マニュアルの電子化が広まる背景とは?メリットや手順なども解説
様々な社会情勢もあり、日本国内全体で電子化の波が広がっています。その中で、社内で運用するマニュアルを電子化したいと考えている経営者や担当者も多いのではないでしょうか。
この記事では、マニュアルの電子化が広がっている背景や電子化のメリットを解説していきます。電子化への手順なども紹介していきますので、これからマニュアルの運用体制を一新したい方はぜひ最後まで読み進めてください。
マニュアルの電子化が進んでいる背景
2020年から始まった新型コロナウイルスの蔓延により、国内でもリモートワークが広く普及し社内におけるDX化が注目されました。総務省によると、民間企業によるテレワーク導入率は、1回目の緊急事態宣言時に17.6%から56.4%、2回目の緊急事態宣言時にも38.4%にまで上昇しています。
【出典】 総務省
テレワーク導入にあたって、従来運用されてきた紙マニュアルを電子マニュアルに変えようとする動きが広がっているためです。テレワークの普及により、複数の場所からでもマニュアルにアクセスできる環境整備が企業に求められています。電子化が実現されることで、より業務の効率化を図ることができます。
目次に戻るマニュアルを電子化するメリット
あらゆる分野において電子化の流れが加速していることもあり、マニュアルの電子化も進んできています。その中で、マニュアルを電子化することで、どのようなメリットが得られるのかを知りたい方も多いのではないでしょうか。
ここでは、マニュアルを電子化するメリットを3点紹介します。
業務効率がアップする
マニュアルを電子化することで、紙マニュアルを整理・分類して体系的に保存できるようになります。膨大な量のマニュアルであっても情報の検索がしやすくなるため、業務効率のアップが見込めるでしょう。いつでもどこでも情報にアクセスできる点も大きなメリットです。
共同管理が可能となる
マニュアルを維持するには、作成・保管・更新などが必要です。紙媒体の更新作業は印刷や保管などの面において頻繁にできるものではありませんが、電子化することによって誰でも簡単に更新できるようになります。
さらに、電子マニュアルは共同管理に対応しているため、更新にあたっての諸作業を同時並行で進めることが可能です。実務的な運用により向いているといえるでしょう。
持ち運びの手間がなくなる
マニュアルを電子化することによって、持ち運びの手間もなくなります。従来は紙媒体を使用時に引っ張り出す必要がありましたが、電子マニュアルだとその一連の作業が不要です。必要な情報をいつでもすぐに引き出せるのは大きなメリットでしょう。
場所や時間の制約がなくなり、パソコンやスマートフォンを持つだけでOKとなることで、外出先でも円滑に作業が進められます。
目次に戻るマニュアルを電子化するデメリット
マニュアルを電子化するメリットは数多くありますが、一方でデメリットも存在します。これまで運用してきた紙媒体との違いをしっかりと把握しておきましょう。
ここでは、マニュアルを電子化するデメリットを2点紹介します。
複数ページを同時に確認できない
電子媒体は紙媒体と異なり、複数のページや複数の冊子を一度に参照できません。これまでに複数のマニュアルを広げて業務手順を追っていた方などは、マニュアルを電子化することで逆に効率が悪くなる可能性があります。
状況によっては端末を2つ用意する、画面分割に電子マニュアルを対応させるなどの工夫が必要でしょう。
電子化への移行が困難なケースも
大量のマニュアルを一度に電子化することは容易ではありません。状況に合わせて、少しずつ紙媒体から電子媒体への移行を進めていきましょう。
また、紙媒体を好んで利用する方や紙媒体の運用に慣れている方向けの調整なども必要です。電子化のメリットを伝えつつ、どうしても受け入れられない場合には紙媒体との同時運用なども考える必要が出てくるでしょう。
目次に戻るマニュアルを電子化する手順
マニュアルを電子化する手順は、下記の4段階に分けられます。
STEP1:電子化する対象マニュアルを決める
STEP2:電子化に用いるツールを用意する
STEP3:目次と全体構成を再確認
STEP4:各種ツールを用いて電子化に着手
それぞれの段階で何をすべきかを理解して、マニュアルの電子化をスムーズに進めましょう。
電子化する対象マニュアルを決める
最初に行うべきことは、どのマニュアルを電子化するのかを決め、目的を定めることです。マニュアルを電子化することによって得られるメリットを踏まえた上で、新入社員用・営業社員用・現場用など、どのマニュアルを優先として電子化を進めていくのかを選定しましょう。
電子化に用いるツールを用意する
対象のマニュアルが決まったら、どのツールを用いて電子化を進めるのかを策定します。まずは無料ツールを使うのか、有料ツールを使うのかを決めましょう。代表的な無料ツールは、Google ドライブやGoogle ドキュメント、Google スプレッドシートなどです。
また、有料ツールは各社によって様々なサービスがリリースされています。それぞれのサービス内容を確認し、目的に合ったものを選びましょう。
目次と全体構成を再確認
電子化するツールが決まったら、業務範囲や事前準備、手順、求めるレベルなど既存内容を見直して、目次と全体構成を再確認します。これまでの紙媒体運用にあたって問題があった際には、ここで正しておきましょう。
修正時にはマニュアルで何を伝えたいのかを再度洗い出した上で、体系的に再構築することが重要です。加筆や削除なども交えながら、電子化にあたっての最終確認を行いましょう。
各種ツールを用いて電子化に着手
内容が固まったらいよいよ電子化に着手します。使用するツールに応じて、テンプレートへの入力や既存ファイルの取り込みなどを行いながら電子化を進めていきましょう。
マニュアルの完成・配布が終わった後は、使いながら改善を重ねていくことが大切です。電子化によりアップデートもしやすくなるため、適宜修正を加えながらより完成度の高いマニュアルとしていきましょう。
目次に戻る社内のIT化を進めていきましょう
マニュアルの電子化は近年の社会情勢による後押しもあり、取り組む企業が少しずつ増えてきています。メリットとデメリットを踏まえた上で、どのように取り組んでいくべきかを考えながら進めていきましょう。電子化に際しては、作業手順を精査することも重要です。
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