秘密情報と機密情報の違いは?定義や種類と具体例、類語の意味

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企業活動では、自社の顧客や取引先などに関する幅広い情報を取り扱います。業務で使用するデータや書類の中には、秘密情報や機密情報を含むものも少なくありません。機密性の高い情報は、社外へ流出すると重大な事故にもつながりかねないため、取り扱いに注意が必要です。

本記事では、そのような「秘密情報」や「機密情報」について解説します。両者の違いや情報漏えい対策についても解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

秘密情報と機密情報の違い

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ビジネスシーンでは「秘密情報」と「機密情報」という2つの言葉が同じ意味で使われることがあります。どちらも明確な定義がなく混同されやすい言葉ですが、厳密には意味が異なります。初めに、秘密情報と機密情報の違いを解説します。

秘密情報と機密情報の意味

秘密情報とは、秘密保持契約(NDA)を結ぶ際に秘密保持の対象となる情報のことです。どの情報が秘密情報に該当するかは、契約を結ぶ当事者間で取り決めが行われます。また、秘密情報の範囲は締結した契約書の内容によって異なります。

一方で機密情報とは、企業や国の機関にとって重大な情報全般のことです。なかでも企業における機密情報は「企業秘密」や「企業内秘密」とも呼ばれ、取り扱いに注意が必要です。秘密情報と同様に、外部への流出を避けなければなりません。

秘密情報・機密情報の種類と具体例

秘密情報と機密情報は意味が異なるものの、対象となり得る情報は同じです。

対象となり得る情報は、「経営情報」「財務・経理情報」「研究開発・技術情報」「人事情報」「マーケティング・広報情報」の5種類に大別できます。

<秘密情報・機密情報の種類と具体例>

情報の種類  該当する情報の具体例
経営情報  事業計画、在庫情報、M&A情報など
財務・経理情報  予算・売上情報、融資情報、合弁計画など
研究開発・技術情報  設計図、研究報告書、プロジェクト仕様書など
人事情報  給与情報、昇進情報、異動情報など
マーケティング・広報情報  販売履歴、販促情報、顧客情報、取引先情報など

  

代表例として、顧客や従業員に関する個人情報は秘密情報や機密情報に含まれると考えられます。一般的に個人情報に該当するのは、氏名・年齢・住所・性別といったデータのほか、本人の購入履歴やサイトの閲覧履歴などのデータです。

秘密情報・機密情報と似た意味を持つ類語

秘密情報・機密情報と営業秘密の違い

秘密情報と機密情報には明確な定義が存在しないのに対して、「営業秘密」は法律上で定義されています。説明が記載されているのは、不正競争防止法の2条第6項です。

この法律において「営業秘密」とは、秘密として管理されている生産方法、販売方法その他の事業活動に有用な技術上又は営業上の情報であって、公然と知られていないものをいう。

【出典】 「不正競争防止法(平成五年法律第四十七号)」e-Gov法令検索

不正競争防止法で定義された営業秘密には、3つの要件があります。1つ目は、“秘密として管理されている”の部分に該当する「秘密管理性」。2つ目は、“有用な営業上又は技術上の情報である”の部分に該当する「有用性」。3つ目は、“公然と知られていない”の部分に該当する「非公知性」です。

ただし、脱税などの反社会的な活動についての情報、特許として公開された情報、刊行物などに記載された情報は、営業秘密には該当しません。

【参考】 「秘密情報の保護ハンドブック ~企業価値向上に向けて~」(経済産業省)

秘密情報・機密情報と社外秘情報の違い

社外秘情報とは、社外への流出によって損失が生じる可能性のある機密情報です。社内の人とは情報を共有できますが、取引先や消費者など外部の人には共有できません。具体例として、議事録や就業規則といった機密文書が挙げられます。

機密情報には重要度に応じてレベルがあり、機密性の高い順に「極秘」「秘」「社外秘」と分類されます。「極秘」や「秘」に該当する特定の情報は、社外秘よりも流出による損失が大きいと考えられており、社内でも限定された一部の人しかアクセスできません。

社外秘情報は秘密情報とは異なり、秘密保持契約を締結しません。また、社外秘情報は社内で共有できますが、機密情報は重要度次第では社内でも共有できない場合があります。

秘密情報・機密情報と機微情報の違い

機微情報は「センシティブ情報」とも呼ばれ、個人情報の中でも慎重な取り扱いが求められるものを指します。情報の流出によって、個人が差別などの社会的なリスクにさらされたり、精神的なダメージを受けたりする恐れがあります。

機微情報の具体例として挙げられるのは、個人の政治的な見解に関する情報、信仰する宗教に関する情報、人種や民族に関する情報、出生地や本籍地に関する情報などです。情報の取り扱いに注意し、個人のプライバシーを守る必要があります。

機微情報は秘密情報とは異なり、秘密保持契約を締結しません。また、機密情報は企業や国の機関などの情報が対象となるのに対して、機微情報は個人の情報が対象となります。

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秘密情報・機密情報を漏えいするリスク

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秘密情報・機密情報が流出してしまったら、企業にはどのような危険が及ぶのでしょうか。情報漏えい事故がもたらすリスクについて解説します。

社会からの信用や信頼を失う恐れがある

情報漏えいの発覚・拡散は、顧客や取引先、社会からの信用を下げかねない大きな問題です。違反や事故をきっかけに、第三者のSNSでの発言などで情報の歪曲やデマが生まれれば、自社が風評被害を受ける懸念もあります。こうして社会からの信用や信頼を失えば、企業存続に関わる重大な危機にもなり得るでしょう。

損害賠償を請求される場合がある

万が一、自社の情報漏えい事故で被害者に何らかの損失が発生してしまったら、損害賠償を請求される場合があります。国内でも、過去に大規模な個人情報漏えい事故が発生し、企業が顧客へ損害賠償を行った事例が存在します。

機密性の高い情報ほど、漏えいによる被害が深刻になる可能性があるため、注意が必要です。

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情報漏えいのリスク一覧|種類別の被害例と原因ごとの対策案

情報漏えいの原因の中でも大部分を占めているのは、従業員の人為的なミスによるものです。社内の情報セキュリティ教育の充実化がリスクの低減につながるでしょう。今回は、情報漏えいが企業にもたらすリスクや発生を防ぐ対策、発生時の対応フローをご紹介しております。

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秘密情報・機密情報の漏えいを予防する方法

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情報漏えい事故を予防するには、日頃から社内ルールを厳守し、セキュアなIT環境を保つことが大切です。最後に、秘密情報・機密情報の漏えいを防ぐポイントをお伝えします。

記録媒体の持ち込みと持ち出しを制限・防止する

社内では、秘密情報・機密情報を保存できる媒体の持ち込みおよび使用を、原則禁止としましょう。例えば、USBメモリや外付けハードディスクを使ったデータの持ち運びには、紛失や盗難のリスクが伴います。
同様に、従業員が個人的に保有する媒体を業務で使うのも好ましくありません。

また、社用パソコンの持ち出しや利用場所に制限するルールを規定し、明示することも大切です。持ち出しの際は事前申請を従業員に義務付けるなど、情報資産を安全に保つために新たな管理方法を導入しても良いでしょう。

テレワークの普及によって、こうしたルールをより厳格に取り決める必要性が高まっています。

セキュリティソフトを導入・更新する

社用パソコンなどの端末にはセキュリティソフトを導入し、ウイルスや不正アクセスによる被害から自社のIT機器やネットワークを守りましょう。すでにセキュリティソフトがダウンロードされた端末も、定期的な更新に対応する必要があります。

アップデートでソフトを最新の状態に保ち、新たなサイバー犯罪の手口に備えましょう。

従業員の情報セキュリティ意識を向上させる

自社の秘密情報・機密情報を安全に保管するには、一人ひとりが情報セキュリティの基礎知識を把握し、社内の情報を適切に取り扱うことが重要です。情報セキュリティの体系的な学習には、研修の実施もご検討ください。

その際は、学習管理の機能も兼ね備えたeラーニングシステムを活用するなど、従業員の習熟度チェックもできるようにしましょう。

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秘密情報・機密情報の違いを押さえて双方に対策を

企業が取り扱う秘密情報と機密情報の違いについて解説しました。秘密情報と機密情報には異なる意味合いがありますが、対象とする情報の種類は共通しています。
お伝えした注意点をもとに、社内のセキュリティ対策を強化し、安全な運用を目指しましょう。

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