため、内製化が望ましいテーマです。受講者が業務の手順や注意点、重要性に関する理解を深められるのはもちろん、講師役もこれらを再確認できるというメリットがあります。 OJTが主流の現場でも、業務の属人化を防止するために社内研修を開催するケースも見られます。 外部委託に適した研修テーマ 階層に応じた一般的な知識に関する研修 ビジネスで必要となる基礎的なテーマの場合、プロの講師のほうが指導に慣れており、質の高い研修を受けられます。 例えば、新入社員を対象としたビジネスマナー講座や管理職向けの労務管理研修など、階層別研修を実施する際は外注を検討しましょう。 専門知識や最新事例を学ぶ研修 業界で使用されている専門知識や最新事例を学ぶ場合、講師担当者の負担が大きいため、外注したほうがコストパフォーマンスに優れます。自社の人材育成方針や講師の研修実績などを確認し、組織力の向上に最適な外部講師を選定しましょう。 独自開発のノウハウに関する研修 他社が独自開発したノウハウやマネジメント手法などを扱う場合、開発元の企業や関連会社の担当者を講師として招くケースが一般的です。 ただし担当者が研修に慣れていない可能性もあるため、事前の打ち合わせで研修の進め方に対する要望を伝えるなど、自社がイニシアチブをとることが大切です。 目次に戻る 研修の内製化を成功させるポイント 研修の内製化を推進し人材の育成や成長につなげるには、どのような点を意識すれば良いのでしょうか。ここでは、社内研修を成功させるためのコツをご紹介します。 コンピテンシーを明文化する コンピテンシーとは、特定の職務や役割において優秀な成績を残している人材の行動特性のことで、人事制度や人材育成の場で活用されることが多い用語です。行動特性は、個人がある行動に移る際の背景となる考え方を指します。ビジネスシーンではノウハウや専門知識、技術などを意味するケースもあります。 研修を内製化する場合は、内容に合わせたコンピテンシーを定義しましょう。例えば、リーダー育成に関する研修を行う場合「会社が求めるリーダー像」が明確化されていなければ、コンテンツに反映できないためです。 社内でロールモデルとなる人を探し、アンケートなどを通して行動特性を把握するのが良いでしょう。 講師の評価制度を設ける 社内研修を実施する場合は、成果に関する基準と併せて講師の評価制度も設計しましょう。研修での講師としての振る舞いが評価されるようになれば、単に資料を配布して知識を提供するだけの場になることを防止でき、講師のスキルアップにもつながります。 自社に講師の育成プログラムや過去の社内研修の実績がない場合は、内製化支援サービスを提供している会社に相談するのがおすすめです。 研修内容を定期的に更新する 研修コンテンツは、一度作成して完成ではありません。研修を実施するたびに見直しと更新を行い、より質の高い内容に改善しましょう。業務に関連する法令や制度がある場合は、改正や運用の変更がないかチェックすることも大切です。 内製化するコンテンツを適切に振り分ける 前述の通り、研修コンテンツには内製化に適しているテーマと適していないものがあります。コストや講師の育成度、独自性、専門性などの点を考慮し、内製化するコンテンツを適切に振り分けましょう。 目次に戻る 研修の内製化を実現して人材育成を効率化しよう 今回は、研修を内製化するメリット・デメリット、成功するためのポイントを解説しました。研修の内製化はハードルが高いように思われるものの、講師の育成やコンテンツの振り分けを適切に行えば実現可能です。自社が保有する知識やスキルを、人材の流動によって失わないためにも研修の内製化に取り組みましょう。 社内研修に必要な教材の作成には弊社の「learningBOX(ラーニングボックス)」をご活用ください。learningBOXは、教材の作成・配信や受講者の管理など社内教育に不可欠な機能が備わっているeラーニングシステムです。社内教育の内容に沿ったコースの設計、社員の習熟度を確認するテストも簡単に実施できます。シンプルな操作性とリーズナブルな価格が好評で、多くの企業の社内研修に採用いただいています。 ほぼすべての機能がご利用いただけるフリープランも用意していますので、研修の内製化をご検討の場合は、ぜひお気軽にお問い合わせください。 ▼こちらもおすすめ!あわせて読みたい 目次に戻る
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ナレッジ共有とは?導入のメリットや注意点、成功の秘訣を解説

企業には数多くの資産がありますが、各従業員が独自に保有している知識やノウハウもそのひとつです。人材の流動化が進む現代のビジネスシーンでは、属人化した知識や経験を企業内で共有し、会社全体の競争力を高める必要があります。そこで多くの企業で導入が進んでいるのが、ナレッジ共有という取り組みです。 本記事では、ナレッジ共有の概要や導入のメリット・デメリットなどをご紹介します。取り組みを成功に導くためのポイントも徹底解説しますので、ナレッジ共有の導入をご検討の企業様は、ぜひご一読ください。 目次 01ナレッジ共有の基礎知識 ナレッジ共有とは? ナレッジの種類 02ナレッジ共有を行うメリットと注意点 メリット 注意点 03ナレッジ共有を成功させるポイント ナレッジ共有の担当者を選任する 「SECIモデル」を活用する ナレッジ共有ツールを導入する 04ナレッジ共有の取り組みを進めて業務の最適化を図ろう ナレッジ共有の基礎知識 近年、ナレッジ共有という言葉をビジネスシーンで耳にする機会が増えましたね。人材育成や組織力の向上にお悩みの場合は、ナレッジ共有に取り組むことで知識の属人化を防止でき、全社的なスキルアップが見込めます。まずは、ナレッジ共有の基本的な知識をご紹介します。 ナレッジ共有とは? ナレッジ共有とは、企業の営業活動に良い影響を与える経験やノウハウを組織全体に共有する手法のことです。ナレッジは英語の「knowledge」をカタカナ表記にした言葉で、「知識」を意味する言葉です。優秀な人材が持つ知見や問題解決に役立つテクニックを組織に浸透させ、生産性や売上の向上、意思決定の迅速化などにつなげる目的で導入されます。 ナレッジ共有の推進によって企業内の知識の集約を図り、組織力の向上に生かす一連のプロセスを「ナレッジマネジメント」と呼びます。 ナレッジの種類 ナレッジには「暗黙知」と「形式知」の2種類があり、ナレッジ共有は暗黙知から形式知への変換の仕組みを意味します。 暗黙知 暗黙知は、言語化や図式化が難しい、個人の経験や勘などに基づく主観的な知識のことです。具体的には、現場で身についた経験則、トップセールスが使用している営業上のテクニックなどが該当します。暗黙知は他人へのシェアが難しく、属人化しやすいため、組織全体に浸透させて活用するのが難しい傾向にあります。知識を有した人材の退職や配置換えによって、会社からその知識が失われるケースも少なくありません。 形式知 形式知とは、客観的・論理的に説明できる知識のことです。暗黙知を言語化・マニュアル化したものを指します。暗黙知を形式知化することで優秀な人材が持つ専門知識やスキルを他の人も理解しやすくなり、経営戦略に活用できるようになります。 目次に戻る ナレッジ共有を行うメリットと注意点 次は、ナレッジ共有を促進する上で知っておきたいメリット・デメリットを解説します。ナレッジ共有の導入メリットを生かしつつ、デメリットをカバーできるのが理想的です。 メリット 業務効率化や生産性向上につながる ナレッジ共有に取り組むことで個人が保有する業務上の成功法則を社内に浸透できるため、業務効率の改善や生産性向上につながります。個人の経験や能力に関係なく効果が見込めるのが魅力です。従業員全体のスキルアップにもつながり、一部の優秀な人材のみが成果を上げ続ける企業から脱却できるでしょう。 また、業務効率化を実現するには、成功事例だけでなく失敗事例も共有するのがコツです。その理由は、些細な失敗でも共有し分析することで、同じ失敗を繰り返さない仕組みを定着できることにあります。 他部署との連携を強化できる ナレッジ共有によって特定の部署のみが把握していた知見を可視化できるようになるため、他部署との連携強化に役立ちます。部署間の相互理解が進み、従業員同士が同じ目線でコミュニケーションをとりやすくなるでしょう。 その結果、生産性の向上やスムーズな情報共有、新たなアイデアやコンテンツの創出などが期待できます。ナレッジ共有の導入は、部署が複数に分かれていて他部署と接する環境が整っていない組織ほど効果的です。 業務ノウハウを会社に蓄積できる ナレッジ共有を実践すると、個人が保有する知識を会社に集約し、一元管理できるのもメリットです。会社に蓄積されたノウハウを活用することで、人材の流動性が高まっている現代でも効率的に優秀な人材を育成できます。そのため、人材の入れ替わりが激しい業界や業種にこそ、ナレッジ共有に取り組むことをおすすめします。 コスト削減につながる ナレッジ共有が企業内に浸透していれば、引き継ぎ時に伝達する情報を整理しやすくなるため、引き継ぎ作業の手間や時間、コストの削減につながります。スムーズかつ適切に引き継ぎを済ませることで顧客との良好な関係を維持しやすくなり、信頼の低下やトラブルの発生を防止できます。 多様化する働き方に対応しやすくなる ナレッジ共有は、さまざまな働き方の従業員がいる企業にも効果的な施策です。例えば、働き方改革の一環としてテレワークやリモートワークを導入している場合、業務上得た知見を社内に共有するのが難しい傾向にあります。この点、ナレッジ共有によって普段から情報伝達に取り組んでいれば、知識の属人化を防止して企業活動に生かすことが可能です。 注意点 ツールの導入にコストがかかる ナレッジ共有の実践には、専用の情報共有ツールやチャットボットを利用するのが一般的です。無料のサービスもあるものの、多くのツールは初期費用やランニングコストがかかります。事前にナレッジ共有の方針や予算を明確にしておき、操作性や機能が必要十分なツールを導入することが大切です。 組織内に浸透しない恐れがある 多くのナレッジを保有するベテラン社員は忙しく、知識の共有に時間を割くことが難しいケースも少なくありません。そのため、企業によってはナレッジ共有を取り入れても組織内に浸透しないおそれがあります。 特に成果主義を採用している企業では、社員が自身のノウハウを他者に共有するのを控える可能性も考慮しなければなりません。施策の実施前にナレッジ共有の重要性を説明し、ベテラン社員にもメリットがあることを伝える必要があります。 目次に戻る ナレッジ共有を成功させるポイント ナレッジ共有を実践して企業経営の効率化に役立てるには、どのような点を意識するのが良いのでしょうか。ここでは3つのポイントを解説します。 ナレッジ共有の担当者を選任する ナレッジ共有は、ナレッジマネージャーと呼ばれる専任の担当者やチームを選抜して進めるのが理想です。ナレッジ共有に関する取り組みは多岐にわたるため、定着に向けて現場を統率する役割が求められます。 担当者は、自社の課題の把握や共有するナレッジの範囲の確定、メンバーへの運用目的の説明などを行います。旗振り役として振る舞うだけでなく自身も積極的にナレッジを共有できるよう、優れたスキルやノウハウを持つ人材を選ぶと良いでしょう。例えば、ベテラン社員や高い成果を挙げている社員を担当者に任命している導入事例もあるようです。 「SECIモデル」を活用する SECI(セキ)モデルとは、暗黙知を形式知化して組織内で共有し、さらに形式知同士を組み合わせることで新たなノウハウを発掘するフレームワークのことです。取り組みに必要な4つプロセス、「共同化(Socialization)」「表出化(Externalization)」「連結化(Combination)」「内面化(Internalization)」を意味する4つの英単語の頭文字からSECIモデルと呼ばれています。 SECIモデルの効果を最大限発揮するには、暗黙知が表出化しやすい環境を整え、企業が保有する知識資産を増やす必要があります。ナレッジ共有に関する取り組みを導入するだけでなく、表出化する場を会社側が提供したり、表出化へのインセンティブを用意したりするのも効果的です。 ナレッジ共有ツールを導入する 前述の通り、ナレッジ共有に関する取り組みには専用ツールの導入が不可欠です。専用ツールは、ナレッジ共有ツールやナレッジマネジメントツール、ナレッジベースなどと呼ばれます。各ツールにはSNSやFAQ機能が搭載されており、ユーザー間で質問・回答が可能なため、スムーズなナレッジの共有に役立ちます。 ナレッジ共有ツールは、使い勝手の良さを考慮して選ぶのがポイントです。ナレッジ共有は全社的に取り組む必要があるため、若手からベテランまで幅広い世代が使いこなせるツールを選びましょう。操作性がシンプルで簡単に理解できるシステムのほうが定着しやすいといえます。また、ドキュメント数が増えると必要なナレッジを参照するまで時間がかかるケースもあります。検索機能が充実したツールを採用し、従業員の積極的な利用を促すことも重要です。 目次に戻る ナレッジ共有の取り組みを進めて業務の最適化を図ろう 今回は、ナレッジ共有の特徴や導入のメリット・デメリット、成功の秘訣を紹介しました。知識の属人化による弊害を防止するには、ナレッジ共有の実践が欠かせません。特定の人材のみが保有するノウハウを会社に集約し、業務の最適化につなげましょう。 ナレッジ共有ツールのマニュアル動画を作成する際は「learningBOX」がおすすめです。ツールの特性に応じたマニュアルの作成・配布、従業員の受講状況の管理など、Web学習環境の構築をサポートするシステムです。直感的に操作ができ、専門知識がなくともオリジナルのeラーニング教材の作成が可能です。10アカウントまでほぼすべての機能を無料で利用できるフリープランもご用意していますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。 ▼こちらもおすすめ!あわせて読みたい 目次に戻る
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中小企業の人材育成こそ内製化が効く!

中小企業の人材育成こそ内製化が効く! 企業にとって人材は非常に大切な存在です。 人材育成の重要性は誰もが知っていますが、人材育成に課題を感じる中小企業が多くあるのも事実です。 中小企業は大企業と比べると、会社としての規模が小さく、まだ管理体制も完全には整っていません。 では、中小企業の人材育成には、どのような方法が効果的なのでしょうか? 今回の記事では、中小企業が直面する人材育成の現状と、その対応策についてご紹介します。   目次はこちら 1.人材育成とは 2.中小企業における人材育成の現状 「習うより慣れろ」 3.中小企業の人材育成を阻む4つの「ない」 4. 中小企業の強みとは 5. 中小企業の強みを活かした人材育成には内製がおすすめ 6. まとめ   人材育成とは そもそも人材育成とは、企業に有益な人材を育成することを指します。 優秀な人材がいなければ、企業は運用を継続することもできません。 従って、効果的な人材育成は、「個々の社員のパフォーマンスを高め、ひいては企業の価値」も高めます。 ▼一般的に人材育成に求められるのは次の3つです。 ・優秀な人材を育成すること ・企業を継続していくための体制を整えること ・業績をあげること 人材育成は育成「する側・される側」両者にメリットがあります。 指導することで得られる成長やお互いに協力しあう社風などがその例です。   中小企業における人材育成の現状 「習うより慣れろ」   では、中小企業における人材育成の現状はどのようになっているのでしょうか? 多くの中小企業が抱える問題のひとつが「人材不足」です。 そのため、実際の業務を通じて仕事を覚えていく方法を採用する企業が多くあります。 もちろんこちらは効果的な方法ですが、少し注意をすべき方法でもあります。 それは「習うより慣れろ」が通用しないことがあげられます。 人材と時間にたっぷり余裕があるなら、「習うより慣れろ」方式の指導でも問題はありません。 しかし、研修という限られた時間内に「習うより慣れる」、つまり「見て覚える」にはどうしても無理があります。 限られた時間しかないのであれば、実践するよりも先に知識をしっかりと伝えることが重要です。 指導者によって内容にばらつきが出ることも見過ごせません。 さらに、この方法では「しっかり指導してもらえず、突き放された」と感じる社員も少なくありません。 社員のモチベーションを下げ、早期退職の原因となる危険性もある指導方法です。 今後、少子高齢化がますます進行し、生産年齢人口が減少することを考えると、社員の定着率を上げることは必須条件になります。 人材育成には「習うより慣れろ」より効果的な方法を選択することが望ましい。   中小企業の人材育成を阻む4つの「ない」   ▼中小企業の人材育成を阻む原因の主なものは次の4つです。 原因1:指導者となる人材がいない 原因2:人材育成の仕組みがない 原因3:時間がない 原因4:コストがない 1つずつ詳しくみていきましょう。   原因1:指導者となる人材がいない そもそも中小企業は大手企業に比べ、従業員が少なく、一人ひとりの従業員に振り分けられている業務量が多い傾向があります。 また、効果的な人材育成には新入社員、中堅社員、管理職などそれぞれの段階に応じた手法や期間を選択しなくてはならず、しっかりした知識、そして計画とマネジメントが必要です。 大企業であれば、人材育成の担当者が存在しますが、人的リソースに限りがある中小企業には専任の担当者はなかなかハードルが高いもの。さまざまな業務を兼任しながらの人材育成となり、どうしても効果が少ないものとなる可能性があります。   原因2:人材育成の仕組みがない 中小企業の現状では、実務を通じて、仕事を覚えていくという場合が多いということを確認しました。 この方法は個人の知識やスキルに頼った指導なので、人材育成のノウハウが蓄積されません。ノウハウがないと、物事を体系的に教えることはむずかしくなり、効果的な研修や教育方法が選択できません。そのため、効率の悪い人材育成になってしまう恐れがあります。   原因3:時間がない 業務に追われ、教育を受ける時間を確保できないことも生じます。 中小企業では、どうしても目の前の業務が優先され、教育や研修は後回しになってしまいがちになります。 また、育成をする側も、指導以外の業務の負担が大きく、人材育成の時間が取れない場合があります。 そのようなお互いに余裕のない状況で無理に研修を詰め込んでも、十分な効果は得られません。   原因4:コストがない 大企業と比べ、財務基盤が弱い中小企業は人材育成のための費用を捻出することがむずかしいでしょう。 育成にコストを無理してかけると、企業の存続自体が危ぶまれるというような場合もあるかもしれません。   中小企業の強みとは 大企業と比べるとどうしても弱みばかりが目につきがちな中小企業。もちろん強みもたくさんあります。 中小企業が効果的な人材育成を行うためには、その強みを活かすことができるかどうかが要!では、その強みとはなんでしょうか?次の3つが挙げられます。 【その1】意思決定が早い 大企業の場合、何かを決定する際には、意思決定を行う決裁者と現場の担当者の間に隔たりがあり、手続きに時間がかかります。 中小企業の場合は、決裁者と現場の担当者の垣根が低く、迅速な意思決定が可能。なのでタイミングを逃さずに良いアイディアをすぐに実行できます。   【その2】社内のコミュニーションが取りやすい 大企業では、上司と部下といった縦関係の仕切りと部署ごとの横の仕切りで、はっきりと区切られているので担当が違えば、あまりコミュニケーションを取ることがありません。 中小企業では、複数の業務を兼任することも多く、担当が明確に分けられているわけではありません。また規模が小さいため、社員同士の風通しもよく、コミュニケーションを密に取ることができます。   【その3】経営に柔軟性がある 大企業では大規模な事業を行うため、長い準備期間が必要です。実際に動き出すまでに時間がかかります。 中小企業では投入するコストも人員も小規模なため、新規事業や方向転換などの意思決定がスピーディに行うことができ、小回りが利く経営ができます。   中小企業の強みを活かした人材育成には内製がおすすめ   大企業にはない強みがある中小企業。この強みを活かすにはどのような人材育成が適しているのでしょうか?ここでおすすめするのが人材育成の社内内製化です。「研修の内製化なんて、大企業だけの話だ」とお思いですか?人材育成の内製化には、中小企業にとっても魅力的なメリットがあります。実は人材育成の内製化、中小企業にこそ試す価値があるのです。では、そのメリットを確認しましょう。 ■研修内容を自社にとって最適化できる 既製の汎用的な研修とは違い、自社の状況やニーズにぴったりの内容の研修が作成できます。 自社の経営への考え方、仕事の進め方など、実践的な指導を実現します。   ■内容の修正や修正変更ができる 社会情勢とともに刻々と変化する社内の体制に合わせてすぐにアップデートが可能。中小企業の柔軟な経営にも対応ができます。   ■研修を担当することで社員のスキルアップ 研修担当となった社員は改めて自分の仕事を振り返り、どのように伝えれば、一番効果的なのかを一から検討します。他人に教えることでより理解が深まり、また、人を育てるという経験を積むことによって、指導力や人材育成力が高まります。   ■研修のノウハウが蓄積される コンテンツを一度作成すれば、それは社内で共有し、ノウハウとして蓄積されます。   まとめ 効果的な人材育成は、これからの時代を生き残るためにすべての企業にとって欠かせないもの。自社の必要とする内容に即した内製の人材育成はこれからますます注目されるでしょう。 「大手じゃないから、うちの会社は内製化なんて無理!」とは思わずに、一度検討してみてはいかがでしょうか? 「今の研修をlearningBOXを使って、eラーニング化するとどうなるの?」「プログラミングの知識がないけど大丈夫?」「どんな機能があるの?」など初めてeラーニングを導入するときの疑問や不安を弊社カスタマーサポートがバッチリお答えします。 まずは、無料で使えるフリープランでlearningBOXの機能の多さと使いやすさを実感してください。

学習を効果的にする進捗管理の方法とは?

社員研修などの教育を実施する場面では、学習の効果を最大限に高めることが重要です。学習を効果的に実施できていなければ、時間を浪費することにつながります。 しかし、教育を実施する側の立場としては、学習者がしっかりと学習に取り組んでいるのか不安になる場面もあるでしょう。学習の効果を高めたい場合は、進捗管理に取り組むことがおすすめです。 この記事では、学習の進捗状況を管理する必要性や進捗管理の方法などを解説します。教育を実施する立場の方は、ぜひ参考にしてください。 目次 01学習の進捗状況を管理する必要性 教育を効率的に進めるため 必要に応じて軌道修正を実施するため 02学習の進捗管理方法3選 アプリ 日報 ガントチャート 03学習の進捗管理に効果的な「LMS」とは? 04学習の進捗管理でLMSを活用するメリット 企業のメリット 学習者のメリット 05LMSを導入する際の流れ 05まとめ 学習の進捗状況を管理する必要性 そもそも進捗管理とは、あらかじめ決めた計画を実施したうえで、その計画と現状にズレがないかどうかを確認することです。どれだけ完璧な計画を立てていても、うまく進まないケースは珍しくありません。そのような場合でも、しっかりと進捗管理が行われていれば、学習の効果を高めることができます。 学習の進捗状況を管理する必要性は以下の通りです。 教育を効率的に進めるため 教育を実施する側は、学習者にとって無理のない範囲で教育スケジュールを組むことが重要です。計画を立てず、ただやみくもに教育を実施すると、学習内容が身につくまでの時間が足りない場合があります。あくまで学習内容の定着を第一に考え、教育を効率的に進めるためにも進捗管理は重要です。 必要に応じて軌道修正を実施するため 学習者によっては、学習内容を習得するまでに時間がかかることは珍しくありません。「自分は他の人よりも遅れている」と学習者が感じると、モチベーションが低下する場合もあります。学習者全員が教育内容を習得できるよう進捗管理を実施したうえで、時には軌道修正に取り組みましょう。 目次に戻る 学習の進捗管理方法3選 学習の進捗管理を実施するうえでは、学習者が勉強時間の記録を残したり学習記録を見返したりといったことが必要です。次に紹介する方法を実践すれば、進捗管理がスムーズに進むでしょう。 アプリ 現在では、学習の進捗管理に適した無料のスマホアプリが多くあります。どの項目をどの程度の時間かけて勉強したのかアプリを使って可視化できる状態にしておくと、学習者は気軽に進捗管理を確認することが可能です。 アプリは気軽に進捗管理を確認できる方法ではあるものの、学習者が記録を残すことが必要となり、教育を実施する側が確認しづらいデメリットがあります。 日報 進捗管理の方法として、日報を採用することも効果的です。例えば、教育の時間が終わった後に日報を書いてもらい、日々記録しておくやり方が挙げられます。日報は手書きで書いてもらうこともあれば、エクセルなどを使ってデジタルで記録するなど、記録の方法は多種多様です。 日報も進捗管理としては便利である一方、学習者にとって負担になる場合があります。「ただ空欄を埋めるために書く」といったことにならないよう、記入させる仕組みの工夫が欠かせません。 ガントチャート ガントチャートは、スケジュールの予定を立てる際によく使われます。全体を俯瞰して状況を把握できるため、学習の進捗管理にも効果的と言えるでしょう。 全体を俯瞰して把握できるメリットがある一方、ガントチャートは修正が難しいことがデメリットです。より細かく設定されていればいるほど、修正が発生したときの負担が大きくなります。 目次に戻る 学習の進捗管理に効果的な「LMS」とは? アプリや日報などを使った進捗管理の方法は負担が大きく、難しさを感じる場面もあるでしょう。より効果的な学習の進捗管理を実施したい場合は、「LMS」の活用がおすすめです。 LMSは「Learning Management System」の略で、日本語では「学習管理システム」と呼ばれています。eラーニングを実施するときに基本となるシステムのことで、社内の教育を一元管理したい場面などで活用されています。 インターネットが普及する以前は、CDやDVDなどを使った学習が実施されていました。しかし、こういった方法では学習者がどこまで学習に取り組んでいるのか、教育担当者は把握できない状態でした。その後、インターネットの発達によってeラーニングが普及し、LMSのニーズも高まったという流れがあります。 LMSでは、学習者の情報を登録できたり進捗状況を確認できたりします。学習者はどの分野を苦手に感じているのかなど、より細かい分析もできるため、LMSは学習の進捗管理に最適です。 目次に戻る 学習の進捗管理でLMSを活用するメリット 学習の進捗管理でLMSを活用することは、企業にとってだけでなく学習者にとってもメリットがあります。導入を検討する際は、それぞれのメリットを把握しておきましょう。 企業のメリット 学習の進捗管理でLMSを活用する企業側のメリットは以下の2点です。 メリット① 学習者の学習状況が管理しやすくなる LMSを活用すると、教育を実施する側は学習者の進捗状況をリアルタイムで把握できます。学習者が何を勉強しているのか、何を勉強していないのかを知ると、教育内容に関するコミュニケーションも取りやすくなるでしょう。 メリット② 個別のフォローができる LMSでは、学習者それぞれの得意分野・苦手分野を把握することが可能です。ある学習者が特定の分野を苦手にしている場合は、その分野だけを集中的に教育するなど個別のフォローがしやすくなります。 学習者のメリット 学習の進捗管理でLMSを活用する学習者側のメリットは以下の2点です。 メリット① 学習効果が高まる LMSでは、教育を実施する側が用意したテストなどの結果を、学習者側でも確認できます。そのため、学習者は何を苦手にしているのか知ることができ、何を集中的に勉強するべきなのかも、把握することが可能です。その結果、目標を保ちやすくなり学習効果の高まりが期待できます。 メリット② 学習の見通しが立てやすくなる LMSで学習管理をすると、学習者は何から学習を開始すればいいのか把握することができます。また、どこまで終わらせておけばいいのかなど学習の着地点が明確になっていると、学習の見通しが立てやすくなるでしょう。 目次に戻る LMSを導入する際の流れ LMSを導入する際は、まず導入の目的を明確にしましょう。LMSの種類は数多くあるため、何を実現させたいのか明確になっていなければ自社に合うLMSを選ぶことができません。「業務に必要な知識を効率よく身につけさせたい」など、目的を考えることが先決です。 目的が決まった後は運用体制を整えます。LMSを導入するうえでは、コンテンツの作成担当者や成績管理者の設置など、さまざまな担当者の割り当てが必要です。導入後の運用がスムーズに進むよう、社内の誰にどういったことを担当してもらうのか、決めておくことが重要です。 最後にベンダーを選定します。ベンダーを選定する際は、使いやすさやサポート体制などをチェックしましょう。 また、LMSには「クラウド型」と「オンプレミス型」の2種類があります。クラウド型はクラウド上の仮想環境でLMSが利用でき、定額料金のみで運用できるメリットがあります。一方、オンプレミス型は自社で開発・運用する形式でカスタマイズ性に優れる特徴があるものの、導入・運用の場面で時間やコストがかかります。それぞれに異なるメリットやデメリットがありますが、導入のしやすさやコストを考慮すると、クラウド型を選ぶことがおすすめです。 目次に戻る まとめ 今回は学習を効果的にする進捗管理の方法や、LMSの概要と活用するメリットなどを解説しました。 学習の進捗管理には、LMSがよく使われています。LMSを導入する際は、導入までの流れやメリットを把握したうえで、導入するかどうか判断しましょう。 LMSは多くの種類がありますが、その中でも弊社の「learningBOX」は問題の作成や配布はもちろん、メンバー管理や成績管理などの管理機能も充実しています。 まずは、無料でご利用いただけるフリープランをお試しください。 ▼こちらもおすすめ!あわせて読みたい 目次に戻る
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