AIで本当に業務効率化はできる?社内で使ってみた[AIアシスト<教材の自動生成>]
eラーニングシステム「learningBOX」に、ChatGPT連携の「AIアシスト」機能が登場します(2023年9月20日リリース予定)。手軽で安全にAIを活用できるため、この機会にぜひお試しいただきたい機能です。
今回は、learningBOXメンバーに協力を仰ぎ、「AIアシスト」を実際に体験してもらいました。この記事では「教材の自動生成(クイズ・テスト生成)」についてのインタビューをご紹介します。
「レポート分析」についてのインタビュー記事はこちら
learningBOXの「AIアシスト」とは?
AIアシスト機能について、改めてご紹介させていただきます。
レポート分析…提出されたレポートを模範解答に基づいてAIが分析。フィードバックコメントを自動生成し、レポート採点作業をアシストします。
教材の自動生成(クイズ・テスト生成、暗記カード生成)…learningBOXにアップした動画やPDF教材、WebサイトのURL等からワンクリックでクイズや暗記カードを自動生成できるようになります。
これにより、時間がかかりがちな問題作成やレポート採点の時間短縮が可能になり、オンライン社内研修や学校教育のスムーズな運営をアシストすることができます。
目次に戻る教材の自動生成(クイズ・テスト生成)を使ってみた!インタビュー
今回インタビューしたのは、情報セキュリティチームのメンバーです。
インタビューの前に、learningBOXの情報セキュリティ体制について少し紹介させていただきます。
learningBOXのセキュリティ体制について
「情報セキュリティ委員会」を設置し、安心してお客さまにサービスをお使いいただくために、さまざまなセキュリティ強化に継続的に取り組んでいます。
詳しいセキュリティ対策についてはこちら
今回は、全社員を対象とした情報セキュリティ研修で、セキュリティハンドブックの理解度テストを作成するシチュエーションを想定し、教材の自動生成(クイズ・テスト生成)を使ってもらいました。
情報セキュリティ研修とは…
learningBOXの新入社員研修・定期研修の一つで、文書や規定、手順書など約50点のコンテンツが盛り込まれている研修です。今回使用したセキュリティハンドブックは毎年1回更新されます。更新に合わせて定期研修も毎年実施しています。
社内研修担当者が、教材作成でこれまで抱えていた課題とは?
情報セキュリティの研修を運営していくにあたって、これまで抱えていた課題について教えてください。
鳥居:情報セキュリティ委員会では、年1回セキュリティハンドブックの更新のタイミングで研修とそれに対する理解度テストを実施していますが、社内から「情報セキュリティ研修の頻度をもう少し増やした方が良いのでは?」という意見が挙がっていました。
しかしながら、現状私は通常業務と兼務でセキュリティ関連の仕事をしていることもあり、研修の回数を増やそうにも、そのための時間を捻出できないという状態が続いていました。教材やテストの作成にはとても時間がかかるので、その時間を短縮できれば課題が解決できるのにと思っていました。
AIがベースを作ってくれるのでテスト問題作成の心理的負担が軽減!
実際に教材の自動生成(クイズ・テスト生成)を使ってみてどうでしたか?良かったところを教えてください。
鳥居:一から自分でテスト内容を考えなくてよいので業務負担を減らせそうだと感じました。ただ、AIが作るテスト問題の精度にはまだ課題があるので、人の手で修正を加えていくことは必要になりそうです。
それでも研修頻度を増やすことを考えると、テストをいくつも自分で作成するのは大変なので、AIが最初のベースを作ってくれるのは心理的負担の軽減につながりますね。テスト問題だけでなく、正解と不正解の選択肢の内容を提示してくれるのもありがたいですね。
誤答を考えるのも意外と大変ですよね。
鳥居:そうですね。微妙に間違えるように工夫するなど、結構時間がかかるポイントになっていたので助かります!
▼クイズ・テスト生成もこんなにスピーディー!
他に、AIアシストを活用することで改善できそうなことはありますか?
鳥居:現状、セキュリティハンドブックに関する研修資料やテスト問題は外注で制作してもらっているのですが、最近メンバーが増えたこともあり、今回の教材の自動生成も使うことができれば、内製化も十分可能になるのではと考えています。内製化ができるようになれば、コストも削減できそうです。
社内ルール浸透にも教材の自動生成を活用できそう!
今回は情報セキュリティ研修のシーンで使ってみていただきましたが、他にどんなシーンで教材の自動生成を活用できそうでしょうか?
鳥居:情報セキュリティに関わらず、社内ルールを周知したいときにもテストを気軽に作成できそうだなと思いました。例えば、ネットワーク関係やコンプライアンスなどですね。私は立場上、社員から相談や質問を受けることが多いのですが、それぞれの社内ルールのテストを用意しておけば個人の理解度も深まり、問い合わせも減らせるのではと思いました。
気になった点や改善ポイントは?
実際に使ってみて気になった点や改善してほしいところはありましたか?
鳥居:現状は教材の自動生成では出題形式が択一問題しか選べないので、並べ替え問題や穴埋め問題など、もう少しバリエーションがあると使いやすいですね。
また、作成するクイズ・テストの難易度が選べるとさらにうれしいです。例えば、情報セキュリティ研修の頻度を上げようと思うと、最初は基礎的なテストを実施し、回数を重ねるごとに難易度を上げていければ身に付きやすいのかなと思いました。
難易度をAIで観測するのは難しいとは思いますが、出題形式のバリエーションが増えれば難易度を調整することも可能かなと思います。もっと言えば、受講者の習熟度に合わせたクイズ・テストが作れるようになるのが理想ですね。さらに実用的な機能になると思います。
気になった点では、今回はPDF教材を使ってAIでテストを作成してみたのですが、PDFの元データがWordかPowerPointかによってテスト生成の精度に差が出ました。今回の場合は、Wordの方がAIとの相性が良いのかなと感じました。
具体的に、どういうことですか?
鳥居:セキュリティハンドブックは元データがPowerPointだったものをPDF化してAIでテストを作成しました。実は、別の情報セキュリティ手順書という資料でも試してみたんです。情報セキュリティ手順書は元データがWordで作られています。これをPDF化してからAIでテストを作成してみたところ、後者の情報セキュリティ手順書の方がテスト生成の精度が高かったんです。
恐らく、Wordの方が読み物としての情報量が多いのでAIが読み取りやすく、精度も上がったのではないかと感じました。一方で、PowerPointは特性上、見出しや図解が多くて文章も端的な表現のものが多いため、テスト生成の精度が落ちるのかもしれません。
なるほど。それは新しい見解かもしれませんね。では最後に、今後実際にこの機能を業務で使っていきたいと思いますか?
鳥居:そうですね。ぜひ使いたいです。テスト問題を一から自分で考えて作成するのは大変なので、賢くAIの力を借りていきたいですね。教材の自動生成のおかげで、研修の頻度を上げることを前向きに考えられるようになりました。
今までやりたかったけど、できなかったことが実現できるようになるのが良いですね。
目次に戻るまとめ
今回は、教材の自動生成(クイズ・テスト生成)について鳥居のインタビューをご覧いただきましたが、いかがでしたか?
AIはアシストしてくれる役割であり、人がディレクションをし、修正をしていくことは必須とのこと。AIを上手に活用していくことで、マンパワーの問題で解決できていなかった課題を一つずつ解決していくことができれば素晴らしいですね。
まだまだAIの精度については課題はあるものの、今回の鳥居のように、オンライン社員研修や教育・人材育成の現場でのアシストとしてお役立ていただけるものと確信しています。
現在QuizGeneratorのページ上で、短いお題やクイズを作成したい内容が記載されたURL等を入力するだけで、AIがクイズを自動生成する「AIでかんたんクイズ生成」サービスも無料公開しています。9月のAIアシスト機能リリースまで、こちらでもぜひAI体験をお楽しみください。
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