社内のコンプライアンス意識を向上させる方法とは?具体的な手段やポイントを詳しく解説

blog

パワハラ・セクハラはもちろんのこと、今ではSNSでの不適切な発信など企業のコンプライアンス違反は後を絶ちません。そのため、コンプライアンス意識を高める取り組みが各企業や組織で進められています。

今やコンプライアンスは、他人事では済まされない企業の課題となっています。不正や不祥事を起こさないよう、日ごろから社内でコンプライアンス意識を高める取り組みが大切です。

今回は職場におけるコンプライアンスが必要な理由に触れながら、その意識を向上させるためのポイントを解説していきます。企業で人事を担当している方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

職場における「コンプライアンス」とは?

イメージ画像

コンプライアンスとは直訳すれば法令遵守のことで、ルールを守るということです。職場において、このコンプライアンスという言葉は多様性を増しています。

就業規則、行動規範の遵守

コンプライアンスには法令遵守に加えて、社内の就業規則や行動規範を守るという意味もあります。就業規則とは簡単に言えば、使用者が定める労働条件や職務上の規則に関するルールです。

また行動規範とは、企業が継続的に運営をするために従業員としてすべき行動を指します。 「コンプライアンスを守る」ということは、就業規則や行動規範に倣った企業活動をすることと同義です。

ハラスメントの防止

言動や行動で相手へ嫌がらせをするハラスメントも、コンプライアンスに抵触する部分です。
代表的なハラスメントには、次のようなものがあります。

  • セクシャルハラスメント
  • パワーハラスメント
  • アルコールハラスメント
  • モラルハラスメント
  • リモートハラスメント

ハラスメントは無意識に行われるケースが多く、これらを未然に防ぐことはコンプラアンス遵守のために必要不可欠です。

情報漏えいの防止

情報漏えいの防止も、コンプライアンス遵守に含まれています。
「仕事が終わらないからデータを持ち帰る」「内部資料が映った写真をSNSにアップする」なども、コンプライアンスの観点から言えば違反と呼べるでしょう。

個人情報や顧客情報が流出する事態に陥れば、企業の信用を大きく落としてしまう可能性があります。

目次に戻る

コンプライアンス意識の向上が注目される理由

イメージ画像

なぜ今コンプライアンス意識の向上が必要なのでしょうか。そこには注目される理由があります。

不祥事に対する世間の目が厳しくなった

インターネットやSNSにより、世間が不祥事に対して敏感になりました。そして不祥事が起こった後の対応が不誠実であればあるほど、世間の目は厳しさを増し、批判を増大させる傾向があります。

批判が大きくなると企業の信用は一気に落ち、最悪の場合、倒産に追いやられることもあるでしょう。

SNSで拡散されるリスクが高くなった

SNSの普及により、不正や不祥事が拡散されるリスクが高くなりました。誰かが文章や映像をSNSにアップするとすぐに情報が広まってしまい、新聞やテレビといったメディア等で報道されてしまう可能性があります。

IT資産の管理が必要になってきた

IT資産が増え管理が複雑になってきたことも、今コンプライアンスが注目されている理由の一つです。
IT資産は、一般的に次のようなものがあります。

  • パソコン
  • スマートフォン
  • タブレット端末
  • サーバー
  • ソフトウェア
  • ネットワーク機器

今では多くのIT資産が登場し、個別に情報セキュリティ対策をとらなくてはならなくなりました。例えば、業務で必要だからといって無断でソフトウェアをダウンロードすると、ライセンス違反により企業の信用を損ねてしまう可能性があります。

そのため、社内でライセンス契約について理解を深めることが、コンプライアンス意識の向上では重要です。

目次に戻る

コンプライアンス違反が起こってしまう原因

イメージ画像

コンプライアンス違反は、なぜ起こってしまうのでしょうか。次に、その原因について見ていきましょう。

コンプライアンス違反が起こりやすい状況になっている

社員がコンプライアンスに対する意識を持っていたとしても、社内の状況が悪ければ違反は起こります。
例えば次のような職場は、コンプライアンス違反が起こりやすいといえるでしょう。

  • 社内教育が充実していない
  • 社員の管理体制が整っていない
  • 社内ルールが明確化されていない
  • ITシステムを管理する担当者がいない

社内のコンプライアンス意識が低い

コンプライアンス意識の低い会社では、不正や不祥事が起こるリスクは高いといえるでしょう。必要な知識がないために、知らずに社員がコンプライアンス違反する可能性があるからです。

例えば「冗談のつもり」がセクシュアルハラスメントになったり、「指導のつもり」がパワーハラスメントになっていたりするかもしれません。コンプライアンスの理解が浸透していない会社では、まずルールを守る意味や企業倫理などについて周知させる必要があります。

上司からの圧力がある

上司からの圧力がある職場は、日常的にコンプライアンス違反が行われているケースがあります。「制裁を受けるかもしれない」という思いから、たとえ社内で違反があっても告発しづらくなっているからです。

報告や告発があれば、社内の問題や改善点が分かり迅速に現状を把握できます。そのため内部から告発する社員は、本来守られるべき存在でなければなりません。

目次に戻る

コンプライアンス意識を向上させる手段

イメージ画像

一度でもコンプライアンス違反を招いてしまうと、信頼回復には多大な時間が必要です。そのためコンプライアンス教育が必要不可欠で、防止対策を徹底しなければなりません。次に具体的な教育方法について見ていきましょう。

研修を実施する

未然に違反を防ぐため、コンプライアンス研修を実施しましょう。社内研修を行えば社員に基本概念が浸透し、CSR(企業の社会的責任)やコーポレート・ガバナンスなどコンプライアンスに関連する事柄も理解できるようになります。

また過去の違反事例を知れば、コンプライアンス違反に対するリスクを予測できる点もメリットです。

研修は自社・他社でコンプライアンス違反が発生したときはもちろん、法令の制定や改訂のあるタイミングで実施すると良いでしょう。

eラーニングを活用する

eラーニングを活用したコンプライアンス教育も有効です。具体的には次のようなメリットがあります。

  • 個別の進捗に合わせた研修の実施が可能
  • 教える内容を標準化できる
  • 全社員が参加しやすい
  • コスト削減につながる

eラーニングを活用すると時間や場所を問わず繰り返し学習ができるので、効率的かつ確実に知識を吸収できます。eラーニングを導入する際は、事前に費用やメンテナンスの工数などを調べて自社のニーズに合うシステムを選択することが大切です。

目次に戻る

コンプライアンス意識を向上させるためのポイント

イメージ画像

研修やeラーニングを活用する際に合わせて知っておきたい、コンプライアンス意識を向上させるためのポイントを紹介します。

コンプライアンスに対する社員の意識を知る

まず社員がどの程度コンプライアンスに対する意識を持っているのかを確認しましょう。長く勤める社員の中には「法律さえ守っていれば大丈夫」という意識を持っているかもしれません。

しかし、コンプライアンスという言葉は多用化しており、今では社内規則を守ることも大切です。一人ひとりの話を聞き、教育をする前に社員のコンプライアンスに対する意識を確認しておきましょう。

コンプライアンスの基準を共有する

しっかりと企業の基本方針や行動指針を定めて、コンプライアンスの基準を共有しましょう。 単に守ることだけを強調するのではなく、違反した場合の処罰も併わせて共有することで抑止力になります。

継続的にコンプライアンス教育をする

コンプライアンス教育は一度きりで終わるのではなく、定期的に実施しましょう。法令の制定や改訂が行われることがあり、常にルールや法律は変化するからです。

また一度理解しただけでは定着しづらいので、何度も繰り返し教育を行うようにしましょう。

目次に戻る

まとめ

今回はコンプライアンス意識の向上についてご紹介しました。SNSで簡単に不正が拡散されてしまう現代、社内全体でコンプライアンス違反のリスクについて学び意識の向上に努めなければなりません。

社内でコンプライアンス意識を向上させる際は、「learningBOX ON」のコンプライアンス研修コンテンツをご活用ください。
「learningBOX ON」は、eラーニング作成・管理システムであるlearningBOXに、企業で必須となる研修コンテンツを簡単に追加することができるサービスです。自社で内製したコンテンツと組み合わせて、オリジナルの学習コースを簡単に設計することができます。

コンプライアンス研修ハラスメント研修のコンテンツなどを無料で利用できますので、ぜひ社内研修にご活用ください。

▼こちらもおすすめ!あわせて読みたい

サムネイル

もはや他人事ではない!企業価値を左右するコンプライアンスとCSR

コンプライアンスやCSRは大企業だけの話だと思われるかもしれません。しかし長期的に事業を継続していくためには、大企業だけでなく中小企業もコンプライアンスやCSRを意識することが大切です。今回はCSRによるメリットや活動をご紹介しております。

目次に戻る 記事一覧に戻る
learningBOXをもっと知りたい方へ